北八ヶ岳ピタラスロープウェイの山頂駅を降りると、眼前に広大な溶岩台地がひろがっています。
此処はまるで日本庭園のような風景で、<坪庭>と呼ばれ、周囲を巡る遊歩道は大勢の観光客で
にぎわっています。
夏場に此処を訪れると、かなり目立つ存在で飛びまわっている蝶がいます。
ジャノメチョウ亜科でヒカゲチョウの仲間、ベニヒカゲです。
ヒカゲチョウの仲間は森林の暗い場所を好む種類が多いのですが、このベニヒカゲは本州では
標高1500m以上の明るい草原で花の蜜を求めて活動しています。
生息地域によって変異が見られ、ここで見られるのは本州亜種、北海道の平地でも見られるものを
北海道亜種として区別しています。
本州亜種ではご覧のように、後翅は橙色の斑の中に黒斑がありますが、北海道亜種では
橙色の斑部分がないため、黒斑は目立ちません。
ベニヒカゲ<タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科>
環境省レッドデーターブック準絶滅危惧種、長野県指定天然記念物
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