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ニッポンのゆる~い日常

ヒトラーと東条を同列視する愚

2014-01-30 09:04:41 | 正論より
1月30日付    産経新聞【正論】より



ヒトラーと東条を同列視する愚    防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛氏


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140130/plc14013003110001-n1.htm



 いささか旧聞に属するが、昨年12月上旬、ドイツ・バイエルン州はヒトラーの『わが闘争』をめぐる騒動で揺れた。この独裁者は、ナチス・ドイツの無条件降伏直前の1945年4月末に総統官邸地下壕(ごう)で愛人とともに死を選んだ。出版元はミュンヘンにあったので戦勝4カ国はその著作権をバイエルン州政府に与えた。2015年末、この著作権期間が終わる。




≪発禁が解ける『わが闘争』≫


 ナチスの聖典は戦前、何百万部も発行された。が、戦後は一転、1冊も刷られていない。同州が禁じたからだ。ただ、著作権期間終了後は、法的に禁じられている悪意の宣伝を伴わない限り、誰でも出版できる。自由流通時代!?

 時刻表は既定なので、同州政府は令名高い「現代史研究所」に巨額の出版助成を提供し、厳密かつ詳細な学術的注釈つきで同書を出版するはずだった。興味本位の商業出版への対抗策として。ところが、州政府の態度が急変した。州学術相がイスラエルを訪問、意見交換の結果、いかなる形であれ公権力が同書出版に関与すべきでないと方針転換したのだ。かくなっては、現代史研究所は経費自弁ででも出版計画を進めるという。

 現実は複雑だ。これまでも外国では同書は出版されてきた。日本でも邦訳が文庫本で手に入る。古書の国外流通は止めようがない。私は昔、スイスの古書店で入手した。ネット検索してみる。出版ではないので、ドイツ語全文が難なくダウンロードできる。で、議論は混沌(こんとん)としてくる。どうせ、あと2年で『わが闘争』は自由流通する。学術出版なる良貨で悪貨を駆逐できるものか。いや、ネオナチの増殖が心配だ。馬鹿な、おつむの弱いあの連中がこんな分厚い本まで読むものか…。いずれにせよ、ドイツは頭が痛い。


 ここで話は一転する。

 昨年末の安倍晋三首相の靖国参拝には、中韓が、いや米国までもが敏感に反応した。年が明けると、北京の猛烈な反安倍キャンペーンが国際的に始まった。最も激越なのは、イスラエルの英字紙、エルサレム・ポストへの高燕平・現地駐在中国大使の1月21日付の寄稿、「ホロコーストを二度と繰り返させるな」だろう。





≪嘘も百回言えば真実の世界≫


 表題からはヒトラーのユダヤ殲滅(せんめつ)策を断罪したかのような予断が生まれるが、違う。同稿は本稿の倍近くの長文で、6割以上が日本非難だ。靖国に合祀(ごうし)されている東条英機を「アジアのヒトラー」と呼んだ旨は産経新聞が短く報じたが、その原文全体を読むと非難の執拗(しつよう)さに多くの日本人は驚倒しよう。あの世の東条もヒトラーも、これを読めばやはり呆(あき)れ、「奴(やつ)と一緒にされたのではかなわんな」と苦笑いするだろう。

 東条を弁護する必要はないが、両人は大きく違う。『わが闘争』とヒトラーの独裁は、この人物が天才的な悪魔だったことを物語る。東条は天才的軍人でも頭抜(ずぬ)けた悪党でもなかった。敢(あ)えていえば凡庸。魔書の著述もない。時代の弾みで戦時内閣を率いたが、戦争末期には交代、戦後、絞首台に消えた。その程度のことは、普通に歴史書に親しめば誰にでも分かる。問題は、中国のプロパガンダ機構の史実クソ喰(く)らえ姿勢だ。

 北京は怒るだろうが、中国のプロパガンダ戦法は何となくナチスのそれに似ている。ドイツ第三帝国プロパガンダの天才、ゲッベルス宣伝相が「嘘は百回も繰り返すと真実になる」と豪語したとか伝えられるが、よもや北京もそう思っているのではないでしょうね。




≪中国宣伝戦ゲッベルスばり≫


 ゲッベルスの嘘は主に国内向けだったが、北京の史実無視プロパガンダは、専ら国際社会向けである。この狡猾(こうかつ)さの意味は重要だ。今日、往時のドイツのナチズムと日本軍国主義の相違なぞ、日独以外の国の普通の市民には分からない。ナチズムとは何かは、勝利した米国さえ理解しなかった。戦後初期の米国のドイツ非ナチ化政策は噴飯物だった。米国はやがてそれに気付いたが、時の経過に連れて、戦前の歴史的体験も歴史的知識も摩耗している。嘘のような本当の話だが、イスラエルにもネオナチがいて政府は悩んでいる。だから真実とは無縁の政治宣伝がよく効く。このことに心すべきだ。

 中国は共産党一党支配国家だから、史実クソ喰らえの政治宣伝に国内からブレーキはかからない。国際的には良識ある歴史家以外には、日独両国民だけが事の当否を判断できるにすぎない。が、「東条はアジアのヒトラー」論でドイツが日本擁護の中国批判に立ち上がるはずはない。北京の宣伝で自国が損をするわけではないし、そのうえ、ドイツ国内には他国にはない『わが闘争』自由流通時代の到来という頭痛の種があるからだ。この問題では、われわれには自力対応しかない。

 いずれ駐イスラエル日本大使が前掲紙に反論を書くだろう。紳士の外務省では無理だから、私が尋ねる。中国の主張を裏返すと「ヒトラーは欧州の東条」だ。それでよいか。答えが然(しか)りなら、世界から対中ブーイングが起こる。(させ まさもり)














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「朝日や毎日のような主張を言えば政治的中立害さない、というのはおかしい」

2014-01-28 10:18:38 | マスコミ
[産経抄]


http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/140128/ent14012803520000-n1.htm


 NHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長(70)の就任会見での発言に対して、韓国の与野党とメディアが反発しているそうだ。すでに籾井氏を激しく批判している一部の新聞が、きのう報じていた。またか、の思いを禁じ得ない。

 ▼閣僚の歴史認識についての発言や教科書の記述に、問題ありと報じれば、中国や韓国は必ず反応する。その動きをまた打ち返す、いつもの「ご注進ジャーナリズム」の手口である。

 ▼そもそも、籾井氏の発言のどこがけしからんのか、さっぱりわからない。「韓国が、日本だけが強制連行したように主張するから話がややこしい。それは日韓基本条約で国際的には解決している。それをなぜ蒸し返されるのか」。慰安婦問題について、おっしゃる通りである。

 ▼ただこの問題については、すでに悪意に満ちた曲解が世界にまき散らされ、今や米国にまで慰安婦像が設置されている。その元凶となった河野談話が、どれほどずさんな調査に基づいたものだったのか、小紙がくわしく報じてきた。誤解を招かないためにも、「日本の官憲が女性を強制連行したというのは、まったくの虚構だ」とはっきり言ってもらいたかった。

 ▼慰安婦が、「戦争地域では、どこにでもあった」という発言も、間違ってはいない。歴史家の秦郁彦さんによれば、第二次世界大戦で、兵士の性の問題に悩まされたのは、日本だけでなかった。もっとも「オランダの飾り窓」まで持ち出すのは、言わずもがなの脱線だった。

 ▼民主党などは、籾井氏を国会で追及するかまえを見せている。NHKの偏向を正そうとすれば、反対勢力はあらゆる機会をとらえて足を引っ張ろうとする。籾井氏はその恐ろしさを思い知ったはずだ。気を引き締めて改革に乗り出してほしい。

2014.1.28 03:07





橋下市長発言要旨「朝日や毎日のような主張を言えば政治的中立害さない、というのはおかしい」


http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140127/waf14012720560026-n1.htm


27日、橋下徹大阪市長が記者団に語った、籾井勝人(もみい・かつと)NHK会長の慰安婦発言に関する発言要旨は次の通り。

 --NHK会長の慰安婦発言で、民主党が追及の構えだが、市長の見解は


●民主党は歴史もうちょっと勉強しろ


 「民主党はもうちょっと歴史を勉強したほうがいいんじゃないですか。籾井さんが言っていることはまさに正論ですよ。その通りですよ。あの主張に反論なんかできる人なんていないと思いますよ。僕が言い続けてきたことと全く一緒です。あの意見について、まぁ朝日は毎日、メディアは大誤報やってくれて、主語とかすっとばして、正当化したとギャーギャー言っていたが、籾井さんの言っていることは僕がずっと言い続けてきたことで、あの点についてきちっと反論できる人はいないと思いますよ。もっとね、皆さんも含めてね、歴史を勉強しないといけないし、今この時期、この状況になってね、中国や韓国のこの状況をみて、歴史というものが外交戦争に使われているということもある。日本は今までそういうことやってこなかった。日本の外交官もそういうこと言わずに、とにかく相手の気を害さないようにとやってきたが、中国もね、それなりの力を持ってきて、今までのアメリカ一極の世界秩序の中で我慢するような状況でなくなったときには、歴史については主張してきますよ」




●安重根の主張、日本では認められなくて当然


 「安重根の問題だって、韓国の主張だって中国の主張だって、彼らの主張でそういう主張あると思うが、日本であんな主張認められませんよ。歴史は当事者によって主張や認識が違うのはあたりまえ。だから自衛戦争だと言っても相手方から見たら侵略だし、相手が侵略と言ってもこっちからしたら自衛だということもある。でも僕はサンフランシスコ講和条約を結んだ以上は、世界から侵略戦争と評価されること、言われることについては日本の政治家として受け入れざるを得ないが、その他の歴史問題については、今までのように黙っていたらいいなんてそんなことやってたら、外交戦争に敗北しますよ」



 「どれだけ中国や韓国が今、世界でプロパガンダやっているんですか。今まで日本人は相手の気持ちを害してはいけないということで「言うな」「言うな」となりましたが、慰安婦問題は最たるもの。きちっと言わないといけない。日本人として。認めるところは認め、反省するところ反省する。世界から不当な評価受けるようなことについてはしっかり言わないと」





●日本だけを袋だたき…世界の態度はアンフェア


 「アメリカ人もヨーロッパも、完全に勘違いしている。僕が言っているのは、世界の、国際社会においては価値観は多様化している。一定の価値観を押しつけたって理解はしてくれない。でも世界共通の物差しは、フェアかアンフェアか。慰安婦問題はアンフェアです。日本だけを袋だたきするような世界の態度はアンフェだと言えばいい。戦争は悲惨だし、二度とやってはいけないが、そういう状況の中で、似たり寄ったりのことはどの国だってやっていたし、戦争と性の問題は、どの国だって抱えてきた不幸な歴史なんですよ。そういうことは二度と繰り返さない、今の価値観においてはそんなことあってはならない。だけど、日本だけが不当に袋だたきされているのは何故かというと、日本人が主張してこなかったからだ」

 

 「慰安婦問題について、どういう問題なのか。河野談話の問題点とかきちっと言わなかったから。籾井さんの言っていることは至極正当で、民主党はもっと歴史を勉強すべきだし、自民党の方から批判が出るのは非常に残念です。こういう問題になって必ず出てくる政治的中立性ですよ。出ましたよまたこれ」


 「政治的中立性ってね、だいたい何か発言したら政治的な価値観は必ず含まれるものでね。メディアからしたら、毎日、朝日にしたら、籾井さんとは慰安婦問題で反対意見だから、ああいう発言をしたら政治的中立性を害するというが、朝日や毎日のような考えだったらあれも政治的な見解ですよ。ひとつのね。籾井さんの考え方も政治的な考え方。僕の考え方も政治的な考え方。もっと言えば、慰安婦問題について、世界から袋だたきにあっても良いという主張も政治的な考え方」





●朝日や毎日のような主張なら政治的中立なし、というのは変


 「だから朝日とか毎日とか、ああいう主張をNHKの会長が仮に言えば、それはまた政治的中立性を害することになる。政治的中立性というのは、権力を使って番組の編集権に介入してくるのが中立性を害するということ。トップが発言すれば、政治的な意味は入ってきます。たまたまそれが、政権側の考え方なのか、朝日新聞や毎日新聞の考え方なのか、どっちかは知りませんが、たまたま今回のような主張を言えば政治的な中立性を害すると言って、朝日や毎日が言っているような主張を言えば政治的な中立性を害さない。そんなのはおかしいです」


「僕は籾井さんが言っていることは極めて正論。日本人が、特に僕らの世代が籾井さんの考え方を勉強して、反論できるなら反論を考えた方が良い。学校現場で。どこが問題なのか。今まではそういうことを考えることなく、発言すること自体がダメという風潮だったが、非常にね、僕が言ったところで世間はわーっと「橋下が言った」ということでこうなったが、NHK会長で、それなりの経歴のある人がああいうことを言われたということで、日本国民はしっかりここで考えなきゃいけないと思う。発言が悪いというなら、どの部分が悪いのか論理的に言わないといけない。論理的に論破できる人はいないと思いますよ」





 --政治家や新聞社と違い、NHKは放送法で中立が定められている。受信料で成り立っている。NHK会長が発言したことについては



●政治的に意味ない発言…なんてのはあり得ない


 「問題ないんじゃないですか。だから、政治的中立性と言うが、政治的に意味のない発言なんてのはあり得ない。何か発言すれば、必ずそこには何か政治的な意味が含まれていて、今まではメディア、特に朝日や毎日がすぐ騒ぐから、彼らが反対するようなことを言わなければ、たまたま何も騒がれなかっただけ。でもそこに政治的な意図は入っていると思いますよ。NHKの番組自体だって、政治的な意図は入っているじゃないですか。慰安婦問題とか、戦争責任を追及した裁判の番組にしたって、番組には必ず政治的な意味っていうのは入っている。でもそれは仕方ない。中立性というものは、現場が何か作るときに政治権力で編集権や番組作るところに介入してくることが問題だが、トップが発言することというのは何ら問題ないと思う。発言したうえで、そのような見解で現場に介入したら問題だと思うが。

 政治的中立性という言葉も、もうそろそろ、日本人は考えないといけないと思います。何かやろうと思えば、政治的な意味は含まれてくる。政治的中立性というのはどういうことなのかをしっかりしっかり考えないといけない」




--維新としては国会では問題にする必要ないと



●籾井さん発言どこが問題? 論理的に反論できないでしょ


 「いやどこが問題なんですか籾井さんの発言の。誰もたぶん、論理的に反論できないと思う。僕が言っていることと同じだから、僕だって論理的に批判受けたら論破する自信はあるが、そういう議論の場が与えられなかったから一方的に悪いと言われたが。籾井さんや僕の発言に問題があるならどこかということ。モラル上は悪い、現在は悪い。当時だって、やっていいことかといったらだめなことでしょう。二度とやってはいけない。でも世界各国、当時、戦争時は似たり寄ったりのことはみんな戦場と性の問題は、現代の紛争においてすらずっとある。古代の戦争からずっとあったわけです。そいうことをどうやって止めるかをこれから考えないといけないが、そういうことはあったのは歴史的な事実。日本も反省するが、日本だけが袋だたきに遭っている状況は『違う』ということを言わないといけない。米国だって、こういうことはやってはいけない、やめていこうと、ヨーロッパや米国の価値観だったらそういう。でも現実問題として、第二次世界大戦とかそれ以降、米国も英国もフランスだって、戦場で女性を性の対象としてみんな利用していた。なぜ日本だけが袋だたきに遭うのか。それは、国家が組織的に女性を拉致した。人身売買した。世界の戦場の性の問題とは特殊なことをやっていたという風に、世界に広まってしまっているから」


「日本だけが特殊だと批判を受けている。日本だけが本当に特殊なんですか。反省はするし、二度とやってはいけないが、日本がやっていたことだけが世界から袋だたきに遭うような特殊性があったなら、どこが特殊なのかしっかり検証しないといけない」




●韓国も、朝鮮戦争の時に慰安婦制度を設けてたでしょ


 「韓国だって、朝鮮戦争の時には慰安婦制度をしっかり設けてやっていた。なぜ設けるかと言ったら、強姦が多発するとか、性病が蔓延するといろんな理由でね、慰安婦制度を朝鮮戦争の時に持っていたというのは、韓国の軍事史の中でもはっきり位置づけられている。そういうことを検証せずに日本だけ言われっぱなしで、朝日や毎日などのメディアがずっと日本が悪い、一切発言できないような雰囲気を作ってきたからこういう状況になったけれど、ちゃんと歴史を勉強して、戦場と性の問題、どういう事実が歴史的にあったのか、二度とやってはいけないが、日本だけが袋だたきに遭うというのはどういうことか、日本人は考えないといけないと思いますよ」

2014.1.27 20:54









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NHK 籾井会長 記者会見

2014-01-27 22:03:17 | マスコミ
NHK 籾井会長 記者会見





この動画を観れば、どう考えてもおかしいのは記者の側なのですが。
この記者の名前と顔を曝して欲しいですね。



朝日新聞

東京総局の電話番号

03-3508-0390

メール
https://digital.asahi.com/info/inquiry/asadigi/shimbun.php



毎日新聞

東京本社代表電話

03-3212-0321

メール
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今日の南シナ海は明日の尖閣だ 

2014-01-27 09:01:43 | 正論より
1月27日付 産経新聞【正論】より



今日の南シナ海は明日の尖閣だ  東海大学教授・山田吉彦氏


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140127/plc14012703190001-n1.htm



中国の海南省政府が1月1日、「中華人民共和国漁業法」に基づき、南シナ海の管轄海域内で操業する外国漁船は中国当局による許可を必要とするなど、漁業規制を強化する規則を施行した。「偉大なる中華民族の復興」を目指し、支配海域を着実に拡大するという中国の戦略の一環である。





 ≪漁業規制は既成事実化狙い≫


 中国は、領海と排他的経済水域(EEZ)を合わせて300万平方キロ有するとしている。今回の規制強化海域はそのうち約200万平方キロに及び、1950年以降、南シナ海の海上境界線としている「九段線」の内側にある。

 だが、この海域はベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、台湾も管轄権を唱えていて、その範囲は154万平方キロにわたる。係争のない海域は44万平方キロにすぎない。


 中国の海洋進出の常套(じょうとう)手段は、まず獲得したい島々の領有を宣言して、領有の根拠となる国内法を整備するとともに周辺海域の調査を行い、次に中国海警局の警備船を使ってその法律を執行するというものだ。今回の南シナ海での漁業規制は、この法執行の既成事実作りが狙いだとみていい。

 法執行に当たっては、当初は警察権を前面に出すものの、次の段階では海軍や空軍を展開させてプレゼンスを高め、支配を既成事実化していき、領土もしくは管轄海域を手に入れるのである。


 南シナ海ではすでに、ベトナムやフィリピンが、歴史的に領有権を主張してきた島々を中国に占拠されている。1974年、ベトナムは中国の武力行使によりパラセル(西沙)諸島を失った。


 フィリピンが管轄下に置いてきたスプラトリー(南沙)諸島のミスティーフ礁は95年に、初めは中国の漁船が台風避難と称して入り込み、次にその漁民の保護という名目で中国海軍が侵入してきて、軍事拠点を構築している。

 2012年4月には、フィリピンのルソン島の約180キロ沖にあるスカボロー礁で、フィリピン海軍が中国の密漁船を拿捕(だほ)したところ、中国の警備船が現れて睨(にら)み合いとなり、その状況が2カ月間にわたって続いた。フィリピン海軍が荒天のため現場海域を離れたとたん、中国に占拠された。





 ≪「遠い所の出来事」に非ず≫


 フィリピンが国際海洋法裁判所に仲裁を仰ぐ提案をしたのに中国は拒絶し、現在は中国による拠点化が進む。中国はもとより和解など望んでいないのである。


 日本人の多くは南シナ海での動きを、どこか遠い所の出来事のように眺めているかもしれないが、そうではなく、東シナ海の近未来の姿になりかねないと捉えておくべきだろう。今日の南シナ海は明日の東シナ海ということだ。

 中国は、南シナ海で成功した手法を東シナ海でも適用してくるだろうからだ。日本は、南シナ海での動向を注視して事例に学び、東シナ海での備えを怠らないようにしなければならない。フィリピンやベトナムなどと協力して中国の南シナ海進出に効果的に対抗できれば、その東シナ海進出の出端(ではな)をくじくことも可能になる。


 東南アジア諸国連合(ASEAN)はこの17日に、ミャンマーで非公式外相会議を開き、名指しこそ避けながらも、国連海洋法条約を無視した、中国による力ずくの南シナ海進出に懸念を表明した。今こそ東南アジア諸国としっかり手を結ぶときではないか。

 現実に、東シナ海に浮かぶ尖閣諸島はすでに南シナ海の島々と同じ道をたどり始めている。

 中国はまず領海法を制定して尖閣を領土に組み入れ、周辺海域の調査を実施した。さらに、この海域に近づく日本漁船に対し、「ここは中国の領海内だ」と警告し、排除する姿勢を取っている。中国の法を執行している、つまり主権を行使しているという実績を積み重ねようとしているのだ。





 ≪生まれ育った国思う心を≫


 いずれ日本の漁船が拿捕される可能性も、逆に、日本が尖閣海域で不法操業する中国漁船を拿捕して、中国海警局の船が奪還に来る可能性も否定できない。中国が東シナ海に防空識別圏を一方的に設定したのは、いつでも空軍を展開できる、という意思表示だと心得ておかなければならない。


 尖閣周辺では、海上保安庁の巡視船が中国公船による接続水域侵入や領海侵犯に常時、対応している。中国が一線を越える日も想定しておくべきだろう。

 防衛省、海上保安庁は当然、準備を怠っていない。問題は国民の心構えである。中国での反日暴動や対日経済圧力を恐れてはいけない。毅然(きぜん)と対処することが重要である。厄介な問題をめぐるその場凌(しの)ぎの棚上げや譲歩が事態を悪化させてきたことを忘れてはなるまい。国家を信じ、中国の突きつける無理難題を克服する-。

 そして、その国家を最前線で守っている人々を孤立させないように、指導者は国民に現状を正しく伝え、理解してもらうことが肝要だ。今、日本の海を侵略から守るには、生まれ育った国を思う愛国心こそが必要なのである。(やまだ よしひこ)
















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日本人は「正しい歴史認識」を学び直すべし、そうすれば困るのは中国・韓国だ…

2014-01-26 19:19:55 | 歴史
日本人は「正しい歴史認識」を学び直すべし、そうすれば困るのは中国・韓国だ…
今こそ憲法改正を、日教組教育を徹底的に排除せよ


http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/140126/wec14012607010001-n1.htm


●お説もっとも 歴史を正しく学ぼう


 年初にも書きましたが、昨年末の安倍晋三首相の靖国神社参拝をみて、中国・韓国が案の定、過敏に反応し、その後も「正しい歴史認識を」の決まり文句を唱え続け、日本の多くのマスコミも中韓の顔色をうかがうかのような腰の引けた報道を繰り返しています。

 中韓はともかく、同胞の「歴史認識不足」はため息が出るばかりですが、この際、中韓が要求するよう、全日本人が「正しい歴史」を学び直すべきでしょう。そうすれば、中韓は逆に困ったことになること必至だとここで断言しておきます。




●紫式部「源氏物語」に遡る“大和魂”


 「日本国民の自尊自重の精神は敗戦によって崩れ退廃に陥りました。多少知識があって、占領下の時勢に鋭敏な一派が、何者かに媚びる気持ちから書いた歴史などを見ると、日本および日本人を侮り嘲る風潮を煽るかに見えます」

 これは、今上天皇の皇太子時代の教育に当たられた小泉信三が残した言葉です。そもそも一国民が、正しい自尊自重の心を堅持することは、自国のために他国の侮りを防ぐのみならず、世界の国民と国民、国家と国家の関係を正常で健全なものにする上で、欠くべからざる要件であると思われます。


 日本人のルーツは“かん(神)ながらの国”といわれるように、その思想文化の基軸は“清明心・至誠・ふるさと・祖先安寧・国柄”にあり、受容同化力・自然万物との一体化・みそぎ(浄化/転化)・言霊の幸わう国・産霊(むすび)・和魂にあるとされてきました。



 ちなみに「大和魂」という言葉の初出は、紫式部の源氏物語、夕霧元服のシーンでの光源氏の言葉です。当時の官吏養成所における和学と漢学の対比融合こそ、日本人本来の智恵や分別・感性を身につけるために深く学問する風習が庶民レベルまで広がっており、世界的にも最古とされる国民教育の原点ともいわれています。

 それは、自然崇拝に根ざす表現の大和言葉を多く残したとされる縄文人にいきつく、曖昧で繊細な表現力や石器・土器に残る芸術性・現実の中に情緒の崇高さを意味づけるといった通奏低音で、日本人の意識下に流れていたはずなのですが、戦後これを捨て去ったのです。





●「同じて和せず」の屈辱に陥っている


 多くの日本人は、アメリカ文化風俗にかぶれ、日本人固有のDNAを忘れておきながら、片方ではアメリカがわずか230年と歴史の浅い国といっては軽蔑するなど、支離滅裂さを振りまいております。戦後日教組の偏向教育による自虐精神に貶められ、ある意味で僅か60年と言う世界で最も歴史の浅い、それも軌道を損なった根無し草のような国民性を露呈してしまう羽目におちいってしまったようです。魂を失った民は、抜け殻に過ぎず、国を衰亡させる危険性が大なのです。


 聖徳太子の「和を以って貴しと為す」ではありませんが、「和して同ぜず」とは正しい主張を交わし、協調することですが、現下の日本政府の外交や多くの日本人の社交は、やってはならない「同じて和せず」という、屈辱と妥協に陥っていると考えます。今こそ、縄文2万年、有史(国史)2千年という世界最古の国柄と世界に誇りうる独自の歴史・文化を、我らが底力とし、「和の民」としての「大和魂」を取り戻すべきではないでしょうか。歴史は、一国一国民の魂であり、人も国も、自尊自重の精神を失っては、グローバル世界を生き延びられないと自覚すべきなのです。





●“独立記念日”の情けない誤解


 誤った戦後史は、一部の書籍・雑誌の指摘に応えて歴史を正すこともなく、NHKも大半の大手マスコミも、おおよそ“相手あっての終戦”とは関係もない8月15日を終戦記念日としています。ひどいケースでは、占領軍の去った日=本来は主権回復を記念すべき日を“独立記念日”と呼んでみたりする歴史の歪曲が垂れ流されています。以下に史実を挙げておきます。



 昭和20年8月14日(ポツダム宣言受諾=終戦記念日)同8月16日=全軍に戦闘中止命令下る(=停戦記念日)
同9月2日(降伏文書調印=敗戦記念日)、そして26年9月8日(サンフランシスコ講和条約調印=事実上の終戦記念日)、27年4月28日(講和条約の発効=20年8月28日に始まったGHQ占領が完了した日=主権回復記念日)-となります。


 歴史上、日本国は建国以来、他国の植民地となったり、統廃合とか併合されたことはなく、上記7年間の占領下、主権を失っていただけですから、この日を“独立記念日”などと呼称するのは誤りで、やはり主権回復が妥当な用語ではないかと考えます。



 ちなみに、建国記念日の2月11日も昔は紀元節と呼び、初代天皇の即位を祝う日だったのですが、正しい歴史教育を受けなかった若者などが、この日を独立記念日などと口にするのを耳にすると、大いなる誤解を説くまでもなく、情けなくなります。





●北方領土、竹島、尖閣諸島…とんでもない言いがかり


 こうした史実に鑑みても、日ソ中立条約を破棄した上、昭和20年(1945年)9月2日(日本が降伏した日)を過ぎてからのロシア(当時のソ連)による北方領土不法占拠は、明らかな国際法違反行為であると言わねばなりません。戦後占領下にあったわが国のドサクサに紛れて、李承晩・韓国大統領が勝手に線引きして自領内へ取り込んだ竹島(昔、後鳥羽天皇が流された隠岐諸島の一つで、歴史上・国際法上も明治期に島根県領土とされた)もしかり。


そして、元は薩摩藩に属し、維新後、沖縄県石垣市所属の尖閣諸島。ここには、わが国の漁民が生活した痕跡まであるのに、1970年代初め、大陸棚に油田の存在が発見されてから急に中国が領有権の主張と不法上陸を始めたのでした。これらの事例は、とんでもない言いがかりや無法行為で、史実を内外に訴え、強気折衝を欠く政治行政やマスコミの勉強不足を疑わざるを得ません。





●高杉晋作の胆力


 幕末の志士には、日本の危機を救う歴史観と気概がありました。長州が英米仏蘭との下関戦争に敗れたとき、講和条件で彦島の租借を要求されたのに対し、高杉晋作は「日本国土は神から授かったもので明け渡しは断じて不可なり」と日本書紀の建国神話まで持ち出して論陣を張り、租借を阻止した史実もあります。外交折衝で強気を通すには、歴史を語れる教養力と胆力が欠かせないといえそうです。


 この際求められるのは、より厳密な戦略的外交を展開するため、国内法と国際諸法規(領土・領海法、排他的経済水域、海洋法、国連諸条例、国際司法裁判条例など)をつぶさに照合し、必要な国内法を早急に改正・強化することです。併せて、大半の歴史教科書と日教組教育の瑕疵を徹底的に排除することも急務です。




●万死に値する政治家たち


 歴史認識で極めて根源的かつ重要なポイントを一点述べておきます。先に記したサンフランシスコ講和条約の締結(と発効)11条に「東京裁判の諸判決は受諾し執行するが、連合国側諸国とその後交渉し、この諸判決を変えても良い」と明記されていたことを十全に理解した政管界人が少なかったという戦後日本の不幸です。



 現実的には、日韓、日中、日ソ間の国交回復諸条約を通じて、賠償金を含むすべての請求権の相互廃棄を決め、すでに解決済みの状態になっていました。にもかかわらず、今も蒸し返させられることになったのは、自民党末期政権と一部官僚、民主党政府が不用意な発言・談話・無用な謝罪などを繰り返したからなのです。



 鈴木善幸首相時代の宮沢喜一官房長官、外務省の小和田条約局長、日本新党細川護煕首相、社会党の村山富市首相、菅直人・鳩山由紀夫の民主党両首相などの致命的な外交発言は国益を損ねた大失策であり、万死に値するというほかありません。その他、宮沢内閣の河野洋平官房長官による慰安婦関連談話でも重大な歴史認識ミスを惹起したことが、今にも続く不毛な議論の火種となりました。





●今こそ憲法改正の時期


 こうした戦後日本の諸悪の根源を問うならば、どうしても避けて通れないのが憲法改正です。敗戦後、占領支配された中で一方的に押し付けられた憲法に、果たしてどれだけの正当性があるのか。すでに多くの心ある有識者はもちろんのこと、当の米国でさえも、多くの外交官や有力政治家が改正を勧告しているのが現実なのです。


 前文や9条を始め、浮薄な平和信仰のセンチメントを廃棄し、手かせ足かせを外して、現代人間社会の公理を体現し、日本人と日本国家の自尊自重を織り込んだ真の自主憲法を創作すべきときがきたと信じます。安倍政権がそれをやり遂げてくれるであろうことを期待しつつ、この稿を終えます。

(上田和男)






上田和男(こうだ・かずお)

昭和14(1939)年、兵庫県淡路島生まれ。
37年、慶応大経済学部卒業後、住友金属工業(鋼管部門)に入社。米シラキュース経営大学院(MBA)に留学後、45年に大手電子部品メーカー、TDKに転職。米国支社総支配人としてカセット世界一達成に貢献し、57年、同社の米ウォールストリート上場を支援した。その後、ジョンソン常務などを経て、平成8年(1996)カナダへ亘り、住宅製造販売会社の社長を勤め、25年7月に引退、帰国。現在、コンサルティング会社、EKKの特別顧問。

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朝日 「安重根の事で言い争うな。そういう事は棚上げするのが政治の責務だということを自覚しろ」

2014-01-23 10:38:37 | マスコミ
朝日 「安重根の事で言い争うな。そういう事は棚上げするのが政治の責務だということを自覚しろ」


http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1390348028/


1 : シャイニングウィザード(栃木県):2014/01/22(水) 08:47:08.80 ID:h+xIDOu60 ?PLT(12791) ポイント特典

安重根論争―政治が負の連鎖を断て

 明治維新の立役者の一人で元首相の伊藤博文を暗殺した朝鮮の独立運動家、
安重根(アンジュングン)の評価をめぐり、日本政府と韓国、中国両政府が非難しあっている。

 暗殺現場である中国のハルビン駅に、地元当局が記念館を開設したためだ。
昨年の安倍首相による靖国神社参拝に対抗した対日圧力の一環とみられる。

 いまの北東アジアに何より必要なのは融和の努力のはずだ。なのに、あえて対立の火種を増やし、
言い争いを深める事態を憂慮せざるをえない。

 安重根の評価は、とくに日韓の間で対照的だ。菅官房長官は「死刑判決を受けたテロリストだ」とし、
韓国外交省は「独立と東洋の平和のために献身した偉人」と反論している。

 この落差を埋める手だては、容易には見つからない。歴史とは、同じコインの表と裏を見るように、
それを評価する者の立ち位置や考え方によって異なる叙述になりがちだからだ。

 9・11テロ事件の直後、当時のパウエル米国務長官はテロの認定の難しさをこう語った。
「ある者には『テロリスト』でも、別の者には『自由の戦士』に映るような領域がある」

 パレスチナのアラファト氏や東ティモールのグスマオ氏のように、時に犯罪者、時に英雄とされた例は世界史に数多い。

 日本と中韓が安重根をめぐる自説をぶつけ合っても、生まれるものは争い以外にない。
自国の叙述に閉じこもったまま相手の理解のみを求める行為は、もはや外交とはいえない。

 どの国の間にもある永遠の平行線の課題は棚上げし、協調できる結節点を探るのが政治の責務だろう。
日中韓の指導者たちにはその自覚が欠けている。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html?iref=com_gnavi







2 : スリーパーホールド(東京都):2014/01/22(水) 08:47:43.22 ID:rnsxZ0S40
じゃあ靖国も棚上げでよろ


3 : 栓抜き攻撃(WiMAX):2014/01/22(水) 08:48:32.33 ID:Jxi8GEjvP
従軍慰安婦を捏造したおまえが言うな


4 : フランケンシュタイナー(新疆ウイグル自治区):2014/01/22(水) 08:48:51.95 ID:FR1RXVLc0
アホか朝日
本当に中韓は批判しねーな


5 : オリンピック予選スラム(兵庫県):2014/01/22(水) 08:49:32.34 ID:vX9GCe470
・・・ほんと朝鮮日報だな


6 : 逆落とし(山梨県):2014/01/22(水) 08:49:43.20 ID:2NAJMOaq0
>「ある者には『テロリスト』でも、別の者には『自由の戦士』に映るような領域がある」

朝日揚げ足を取られるような一文いれるなよw ばーかw


7 : ドラゴンスープレックス(チベット自治区):2014/01/22(水) 08:49:48.68 ID:eH562QHt0
なんでここまで偉そうになれるんだろう


8 : スターダストプレス(宮城県):2014/01/22(水) 08:50:07.84 ID:GzKPM4ig0
過去のあることないことでっち上げてきたあなた達が言うことですかね


12 : シューティングスタープレス(北海道):2014/01/22(水) 08:50:54.77 ID:P5mBLFMS0
どこの国の新聞なのかと
マスゴミ全部解体して一から免許制にするべき


13 : かかと落とし(愛知県):2014/01/22(水) 08:51:26.49 ID:AzHX3jGU0
こういうシナチョンに都合の良いアンフェアな反論封じ込めも
もう過去の遺物よなwつくづくww

一色さんはホントでかい事をやった


19 : 中年'sリフト(やわらか銀行):2014/01/22(水) 08:53:11.66 ID:zoRJG2M60
日本→要人が暗殺されたから、テロリスト
中韓→邪魔な日本人を仕留めたから英雄

国の立場で話が違うのは当たり前だろ…

なんで朝日は中韓の立場で話してるんだよw




23 : 膝靭帯固め(大阪府):2014/01/22(水) 08:54:41.51 ID:WgGAhSfK0
なるほど、今まで、朝日新聞襲って社員殺した赤報隊はテロリストと思ってたんだけど、認識改める必要があるな。

日本の敵、朝日新聞よ悪の社員を殺した赤報隊は日本人にとっては英雄であると。よーくわかった。




42 : 急所攻撃(神奈川県):2014/01/22(水) 08:59:18.01 ID:QY6IPrPD0
>>23
赤報隊の像を建てようぜ!








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小野田寛郎さん従軍慰安婦を語る

2014-01-18 19:59:15 | 動画
小野田寛郎さん従軍慰安婦を語る






私が見た従軍慰安婦の正体-小野田寛郎


http://www4.airnet.ne.jp/kawamura/enigma/2005/2005-01-16-onoda_ianhunoshoutai.html



首相の靖国神社参拝や従軍慰安婦の問題は、全く理由のない他国からの言いがかりで、
多くの方々が論じているところだ。


南京大虐殺と同様多言を弄することもあるまいと感じていたのだが、
未だに妄言・暴言が消え去らない馬鹿さ加減に呆れている。


戦後六十年、大東亜戦争に出征し戦場に生きた者たちが少なくなりつつある現今、
私は証言として、「慰安婦」は完全な「商行為」であったことを書き残そうと考えた。

外地に出動して駐屯する部隊にとって、治安維持と宣撫工作上最も障害になる問題は、
兵士による強姦と略奪・放火である。

そのためにどこの国もそれなりの対策を講じていることは周知の通りである。
大東亜戦争時、戦場には「慰安婦」は確かに存在した。
当時は公娼が認められている時代だったのだから至極当然である。

野戦に出征した将兵でなくとも、一般に誰でも「従軍看護婦」と言う言葉は
常識として知っていたが、「従軍慰安婦」と言う言葉は聞いた者も、また、使った者もいまい。


それは日本を貶める為に後日作った造語であることは確かだ。

淫らな言葉だが、中国戦線では「ツンコ・ピー」「チョウセン・ピー」と呼んでいた筈であるが、
他の人の見ている所でする筈のないことだけに、「慰安所」のことも「慰安婦」のことも、
公の場で自己の見聞を正確に発表する人が少ない。

あまり詳しいと「よく知ってるね」と冷笑されるのが落ちだろう。
では何故、君は、と私に聞かれるだろうが、幸い私はその実態を外から観察出来る立場に
あったから、何も臆することなく、世の誤解を解くために発表することが出来るのだ。





◆漢口の「慰安所」を見学


商社員として十七歳の春、中国揚子江中流の漢口(現武漢)に渡った私は、
日本軍が占領してまだ五カ月しか経っていない、言わば硝煙のにおいが
残っている様な街に住むことになった。

当時、漢口の街は難民区・中華区・日華区・フランス租界・日本租界・
旧ドイツ租界・旧ロシア租界・旧英国租界に分かれていて地区ごとに
それぞれ事情に合った警備体制が敷かれていた。

日華区とは日本人と中国人とが混じって住んでいる地区で、
そこに住む中国人は中華区に住む者と同様「良民証」を携帯しており、
そうでない者は警備上難民区に住まされていた。

難民区は日本兵も出入りを禁止されていて、私たち在留邦人は届け出て
許可を得なければ出入り出来なかった。それだけ危険な場所だった。


私は、仕事が貿易商だから、難民区以外はよく歩いた。

ある日、汚れた軍服を着た兵士に「慰安所はどこか知りませんか」と路上で尋ねられ、
一瞬思い当たらず戸惑った。

しかし看板に黒々と「漢口特殊慰安所」と書いて壁に掲げていて、その前に歩哨と
「憲兵」の腕章をつけた兵隊が立っている場所を思い出したのでその通り教えてあげた。

映画館と同様に日華区にあった。汚れた軍服から推測して、作戦から帰ってきた兵士に
間違いない。街を警備している兵士は、そんな汚れた軍服で外出してないからだ。

私は「特殊慰安所」か、なるほど作戦から帰った兵士には慰安が必要だろう。

小遣い銭もないだろうから無料で餅・饅頭・うどん他がサービスされるのだろうと
早合点していた。ところが、私の知人が営む商社は日用品雑貨の他に畳の輸入もしていて、

それを「慰安所」にコンドームなどと一緒に納入していたので
「慰安所」の出入りが自由であった。

彼に誘われて一般在留邦人が入れない場所だから、これ幸いと見学に行った。
私たちは、憲兵に集金の用件を話してまず仕事を済ませた。

日が暮れていたので「お茶っぴき」(客の無い遊女)が大勢出てきて、
経営者と私たちの雑談に入ろうとしてきたが追い払われた。

そこには内地人も鮮人も中国人もいた
(現在、鮮人は差別用語とみなされ、使われない。しかし朝鮮半島が日本統治だった
当時は「日本人、朝鮮人」などと言おうものなら彼らに猛烈に反駁された。
彼らも日本人なのだからと言う理由である)。



群がってきた彼女たちは商売熱心に私たちに媚びてきた。
憲兵は特別な事情の時以外は、部屋の中まで調べに来ないからである。

料金は女性の出身地によって上中下がある。

また、利用時間も兵士は外出の門限が日没までだから日中に限られるが、
下士官は門限が長く、将校になれば終夜利用出来る。
料金も階級の上の方が割高で、女性たちは当然、同じ時間で多く稼げることになる。

半島出身者に
「コチョ(伍長─下士官)かと思ったらヘイチョウ(兵長─兵士)か」
「精神決めてトットと上がれ ネタン(値段)は寝間でペンキョウ(勉強)する」とか、
笑うどころではない涙ぐましいまでの努力をしているのも聞いた。

内地人のある娼妓は
「内地ではなかなか足を洗えないが、ここで働けば半年か一年で洗える」といい、
中には「一日に二十七人の客の相手をした」と豪語するつわものもいた。





◆どこにもいなかった「性的奴隷」


ここで親しくなった経営者の話を紹介しよう。
「体力的に大差がない筈なのに、内地人は兵士たちと言葉が通じるために情が通うのか、
本気でサービスして商売を忘れ健康を害してしまう。

そのために送り返さねぱならず、経営者にとって利益が少ない。
兵隊さんには内地人ばかりで営業するのが本当だが」と本音を漏らしていた。


私の育った街には花柳界があったので、芸妓と酌婦をよく眼にしたが、
当時は玄人女と呼ばれた彼女たちの外出姿でも一般の女性と見分けることが出来た。


その目で見れば漢口の街でも同様だったが、特に朝鮮人の女たちは特色があった。

というのは彼女たちは数人で外出してくるのだが、民族衣装ではなく、
着慣れないツーピースの洋装のせいで着こなしが悪く、また歩き方にも特徴があって
一目で見分けられた。彼女たちは実に明るく楽しそうだった。



確かに、昔からの言葉に、
「高利貸しと女郎屋の亭主は畳の上で往生出来ぬ」というのがあった。

明治時代になって人身売買が禁止され「前借」と形は変わったが、
娘にとっては売り飛ばされた」ことに変わりはなかった。



先述の「足を洗う」とは前借の完済を終えて自由の身になることを言うのだが、
半島ではあくどく詐欺的な手段で女を集めた者がいると言う話はしばしば聞いた。


騙された女性は本当に気の毒だが、中にはこんな話もある。
「『従軍看護婦募集』と騙されて慰安婦にされた。

私は高等女学校出身なのに」と兵士や下士官を涙で騙して
規定の料金以外に金をせしめているしたたかな女もいた。

またそれを信じ込んでいた純な兵士もいたことも事実である。
日本統治で日本語が通じた故の笑えない喜劇でもある。


ところで、その「慰安所」にどれだけの金が流れたのだろうか。
これが「慰安婦」が「商行為」であった確かな事実である。


私の次兄が主計将校で、漢口にある軍司令部に直接関係ある野戦衣糧廠にいたので
「慰安所」について次のような統計があると教えてくれた。


当時、漢口周辺には約三十三万人という兵力が駐屯していたが、
ある理由で全軍の兵士の金銭出納帖を調べた。


三分の一が飲食費、三分の一が郵便貯金、三分の一が「慰安所」への支出だった。


貯金は給料の僅かな兵士たちにとって嬉しいことではなかったが、
上司から躾として教えられている手前せざるを得なかったのが実情だった。

私も初年兵として一ケ年、江西省南昌にいたが、食べたいのを我慢して貯金した。

一人の兵士がそれぞれ三等分して使った訳ではないだろうが、
人間の三大欲は食欲、睡眠欲と性欲と言われるだけに、
貯金を睡眠に置き換えると全く物差しで測った様な数字である。


ちなみに当時の給料は兵は一カ月平均十三円程で、
その三分の一を約四円として計算すると三十三万人で総額約百三十二万円になる。

「零戦」など戦闘機一機の価格は三万円と言われたが、実に四十四機分にも相当する。


サラリーマンの初任給が四十円そこそこの頃だったのだから、
経理部の驚くのも無理のない話である


以上が、私が商社員として約三年半の間、外部から眺め、
また聞き得た「慰安所」と「慰安婦」の実態である。



私が漢口を去った昭和十七年夏以降に、漢口兵站(作戦軍の後方にあって
車両・軍需品の前送・補給・修理・後方連絡線の確保などに任ずる機関)の副官で

「慰安所」等を監督した将校の著した『漢口兵站』と照合してみたが、
地名・位置等について多少の相違点は見いだしたが、
本題の「慰安所」について相違はなく、より内情が詳しく記されていた。


これでは誰がどう考えても「商行為」であるとしか言いようがないだろう。


「商行為」ではない、軍による「性的奴隷」であるとそれでも強弁するとすれば、
知らな過ぎるのか、愚かで騙されているのか、そうでなければ関西人が冗談めかして言う
「いくらか貰うてんの?」なのかもしれないが、あまりにも馬鹿げた話である。



その姿からは今どきおおげさに騒がれている「性的奴隷」に該当する様な影は
どこにも見いだせなかった。






◆問題にして騒ぎ出す者たちの狙い  


次に、軍関与の暴論について証言する。  
私は二十歳で現役兵として入隊、直ちに中支の江西省南昌の部隊に出征した。

初年兵教育が終わって作戦参加、次いで幹部候補生教育、途中また作戦と、
一ケ年一度の外出も貰えずに久留米の予備士官学校に入校してしまったから、
外出して「慰安所」の門を潜る機会に恵まれなかった。  

だが初年兵教育中、古い兵士には外出がある。

外出の度にお土産をくれる四年兵の上等兵に「外出でありますか」と挨拶したら
「オー、金が溜ったから朝鮮銀行に預金に行くんだ」と笑って返事をしてくれた。

周りは周知の隠語だからクスリと笑うだけだった。 南昌には師団司令部があった。

「慰安所」には内地人も朝鮮人も中国人もいて、
兵士は懐次第で相手を選んで遊んだのだろう。

私は幹部候補生の教育を、南昌から三十キロ以上も離れた田舎の連隊本部で受けた。


「慰安所」は連隊本部の守備陣地の一隅に鉄条網で囲まれて営業していた。
教育の末期に候補生だけで本部の衛兵勤務につくことになった。

もちろん勤務は二十四時間である。  

私は営舎係だったので歩哨に立たないから何度も歩哨を引率して巡察に出た。
巡察区域の中に「慰安所」も含まれていた。前線の歩哨は常時戦闘準備をしている。

兵舎内の不寝番でさえ同様だ。
鉄帽を被り、銃には弾を装填し夜間はもちろん着剣である。

その姿で「慰安所」の周囲だけならまだしも、屋内も巡察し、責任者の差し出す現在の
利用者数の記録を確認する。軍規の維持とゲリラの奇襲攻撃を警戒しているからである。


考えてみるまでもない、そこで遊んでいる兵士は丸腰どころではない。
もっと無防備で不用心な姿の筈である。その将兵を守るべき責任は部隊にあるのは当然だ。


それに性病予防の問題もある。そんな田舎に医師や病院がある筈がない。
性病予防のため軍医や衛生兵が検査を実施するしかない。  



「慰安所」の経営者は中国人だったし、日本では当時公認の娼妓と呼ばれた女たちも
中国人だった。彼らも食料やその他の生活用品が必要だ。大人数なのだから、
それなりの輸送手段もいる。辺鄙な場所だから部隊に頼る以外方法がない。


部隊が移動する時もそうなるだろう


私の話す湖北省の言葉もだいたい通じたので、
経営者と立ち話をして彼女たちについてそれなりの様子も聞き出せた。

今でも「慰安所」の両側に部屋のある中廊下を巡察した不粋な自分の姿を思い出すが、
こんな漫画にもならない風景が現実にあったのだ。これは私の部隊だけではないと思う。  


もう六十年も昔のことである。時代が変わり、また平時と戦時の違いもある。
したがって娼妓(ここでは慰安婦に相当する)に対する解釈も当然変化している。



そうであるにもかかわらず、すでに証拠も不完全になっていることを幸いに、
今更これを問題にして騒ぎ出す者たちの狙いは何なのか。


言えることはただ一つ、不完全だからこそ喚き散らしていれぱ、
何かが得られると狙っているということだ。  


戦場に身を曝し、敵弾の洗礼を受けた者として最後に言っておく。このことだけは確かだ。
野戦に出ている軍隊は、誰が守ってくれるのだろうか。


周囲がすべて敵、または敵意を抱く住民だから警戒を怠れないのだ。

自分以上に強く頼れるものが他に存在するとでも言うのならまた話は別だが、
自分で自分を守るしか方法はないのだ。  


軍は「慰安所」に関与したのではなく、自分たちの身を守るための行為で、
それから一歩も出ていない。



「異常に多く実を結んだ果樹は枯れる前兆」で「種の保存の摂理の働き」と説明されるが、
明日の命も知れぬ殺伐とした戦場の兵士たちにもこの「自然の摂理」の心理が働くと言われる。

彼らに聖人君子か、禅宗の悟りを開いた法師の真似をしろと要求することが可能なのだろうか。  

現実は少ない給料の中から、その三分の一を「慰安所」に持って行ったことで証明されている。
有り余った金ではなかったのだ。


「兵隊さん」と郷里の人々に旗を振って戦場に送られた名誉の兵士も、
やはり若い人間なのだし、一方にはそうまでしてでも金を稼がねばならない
貧しい不幸な立場の女性のいる社会が実際に存在していたのだ。


買うから売るのか売るから買うのかはともかく、地球上に人が存在する限り、
誰も止めることの出来ないこの行為は続くだろう。


根源に人間が生存し続けるために必要とする性さがが存在するからだ。
「従軍慰安婦」なるものは存在せず、ただ戦場で「春を売る女性とそれを仕切る業者」が
軍の弱みにつけ込んで利益率のいい仕事をしていたと言うだけのことである。


こんなことで騒がれては、被害者はむしろ高い料金を払った兵士と軍の方ではないのか。














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米国は中韓にこそ「失望」すべし

2014-01-16 10:05:34 | 正論より
1月16日付     産経新聞【正論】より


米国は中韓にこそ「失望」すべし  

ヴァンダービルト大学 日米研究協力センター所長 ジェームス・E・アワー氏


http://sankei.jp.msn.com/world/news/140116/amr14011603130002-n1.htm


 安倍晋三首相が昨年12月26日、靖国神社に参拝したのを受けて、東京の米大使館はほぼ確実に国務省の指示で、「日本の指導部が近隣諸国との緊張を悪化させる行動を取ったことに米国は失望している」との声明を出した。



 ≪緊張悪化の張本人は誰か?≫


 日本のメディアの一部報道に反し、米国が日本指導層の行動を批判するのはさほど異例ではない。筆者が米国防総省にいた1979年から88年にかけて、米国は、ソ連の軍事的脅威の深刻度への日本の認識不足が防衛予算の不十分な増額などに反映されているととらえ、たびたび批判した。

 加えて、米行政府とともに特に一部の米連邦議会議員は、日本の「不公平」な通商政策と米国が称したものをしばしば厳しく(「失望」より強い言葉で)批判した。それはほとんど、日本政府のあるレベルが、米国民に米国製の車やテレビを買うより日本の自動車や家電製品を購入することを強要しているといわんばかりだった。

 これらの批判は二、三十年、そうした頻度で聞かれなくなっているがゆえに、首相の靖国参拝への米国の失望に関する声明は今や本当に異例だというのだろうか。

 むろん日中、日韓間の緊張に失望するという点で異存はない。だが、これらの緊張の原因は何かを慎重に考察することが極めて重要だ。以下を提示したい。



 ■安倍首相は衷心からであれ緊張を確実に増す行動は取るべきでないとする向きがある。


 この論評は一見、もっともらしい。しかしながら、誰が緊張を持続または増大させようとしているのか、そして誰が緊張を克服しようとしているのかという論点を巧みにはぐらかしている。


 日韓そして日中の間の緊張緩和は、安倍首相と大方の日本国民にとって歓迎するところだ。首相が12月26日に靖国に行っていなければ、韓国の朴槿恵大統領や中国の習近平国家主席は、今ごろは日本との関係を大いに改善する用意があっただろう、と本気で信じている者などいるだろうか?





 ≪日本という敵必要な共産党≫


 靖国神社に参拝しないことだけではない。韓国の指導者たちの多くが今日、竹島への領有権を放棄することはもちろん、慰安婦として中国に送られた韓国女性たちにもっと真摯(しんし)に何がしかの謝罪をすることに対しても、日本は不本意なのだと決めつけて、異を唱えている。日本人が竹島への主権の主張の合法性には説得力があると考えているのに、である。


 中国の対日関与の意思はさらに疑わしい。めざましい経済的台頭と相応する軍事能力増大にもかかわらず、中国は今なお中国共産党により支配されているというのが過酷な現実である。共産党は腐敗した権威主義的な振る舞いから人目をそらすべく、日本という敵を「必要」とする。その振る舞いこそが近隣諸国を脅かし、中国国民のために礼節あれと望む全ての人を「失望」させている。



 ■安倍首相は靖国神社に行くことで合祀されているA級戦犯を崇拝しその栄誉を称(たた)える。


 12月26日の首相の発言にも、神社内の鎮霊社も訪れた当日の行動にも、日本国天皇や幾多の首相、他の幹部指導者たちが謝罪を重ねてきたA級戦犯や他のあらゆる兵士たちの行為を、いささかでも称えるようなものは表れていない。米国のアーリントン国立墓地には米指導者たちが後に謝罪した奴隷制やその他の行動に関わった兵士たちの遺骸(靖国にそれはない)も収められているのだ。



 ■韓国や中国の指導者には、安倍政権の行動は1930年代の軍国主義への危険な回帰を映しているとまで言う者もいる。




 ≪「積極的平和主義」評価を≫


 これらの指導者のうち、安倍首相がどんなに長く在職しようと、自国領土の1センチでも日本に攻撃される可能性があると現実に恐れている者は一人でもいるだろうか。北朝鮮指導者は心配していると言うかもしれないが、私は、ソウルや北京の責任ある指導者がそうした懸念を抱くことなど本気で疑うし、ワシントンでは誰もそう感じていないと確信している。



 米国政府は安倍首相に失望の念を表すべきだろうか。米国は独立国としてそうする権利がある。しかし、慎重に考察すれば、1952年から2014年までの平和愛好国としての日本の実績を認めたがらない姿勢を示す韓国に、そして、とりわけ中国の声明や行動に対して、最低でも同等の(言わせてもらえれば、もっと大きな)失望感が向けられる必要がある、ということが見えてくる。


 そして、米国が東京に失望感を表明するのであれば、米国の指導者たちには少なくとも安倍首相の試みを高く評価してもらいたい。首相は、腰が引けて時に非現実的である日本の反戦平和主義を、もっと積極的な形に変えようとしている。それは、米国が60年以上にわたって日本に採用するよう奨励してきたことでもある。









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今こそ、福澤の「脱亜論」に学べ

2014-01-10 11:03:55 | 正論より
1月10日付     産経新聞【正論】より


今こそ、福澤の「脱亜論」に学べ  拓殖大学総長・渡辺利夫氏


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140110/plc14011003060002-n1.htm



 歴史は循環するものだとつくづく思う。現下の極東アジア情勢は、開国・維新から日清・日露戦争にいたるあの時代の「生き写し」ではないかと思わされるほどである。往時の極東アジア地政学を慧眼(けいがん)のオピニオンリーダーがどう捉えていたのか、その言説が現時点から振り返っても正鵠(せいこく)を射たものであれば、現在のわれわれがどう立ち居振る舞うべきかをその中に読み解く、そういう知的営為を欠かすことができない。



 ≪亡国の危機背に書いた言説≫


 国際情勢判断に寸分の狂いでもあれば亡国につながるという緊迫の状況下で書かれた言説こそが、危機の時代にあってなお幻想的なポストモダニズム気分を拭うことのできない日本の世論をまっとうなものとする唯一の方法にちがいない。日本の領域を侵犯し、日本人の歴史認識に刃向かう中国、韓国を眼前にしていると、明治18年、福澤諭吉がみずから創刊した『時事新報』に「脱亜論」を執筆したときの気分が私にもわかるような気がする。


 アヘン戦争以来の列強による「西力東漸(せいりょくとうぜん)」の危機が迫る中にあって、李朝末期の朝鮮は政争と内乱に明け暮れ、文字通りの「末期」的症状を呈していた。始末の悪いことに朝鮮は清国との服属関係(清韓宗属関係)にあり、内乱に際しては宗主国清に派兵を要請して事を収めるという体たらくであった。清国はといえば、もう一つの属邦ベトナムをフランスによって侵犯されながらも、大量の兵を朝鮮に派することを辞さない。


 ここで、福澤は朝鮮の自主独立をめざす開化派への支援の思いを深める。多数の朝鮮留学生を慶應義塾に受け入れ、門下生を朝鮮に派遣してハングル紙『漢城周報』を刊行。密(ひそ)かに開化派への武器供与をも企てた。朝鮮が清国との服属関係を断ち日本の明治維新にならう近代化を成し遂げねば、列強の餌食となることは火を見るより明らかだと語り、そうなれば日本も危うい。「我(わが)ためには恰(あたか)も火災の火元を隣家に招きたるものにして、極度の不祥を云(い)えば日本国の独立も疑(うたがい)なきに非(あら)ず」。脱亜論に先だつ明治14年に福澤はそう予言していた(『時事小言』)。




《開化派敗れ清と朝鮮に憤激》


 しかし、開化派による守旧派打倒のクーデターが清兵の介入によって「三日天下」に終わり、首謀者が日本に亡命するという惨たる事実が明らかとなった。ここで福澤は脱亜論をもって清国と朝鮮に対する憤怒を露(あら)わにしたのである。「我輩を以(もっ)てこの二国を視(み)れば、今の文明東漸の風潮に際し、迚(とて)もその独立を維持するの道あるべからず」といい、ならばわが国は「寧(むし)ろその伍(ご)を脱して西洋の文明国と進退を共にし、その支那、朝鮮に接するの法も隣国なるが故にとて特別の会釈に及ばず、正に西洋人が之(これ)に接するの風に従て処分すべきのみ」と断じた。


 清韓宗属関係の切断を狙って日本が清国に挑んだ戦争が日清戦争であり、これに勝利して日本は朝鮮と大陸への地歩を得る。しかし、日本が清国から遼東半島の割譲を受けたことに反撥(はんぱつ)したロシアが独仏を巻き込んで三国干渉の挙に出た。このロシアの南下政策に抗する日露戦争に日本は国運を賭して戦い、これにも勝利して列強の一角を占めたのである。


 日本の近代史の序幕に福澤という言論人を得たことの意味はまことに大きいといわねばならない。福澤の脱亜論が日本のアジア侵略の理論的先達であるかのごとき愚論がいまなお語られているのは、驚くべきことである。自国の存亡を賭して血を吐くように絞り出された脱亜論の文章を、後世のイデオロギーで断罪しようというのは、ただの知的退嬰(たいえい)である。




 《中華帝国と韓国の事大主義》


 中国の海洋への膨張が著しい。防空識別圏なるものが尖閣諸島を巻き込む形で設定された。「中華民族の偉大なる復興」が近年の中国のスローガンである。史上最高の栄華を極め、最大の版図を築いた清(大清帝国)への回帰願望の表出である。現在の中国は新帝国主義国家へと変貌した。

 この事実を目の当たりにした韓国が、朝鮮に伝統的な「事大主義」(大に事(つか)える思想)への先祖返りを鮮明にしつつある。中国に寄り添いつつ日本を貶(おとし)める反日シンドローム国家へと韓国は変じてしまったのであろう。アヘン戦争以来の「失われた歴史」を回収して新帝国を築かんとする中国の意図、朝鮮の事大主義への強い傾斜は、いずれも伝統への回帰であって、そのベクトルは強靱(きょうじん)である。

 支那、朝鮮への対応は「正に西洋人が之に接するの風に従て処分すべきのみ」と福澤はいうのだが、現在の文脈でいえば、抑止力を背後に擁して外交に臨むのでなければ何ごとも解決しない、という意味に他ならない。日米同盟における集団的自衛権行使容認は喫緊の課題である。福澤の「生存リアリズム」の再興、これこそが今年の日本の最大のテーマでなければならないと思うのである。(わたなべ としお)









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