上高地から徳沢に向かう梓川沿いの道で見付けたナデシコに似た白い花です。
茎はカワラナデシコと比べると、少し頼りない感じで、他の植物に寄りかかっているか、
または地面に倒れています。
この時点では名前が判らず、家に帰ってから「日本の野草」(山と渓谷社刊)で調べた結果
ナデシコ科センノウ属のセンジュガンピと判りました。
分布は中部以北となっているので、関西地方で見る機会はなさそうです。
和名は漢字で「千手岩菲」となりますが、千手は栃木県の千手ケ浜で最初に発見された
ことからで、岩菲は中国原産のナデシコ科草本、ガンピセンノウ(岩菲仙翁)からの引用であって、
古い時代に和紙の原料として使われていたジンチョウゲ科のガンピ(雁皮)ではありません。
センジュガンピ <ナデシコ科 センノウ属> 多年草
茎は柔らかくて枝分かれし、高さは30~40㌢ほど、花は径2㌢ほどですが
純白の花は少し暗い林下でもよく目立ちます。