四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

傷あと未だ

2020年08月16日 17時28分54秒 | 日々の歩み
昨日15日は、75回目の「終戦の日」となり、政府主催の全国戦没者追悼式が日本武道館で開かれたました。
天皇、皇后両陛下や安倍晋三首相、遺族らが参列し、先の大戦の戦没者約310万人を悼みました。
天皇陛下はお言葉で昨年と同じ「深い反省」との表現で平和を祈念する一方、新型コロナウイルス感染症にも
言及されました。今年の全国戦没者追悼式は新型コロナの影響で初の規模縮小となり、参列は過去最少の
約530人で、20府県の遺族代表が欠席したとのこと。




追悼式は昨日、午前11時50分すぎに始まり、正午に参列者全員で1分間の黙とうをささげ、
続いて天皇陛下が「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬこと」を
切に願う、とのお言葉を読み上げました。
新型コロナについても「新たな苦難に直面していますが、私たち皆が手を共に携えて、困難な状況を
乗り越え、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います」と述べられました。
これに先立ち、安倍首相は式辞で「戦争の惨禍を、二度と繰り返さない」と述べ、歴代首相が言及した
アジア諸国に対する損害などには今年も触れませんでした。なお、高齢者が多いことも考慮し、
会場は参列者の座席を1メートル間隔とし、検温や手指消毒などを徹底し、飛沫感染防止のため
国歌斉唱を取りやめ、演奏だけにしたとのこと。



私たちは、遺族代表が追悼の辞でおっしゃった「平穏な生活が享受できることは戦没者諸霊の尊い犠牲の
礎の上に築かれたものであることを忘れず、心に深く銘記する」との想いを、改めて心に刻んで参りたいと思います。



過日盆入りの日、次男夫婦が訪ねてきて、コロナ籠りでなかなか美味しい魚が食べれないので漁港まで魚を
買いに行こうとの提案もあり、細君ともども三崎魚港の「うらりマルシェ」や、水産会社の経営する
市場まで行ってきました。
この「うらり」は正式名称を「三崎フィッシャリーナ・ウォーフ」と言い、平成13 年に旧三崎魚市場の
跡地の一部を活用して建てられ、マグロを中心とした水産物の産地直売 センターや市の文化施設である
三浦市民ホール等を併設した複合施設です。オープン以来18 年が経ち、現在では年間130 万人の来館者を
数えるようになっているとのこと。最近では2 階部分に三浦の野菜等を販売する農産物直売施設を開設し
評判の施設となっています。



ちょうどお盆休暇でもあり、他県ナンバーの車も集まり、かなりの混雑がしていましたが、
ここと水産会社の施設を巡り、珍しい野菜と、マグロ等のお魚や、お寿司を買い求めてきました。
次男夫婦がお土産として持参した和菓子と、「うらり」で買い求めたお魚料理等を、ご先祖様へ
お供えし、盂蘭盆会のささやかな宴を行いました。

こんな日々の歩みの中で詠んだ短歌も掲載したいと思います。
 ☆満ちゆける潮の流れをよむがごとアオサギ一羽浜に立ちいる
 ☆真鶴の岬に立ちて眺むれば相模の海は果て無く広く
 ☆長梅雨に耐えたる蝉の鳴き声が コロナ籠りの路地に響ける
 ☆リモートで久々会いたる孫たちの成長あとは背丈に見ゆる
 ☆塚本も岡井隆もまた逝くが 前衛短歌 その灯は継がれ
 ☆木洩れ日は観音像を揺らしいる コロナ籠りの鬱拭うがに

 ☆突風と雨とカミナリ襲いくる 都市の真昼の炎暑の果てに
 ☆コロナ禍の路地にしみ入る蝉しぐれ仕事なくせる人の呻きも
 ☆きょうも雨あしたも雨とコロナ禍にGo To言うも出るに出られず
 ☆蓮池に車数台呑まれいる豪雨の果ての濁流に乗り
 ☆落雷と豪雨のあとの二重虹 コロナ禍越える吉兆なれや
 ☆泥水に沈んだ街よふただびに 治水無き国 武器さらに買う
 ☆敗戦後 四半世紀を経てなおも 傷あと未だ鮮血を噴き
コメント
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