昨日も診療終了後にスポーツトレーナーの会議でしたが、診療後にも関らず皆さん熱のこもり(部屋は寒かったですが)楽しい、前向きな会議でした。ワクワク感満載でしたね。ということで、今日もいい目覚めでした
川下だけを掃除してもだめ
かつてインドの聖者から「おまえは自分の体のことばかり考えて、つまり、
川上のことはそっちのけで、川下だけを掃除しようとしている。そのことを
教えてやる」と言われたんです。
つまり、心と体という、命を形成しているものの関係は、ちょうど一筋の
川の流れのごとく、切れず、離れない。そうして、常にこの川の流れの
川上は”心”で、川下は”肉体”ということに気づいたならば、心という
ものは、どんな場合があろうとも、積極的であらしめなければならないのは
当然だ、と気づくでしょう。
『中村天風 一日一話』 中村天風財団[編]
当院へ来院される患者さまも、確かに腰痛や膝痛など整形外科疾患から、私の治療の軸としているスポーツ障害、不妊症、ガンなどでも同じなのですが、その症状が慢性的になればなるほど、心に不安や恐怖、心配など消極的、ネガティブな感情が湧き出てきます。
私たちの仕事は、その心の不安を取り除くために鍼灸治療という技術を使って、患者さまの健康な人生、楽しい人生のためのお手伝いをさせて頂いているとも言えます。
体の痛みや症状は体からのサインだと言いますが、その改善のためいろんなことをやっても治らないから、大脳辺縁系や間脳などから不安や恐怖という情動が生まれてきます。これは人間に備わった心の作用ですから無くすことはできません。でも、できるだけ感じない方がいいですよね
そのために私たちは、鍼灸診療を通じて、「どうしたら体の状態を改善することができるのか」常に勉強し、研究し、研鑽するわけです。
それは、とりもなおさず、川上にある心の状態をキレイに掃除するためなんですね
ですから、症状が消失したから治療は終わりではなく、また、健康管理のために症状が出る前の疲れた状態、あるいは、症状の軽いうちに体のメンテナンスをしておくと、常に川上はキレイになり、心の状態は積極的、ポジティブになるということだと思っています。未病を治すという東洋医学の考え方です。
人生においても一緒ですよね。常に心と肉体は一つであり、心の状態をどうコントロールするか
心をどれだけクリーンにしておくか、それが人生に現れてくるんだと感じます。
さて、今日も自分の川上も掃除して、ワクワク、ドキドキ、楽しく一日を過ごしましょうかね
※上の写真は、昨年、奈良県の室生寺へ小旅行に訪れた際に撮影