山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ステレンボッシュ

2011-09-10 20:56:22 | Weblog

テーブルマウンテンの後、向かったのはケープタウンから東50㎞の町ステレンボッシュ。
17世紀後半にオランダ東インド会社の南アフリカ進出の拠点として設立された南アフリカ
ではケープタウンに次いで2番目に古い町です。

町の名前ステレンボッシュは「ステルの森」という意味で、この町を設立したケープ植民地の
総督であったシモン・ファン・デル・ステルの名に由来しているそうです。

この地域はフォルス湾からの南風を受け、標高の高い丘陵地帯でも涼風にも恵まれる
ブドウの栽培に適した地中海性気候で、その後、フランスでの宗教的迫害を逃れて大量に
入植してきた改革派教徒(ユグナー派)の人達によって、この地でのワイン生産の基礎が
築かれました。

現在でもワイン造りは盛んで、この町の主要な産業の一つ、大小のワイナリーが点在し、
ワインテスティングや見学はもちろんのこと、併設されたレストランでの食事などでも
観光客の人気が高いところです。


 

 

 

 

  私達が訪れたのはこのワイナリー
 静かな池の畔の建物で5種類の
 ワインのテスティングが楽しめます



テスティングと食事の後は貯蔵庫の見学もOK
但しこれはワイナリーによっては非公開の所もあるようです

 

 

 

 

 

 

 



ケープ植民地は、1814年のロンドン条約によってイギリスに譲渡され英領となりますが
その後も入植者のオランダ人やフランス人、ドイツ人などが融合したアフリカーナの中心都市
として栄え、現在でも住民の多数派をしめるアフリカーナ、先住民コイコイ族、カラードの人達は
日常生活のうえでアフリカーンス語を話します。

このアフリカーンス語は、オランダ語をベースとして、フランス語、ドイツ語、英語の他
インドや東インド諸島などから奴隷として連れてこられた人達の言語が入り混じって形成
された言語で、南アフリカ全土で広く普及しています。

しかし都市部に住む人の多くは英語も話せるので観光客とのコミュニケーションに問題は
ありません。

この町のもう一つの特徴はステレンボッシュ大学をはじめとする多くの大学を擁する
文教都市として顔です。

大学の公用語は上記のような歴史的背景からアフリカーンス語で、英語系のケープタウン大学
などに対抗したアフリカーナの教育機関として発展してきましたが、アパルトヘイト体制の崩壊後
は国際化への対応もあり、英語に移行しつつあるそうです。


大学都市と言われるだけあって、町には大学の建物や学生の姿が目立ちます。単科大学は
”COLLEGE”ではなく、アフリカーンス語で”KOLLEGE”と書かれているのは、いかにも
ステレンボッシュらしい






























オランダ改革派教会








  



 


ヴィレッジ・ミュージアムには、17世紀~19世紀に入植した当時のオランダ人やフランス人達の
家の内部が再現されています。
豪華な家具や調度品に当時のアフリカーナ達の優雅な生活ぶりが窺えます。

















 

 

 

 

 

 

 

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