二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

『犬と猫と人間と』 自主上映会 ③

2011年02月26日 | 日常
2月20日、野々市町の常讃寺で行われた『犬と猫と人間と』自主上映会の前座の様子を報告。




どんぐりマンショー
日本熊森協会の皆さん。

なぜ熊だけが射殺されるのか。熊の問題から、自然の循環システムを考え、人間と自然が共生できる環境づくりを目指している人たちです(私の理解ですから違っているかも)。



旅カフェの代表の方

常讃寺の前に、車で移動する喫茶店が停まってました。移動式喫茶店
面白い取り組みです。いろんなところを回っているようです。

ブログもあるようですよ



NPOこども未来プロジェクト 代表の方。

児童養護施設の子どもたちが、柔らかな心を育み、豊かな環境のもとで生きていけるように活動を支援されている団体です。



松下浩一 先生。小学校の先生で「いのちの授業」など生徒の心を育む教育に力を注いでいる先生です(私は先生が書いた本を読み感動)。

今回は、盲目の犬 ダン がCDになったことを宣伝されていました。

題名は『ありがとう…ダン』
クレアさん という方が歌っており、なかなか心に響く歌声でしたよ。



猫の避妊と去勢の会 桐畑さん。

猫は繁殖力が強く、1年で一組の雄と雌から70匹以上に増えるという。数字は違うかもしれませんが、猫の繁殖力はすごいということ。それを阻止できるものは阻止していくことが保健所での処分を減らす近道だと活動されています。




39アース 代表の方。

魅力ある里山づくり、自然と共生できる里山をつくり、人が自然に集まる里山や村をつくっていこう、そして地球に、自然の恵みに感謝しようという取り組みをされている皆さまです。確か映像をみるとそうだったと思います。

いろんな意味で刺激になり、勉強になった『犬と猫と人間と』自主上映会でした

二葉鍼灸療院 田中良和

コメント (2)
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『犬と猫と人間と』 自主上映会 ②

2011年02月26日 | 日常
2月20日(日)、野々市町の常讃寺で開催された、『犬と猫と人間と』の自主上映会を観ての感想を少し書きます。

私は、すご~く犬や猫が好きなわけではないのですが、母親が大好きですね。のら猫ちゃんの餌をあげたりしているわけです。家にも黒いネコちゃんが住んでます。

家のことはいいとして、この映画は、捨てられた犬や猫がどうなってしまうのか、その現状はどうなのか、という身近な社会問題を描いたドキュメンタリー映画です。

飯田基晴さん監督作品。



今回のこの自主上映会の目的は、「いのちを考える」「未来の子どもたちに何を残していくのか」などです。この身近な話題から、いのちの大切さを再認識しようという取り組みだと感じました。

現在、私たちが道を歩いていても、のら猫ちゃんはたくさんいますよね。のら犬ちゃんは最近は見ないですけど、そのほとんどが人間の都合により捨てられたものです。「家庭の事情でしょうがないでしょ」と言われる人がいるかもしれませんが、犬や猫は道具ではなく、命があるのです。人間と一緒で、食事もとれば、排泄もする生き物なんですよね。捨てたくて捨てる人はいないのかもしれませんが…

さて、自治体の動物保護センターに保護される犬や猫、引きとられる犬や猫はあとを絶たないようです。その末路はほぼ処分されるようです。ボックスの中に入れられ二酸化炭素を送り窒息死させるようです。数字は正確ではないかもしれませんが、年間30万匹の犬や猫が処分されるそうです(そのうち猫が20万匹)。
その8割から9割が子猫や仔犬たちです。動物保護センターから引き取られる犬や猫たちの割合は1%ほどだったと思います。それだけの命が失われています。

動物を処分するセンターの人たち、私が思っている印象としては行政の仕事として淡々と処理しているのかと思いきや、皆さん犬や猫、動物が好きな人が多く、どちらにしろ処分しなくてはいけないのだったら、動物の好きな自分たちがやってあげようというコメントが映画の中に出てきたのが感動とともに、不理解だったな~と心改めました。
処分したくてしている人なんかいないということです。

また、民間の動物愛護センターでどうにか保護し、教育し、引き取り手がある状態にしたいという取り組みを皆さんで試行錯誤しながら活動されている様子、また、捨ててあった5匹の仔犬を小学生たちが見つけ、自分たちのおこずかいを餌代などにまわし、一所懸命育て、その引き取り手が見つかった時の嬉しさと別れの辛さに小学生たちが涙しているシーンには感動しました。まだまだ日本は捨てたもんじゃないな~と思いましたね。思いやりの心、支え合う心、日本人が本来持つ美しい心を子どもたちはしっかり持っています

自分の生活が苦しいにも関わらず、たくさんの捨て犬の面倒をみているおじさんたち、それを支える大学生のボランティア、その犬たちの引き取り手を探す外国人の方、のら猫の写真をとり、猫たちの訴えを社会に伝えようとするカメラマンと奥様、いろんなところで地道に活動されている人たちがいるんだな~と感心しました。

イギリスは動物愛護の先進国らしいですね。ペットショップには犬や猫は売っておらず、のら猫も街を徘徊していないそうです。犬や猫をペットとして買いたい人は、動物愛護センターで買うというシステムになっているようです。この辺りも日本は考えていかにといけないでしょうね。

映画の最後にベテラン獣医の先生の話がありました。戦中は犬などを買うことは贅沢とされ、国に献上するようにお達しがあったという。軍用犬にされたり、食用にもされたという。そんな先生の戦中の経験も踏まえ、その先生は「平和と豊かさこそ大切」と話されていました。
映画の中の映像にも「ペットは家族です」「家族の一員です」と話される人がありました。今の日本ではそんな人や家族がほとんどだと思います。しかし、自分が食うか食えぬかの状態であったらどうでしょう?物資が入らず、日常必需品が高価になり、生活が困窮したらどうでしょう?それでもペットを家族の一員として扱えるでしょうか?
人という動物は霊長類のトップに君臨し、思考し創造することのできる唯一の動物です。心というものがある高貴な動物でもあり、残酷で自分勝手な面を持つ、生物としての本分忘れてしまうこともある動物でもあります。

平和と豊かさあればこその、「今」のペット事情というのがあると感じます。人生ベテランの先生の言葉は重いですね。

私はこうも思いました。確かに犬や猫と私たち人間の命の本質というもの、命の重さというもは変わりはないのだと思います。だからこうやって、犬や猫のことを真剣に思う人たちもいるわけです。
先ほどの平和と豊かさの話ではありませんが、もし極限に苦しい状態、例えば、自分の子どもと愛犬が、どちらも「今、この食料を食べないと死んでしまう」状態にあったとしたら、その食料をどちらに食べさせるでしょうか?もし、川に自分の子どもと愛猫が流されていたとしたらどちらを先に助けるでしょうか?
命の重さには変わりはないけど、人間という立場で考えると命の順位というのはあるんではないかな~とも思いました。

この映画、少し避妊手術や子どもを子宮ごと取り出す映像があったりショッキングな映像もあると思いますが、命というものを考える上で、親子で観て、話し合うにはいい教材だと思います。
ショッキングと言いますが、考えてみてください。皆さんは牛や豚が処理されている現場を見たことありますか?私は映像でしかありません。自分でそれができますか?なのに肉だけを食べている。これは矛盾しているでしょう。まあ、ちょっと話がそれていますが、動物を可愛がる、あるいは、動物の尊い命をどう処理して私たちは肉を食べているか、ショッキングでも小さい頃から知っておく義務があると思います。それが可愛がり、食す側の責任ですよね。

世界では今も戦争、紛争、デモ、貧困、麻薬、様々な問題が渦巻いています。その大きな視点を忘れずに、今回のような周囲の小さな、身近な正義を実践していくことが大切なのでしょう。

今回の自主上映会に関わり、様々な取り組みをされている皆さまを応援してます。
パート③では、自主上映会前にご挨拶があった、そんな活動をされている人たちを、ちょっと紹介します。(覚えているかぎりね)

二葉鍼灸療院 田中良和
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『犬と猫と人間と』 自主上映会 ①

2011年02月26日 | 日常
2月20日(日)いい天気。
山代温泉からの帰り、石川県鍼灸マッサージ師会の会員で、最近、酔耀会に勉強にも来ている相川先生のお誘いで、『犬と猫と人間と』という映画の自主上映会に行ってきました。

上映会がメインで、いろんな活動をしている方々のお話もあるとか。

相川先生が自主上映会を主催しているのでした。んん~相川先生、なかなか情熱的でした。女性はやはりパワーがありますね

少し時間があったので、上映会の会場は野々市町。この辺りの地理はあまり詳しくなかったので、スターバックスに入って、読書と23日に予定が入っている鳴和中学校での「生き方を学ぶ会」の原稿づくりをさせて頂いたのでした。


 コーヒーと桜チーズケーキ
 なかなか原稿もはかどり、読書も集中してできましたよ


 
会場は野々市町役場のお隣、常讃寺。
ここのお寺は以前、鎌仲ひとみ監督の『ミツバチの羽音と地球の回転』の自主上映会で縁あってお邪魔させて頂いたところでした。
ここのお寺は魅力的。月一回、映画の上映会があったり、平和や教育(子育て)、環境や社会問題に関しての活動に門戸を開いて…というよりご住職のご夫婦がそのような社会意識あるんですが、その市民の温かい活動を支援されています。

お寺には様々な姿があると思います。しかし、宗教というのは、人生を生きていく上での心の在り方や行動、また、人間関係の在り方、考え方を教えることが本来の意味だと思います。生きていくためのヒントというか気づきですよね。

それがお寺の存在価値であり、宗教のあるべき姿だと思います。

そんな市民の小さな温かい活動を支援し、そして、多くの地域の人に素晴らしい情報を発信する場となっている常讃寺は本当に素晴らしいお寺だと思います。

これが、映画を上映するだけあって、音響なんかもすごくいいんです

たまにコンサートなども開かれるとか。


 映画を映すスクリーンです。本格的でしょ

人が集まるお寺。行きたくなるお寺。なんか勉強になります。


 お寺の中を撮らせて頂きました。いい空気が流れていました。
 寒かったのですが、会が始まるころには温かい空気に包まれてました。




 いい言葉が書いて貼ってあったの拝借
 周囲の人の心を見よ。人は人を思うことによって人生に活力が生まれるということか

この自主上映会の首謀者の相川さん、頑張ってました。働いてました。情熱も感じました。
その志に皆さん協力し、人が集まったようでした。子どもたちも含め、どうでしょう~50名ほどは来場していたのではないでしょうか。人を集めることは、私も会務でいろいろやっていますので、本当にたいへんだと思いました。やりますね~

本当に何度も言いますが、この常讃寺の取り組みや姿こそ、お寺に人が集まり、特に若い人たちが宗教心を宿すために集まる、そんな方法の一つではなかろうかと思います。人の素直で、温かい、そんな可能性を引き出す場を提供している、このお寺は素晴らしい と心から思いますね。

映画の話題に話を移すと、この『犬と猫と人間と』という自主映画は、飯田基晴という人が監督であり、冒頭、この監督がおばあちゃんに、人間の都合で捨てられた犬や猫がどうなってしまうのか、どんな現状なのか、映画をつくって欲しいという以来の場面から始まった。確かそうだったと思う。

メモをとりながら観てはいないし、解説のレポートもないので、映画の中で印象に残っていること、覚えていることを書いておきたい…

と思ったが、前書きが長くなってしまったので、内容の方はパート②に譲りたいと思います。本当に長い文章ばかりでゴメンなさいね

二葉鍼灸療院 田中良和
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石川県針灸師会 新年会 おまけ

2011年02月25日 | 鍼灸
新年会の後の部屋写真 



その後、自然解散。

それぞれの道へ

湯けむりの中に沈むもの
部屋の中でヤンヤヤンヤの大騒ぎをするもの
夜の山代の街に消えていくもの

みな、それぞれの道を歩む。

 ひで~す

二葉鍼灸療院 田中良和

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石川県針灸師会 新年会 ②

2011年02月25日 | 鍼灸
平成22年度の石川県針灸師会の新年会が、山代温泉 山下屋で開催


 宴会前、重鎮の先生方を待つ青年部 上野先生 私と同級生


 こちらも、重鎮の先生方を待つ青年部 次期 部長候補 大内先生 
 こちらも、私と同級生


 さらに、さらに、重鎮の先生方を待つ 青年部長 上野先生(左)
 若手のホープ、素晴らしい民謡を歌う(今回、山中節) 松田先生(右)

 
 乾~杯~
 中国では「カンペイ」 韓国では「コンペ」 タイでは「チャイ・ヨー」 モンゴルでは「トルヤガー」
 シンガポールでは「ヤン・セン」 トルコでは「シュレフェ」 インドでは「アラック」
 ケニアでは「ニニュオ」  ブラジルでは「サウジ」  ロシアでは「ナー・ズダローヴィエ」
 スウェーデンでは「スコール」  スコットランドでは「スランジーヴァ」 英語圏では「チアーズ」
 アイルランドでは「スロンチェ」  ドイツでは「プロージット」  イタリアでは「チン・チン」
 スペインでは「サルー」  ギリシャでは「ステイン・イェアー・マス」
 なんでか調べてしまった… 世界の乾杯でした


 本日のお料理。ちょっと手をつけてしまいましたが激写
 カニを食べると、やっぱり無口になりますの~


 若手のホープ、中村先生 お酌して回ってま~す


 重鎮の道下先生と語る徳永先生
 今年めでたくご結婚が決まりました
 でも3月いっぱいで金沢の治療院を閉院し、旦那さまがいる静岡へ行かれるそうな。
 仲間が減るのはちょっと残念だけど…めでたいこと いつまでもお幸せに

石川県針灸師会では、確か来年度は役員改選だったと思います。いろいろ忙しい時期です。これは石川県鍼灸マッサージ師会でも同様です。私は今年の年頭には、変化の兆しがたくさん現れる年だと書きましたが、本当に世界も、経済も、私たちの業界もそのようになりそうです。

これが天の流れであるとするなら、避けることのできない流れということになります。それなら覚悟を決めて、状況を判断し、常に高く広い位置から物事を判断していくことも必要になってくるんでしょうね。

なんか難しいことを書きましたが、いろんな所を見渡して、自分のことだけ考えるのではなく、周囲の人のことを考えてということだと感じます。鍼灸業界しかりです。変化に対応していかんとだめです。

私も若いですが、と言っても40を過ぎ年齢的には初老なのですけども…なにか
若い先生方が、そのような認識をもって、この鍼灸というお仕事をして頂きたく、伝えていきたいな~と思いますね。この業界も必ず大きく変化します。波に乗り遅れないようにしないとね。

自分の足元を固めることも大事なこと。
そして、利益を考えず他人のために尽力することも大切。

どちらが先決かは、その人しだい。

まあ、楽しく人生を歩むことが最重要なんですがね

二葉鍼灸療院 田中良和
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石川県針灸師会 新年会 ①

2011年02月25日 | 鍼灸
2月19日(土)・20日(日)と泊まりがけで、山代温泉 山下屋(大江戸温泉物語)において、石川県針灸師会の、少し遅めの新年会が開催されましたので参加しました。

学術講習会の後でしたので、少し気楽に宴会をすることができました。

久しぶりの温泉です。山下屋さんは初めてでした。

館内は昔、バブル全盛期にはすごいお客さんだったのだろうと思いますが、増築、増築でなかなか広くなっており、迷子になりやすくなっていましたね。私の部屋まで行くにはエレベーターを乗りかえなくてはならなかったですから


 玄関です


 温泉卓球 いいね~ ということで激写

子どものアミューズメントも揃っていて家族連れには、遊ぶところがあっていいかもね。それに朝食もバイキングで欲しいものがとれるし。
でも私としては温泉旅館の朝食っていうはうめ~という印象が強く、それを求める人には物足りないと思います。


 これ12階にある展望露天風呂

 
 展望露天風呂に入る、U①先生とU②先生のセミヌード
 見たくない スンマセ~ン


 お寒~ございましたが、月がキレイでやんした
 久しぶりにゆっくりと、月の中で餅つきするウサギを見たな~
 大自然の営みからみると人間の悩みなんか小せぇな~なんて思いますね


 こちら山下屋さんのお隣にある総湯
 残念ながら入ることはできませんでしたが、今度入りにいこうかな

パート②では、宴会編をお送りいたしま~す

二葉鍼灸療院 田中良和
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スポーツ栄養学 学術講習会 ②

2011年02月25日 | スポーツ障害
2月19日(土)に開催された、石川県針灸師会の学術講習会への参加報告、続きです。

講習会の中で印象に残ったことを書いておきたいと思います。講師の中崎さんの話に私の意見もブレンドだれていますので~ヨロシク

●スポーツ栄養に関しては、国際オリンピック委員会(IOC)、日本オリンピック委員会(JOC)なども合意声明を出してスポーツ選手の栄養に関する基準を決めている。

●コンディションを調整するとは=より良い食生活を行うこと。

●また、よいコンディションをづくりは、栄養-運動-休養がバランスよく正三角形になることが理想である。

●食事で摂取する栄養素には、糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルなどがあり、それぞれに、体のエネルギーをつくる原料となったり、筋肉や骨など体を形作る原料となったり、その働きを助けたり、あるいは、働くべき道を示したりと、さまざまな働きがある。

●意外に栄養として見落としがちなのは「水」である。栄養素としてではなく、様々な反応の場は水無くしてはできない。水無くして体の中には入らない。人の体は60%が水である。いい水をとることは大切。これが生野菜の中には野菜自体が持つ水と、体の中に入って触媒として働く酵素が多く含まれている(48℃以上の熱を加えると、生野菜の中に含まれる酵素は死滅するらしい)。

●自分の食事のバランスをしっかり知ること。そして正しい知識を得て実践することが大事。

●五大栄養素にしても、一つだけ栄養素をとっていればいい!というようなことはない。全体の一部として働くだけである。機能性健康食品や巷にあふれる「これを食べると…」ということにも当てはまる。

●調理方法は、一つに偏らず、いろんな方法で調理したものを食べる。

●まずはエネルギーとなる主食をしっかり食べることが大切。

●メニューでは、主食(ごはん、パン、麺類など):主菜(肉、魚、卵、大豆製品など):副菜(野菜、きのこ、いも、海草など)のバランスは、3:1:2がいい。

●体格づくりには、タンパク質摂取が重要となる。だからプロテイン(粉末)を摂取すれば体が大きくなるか…というと、それは「ノー」である。体を動かした分、タンパク質が必要となり、次の運動に備えるため、筋を修復し、筋を増量するのであって、プロテインを飲んだからといって、筋肉がついて体が大きくなるわけではない。実際の科学的データもある。



●IOCの調査でも、日本でも行ってもそうだと思うが、現在において、タンパク質が不足している選手というのはほぼいない。いかにバランスよく栄養を摂取するかということである。野菜や果物、炭水化物をしっかり摂取する。

●栄養摂取の効果的なタイミングは、練習後30分以内と言われている。ゴールデンタイムとも言われている。練習後、トレーニングによって傷ついた筋肉を早期に修復し、足りなくなったエネルギーを早く補給して、筋肉の貯金を早目に増やしてあげると、効率よく疲労なく筋肉が大きくなり、疲れにくくスタミナのある筋肉になる。炭水化物とタンパク質を同時に摂取することが望ましいとも言われている。

●しか~し、それにこだわることもなく、翌日、練習がオフであったり、軽く体を動かす程度であれば、その筋肉修復、再生に必要なエネルギーを一日かけて補ってあげればよく、30分にこだわることもないということも分かっている。

●ビタミン、ミネラルも重要な栄養素。エネルギーをつくる、体を大きくする時には、これらが欠乏していては、まったく三大栄養素が働かない。

●また、激しいトレーニング、きついトレーニングというのは体の負担やダメージが大きい。それは全身に及ぶ。活性酸素が多量に出るということ。その処理にもビタミン類が必ず必要となる。

●骨の新陳代謝、筋肉の収縮・弛緩などにミネラルは欠かせない。神経の伝達や細胞内外の呼吸にも必要不可欠。その需要も高まるわけだからミネラル摂取も不可欠。野菜や果物をたくさんとる。

●シュートケーキ一個は、おにぎり3個分のカロリー
 (先日テレビで、フランスで日本のショートケーキが人気だと聞いた
  スポーツとは関係ないけど…

●スポーツ選手(トップアスリート)は栄養に関する意識が高い。水泳の北島選手、男子体操の米田選手、水球の長沼選手など、その他、多くの選手の栄養に関する言葉をパワーポイントで示された。自分の体の声を聞き、身体感覚が優れているというのはトップアスリートに共通しているが、「食」にも同じことが言えるのだと感じた。

●県内の高校選手でも、正しい知識と、常に意識して、食事に取り組んでいる子どもたちもいる。正しく指導されることも必要だし、それを素直に、自分で工夫して行うことも大事。良い成績をおさめる選手は食事もそれなりの食事をしている。

●スポーツ選手(学生)のお弁当は、まず主食であるご飯と、主菜と副菜は分けることがベター。それだけエネルギーの元となる炭水化物(糖質)をとれということ。そして、分けた弁当箱の主菜が3分の2、副菜が3分の1がベター。

●もし摂取量を増やしたいなら、弁当箱自体を大きくする。出来る限りバランスは変えないようにする。

●一日タンパク質の摂取量が体重あたり~kg、これが~kg、というスライドもあったが、これはこれで研究という観点からは把握しておくことが大切ではあるが、指導する時にはあまり役立たないと思う。「こんなメニュー」という具体的な写真などがあると分かりやすい。今回も何枚か見せて頂いた。

今回は、講習会の時間が1時間30分と短かったため、栄養学の基礎的なものを教えて頂きました。私も最近は栄養に関して勉強を始めているので、いい刺激となりました。

調度、講習会の何日か前に、Numberという雑誌にトップアスリートの栄養に関しての特集が組んでありました。何はともあれ、どんな選手も食に何かのこだわりがあるな、と思いました。

他の本などを読んでの見解としましては、トップアスリートは基本的に「食べたいものを食べる」のだと思いました。ということは、おそらく内部感覚というか、身体感覚で、自分の食べるべきものが分かっているのかな~とも思います。自分に必要な栄養を知っているとでもいいましょうか。

自分が調子が悪い時、年齢との勝負をしている選手などは、さらに栄養や食を重要視しています。自分でやらなくても、奥様が栄養について勉強され、料理をつくっている方もプロの世界ではたくさんおいでになります。

今回の講習会で、講師の中崎さんと激論をしたかったのは牛乳の摂取というもの。私の質問で最後の方に、ちょっとリップサービス的に「激しい運動を行うスポーツ選手には必要なのかも…」と話しましたが、診療においては、牛乳を全く食品としてはすすめていません。逆に「飲まなくてもいいよ」と言っています。学校給食からなくなってもいいとも思っています。

その理由を書くと、さらにさらに長くなってしまうので、やめま~す

スポーツ栄養学も含めた、本当の健康な食とは、ここのところを私自身、もう少し勉強していきたいと思っています。

いや~長くなった 

二葉鍼灸療院 田中良和
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スポーツ栄養学 学術講習会 ①

2011年02月25日 | スポーツ障害
2月19日(土)、診療を午後2時まで行い、石川県針灸師会が主催の学術講習会に参加しました。

会場は車で約40分くらいでしたが、天気がよく白山がキレイに見えて、 道中、気持ちが良かったです。




 北陸体力科学研究所 ダイナミック 入口

☆ 石川県針灸師会 平成22年度 学術講習会 ☆

  日 時:平成23年2月19日(土)  午後2時~4時
  会 場:北陸体力科学研究所(スポーツコミュニティー ダイナミック)
          3階 会議室  小松市八幡イ13番地
  演 題:「スポーツ栄養学について ~食で差がつく! 食で勝つ!~」
  講 師:中崎衣美さん (〈財〉北陸体力科学研究所 管理栄養士・公認スポーツ栄養士)


この北陸体力科学研究所のスポーツ施設ダイナミックは、私が星稜高校野球部の時に何度か体力測定やトレーニングでお世話になったところでした。懐かしいな~なんて思ってました。
エアロビを素敵なインストラクターお姉さんに教えて頂いたこと印象的に覚えてま~す。しっかし、坊主頭が揃ってエアロビしてるんですから圧巻ですよね

お隣には、「やわたメディカルセンター」があり、2001年にオープンしたそうですが、中に入ったところ、病院じゃないような…病院内は本当にキレイで、明るかったし、掃除が行き届いていました。ここも少し勉強になったな~(私の壮大な目標のために)。


さて、講演の内容について。

「食」というのは言わずとも知れていますが、スポーツ選手に限らず、どんな人にも欠かすことのできない一日の行動です。体をつくる、あるいは動かすためには栄養をとらないといけないのですからね。自分の体の中で栄養素が作ることができればいいのですが…

今回の講演は、スポーツ栄養学を中心とした栄養学の基礎的なお話と、食事の具体的なメニュー、そしてトップアスリートはスポーツと栄養をどう考えているのか、などを中心に話して頂きました。中崎さんがおそらく学生を中心に指導されているからだと思いますが、具体的内容は、学生のスポーツ選手の話が中心となっていました。


 講師の中崎さん 学生の頃はバドミントンをやっていたとか

中崎衣美さんは、
管理栄養士であり、北陸体力科学研究所に所属されています。また「公認スポーツ栄養士」でもあります。
この「公認スポーツ栄養士」というのは、(社)日本栄養士会と(財)日本体育協会が共同で認定を行うものです。より高いパフォーマンス、傷害のない身体づくりのために、スポーツ選手を”栄養”という面からサポートするスペシャリストであることを認めたものですね。どこの認定もそうですが、認定取得者は、常に学習し研修する必要があります。責任であり、使命ですかね。それが認定というもの。だから価値があるのです。私も認定鍼灸師ですが、そんな向上心あふれる人の講習会を聴けることは嬉しいことです

栄養「食」もトレーニングの一つ。このことはスポーツ栄養学というものがクローズアップされてきた頃から言われてきたことです。それはそうです。普通に日常生活を送る人の何倍も体を使うわけですから、それなりの栄養補給が必要です。需要と供給ですね。

ここで注意しておきたいのは、これはあくまでもスポーツ選手の食事であるということです。中には健康を維持していくための参考になることはあると思います。しかし、限界までトレーニングしたり、キツイ練習を連日行うスポーツ選手の「食」と普通の人の「食」は違って当然なのです。
そして、スポーツと言っても、レクリエーションや楽しむために行うものから、今回の話の中心である技術を競い合うアスリートとして行うものまで幅広くあります。
繰り返しますが、アスリートの食事=普通の人が健康になる食事とは短絡的に考えないでくださいね。当たり前かもしれませんが、その環境や状況によって、その人に必要な栄養のバランスや量は違うのですから。

スポーツ選手、ことに私も小学生から高校生(時々、大学生)のスポーツ選手の治療をさせて頂いています。「食」についての話を診療の中で行うと、栄養に関する認識は低いと言わざるを得ません。何でも食べることのできる、必要であればすぐに手に入る日本(先進国)だからこそ、その栄養について考え、意識し、そして感謝することが重要なんですね。これは成長期のスポーツ選手に限ったことではないでしょう。

そこの基本があってのスポーツ栄養学だと思います。

そして、スポーツを行う本人、食事の準備をして頂くお母さん始め家族の方、また寮などで食事を準備して頂ける方、チームスタッフ、指導者の方が、同じ認識を持って頂ければ、選手たちにも「食」に対する自覚が生まれてくるんだろうと思います。

「食」と言っても、それぞれの家庭環境でできることと、できないこと、があります。何でも無理して、「これじゃないといけない」と言うんじゃなしに、環境が許す範囲で、スポーツ栄養の知識と意識を持って「食」を考え、食すことが大切だと感じます。

なんか、講演内容に入っていないのに、自分のスポーツ栄養に関する考えを述べてしまいました。ちょっと長くなりましたので、パート②では、内容を少しお話したいと思います。

二葉鍼灸療院 田中良和
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顧問の県議会議員さんの連合後援会

2011年02月24日 | その他の活動
2月16日(水)、石川県鍼灸マッサージ師会の顧問をして頂いている、下沢佳充(よしたか)県議会議員の連合後援会があり主席してきました

すこし早目に診療を切り上げました。ちょっとバタバタしていましたが、忘れ物がないか確認。とくに広報局長であるので必需品であるデジカメを確認。オーケー

金沢エクセル東急ホテルに向かったのでした。

…現地に到着して、会の皆さんとも顔を合わせたのですが…何か嫌な予感

デジカメ…電池が入ってな~~~~~い
充電したままだったのでした。

ということで今回は写真なしでの報告です。

4月に統一地方選挙の石川県議会議員選挙が行われます。その応援と支援のお願いも込めて今回、連合後援会が行われました。多くの人が集まっていましたね。

森 嘉朗 代議士もご挨拶に、下沢さんの応援に駆けつけていました。下沢さんは森さんの秘書をやっていたんです。弟子みたいなものですね。んん~やっぱり話が上手だなと思いました。
森さんの話の内容では、「農業を活発にしないといけない」というのがあり、これは本当に防衛という面でも日本の(石川県の)重要課題だと思い、そこだけ腑に落ちました。

また、石川県を代表する会社の一つであるS工業の会長さんのお話もありました。リップサービスではないと思いますが、日米関係に触れられていました。日本のためと話しつつ…批判はやめよ~っと

また、県議会議員選挙の2週間後に市議会議員選挙もあるのですが、今回は、自民党から星稜野球部の後輩と、違う星稜野球部後輩の父親が出馬するんです。それも私の治療院に近い地区からです。

賑やかになりそうだ

今回この会に出席したのは、重鎮の先生2人と中堅の先生2人、そして若手4人…と言っても年齢的には初老が3人ではありますが あっ、姫がお一人参加されてました。

連合後援会の後は二次会へ

そこで今後の会のことなど、いろいろ議論していたのですが…何やら西方の空気の流れが不穏なものに変わってきました この空気はなんだ~

高安事変が勃発

そこへミヤガー国も参戦。平和を保っていた東方の国々もその空気を察知し、早期終結を図るべく話し合い、ターナー国の首相が「もう、そろそろお開きでどうですか」と、トッキ連邦の大統領に打診。永世中立国であるアウア公国の参戦直前に、最大の権威を持つヤシハ国の「お疲れ様でした」の停戦協定の言葉で解散。

危うく戦火が拡大する手前で一時的な和平がなされた。

ってなことで、ちょっと『ナルニア国物語』のような空想タッチで当時の模様を描いてみました。分かる人にはわかるということで…

その後、Y先生、M先生、A先生と私の若手(酔耀会メンバー)にて、飲み直し。
今回の高安事変の話は少しだけ、あとは、明るい未来を語り合いました。というかバカ話をしてました まあ、悪友ですな4人とも。ど~も、これから長いお付き合いになりそうです。皆さん、お覚悟を

二葉鍼灸療院 田中良和

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バレンタインデー

2011年02月22日 | 日常
2月14日はバレンタインデーでした。

今年もいくつかチョコレートを頂きました。ありがとうございます

甘いものに目がない私としては、ありがたい限りです。

日頃、「食は命です」「食は健康にとって大切ですよ」なんて言いながら、こんな時は誘惑に負けてしまうんですよね。反省、反省



今年、頂いた中で、「すご~い」と、ちょっと感動したチョコを激写

味もさることながら、このデザインにインパクトを感じました。

食べ終わるころには、すこ~し胃がもたれましたが…

さて、さて、お返しを選ぶのも、また楽しみになってきました

二葉鍼灸療院 田中良和
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金沢 ぶどうの木 

2011年02月22日 | 日常
2月13日(日)、学術研修終了後、ちょっとドライブへ

今回は特に行く所も決めずに、当てのないぶらり旅と言っても、時間も夕方だし、そんなに遠くにはいけません。

名前は忘れたが田上にある、ちょっと気になる喫茶店へ行こう、ということになり車を走らせるが、その建物が…見当たらない

まあ、いっか

ということで、そのまま戸室山の方から、二俣へ。

なんてことでしょう~金沢の街に比べなんと雪の多いことか

車中、いろいろ話ながらドライブしていると、医王ダムへ。道が狭い。
そこも通り過ぎ、富山県へ突入。いや~富山の雪の多いこと、多いこと。車中、さらに話をしながらドライブしていたら、福光市街に入った。ここも雪が多い。

金沢は幸せだな~と思う。

カーナビはあるが、どの辺りを走っているのか検討がつかず、

まあ、いっか

ということで、福野市、小矢部市などをドライブし、金沢へ帰ってきた。何と適当なドライブでしょう。「こんなドライブも好きよ」なんてなことを話しながら、いつのまにか夕食の時間になった。

始めから計画がなかったドライブだったので、夕食も「この辺りで」という話になり、金沢市の岩出町というところにある『ぶどうの木』の話題になった。私がまだ行ったことがないということで『武道の気』ではなく『ぶどうの木』に夕食は決定となった。

このお店は金沢では有名なお店で、いろんなところに支店がある。本店に入るのは初体験である。

イタリアンカフェのほうで食事をすることにした。



なかなか素敵なお店であった。

コースを選んで食べたが、そうお高くなくパスタとピッツァが食べ放題であった。が、いくらなんでもそんなにたくさん食べることができるはずはなし。

前菜、サラダに、五郎島金時カルボナーラ、茄子が入ったパスタ、カブの入ったピッツァ(正確な名前は記憶から削除されてしまった)を食し、最後はデザート。なかなか美味しかったですね ボーノボーノ

で~も~、一番印象に残っているのは、季節のお飲み物でした。本当はおちゃけを飲みたかったんですが、車の運転があるので、季節のお飲み物を選択。

「ホットゆずジンジャー」をチョイス。

これが、ゆずの風味が調度よく、甘さも適度(私、甘いの大好きですが…)、ショウガの効き具合もグーでしたね。美味しかった。

また行きたいお店の一つとなりましたとさ。



外は雪が降っていたので、二組のお客さんがいただけで、ほぼ貸し切り状態。雪が降っていたしね。寒かったしね。ぶどうの実る季節は、ぶどうがたわわに一面になっているようです。今日は雪とイルミネーションでしたが、これもまた雰囲気がよろしくて、ええんじゃないですか

そんな、こんなで、忙しい一日は、美味しく、楽しく終了したのでした~…って
まだ、終ってなかったりして

まあ、いっか

二葉鍼灸療院 田中良和
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アトピー性皮膚炎の鍼灸治療 -長期経過をたどる症例を治療するには- ②

2011年02月18日 | 鍼灸
2月13日(日)に開催された、(社)全日本鍼灸学会 中部支部研修B講座の参加報告の続きです。

内容で印象に残ったこと、勉強になったことを書いておきたいと思います。

●アレルギー体質の強さを示す血液検査IgE抗体の発見者は日本人の石坂公成 氏である。

●IgE抗体はアレルギーの強さ、好酸球はアレルギーによる炎症の強さを表す。基本的なことだけれど、確認の意味で書いておいた。

●痒みとは…掻きたくなるような感覚。当たり前のようだが、当たり前でない。痒いという感覚は痛みと同様つらい症状である。また、嗜好的掻破行動というものがあり、掻くことにより、精神的りラックスを得たり、興奮した感情を落ちつけたりする。心はりラックスできるが、炎症は強くなり、アトピー症状の悪化に繋がる。掻くなと言われても難しく、ストレスにもなる。なんか上手い言い方はないものか。

●ステロイドの使用については、皮膚科学会の中でも意見が分かれている。ステロイドの使用に関するガイドラインなども出ているが、「ステロイドを使い過ぎるからアトピー症状が悪化する」という意見と、「症状が悪化するから、ステロイドを増やすのであって、ステロイドで症状が悪化しているのではない」という意見があり、分かれている。私に言わせれば、ステロイドがどんなもので、どこに作用し、どんなメカニズムで症状が改善するかを理解していれば、体に悪いか、悪くないか分かると思うのだが…

●症例報告(皮膚炎の写真も入っている)から、鍼灸治療はアトピー症状を改善するとともに、その他に出現している体の多くの不定愁訴が改善していく。身体を健康な状態に戻そうとする自然修復力が働き、身体最大の臓器である皮膚の症状が改善される。その他の愁訴も同じことが言えるのだと思う。

●症例報告から、鍼治療を行うと、皮疹や痒みが改善される。その改善度は人それぞれ違うが、その症状改善に伴い、IgE抗体や好酸球値も改善する傾向にある。そして、この状態は治療を重ねるほど状態が良くなる。適切な刺激を、適切な場所に、定期的に(20回か、30回か、それは個人差あり)鍼刺激を行うことが大切である。

●牧田中医クリニックの平馬直樹 氏 が作成した難治性アトピー性皮膚炎に到る中医学的考え方の図や、江川先生がアトピーの患者に行っている弁証分類による鍼灸治療は、一つの患者の診方としては勉強になった。

●長期経過をたどる患者ほど、随伴症状が多くみられる。精神的イライラ、肩こり、ほてり感、便秘、下肢の冷え、生理不順、残尿感、食欲不振、などなど挙げるときりがないが、そこに目を向け、体全体から多くの愁訴を改善していくことこそ鍼灸治療を活かす道である。これも臨床家としては当然かもしれないが、その辺りを再認識するとアトピーの患者の対応も変わってくる。


●Th1細胞とTh2細胞。江川先生の研究テーマであり、今、取り組んでいる研究の一つ。鍼灸治療を行うことで、この二つのバランスが良くなることが動物実験では確認されている。この細胞は免疫細胞であり、比率で1細胞が多くなると自己免疫疾患に、2細胞が多くなるとアレルギー疾患になることが分かっている。私はここにも興味があり、腸管免疫において多くの免疫細胞や抗体が生成、変化している。鍼灸治療は胃腸を整えることは昔から得意とするところであり、ここが鍼灸治療とアレルギー疾患に関する接点にならないのかな~と思う。

●『笑うカイチュウ』『サナダから愛をこめて』の著者である藤田 絋一郎 先生は、お腹の中の虫(カイチュウ)を研究されている先生である。サナダムシなどお腹の中の虫は、現在ではほとんど存在しない。その腹の中の虫の減少とアレルギー疾患の増加の曲線がキレイに反対を示しているという。そこで、お腹の中の虫が減少、消滅したことがアレルギー疾患が増加した原因の一つではないかと考えている。

●藤田先生は、お腹の中の虫を潰して、その中にアレルギーを治す物質はないか研究され発見した。その物質をアトピー性皮膚炎を発症させたネズミに注射したところ皮膚症状が翌日にはキレイに改善されていた。…が、その翌日には、すべてのネズミが死んでしまった。

●この実験を通じて、外から何かを入れて治すというのではなく、体に優しく、体内の治癒力を賦活させる治療法こそ、これから必要とされてくるものであり、東洋医学の時代が必ず来ると、ドクター向けの講演会で藤田先生が話されていたと江川先生から聴いた。

●最後に、治療の工夫として生活改善を話されていた。食事について「かゆみを増す食べ物」、「皮膚バリアーを強化する食べ物」などを教えて頂いた。これはこれで必要であるが、食事も大事な治療方法の一つ。全体のバランスが大切であり、内容が大切である。東洋医学的に、あるいは生理学的に全体を捉えてどういう食事が大切で、健康に向かっていくのか、ここが重要であると感じている。「食」の問題は、これからの私が磨きをかけて勉強する一つの課題であるとも考える(アトピーに限らず)。

また、長々と書いてしまいました。
外は雪が舞っていましたが、部屋の中は熱気ムンムン、質疑応答も活発に行われた講演会でした。

勉強になった、刺激になったよ~

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (2)
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アトピー性皮膚炎の鍼灸治療 -長期経過をたどる症例を治療するには- ①

2011年02月18日 | 鍼灸
2月13日(日)、(社)全日本鍼灸学会 中部支部研修B講座が開催されましたので参加しました。

☆ (社)全日本鍼灸学会 中部支部研修B講座 ☆

  日 時:平成23年2月13日(日) 午後1時~3時
  場 所:金沢勤労者プラザ 4階
  演 題:「アトピー性皮膚炎の鍼灸治療」
        -長期経過をたどる症例を治療するには-
  講 師:江川 雅人 先生
        明治国際医療大学 加齢鍼灸学ユニット



 講師の江川先生



土曜日は江川先生を囲み、和やかな雰囲気で懇親会が行われ、臨床について、教育について、これからの鍼灸界について、いろんなことを話す機会がありました。

昨日とはうって変って、キリッとしたスーツ姿で、シャキッとした雰囲気の江川先生から、明日の臨床に役立つ講演をして頂きました。
内容は上記のスライドのような話を、基礎的、疫学的、さらには症例報告を交え臨床的にもお話して頂きました。西洋医学、中医学の両方から、このアトピー性皮膚炎(慢性症例)をどう考えるかという話もありました。非常に分かりやす内容でした。

というのも、このお話は、2年前に一回、石川県針灸師会の学術講習会にてお聞きしていたので、私としては、さらに分かりやすかったですし、あの時聴くのと、時間を経て「今」聴くのとでは、また得られる内容、そこから思考できることが違うんですね。同じような内容でも。

まあ、少しは以前と比べ、私も成長しているということでしょうか
自分で言うことでもないか…


 座長の中田先生(石川県鍼灸研究会 代表幹事) 江川先生とは大学時代の同期


 開会のご挨拶をする津田先生(全日本鍼灸学会 中部支部長)富山の先生です



アトピー性皮膚炎の概念は、「増悪と寛解を繰り返す、掻痒のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を有する」というものです。

アトピー性皮膚炎に関しては、私の治療院でも治療経験はほとんどないと言ってもいいほどです。しかし、アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療の効果としては、全日本鍼灸学会はじめ多くの学会などで効果を示す症例が報告されています。

また、当院でもそうであり、フロアからの質問にもありましが、例えば腰痛で来院されているが、アトピーを持つ人、不妊症で来院されているのですがアトピーを持っている人などが意外に多いんです。そんな患者さまに、主訴以外の体質を改善して健康になって頂くという意味で、アトピー性皮膚炎においてもアプローチしていくことができれば、患者さまにとって非常に有り難いことだと思います。それができるのが鍼灸治療です。

これもフロアから質問がありましたが、「東洋医学の治療は全体を視て、体質を改善していくのであり、アトピーを治療するのではない」というものがありました。これは大切なことではありますが、アトピーでも医学的に分かっていること、科学が真実の一端を証明していることもたくさんあります。その辺りを加味して、西洋医学的視方、東洋医学的視方をバランスよく思考することにより、患者さまが理解しやすい、また、偏りない診療ができるんじゃないかな~と、私は思うのです。

科学も常に変化すんですがね。10年後はまったく正反対のことが正しいなんて言われているかもしれませんしね。東洋医学を志すものは、ベースを大切にしながら、変化するもの、変化しないもの、その両者をバランスよく見ていかないと、と、常に自分に言い聞かせています。

私は、まだまだ未熟者(不熟ではないですよ)ですから、常にいろんな方向から診療も、人生も見ていかないと、自分の目標に辿りつけませんしね

あら~また話がそれて、長くなってしまった~

では、パート②では、研修会で印象に残った内容を少しばかり書きます。

二葉鍼灸療院 田中良和
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全日本鍼灸学会 中部支部研修B講座 ~前夜祭~

2011年02月16日 | 鍼灸
2月12日(土)、翌13日(日)の全日本鍼灸学会 中部支部研修B講座を前に、講師の明治国際医療大学 江川雅人 先生が前泊されるとのことで、懇親会(前夜祭)が開催されましたので参加しました。

明日の演題は「アトピー性皮膚炎の鍼灸治療」について。

前夜祭は石川県の学会に所属する先生たちが8名集まり、懇親の席を楽しみました。途中、大御所の先生、金沢医科大学の先生も東洋医学会の会合から、こちらへ足を向けて頂き、懇親を深めました。

一次会は居酒屋で、二次会はカラオケを少々、三次会は片町のスナック(ラウンジ)で、4次会は近くの居酒屋で…な~~~~んと、皆さんお酒がお強いこと

その後、私とM先生は、さらにもう一軒(五次会)。私はほとんど寝ていたような…

研修会は、明日の午後1時からなので、講師の江川先生もしっかりお付き合い頂きました。江川先生ありがとうございます。そして、若いですね まあ、福井県出身なのでお酒も強いかと思いますが…

(二次会の様子)

 林 会長(石川県鍼灸マッサージ師会)は歌う
 中田 代表幹事(石川県鍼灸研究会)も歌う


 M先生とT先生は密談


 講師の江川先生も歌う
 ニ次会までの幹事、太田先生(金沢医療専門学校 教師で明治の江川門下)も歌う

この前夜祭で一番気合が入っていたのは、酔耀会のメンバーであるT先生ですかね。

現在の明治国際医療大学の在り方、中医学をどう捉えて治療方針の中心に据えているのか、中医学の歴史を本当に知っているのか、などなど気合を込めて質問していました。

T先生は江川先生に学生時代、教師と学生という立場で、教えてもらい、お世話になっていたようです。それなのに… いやいや卒業して成長した姿、言動を見聞きすることができたことは、江川先生も嬉しかったと思いますよ。

これからの学生の心がまえや、臨床について、学問についても、熱く…熱苦しく語っていましたね~。でも、これがまた真実なんです。江川先生からも現在の学生の近況を教えて頂きました。情報化社会にあって、まったく社会の状況を見ていないな~と思いましたね。全ての学生ではないにしても…。

明治国際医療大学の教育についても語っていましたな~。確かに、この前に行った近畿支部集会での発表も、ちょっと臨床とは…というものが多かったですしね。
T先生は母校愛も強いということでしょう。

私もT先生につられて、少しだけ語らせて頂きました。

その後の、三次会や四次会でも盛り上がりました。

医科大の医学部の先生(東洋医学会の先生で、東洋医学に理解がある)からも、そんな席でしか聞けないような貴重な話も聞かせて頂きました。

酒ばっかり飲んでいてはいけませんが、このような懇親会というのは大事なんですよね

(四次会の様子)



 皆さん、出来上がってますね

みんな明日の研修会は大丈夫なんでしょうか

これが、まったくノープロブレムなんですな~
飲み過ぎた時も鍼灸で~す

有意義な前夜祭(懇親会)でしたとさ。おしまい

二葉鍼灸療院 田中良和
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「わたしはなりたいものになれる!」

2011年02月16日 | 言葉のちから 心のちから
忙しい中ではありますが、自分の内面を見つめる時間も必要ですね

≪今こそ、努力する時です。
  結果は、費やされる努力に比例するでしょう。
  意志を強化し、目的を達成するパワーを自覚するため
  用いることのできる、もっとも強い肯定的暗示の一つは…
  
    「わたしは なりたいものに なれる」

                             です。

  この暗示を繰り返すたびに、「わたし」は何者か認識してください。
  「わたし」の本性を徹底的に理解する努力をしてもらいたいのです。
  そうすれば、あなたは揺るぎない存在になるでしょう。
  そのためには、あなたの目的が、建設的で、
  宇宙の創造原理に調和するものでなければなりません。

  この肯定的暗示を朝から晩まで唱え続ければ、やがてそれは、
  あなたの一部となり、習慣となるでしょう。≫

『ザ・マスター・キー』 チャールズ・F・ハアネル著 


毎日、自分の志を高く、信念を持って、なりたい自分を夢見て、ワクワクして
一日を過していきたいですね。

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (2)
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