巣分かれは三月頃から五月頃までで、
つまり分蜂と呼ばれる蜂の集団が
自然と自分の巣箱(蜂胴)に入ってもらい
住み着いて(営巣作業)くれるのが1番である。
が、なかなか巧くいかないものである。
そこで、どうにかして
自分の巣箱に蜜蜂を誘い込む方法は無いものか?
と、発見されたのが
金陵辺と言う蘭を利用した捕獲術。
金陵辺の花には
蜜蜂が集団で集まってくる習性がある。
集まる理由には諸説があるが
日本蜜蜂養蜂家には
非常に有り難い蜜蜂蘭様なのである。
蜜蜂が集まると言われる蘭は
金陵辺とデボニアナム、
それに両種交配のミスマフェットで、
三ヶ月間ほど何かしらの蜜蜂蘭が
咲いている状態を維持するのがベストらしい。
なので早咲き遅咲きの蘭を駆使して
蜜蜂を待ち受けるのである。
しかし、
いつ蜜蜂が集まるのかは蜂まかせであるし、
親父は「風の無い生暖かい気候の日は分蜂し易い。」
なんて言ってた。
養蜂家は気候と蜂の羽音が気になる季節である。
今咲いているデボニアナム。
これが最も遅咲きの蜜蜂蘭で、
原種保存の為と1年中蘭花に囲まれた生活
を営むには欠かせない種類の蘭である。
こちらは紫蘭。
普通種と比べてみると青いな~。