二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

映画 『小さき声のカノン~選択する人々~』 を観てきました!

2015年04月28日 | 日常

先日、偶然にも 運命的に 出会った方から 本日のお題にもなっている『小さき声のカノン-選択する人々』の前売り券を購入しました

これは「映画を観に行きなさ~い」と神様からのお告げかな~と思い、先日、診療が終了後ダッシュで金沢シネモンドの方に向かいました。

この映画の、鎌仲ひとみ監督とは2度ほど映画上映の際のトークショーでお会いしたことがあります。『六ヶ所村ラプソディー』や『ミツバチの羽音と地球の回転』を観賞した時だったと思います。

鎌仲監督は、世界や日本で起きている「被ばく」の実態をドキュメンタリー映画として制作し、その現状を日本のみならず世界の皆様に訴えかけています。
私はこの監督の映画が好きなんですよね なぜ好きかというと、その被ばくの現状を、現地へ行き、現地の生の声、今回の映画のように、一人一人の小さな存在・声に耳を傾けているところです。また、そこで起こっている事実と事実を繋ぎ合わせて、その真実を浮き彫りにして、未来に向けて何をどう考え、行動していったらいいのかということを問題提起されています。

私は、西郷隆盛さんや松下幸之助さん、稲盛和夫さんなどが大好きであり、その著書等には感銘を受けます。なぜかそれは実践から生まれた言葉であり伝記であるからです。空想や机上でものを言うのではなく、紆余曲折ありながら、他人を思いやる愛の精神に裏打ちされた実践により道を切り開き、社会の明るい未来の礎となる行動を行っているからです。
その言葉には重みがあり、輝きがあります

鎌仲監督の映画にも、そのような雰囲気を感じます。そして、あくまでも一人一人では弱い小さな存在である人たちの立場に立った観点から映画が制作されています。さっきも言いましたかね 未来の日本や世界を創る子どもたちに何を残していったらいいのかということが何よりの原点なのかなと思います。

美しい地球という環境をいただき、その恩恵において生活させていただいている人間だからこそ、未来に不安や危険を残すような行為や状況は、その原因をつくった大人(政治家や官僚、国民一人一人も含めて)が「今」問題を解決しておかなければいけないのだと思います。

そんなことで、メモはしていないのでランダムになるかと思いますが、この映画の感想を少し書いておきたいと思います

                               

4年前の3.11.福島第一原発事故当時、セシウム等の放射能汚染に関する情報は分かっていたのか、分からなかったのか政府からはまったく出されませんでした。しかし米国はいち早く原発から周囲80km圏内の米国人に避難勧告を出したようです(これは映画の中にはありませんが)。これもおかしな話ですが、このスタート時点からも「被ばく」に関しては、政府や国が全面的に被災者や被ばく地(海)に責任をもつべきだと思います。
これは金銭的云々はもとより、土壌や海洋を汚染しないため、国民とくに妊婦、子どもたちの内部被曝を極力防ぐために、官民一体となるべきだと思います。映画の全編にわたり感じました。

被災者の被ばく状況や甲状腺疾患等、病気とのかかわりについて、その説明会の場面が少し映像に流れました。行政など説明する側には医科大学の担当者などもおりましたが、住民側と行政側のあまりにも温度差の隔たりを感じました。冷戦時代のソ連とアメリカか 地球人と火星人か くらいに違う人間に視えたのは私の目の錯覚でしょうか。

福島県二本松市に真行寺という寺院があります。そこには幼稚園が併設されており約100名が在籍しています。ここのお寺の佐々木さんご夫婦の取り組みが紹介されていました。ご主人さんの言葉の「未来の子どもたちのために、今、できることはたくさんある。できることをやっているだけ」が印象的でした(覚え書きですので、少し言葉が違ってたら許してくださ~い) 
その甲斐あって、幼稚園では園児が外で遊べるくらいの放射線量になったようです。佐々木さんだけでなく、この二本松市で生活していくと覚悟を決めた皆様は、そうしておられる人が多いのかなと思います。

子どもは大人よりも放射線に対しては敏感です。同じ線量なら子どもが被ばくする程度が大きくなります。であるのに政府は、原発事故前まで年間被ばく許容量が1ミリシーベルト、原発作業を行う人で20ミリシーベルトだったものが、一般の人が20ミリシーベルトまで大丈夫とした。チェルノブイリ原発事故のあったベラルーシでは今も1ミリシーベルトである。何を考えて政府はこの値に許容量をあげたのか疑問です。子どもたちの将来のことを本当に考えているのか

真行寺の佐々木さんの奥様の取り組み。外部被ばくは仕方ないとしても、子どもを内部被ばくから守りたいということで、食材に関しても、多くの方の寄付で食材の中に含まれる放射線量を測定する機会を導入した。できるだけ放射能汚染されていない食材を子どもたちに提供したい。そして同じお寺さんの繋がりなど全国から多くの野菜などの食材が真行寺に届けられる。その放射能汚染されていない食材を皆様に食べて頂こうと、全国から集まった食材を幼稚園に来て頂いているご家族や周辺の人たちに配る活動をしている。そこに「ただ分けてもらうだけでは申し訳ない」とお手伝いをするママたちの集まりが自然とでき、☞ママレンジャーの誕生ということでした。

ママレンジャーは子どもを出来る限り内部被曝から防ぎ守るママのチーム。そんな活動の和が少しずつ広がる、少しずつ。が、繋がりは強い。そして何よりも子を思う親の気持ち、命を守る母性の繋がりは、男の社会とは違う強さを感じた。そして、なぜ周囲から何を言われようとも信念をもって行動するか・・・ママたちは涙ながらにインタビューに答えられています。この涙が様々な心の内情を映し出してくれます。本当に真剣に一所懸命。そして、それは猪突猛進ではないということ。

でもダメでしょう 被ばくした子どもたちは、今後も生涯、甲状腺の検査を続けていかなければならないのです。こんな小さなうちから定期的に検査を行い、自分の中にある病気になるかもしれないという不安や、もし腫瘍等が見つかった場合、それなりの処置をしないといけない。我が石川県も例外ではないですが、原発がある土地の周辺で「想定外の」事故が起きたとき、このようなことが起こりうる可能性があるということです。そんなエネルギーシステムを継続していっていいのか、そこが問題だと思う。今、原発を止めても、すぐには原子炉は活動を止めないのだから・・・そのことは、福島第一原発の各原子炉の対応が遅々として進まない現状をみても理解できると思います。原子炉を処理する技術があるのかどうかすら疑問となる。

チェルノブイリの子どもたちの現状をみると必ず原因不明の身体症状等を発症する確率が多くなる。福島市から子どもを連れて移住を決意した女性は、自分の子供が踵が痛いと言いだしたという。単なる一過性の痛みだと思ったが、運動会があった日、競走でいつも足の速い子がいて1位がとれないのに、その年はとってきたという。聞いてみると毎年1位の子が「踵が痛かったから走れなかった」という。そんな症状が他の子にも多くみられたようだ。これはチェルノブイリの後、子どもたちにみられた「骨が痛い」という症状と同じだという。行政は空間線量は大丈夫だから、外で遊んでも、体育をグランドで行ってもいいという。自分や子ども守るのは自分であり、親の責任。そんなことがあればきっと移住する人も多くあるでしょう。

政府は比較的線量が低い福島県内に戻ったときには、一人60万だったか90万円だったか補償するということだった。そんなのはやめて欲しいと思う。それなのに多くの今後の生活等の補償については政府も東電も真剣に考えていない。まだまだ苦しんでいる人たちが大勢いる。

被ばくした子どもたちの内部被曝を防ぎ、少しでも内部被曝量を減少させる方法に「保養」がある。保養を行う事で一定量の放射線を排出できることはチェルノブイリの子どもたちのデータからも分かっているようだ。少数派だが子どもの命、将来を考え保養を行うご家族(ママと子ども)の様子が映像にも映しだされていた。家族が離れ離れに暮らさなければいけない子どもへの後ろめたさ、今後の不安、夫を地元へおいて来ている不安、葛藤、そんなお母さんの心に渦巻く様々な気持ちをインタビューでも話されていた。こちらも泣きそうになった。

また、チェルノブイリ原発事故で被ばくした子どもたちを受け入れて「保養」を行ってきた”NPO法人チェルノブイリのかけはし”代表の野呂さんの話や取り組みも映像にあり、たいへんなことだと感じた。取り組み自体もさることながら、人間がつくり出した放射線によって被ばくした人の線量をさげるのはたいへんなことなんだと思った。

ベラルーシでは、この「保養」を含め、放射線の内部被曝を改善させる取り組みを、NPO団体(民間)や政府・行政が協力して行っている。今では・・・。日本もそうなって欲しい。会社側である当時の東電責任者(社長や役員)も裸一貫になるつもりで真剣に問題に取り組んでほしい。

ベラルーシでは、体内の放射能除去は薬では効果がないと分かり、光線やイオン、温熱、マッサージなど、その子どもの症状に応じて、様々に身体によい効果を及ぼす治療方法を組み合わせて行う施設をつくり、そこで症状が現れている子どもたちの治療を行っている。

チェルノブイリ原発事故から4年が過ぎたころから、子どもたちの身体症状が増加してきた。福島第一原発事故から4年が経ち、今後の被ばくしたあるいは、その可能性がある子たちの状態が気になるところであるが、そのあたりは、ベラルーシ政府等の活動など学ぶべきところを学び政府、行政には対応していただきたい。と感じた。

ベラルーシの甲状腺検査等のスクリーニングシステムはチェルノブイリ事故当時、日本の医療団が中心となってつくったシステムである。市の?担当者は、そのことを日本人にインタビューされるのが不思議だと言われていた。日本では、不測の事態に備えて、そんなことは準備されているものだと思っていたと理解も可能は一言であった。

この映画は、単なる反原発という単純なものではなく、事故が起こった後はこんな風になるんだよ、こんな苦労を被ばくさいた住民は体験するんだよという記録であり、教科書的な意味合いもあるのだろうと思います。全国に55基だったかある原子炉周辺で起こりうる出来事と捉え、日本の国民一人一人が考え、認識しておく問題かなと感じた。

                            

機会があれば 『小さき声のカノン-選択する人々』を観て、考えていただきたいな~と感じました

いい映画ですよ

長文章お読みでいただき、ありがとうございます

 

   二葉鍼灸療院 田中良和

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天皇皇后両陛下のパラオご訪問のニュースをきいてオモウ

2015年04月08日 | 社会

本日、4月8日はお釈迦様の生まれた日(灌仏会)とされています。

日本では現在使用されているグレゴリオ暦の4月8日となっておりますが、他のアジア各国は中国暦(太陰太陽暦)の4月8日をお釈迦様が生まれた日としているそうです。

そんな4月8日そして9日にかけて、天皇皇后両陛下が戦後70年を迎える年にパラオへご公務に行かれております。先の大東亜戦争で尊い命を落とされた英霊の皆様への慰霊のためです。そして、それは日本人ばかりではなく、現地の住民の人たちにも、アメリカ軍人の中にも、同じく尊い命を落とされた方は多かったのではないかと思います。

そのような英霊すべての慰霊などのために両陛下はパラオに向かわれたのだと私は理解しております。

先の大東亜戦争、第1次、第2次世界大戦など戦争に明けくれた世紀の中で、多くの犠牲と戦争の悲惨さを目の当たりにしながら人間は未だ戦争や紛争をやめようとしません。

誰のために、何のために行われている戦争や紛争なのか、報道各局のニュース等の番組を見ても全く真実が理解できず、逆に間違った認識やフィクションを植えつけられることも多くあるのではないかと思っています。

日本の学校での歴史教育においてもそれが言えるのではないでしょうか

私は近現代の歴史教育を学校でしっかりと習った覚えがありません。私は学生時代、地理や歴史など社会科が好きでしたのでしっかり勉強したほうかな(自己申告ですが)とは思うのですが、このあたりの歴史を勉強したのも、東洋医学研究所において東洋哲学思想や歴史を勉強するようになってからです。

日本は、世界に冠たる万世一系の天皇家が脈々と約2700年(少なく見積もっても約1500年)の間、日本国を日本国民を思い見守ってき来られました。王族、皇族がこれだけの長きにわたり受け継がれている国はどこにもありません。 そして、天皇家の本来のお仕事は国や国民の幸せを願い神事を行うことです。そして現在では国の象徴として多くの書類に目を通されたり、外国に行かれたりと様々なご公務をこなされておられます。伊勢神宮にお参りに行かれた方も多いと思いますが、神事も大小様々な行事があり、それを毎年行っていただいているのが天皇という存在であります。

さて、現在、神武天皇を初代天皇と定めると今上天皇は125代となります。その天皇皇后両陛下が英霊の慰霊のためにパラオに向かわれたのです。

大戦後においても、現在においても、世界が紛争やテロ、戦争が多く勃発していることは前記しました。そして多くの人たちが命を失っています。日本は戦後70年、実際、戦争を行っていないし参加しておりません。そして戦死者もいません。平和憲法があったからでしょう。

現在では日本海や東シナ海においての諸島の領有権争い、または歴史認識等で隣国のアジア各国ともめており、危うい雰囲気すら感じられます。また、不安や緊張を促すようなどっちつかずの大国の駆け引きも見えたり見えなかったりします。

しかし、アジアの国々お互いが争い、いざこざを起こすことで、どこかのどなたかが利益、利権を得るのが現在の大きな社会や世界の動きです。お隣同士、アジア同士は仲良く、協力して行けるのがアジア、いえいえ一部の人たちを除く世界の人たちにとって幸せなことなのだと思います。

話は脱線しておりますが、

  これは日本の国旗です。

 こちらはパラオ共和国というミクロネシアの国の国旗です。

すごく似てますよね。そんな国旗にまつわ戦中、戦後の真実があります。私も「似てる国旗だな」という程度で関心がなかったのですが、こんな事実があるのです。

日の丸とパラオの国旗の由来

戦争という手段は最悪の手段であり、これを肯定する事は全くありません。しかし、当時の世界的歴史の潮流において、各国が奪う側、奪われる側にあったあの戦乱の時代、どのように国や国民、国益を守っていったらいいかと考えながら常に選択を迫られていた状況は察しがつくのではないかと思います。

ハッキリ言って何でもありの戦争において、日本の軍人や政治家、官僚はどう考え、どう動いたのか、天皇陛下はどういう思いでこの状況を見守り決断されたのか、戦争という負の遺産から推察し、考えていかなきゃいけないのではないかと思います。

そして、植民地においての日本の軍人の皆様の行動はどうであったか。全て自国の国益つなげるため植民地から全てを奪取していた時代に日本軍や日本軍人はどのような方針と行動をとったのか。今までは日本が悪い、日本軍人が悪いと教育を受けてきました。本当にそうなのか・・・その一端のお話が上の動画の事実なのだと思います。ここも日本が統治した植民地の一つです。パラオでは住民とともにパラオの進展のために現地の人たちとともに働き、教育を受け、韓国や中国では残虐非道を働いたそんな筋の通らない話はあるでしょうかもしかしたら日本人の違う考え方の人たちがお隣の国々では狼藉を働いていたのでしょうか 

  こんな記事も参考にしてください ☞ 一般財団法人 日本太平洋島嶼国交流協会

歴史の流れはもしかしたら、スペイン、ポルトガルが大航海時代を迎え、世界に次々と植民地をつくっていった頃からの流れをみないといけないのかもしれません。(あのキリスト教布教に種子島に辿りついたフランシスコ・ザビエルも何が目的で日本に来たのか・・・その話は置いておいて)、そして、江戸末期から明治、大正、昭和初期と激動の時代の世界や日本の戦乱の歴史や各国の思想(一部の人たちの思想かもしれませんが・・・)を考慮して、大東亜戦争、第二次世界大戦を捉えないといけないのだと思います。

また日本が統治した植民地政策において、中国や韓国だけではなく各国(台湾、インドネシア、インド、ビルマ、ミクロネシア諸島の国々、等々)の政治家や人々がどのように思っていたのか、ということを知らなくてはいけないのだと思います。また様々な情報から知ることができる時代なのではないでしょうか。
そして、それが本当の歴史教育であり、永い悠久の歴史を持つ日本人の大切にしなくてはいけないことなのだと思います。

上の動画を見て、現在の日本の礎を築いた先人の規律行動、そしてそれを動かすの素晴らしさに奮えました。なんでもかんでも信じるわけではなく、このような事実は客観的に見ると歴史の事実の中にたくさんあることは、資料等を調べればわかることです。

そして、日本人で良かったと思います

と同時に、そのようなことを私たち現代の日本人はできるのか またできるようになるのか 先人に対して恥ずかしい思いもありますが、昔に戻ることはできませんので、正しい歴史の事実を知りつつ、未来に活かしていくことが必要なのだと感じました。

 

天皇皇后両陛下がパラオへご訪問というニュースにあたり私が感じたことを書かせていただきました。

長文お読みいただきありがとうございます 

 

    二葉鍼灸療院 田中良和

コメント (2)
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