暑中お見舞い申し上げます。
7月22日、梅雨明け宣言以来、連日体温を上回る炎暑が続いていますが、
皆さんには、お元気でご活躍のことと思います。
今回は、8月を前に少し硬めのお話をしたいと思います。
「酔芙蓉 一重」
〜被爆地が核戦争の「歯止め」となるために〜
のスローガンを掲げた国際平和シンポジウム2023「核兵器廃絶への道」が、昨日、
7月29日に広島で開催されました。
本年は、広島、長崎への原爆投下から78年となりますが、ロシアのウクライナ
侵略が長期化し、核兵器使用に対する懸念が現在の情勢から現実的になって
きています。
この「国際平和シンポジウム」では、先に発表された「G7首脳広島ビジョン」への
多くの批判が出されました。
この批判は、G7首脳が核兵器廃絶を明確に宣言しなかったことや、核抑止論を
支持したことが理由となっています。
核兵器廃絶は、唯一の被爆国の日本にとって最も重要な課題の一つですが、広島と
長崎は核兵器使用の悲惨さを世界に伝える確かな証人となっています。それを踏まえ、
核兵器が使用されることは二度とあってはならないと考えます。
「酔芙蓉 八重」
核抑止論は、核兵器の使用を抑止する効果があるとしばしば言われてきましたが、
一方では、核兵器の使用を前提とした考え方で、使用されるリスクを高めるという
可能性もあります。
核兵器は、人類にとって最大の脅威であり、核兵器を廃絶するためには、核抑止論を
支持するのではなく、核兵器のない世界を目指す必要があります。
また、「国際平和シンポジウム」で出された結論は、G7首脳に核兵器廃絶に向けて
具体的な行動を起こすよう促すものです。その第一歩が核兵器禁止条約の批准で
あり、我が国も含めて先ずそこから着手すべきと考えます。
「夾竹桃 白」
二発もの核兵器が使われ、丸木位里・丸木俊夫妻が共同制作「原爆の図」で表現した
地獄とも言える状況と、その後78年に及ぶ甚大な被害を味わった人々。その当事者
であり、かけがえのない方を失った方、さらには、その関係者の病魔も含めて
厳しい現実に少なからず触れてきました。それらを真近で接してきた一人として、
核兵器使用に繋がるいかなる動きにも目をこらし、あの八月を前に核兵器廃絶への
うねりを起こす必要性を感じます。
「夾竹桃 薄紅」