今朝、新聞を取りに出た時の事です。
我が家の庭先の植木に”珍客”が訪れていました。
体長1㍍ほどのアオダイショウです。大きいものでは2㍍にもなるので、この蛇としては
中位のサイズだと思います。
最近、住宅地ではほとんど見かけなくなりましたが、かつては人家の天井裏や土蔵に棲みつき、
ネズミを捕食する有益な生き物として、家守(いえもり)、巳さん、などと親しみをもって呼ばれて
いました。言わば、人間とアオダイショウの間には「良い関係」が保たれていたに違いありません。
最近、見る機会が少なくなった原因としては、餌となるイエネズミがほとんど居なくなったことや
昼行性であるため、個体数を急激に増やしている天敵のカラスや、シマヘビなどによる捕食、
密閉度が高く、侵入しにくい住宅への変化などが挙げられます。
京都府のRDBでは、このような減少傾向から「要注目種」に指定しています。
アオダイショウ <ナミヘビ科 ナメラ属>
生長した個体は緑がかった褐色ですが、幼蛇はマムシに間違われやすい斑紋があります。
毒蛇マムシへの擬態かもしれません。
木登りは得意で、ネズミなどの小型哺乳類の他、鳥の卵や雛を好んで食べます。
飲み込んだ卵を割るために、高い所から落下するという話がありますが、これはどうも
眉唾ものです。
アオダイショウがレッドデータブックに載っていますか、そういえば私の住んでいる付近でも
最近、滅多に見ることは出来ません。
この、抜け殻を小さく切って財布に入れておけば「お金が貯まる」と信じて入れておりましたが、一向に増えたことはありませんでした(笑)・・・
住む場所の生物相が年々貧相になっていくのは寂しいことです。
この幼なじみも居場所が無くなって可愛そうですね。
しかし、自然度のバロメーターとして見た場合、この珍客の来訪は喜ばしいことと言うべきです。
餌となるイエネズミは殆んど絶滅状態ですが、京都の南部地域では人家の屋根裏に
棲みつくアブラコウモリが増えつつあるので、アオダイショウも暫くは生き残る余地がありそうです。