二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

最澄さん と 空海さん

2022年04月29日 | 社会

 少し面白い話を聞いたので、日本昔話風で書いてみます

  

 むか~し、むかし、最澄さんと空海さんという偉い仏教僧がいました。

 最澄さんは、空海さんの年齢が7つ上で、身分も高かったのですが、空海さんはあまり身分は高くありませんでした。

 ある時、二人は、お隣の国である”唐”へ派遣団の一人として仏教の勉強に行くことになりました。

 当時の航海技術は貧しく、唐への旅は、死を覚悟しての旅であり、行けるか帰ってこれるか分からなかったそうな~。

 二人は、それぞれ2隻の船にのり、唐へ向かいました。

 2隻、いわゆる二人は、唐の違う場所に行き着き、そこで2年かけて仏教を学びました。

 最澄は「天台宗」という仏教を、空海は「真言宗」という仏教を学び日本へ帰ってきました。

 

 日本へ帰国した二人は、それぞれの仏教を深め広めました。

 空海さんは、「お経」を学び持ち帰りました。

 これは天台宗にはなかったものでした。

 最澄さんと空海さんは仲間とともに、交流を深め情報交換を行いながら、それぞれの仏教を極め、良いものを取入れていきました。

 

 最澄さんと、空海さんは手紙のやりとりもするほどの仲でした。

 ある日、ストイックな性格を持つ最澄さんが、空海さんに聞きました。

        

 「私も真言宗を極めてみたいのじゃが、どれくらい時間がかかるものなのか」

 「ある程度の仏教僧なら半年ほどで極めることができます」

 「そーなのか、そーなのか、では私はどれくらい時間がかかると思われるか」

 「三年はかかりましょう」

 「さ、さ、さ、三年」

 「はい、三年かかるでしょう。最澄さんは、一つの山を極めた存在です。その極めた山を一度下山して、それから山へ向かい、さらに私の山をもう一度、登らなくてはならないからです」

        

 最澄さんは、弟子を空海さんのところへ行かせ、真言宗を学ばせたということじゃ~。

  

 なるほど~、何か世の中の真理の一つであるかな~と感じました。

 道を極める時は、素直さと覚悟が必要なのかなとも思いました。

 最澄さんの世の中の真理を学びたい、極めたいという情熱と、空海さんの冷静に正しく物事をみつける真摯さを垣間見る出来事でした。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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全日本鍼灸学会東京大会へ参加予定

2022年04月29日 | 鍼灸

 今のところコロナ感染症患者も減少傾向にありますので、感染症対策をしっかり行いながら現地参加する予定です

 ここ2年、京都大会は中止となり、福岡大会は完全WEB方式(LIVE配信・オンデマンド配信)で開催されました。京都は残念でしたが、福岡での開催方式に関しては画期的なものであったと思います。自分の治療院での臨床への負担を最小限に留めなががら、鍼灸医学に関する知識や最新医療情報を聴講することができるのですから。

 今、どの学会もWEB配信が行われています。

 私としては、WEBは確かに便利ではありますが、何かもの足らないものがあります。

 私たちは、患者さんに来院いただき、また、訪問して、実際に対面して鍼を行ったり、灸をすえたり、あん摩マッサージ指圧の免許を持っている者は身体をつかって揉んだりしています。

 これすべてリアルです。
 同じ空気、空間で接しながら施術を行います。

 知識や方法など表面的なものはWEBで理解し、足らないものが得られるとしても、実際のところは、その空気を感じないと分からない部分が多くあると私は思っています。

 だから、できるだけ機会があれば現地参加するようにしています。

 

 さてさて、話は変わって、今回の大会テーマは、「現代医療における鍼灸の役割~未来へ向けての鍼灸のチカラ~」です。

 腰痛、頸部痛、慢性痛、スポーツ鍼灸など疼痛疾患や運動器疾患、また美容鍼灸、妊娠期や不妊症に対するレディース鍼灸、ロコモをはじめ高齢者医療への鍼灸、精神医学に対する鍼灸、若手鍼灸師が考える鍼灸医学研究などなど、大演題では興味深くあります。臨床への学びとなるものが多く何を聴講すればいいか悩みます。

 症例報告などの一般演題もたくさんあるのですが、こちらはオンデマンドでも配信されるので、今回はこちらはあまり聴かなくてもいいかな~と思っています。が、本当に興味ある演題だけは聴こうかなと考えてます。

 

全日本鍼灸学会 東京大会PV

 

 学会参加して何か一つでも患者さんに役立つ情報、臨床スキルが向上する情報があったら、めっけもんでっす

 6月の前半に少しだけ休診をいただくことになりますが、よろしくお願いします。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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令和4年5月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新しました!

2022年04月28日 | 予告

 令和4年も5月に突入します

 皆さま、体調の方はいかがでしょうか

 少し早めですがゴールデンウィークもありますので、当院の5月の施術スケジュールをHPで更新しました。

 お知らせいたします

 

二葉鍼灸療院(金沢)5月施術スケジュール


施術変更予定

 5月3日(火祝) 通常施術行います!(完全予約)定休日ですが

  その他のゴールデンウィークは暦通りの施術です。

 

 5月17日(火) 施術時間変更

  石川県国民健康保険団体連合会療養費審査委員会 出席

  石川県スポーツトレーナー連絡協議会理事会 出席

 

 5月23日(月) 休 診

  全日本鍼灸マッサージ師会 代議員総会 出席

  全日本鍼灸マッサージ師連盟総会 出席

 

 5月22日(水) 施術時間変更

  金沢市地域包括支援センター・金沢市福祉協議会主催の高齢者対象

  金沢市夕日寺校下

  「出張くらしの ちょこっと相談」へ協力

 

 以上のところが、現在わかっている施術時間の変更となります。

 今後も、施術時間変更がある場合、迅速に本会HPにてお知らせいたします。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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妊活と鍼灸 メンタルをととのえること、心の可能性

2022年04月23日 | 不妊症

 桜の季節から時はながれ、新緑がキレイな季節になってきました

 皆さま、体調の方はいかがでしょうか。気温差が10度以上ある日も多く、身体の調子が整えづらくなっているかもしれませんね

 

 さて、当院では妊娠しやすい身体作りをサポートするための鍼灸に力を入れております。

 婦人科で行う一般不妊治療にしても、専門クリニックで行う高度生殖医療の治療を受けても、すぐに妊娠して、順調に出産まで辿り着くご夫婦ばかりではありません。なかなか上手くいかないご夫婦の方が多いのかもしれません。

 不妊治療が長期になると、様々な感情や環境面あるいは経済面のストレスが蓄積し、心が前向きになれない、落ち込みからなかなか抜け出せない状況に追い込まれることも多々あります。そのストレスは百夫婦百様です。

 そんな時、その場から立ち上がらせ、積極的に、そして前向きになれるパワーは、元気な身体と、前向きな心です。特に誰でも心の中に秘めている神秘的な可能性というエネルギーが沸き立つことです。

 その心のパワーは、ご夫婦のお互いの思いやりや、心の視点を変えたり、リフレッシュすることで奥の方から引き寄せることができるのではないでしょうか。いえ、すぐそこにあるのかもしれません。

 そんな事例を「ちいさな 命のバトン」という本より抜粋してご紹介します


40歳の奥様、42歳のご主人様 不妊治療歴10年(人工授精8回、体外受精6回)のご夫婦の話

・奥様から何とか自然妊娠したいとの言葉

・問診票や治療歴から考えて、この言葉には心身への負担が大きいことが理由にあると考える医師

※著者である医師は、内科医としての診療の傍ら、不妊症カップルのカウンセリングを行い、治療が必要な場合は信頼ある専門クリニックをご紹介するという流れで診療を行っています。

医師「では、少し休んでから治療を再開しましょう。それでも年齢から考えると早めに体外受精することをお勧めします。しっかりとした技術の病院を紹介しますから」

婦人「もう体外受精はしません。そう決めました」

 どうしても子どもをあきらめることができないと書いてあるのになぜ?と思い、単刀直入に医師が質問。

医師「タイミング法を試し、お子さんができなかったら、それでよしということですか? 何をおいても妊娠したい、というお気持ちが書かれていますが・・・」

 婦人は、唇をかみしめ、目には涙をためています。医師はじっと待ち続けました。
 忙しい専門クリニックにはできない、じっと待ち続けることを実践され、心の底を吐き出して欲しいと思いました。

婦人「赤ちゃんが授かることは夫婦の夢であり希望でした。妊娠するまでどんなに辛いことがあっても二人で協力しようと決めていたのです。でも・・・」

医師「これまでずいぶんと治療費もかかったでしょう」

 うつむいた婦人の膝に涙が落ち、診療室にしばらく嗚咽が響いた後、婦人からこれまでの経緯が語られました。

・最初の医療機関で、人工授精、体外受精と言われるままにステップアップしていった。
・途中、義母の介護のため2~3年のブランクがあった。
・治療を再開しようと思ったところに不況がおそい、家計は生活するので精一杯になったこと。
・不妊治療費用が払えない状況となったこと。

婦人「時間も費用もかけてここまで頑張ったのです。本当は子どもがどうしても欲しくて、でも、どこかで終わりにしなければ・・・」

 その後、婦人は先生の不妊ルームに6ヶ月通院。
 月2回の診療と交わしたメールのやり取りで、しだいに婦人は心を開いてきました。

 ある日、次のような内容のメールが届きます。

・先生が信頼する医療機関を是非ご紹介ください。
・この6ヶ月間は、これまでの10年間と比較にならないほど充実した時間でした。
・こうでないとダメだ、と自分の気持ちが置き去りにされていました。
・先生との二人三脚の「不妊ルーム」での6ヶ月間で、自分がどうしたい、何をすべきかを知ることができました。
・自分の考えもハッキリ言えるようにもなりました。
・ラスト1回、自分の意志で紹介病院を訪れ、治療したい。
・もし妊娠しなくても、私は満足です。

 先生が不妊の医療期間をご紹介されてから半年近く経った頃、婦人が先生のクリニックを受診されました。

婦人「先生、今日は妊娠の報告にきました」

医師「それは良かったですね。体外受精がうまくいったのですか」

婦人「いいえ、先生。体外受精ではなく ”自家受精” です」

 高度生殖医療を最後と決め、紹介した医療機関に通院を開始し、体外受精に挑戦しようとした矢先、なんと自然妊娠したということです。

 環境を変えたり、不妊治療でいっぱいになっている頭と心を少し柔らかくすることで、思いがけない効果があるものです。

婦人「最後の不妊治療だと、体外受精を決意したわけですが、あるとき夫が久しぶりに旅行にでも行こうかと言い出しました。それで前から行きたかった温泉に主人と言ったのです。そしたら、その時に妊娠したようなのです」

・旅先で子どもがいなくてもいいと、夫婦で改めて誓い合った。
・それまでがんじがらめになっていた心が、リタイヤの決意で解放されたのかもしれない。

 妊娠はやはり神秘的なのです。そして、どうやら「子宝温泉」というのは、自分たちの気持ちの中にあるようです、と先生は話されています。


 素晴らしいミラクルな物語ですよね。

 いつも平常心ではいることは出来ないでしょうけど、心をととのえて、リラックス、そしてご夫婦で共通認識といいますか、同じ価値観で目標に向き合うと、このようなことも起こりうるのかなと思います。

 でもでも、不妊治療や妊活を行う際、1年以上夫婦生活があるのに妊娠しないご夫婦の場合は、クリニックで不妊に関する検査を早期に行うことは大前提です。そして、それが一番の近道であることは紛れもない事実です。

 

 ストレス過多状態。それは自律神経の一つ、交感神経が過緊張している状態です。

 鍼灸治療は自律神経に作用して、過剰になった神経機能を正常に近づけようと身体を調整します。

 また、脳内で副腎皮質刺激ホルモンやエンケファリン、βエンドルフィン、ダイノルフィン、セロトニンやオキシトシンの分泌に影響することが明らかとなっています。これら神経伝達物質の変化は、不安や抑うつなどの感情と関連が深い中枢神経系の異常状態において、有益な効果をもたらす可能性があると考えられています。

 

 鍼灸で心と身体を整えることも、妊活における一つの方法として提案することができます。

 それにしても、「子宝温泉」というのは、自分たちの気持ちの中にあるようです って、イイ言葉だな~。

 自分のメンタルと向き合いととのえることは、自分の心の深くから湧き上がる未知の可能性を引き出すことなのだと感じます。

 

 最後まで、お読みいただき、ありがとうございます

 

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鍼灸師 田中良和 ~新たなる旅立ち~ 師匠ってなんだ?!を辿る物語 ☆第4話 生活の中の修行☆

2022年04月18日 | 鍼灸

 師匠の黒野保三先生のご逝去により、自分自身の修業時代、そしてそこから得られたものや、今の自分の糧となっているものを回想して、師匠というものは何なのか?!を辿っています

 さて、今回は「生活の中の修行」と格好良く書いていますが、私個人としては、何も知らない田舎の高校生が大都会名古屋に出てきて、自由な時間があれば遊びたくないはずがないと思いました。時間が制約、制限されて、その中で生活することについては、今更ながら師匠に感謝しています。

 若い欲望を抑えるには集団生活と規律ある生活が一番かなと思います。

 

起床時間から朝礼~治療室

 起床は日曜、祝日以外は午前7時。起床後は担当場所の掃除、黒野先生の朝食準備の手伝い。

 7時30分に朝礼。その後、朝食、8時30分には治療室(9時スタートです)に入る、そんな規律正しい朝の生活です。

 月二回ほどある自由時間(門限17時ですが)でも、目覚めは7時でしたね~。

 時間やメリハリ生活の大切さ、そして、良い習慣や朝のスタートで気持ちをしっかりいれる朝礼は、人を育てるという面で、今考えても素晴らしいシステムだと思います。

 

掃除・靴磨き(整理整頓)

 これは私が今でも苦手なことですが、先生は、本当にきっちりと資料等を整理されて、すぐに取り出せるように整頓されていました。

 掃除に関しては、「ここをキレイにしたら気持ち良く使ってもらえる」などの他人を思いやる気持ちが育ったかなと感じております。塵も積もればです。掃除が習慣。場を清潔に・・・出来ない所もありますが、いつも念頭にある所です。

 夜には先生の靴を磨かせていただいておりました。星稜高校野球部の時も山下監督さんの靴を磨いたな~と思いながら、ここでも、よりキレイにするにはどうしたらいいか、先生の靴底はなかなか減らないな~などと思いながら、玄関で朝方まで寝てしまったこともありました いい思い出です。

 でも、私、ナマケモノが身体の中に住んでいるようで、適当にやっちゃう時もあり、そんな時は、いつもが落ちて、先生に呼ばれ叱咤激励されるのでした。叱咤してくれる方がいるということは貴重で尊いことだと今は感じます。

 

風呂へ入る

 研究所では、お風呂は近くの銭湯♨で昼過ぎにいただきに行きます。歩いて2分ほどです。

 先生が風呂へ行かれる時は、先生の背中を流させてもらいます。

 これも流し方、作法があるのです。ここでも日々の鍛錬でございます。

 皮膚の方向や筋繊維に沿って洗っていくわけですが、ここもマッサージや身体に触れるというトレーニングが行われるわけです。

 また、身体の調子を伺うというのも自然と身につくのかもしれません。

 そして、銭湯は多くの皆さまが利用する場所です。靴やスリッパを揃えるということも、先生が履きやすいように揃える中で、周りの人の靴も一緒にという心も自然に身につくわけです。

 

鍼灸治療室の時間以外

 鍼灸治療の時間は午前、午後あわせて4時間半(前後はしますが)です。鍼灸院としては短いですよね。でもいつも患者さんでギュウギュウでした。

 その間の時間は、それぞれに与えられた仕事や研修会や症例報告会の準備などを行います。

 私は、あん摩マッサージ指圧の出張治療にも行かせていただいてました。

 私の一日の時間は、午前7時~午前2時くらいでしたので、修業時代の平均睡眠時間は4時間ほどだったと思います。だから、どこでも眠ることができました。自転車で信号待ちしている時にも眠ることができました

 研究所は千種区春岡にありますので、千種区を中心に、昭和区、名東区、中区、瑞穂区、守山区、東区、西区等の範囲に、自転車をかっ飛ばしてマッサージに行ってました。この経験は治療室へ来る患者さんとは色の違う人にも接することができて勉強になりました。

 出張マッサージの四方山話は、また、別ブログに書きたいと思います。

 

指導は間髪入れずに

 生活の中でもそうですが、間違った行動や注意があれば、先生から間髪入れずに呼び出しがあります。

 「田中先生、先生が日本間でお呼びです」

 一番、緊張する言葉でした。

 

挨拶

 外出する際、帰った際、鍼灸学校へ通学しているときも、「行ってきます」「只今帰りました」の報告を行います。

 先生が外出される時も、「行ってらっしゃいませ」「お帰りなさいませ」。

 何かいただいた時は、「ありがとうございます」。

 挨拶を行うことは、徹底して自然に生活の中に定着していました。挨拶するのは当たり前かもしれませんが、修行生活であればこそ徹底して行われました。身につける、自分のものにするということは、自然に、普通に出来るということなのです。

 

 このように鍼灸臨床から日常生活に至るまで自分を成長、磨き上げる環境に身を置くことが「修行」であり、将来を見据えて、日常生活から鍼灸臨床まで指導できることが「師匠」というものの一面なのかなと、私は考えています。

 なんせ、朝起きてから夜寝るまでが鍼灸や人生の修行であり、実は睡眠まで含めて修行だったのかもしれません。

 このような貴重な経験を10代後半から20代に亘り経験する場を与えていただいた師匠の黒野先生に心より感謝しております。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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石川県スポーツトレーナー連絡協議会(IST)令和3年度総会・講演会 出席

2022年04月06日 | スポーツ障害

 桜が美しく咲き乱れる4月上旬、皆さまココロとカラダの調子はいかがでしょうか

 令和4年4月3日(日)、私が所属しております 石川県スポーツトレーナー連絡協議会 の令和3年度総会・講演会に出席しました(木島病院 体育館にて)。

 

 この会は、スポーツDr.、JSPO-AT、鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、理学療法士で構成され、石川県のスポーツ選手、スポーツ愛好家のためのトレーナーとしての資質向上を目指して組織されました。

 現在、会員は60名ほどです(認定スポーツトレーナー養成講習会を受講、4年で認定更新)。

 名称が4月より変更された、(公財)石川県スポーツ協会の活動に協力しながら事業を行っています。会長、副会長は、スポーツ医科学委員会で石川県スポーツドクター協議会に所属されている医師に就任いただいております。
 石川県スポーツ指導者協議会の会長にも顧問として就任いただき連絡をとりあいながら協力させていただいております。
 また近年、各スポーツ大会やイベント等での必要性等から組織された石川県スポーツナース協議会とも連絡を取りながら、活動を進めております。

 この会も平成23年(2011年)3月に発会し11年が経過し、12年目の活動に入ります。
 総会では、新たに2名のフレッシュな理事が就任されました。組織は新陳代謝していくことが持続と繁栄に繋がっていきますからね。

 私は再び、会の裏方としてお仕事させていただくこととなりました。

 令和3年度事業や決算、令和4年度事業計画や予算、役員改選もスムーズに進み令和4年度がスタートしました。
 あとはコロナちゃんに、このまま終息してもらい、通常のようにスポーツ大会や競技会が行われ、ストレスなくトレーナー活動ができることを祈るばかりです。

 

 今回は、オンラインと会場のハブリッド開催でしたので、私はオンライン担当。
 石川県鍼灸マッサージ師会でもオンラインの手伝いや担当をさせていただき、数々数々の失敗を重ねてきましたので、ようやく配信や会場環境の整備も形になってきました。経験は大事ですね 温かく見守っていただき感謝でございます

オンライン機材でございま~す 

 

 総会終了後は講演会でした。

 非常に良い刺激になりましたし、勉強になりました。


令和3年度 講演会

【講演1】演題「偶然から始まったトレーナー活動12年」

     講師 高山 智美 先生  理学療法士

 高山先生には、トランポリン競技の世界選手権やワールドカップ、オリンピック等へ同行した時の状況を中心にや秘話なども織り交ぜながら話がありました。

 まず、例えばナショナルチームに同行する時でも、国内の選手権、合宿に同行する時でも経費が必要です。その競技団体における内情によりトレーナーの扱いには違いがあるということ。競技団体によっては、経費の捻出が厳しい所もあり、自己負担にせざるを得ないという状況も出てきます。

 そんな時でも、選手のため情熱を傾けて、どうしたら活動を継続していけるかと考え行動していた高山先生は素晴らしい熱量の持ち主だなと思いました。先生自身がトランポリン競技の選手であったこともあり、ご自身が小学生や中学生の指導をされていることなどもモチベーションとなり、活動を12年間休まず継続できた要因なのだと感じました。

 また、トレーナーを始めるきっかけについても話がありました。様々な人々のご縁で、まずはナショナルチーム(女子)から関われたということも驚きです。話の端々に謙虚な言葉を付け加えていましたが、手探り状態で試行錯誤といえどナショナルチームでトレーナーとして活躍し、選手やスタッフに頼りにされていたと言うことは、トレーナーとしてかなり信頼されています。
 人のご縁というのは宝であり、ご縁を大切する先生だからこそ人生が大きく展開していったのでだと理解しました。

 世界選手権(2018)で個人では初めて金メダルを獲得した、金沢学院大学クラブの森ひかる選手との秘話なども聞かせていただき刺激になりましたし、トレーナーの温かさも感じることができました。

 石川県では昔からトランポリンが盛んでが、日本全体でみると、オリンピック等が放映されるなどでメジャーにはなってきましたが、どたらかと言うとマイナーなのかなと思います。
 最後に高山先生が「トランポリンを知って、応援いただくと嬉しいです」とのことで話を締めていただきました。

 先生は、トレーナー活動環境が整ってきたこと、競技レベルも上がってきたこと、若手も育ってきてるなど様々な状況があり、トレーナーとしては引退するとのことでした。すぐ声がかかるような気もしますが 
 明日からガンバロウといい刺激になりました。ありがとうございます。


【講演2】演題「ハンドボール女子日本代表欧州遠征・世界選手権での経験」

     講師 畑 圭祐 先生  柔道整復師・JSPO-AT
                 北國銀行ハニービー(ハンドボール部)トレーナー

 畑先生には、ハンガリーで開催されたハンドボール女子日本代表の遠征、そこから引き続きスペインで開催された世界選手権について、初めて日本代表(ナショナルチーム)でトレーナーとして同行した経験をお話いただきました。

 ここまで十数年代表を務められたトレーナーとの面識はあったものの、どのような活動を行うのかは、畑先生のこれまでのトレーナー経験と試行錯誤を繰り返しながらの手探り状態での実施だったとのこと。
 トレーナー活動は、身体の調整、ケアだけだと思われがちですが、トレーナー機材はもとより、テーピングなど選手が使用する備品や捕食など全てを管理します。ことに海外ともなると現地調達が難しいものもあります。

 一日のスケジュールも朝の散歩から夜の選手ケアまで一日がかりです。
 情熱とスキルがないと出来ない仕事ですよね。

 今回はトレーニング等を指導するトレーナーもいなく、この仕事も畑先生がメニューをつくって実施していたとのこと。

 感染症対策に関しては、遠征前後の隔離期間の様子や、その時の選手への対応なども、自分での経験できないことを聞かせていただき勉強になりました。
 また、遠征期間中は、onetapアプリと言って、感染症の体調管理、カルテ、選手がどんなケガをしてどこの病院に行ったか等の情報を、医師、トレーナーなど現地スタッフが記録し、日本にいるハンドボール関係者などアカウントを持つ全ての人が確認できるようになっているとのこと。これは便利だし、素晴らしいシステムだと思いました。

 トレーナールームでのルール(感染症対策)、ハンドボールはヨーロッパでは人気競技であることや、今回の世界大会では女子ハンドボール史上では2番目の成績。しかし、ヨーロッパのチームに2試合勝利したのは初めてということで、収穫の多かった大会に畑先生がトレーナーとして同行したことは、大きな意味があったのだと感じました。

 また、ナショナルチームの世界へのトレーナー同行が終わったから、それで終わりではなくて、選手を出している各チームのトレーナーと情報交換を行い、ここから続く国内での大会に選手が活躍できるように、隙間なく連携を深めていくことが今後の課題と最後に話されていました。
 トレーナーとしての心意気を感じました。


 お二人に共通すること、それはトレーナーとしてのスキルはもちろんのこと、地道な活動を通じて選手との信頼関係、チームスタッフとの信頼関係を構築していることにあるな~と思いました。
 信頼関係なしにトレーナー活動は成り立たないですから。
 トレーナー活動(同行)は、治療院で選手をケアするのとは全く次元の違う活動です。

 

 石川県においてナショナルチームに同行し、そして指導するトレーナーの話は本当に刺激になりました。
 勉強になりました。

 今後の私の活動に繋げていける有意義な時間でした

 終了後は、役員と講師でお弁当を食べながら懇談させていただきました。

芝寿し のお弁当🍱

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

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不妊症・不育症ピアサポーター等の養成研修 修了

2022年04月04日 | 不妊症

 風は肌寒いですが、一気に気温があがりピンク色の桜の花が勢いよく咲き始めています

 皆さま、お身体や心の調子はいかがでしょうか。

 

 昨年の2021年、(公社)日本助産師会が、厚生労働省委託事業として開催されました、不妊症・不育症ピアサポーター等の養成研修医療従事者プログラムに参加しました。

 事業の目的は次の通りです(抜粋)。


不妊症・不育症支援の課題と本事業の目的

 様々な悩みや不安を抱え、複雑な精神心理状態にある不妊症・不育症患者が、気軽に相談できるピアサポーターを育成するため、相談・支援に当たって必要となる基礎知識やスキルを習得するための研修を開催します。併せて、看護師などの医療従事者に対しても、心理面でのサポートを含む、より医学的・専門的な知識による支援を実施できるよう研修を実施します。
 さらに、この事業を広く社会に周知することで、国民への不妊症や不育症に関する正しい知識の広報啓発と理解をはかります。


 当院では、妊娠しやすい心身をつくるための鍼灸に力を入れております。

 では不妊に関わる多くの皆様との連絡や連携をもっているかというと、その点は全くと言っていいほどありませんでした。

 不妊症や不育症でクリニックで治療されている方は、誰に聞いたら良いのか迷うような悩みもたくさん持っています。私も知ってはいましたが、助産師さんが詰めている石川県不妊相談センターという場所があるのですが、その機能さえ把握していませんでした。

 私たちは鍼灸治療を追究してより効果的な治療を目指すことは当然ではあるのですが、すべてのご夫婦にお子さまが授かることは難しいです。

 一組のご夫婦で様々な悩みや状況があります。

 その時々に応じて、どこへ相談したら良いのか、一番適した、よりベターな問題や状況を解決できる場所へ導いてあげるのも大切なことだと思っています。そんな時、重要なのは横の繋がりや連携をどれだけ構築しているかということなのだと思うのです。

 鍼灸も不妊や不育をサポートする一つの手段ではあるけれど全てではありません。

 これはスポーツ選手を扱うスポーツトレーナーやスポーツ医療の現場でも言えることです。

 そんな時、この情報を助産師さんよりお聞きし、すぐに申し込みました。

 

 研修は、講義、シンポジウム、グループワークを併せて495分という内容です。

 コロナ渦だからオンラインで上手く開催され、多くの皆さまが学ぶことができた研修だと思います。


不妊症・不育症に関する医学的知識および一般的な治療の流れと生殖医療分野における最新の知見(45分)

  1. 不妊症・不育症の病態、診断(検査)、治療の原則について
  2. 最新の生殖医療について
  3. 生殖補助医療の変遷と社会のニーズ、リスクマネジメントについて

不妊症・不育症に関する関連法規や支援体制について(15分)

  1. 不妊治療等に関する関連法規や政策方針
  2. 不妊治療等に関する国の施策と今後の方針

不妊症・不育症患者特有の心理・社会的支援(45分)

  1. 患者が抱える特有の心理的・社会的問題カウンセリング(カウンセリング)
  2. 支援に活用できる社会資源と多職種連携、ピアサポート

親になることへの支援、グリーフケア(45分)

  1. 不妊治療後の妊娠育児支援
  2. 不妊治療後の妊娠における周産期喪失の特徴と支援
  3. 不妊治療を終結し、子を持たない選択をしたカップルへの支援

里親・養子縁組制度(45分)

  1. 里親・養子縁組制度の概要
  2. 日本における里親・養子縁組の現状について

不妊症・不育症患者に対する支援の実際(前1・2;90分、後1・2;120分)

  1. 支援のあり方について
  2. 様々な現場での取り組みの紹介
  1. 不妊相談場面のロールプレイングと意見交換
  2. 不妊治療後の妊娠において周産期喪失を体験する当事者との関わりのロールプレイングと意見交換

具体的な支援プログラムの検討

  1. 現在の課題の共有と支援プログラム作成テーマの抽出
  2. 支援プログラム案の作成

 多くの学ぶべき点がありました。

 私たちは鍼灸治療で、お子さまとの出逢いまでを全力でサポートしますが、様々な観点から治療を終了しなければならない場合があります。

 また、流産や死産、あるいは、胎児が障害を持っている可能性が高いことが判明する場合もあります。

 あらゆるケースがあるわけです。

 講義の中でのグリーフケアはその対応に関して知っておくべき知識でもありますし、特別養子縁組や里親制度の考え方やその違いなども、恥ずかしながら初めて深く知った部分が多くありました。

 実は、当院に通院されていた患者さんでも3組ほど特別養子縁組でお子さまと出逢った方もおいででした。

 自分の不妊症に対する鍼灸臨床を患者さんの視点で、幅広くできたことは有り難い研修でした。

 修了証いただきました~

絵は画像に自分で付けたしました

 

 もう1点、この研修終了後、医療従事者だけでなく一般参加の皆様との交流を実施するためのZOOM交流会がありました。それにも参加させていただきましたが、多くの皆さまの立場での声が聴けて、この繋がりがうまく機能してピアサポーターとして不妊症、不育症で悩む方が少しでも少なくなれば嬉しいなと思いました。

 

 この研修に参加したこともあり、7月には石川県の助産師さんが主催する集まりで、鍼灸師の立場で「不妊症のご夫婦への対応」についてお話させていただくことになりました。

 地域で上手く繋がっていければいいなと願います。

 主催いただいた日本助産師会の皆さまに感謝でございます

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

二葉鍼灸療院(金沢)

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令和4年4月 二葉鍼灸療院(金沢) 施術スケジュールを更新しました!

2022年04月01日 | 鍼灸

 少し空気の冷たいエイプリルフールです

 しかし天気は良好。やはり太陽が出ていると気持ちが良く心地よいです。

 

 さて、エイプリルフールということでネタを一つ。

 東大名誉教授の村井氏が、4月12日までの間に北陸地方で大地震が発生する予兆があると予測をされています(その記事クリック)。

 石川県では能登地方を中心に最近、頻繁に地震が発生していますので、そのあたりは心してこの記事を読みつつも、上手く大地のストレスが回避されれば有り難いなと祈ることしかできません。

 災害でも何事でもそうですが、起こった事象に対する心の準備や様々な備えが必要ですよということを言っていただいているのだと思います。

 

 さて、令和4年4月の施術スケジュールを当院ホームページにて更新させていただきました。

 二葉鍼灸療院(金沢)

 どうぞ、ご覧いただきまして、施術スケジュールを立てていただければ有り難く思います。

 

 月初めの一言 

万物資(ばんぶつと)りて始む

「大いなるかな乾元(けんげん)、万物資りて始む。すなわち天を統(す)ぶ。(乾為天)」

乾の元気な力は大いなる素晴らしいものであり、万物はこれによって始まる。

「乾」は「天」、純粋な陽であり、その働きと性質をいう。

積極、剛健、推進、健やかさ、疲れを知らない元気な力である。

天道は万物の始まりを司る。常に活動し止まず。

地上を遍(あまね)く照らし、雨を降らせ、万物を育成していく。

(「易経」一日一話~人生の大則を知る~より)

 4月は桜の開花で心がウキウキするのと同じで、エネルギーが満ち満ちて、これから放出されていく、そんな月なのだと思います。

 はじまりの第一歩を気持ち良く、心地よく、ワクワクしながら踏みしめましょう

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます

 

二葉鍼灸療院(金沢)

コメント (4)
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