山地に生えるユリ科ホトトギス属の多年草、タマガワホトトギスです。
和名に地名が用いられる場合は、それが最初に発見された場所を示すことが多いのですが、
では、この玉川とは何処の玉川を指すのでしょうか?
「玉川」は古歌に歌われた六ヶ所の総称で、「六玉川」とも呼ばれています。
井手の玉川(京都)、高野山の玉川(和歌山)、三島の玉川(大阪)、野路の玉川(滋賀)
調布の玉川(東京)、野田の玉川(岩手)の六ケ所がそれですが、実を言いますと、この
玉川は、発見場所ではないんです。
この「タマガワホトトギス」の名付け親は、牧野富太郎博士で、黄色い花の色をから
山吹の名所として知られる井手の玉川(京都府綴喜郡)を連想しての命名だそうです。
因みに、井手の玉川は私の住む城陽市の隣ですが、この辺りでタマガワホトトギスを
見たことはありません。画像は先日、長野県の上高地で撮ったものです。
タマガワホトトギス <ユリ科 ホトトギス属> 多年草