四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その131)

2024年05月08日 05時54分42秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その131) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「薔薇 ゴールドバニー」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山
  ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。
  返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った
  言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週は
  源氏物語巻名歌から2首提出します。
註)源氏物語巻名歌・16胡蝶(こてふ)
   歌の背景
   光源氏三十六歳。光源氏の一番大事にしている紫の上と、光源氏の
   力添えによって、帝の信頼厚い女性となった秋好中宮が住まう
   六条院で、それぞれの好みを背景に春と秋の優劣を競い合う。
〇花園の 胡蝶をさへや下草に 秋待つ虫は うとく見るらむ 紫の上
 昨日は音に泣きぬべくこそは 
〇胡蝶にも誘はれなまし心ありて 八重山吹を隔てざりせば  秋好中宮
「返歌」
☆秋好む 中宮様も 花園に 山吹の籬 胡蝶舞出る
☆鶯の 声うららかに 華やかで 胡蝶に届け 春らんまんも
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 一首目は、春を愛する「紫の上」が、秋を愛する「秋好中宮」に贈った
 歌ですが、「花園の、この美しい蝶までも、草陰の松虫のように秋を待つ
 あなたは、お気に召さないものとご覧になっていることでしょうか」

 意訳できますね。

 二首目は、その歌への秋好中宮からの返歌で、「胡蝶にも誘い出されて
 つい参上してしまったことでしょう。訳あって(八重山のように幾重にも)
 八重山吹で隔てられることが無かったなら…」と意訳できます。
 これらを踏まえると、作者の詠まれた一首目の返歌は、山吹の垣根から
 胡蝶が舞出る花園は素敵ですよ、と適切な返しになっていると考えます。
 二首目の返歌を、胡蝶に誘われてきてしまいましたが、隔てる山吹の
 垣根が私には辛くせつのうございます・・・と詠ってみました。
【ご参考】
 ★隔てたる八重山吹の耀きに 胡蝶舞えども なぜに切なき

【詞書】車の中から、藤の花が見えたことを詠ませて頂きました。
☆病院へ行く車にて山藤の群がる花が左右前後に
【詞書】花水木を詠ませて頂きました。
☆図書館へ本を返しに大通り 街路を飾る白花水木
【詞書】wikipediaの編集で詠ませて頂きました。
☆ウィキペディの編集850超 今や自己の限界感ず
                         西BOOさん
【解説】
 一首目の歌、今の季節、山藤の群生が新緑に映え、素敵な景観を
 作っていますね。「左右前後に」の結句の表現が新鮮で歌を
 引き締めていると考えます。さりげなく詠みながら情景が
 くっきりと立ち上がってくる表現は、作者の力量故と感じます。
 二首目も、花水木の並木の情景をスッキリとした表現で詠い、
 その現場へ私達を誘ってくれる力を秘めた歌と考えます。
 「白花水木」との体言止めが効いています。
 三首目は、「ウィキペディの編集」を850件にわたって行った
 との事でしょうか。ライフワークとされている「磐座・石仏信仰」
 に関わる記述でしょうが、その探索と研究には頭が下がります。
 体調に留意され継続されることを祈っております。

【詞書】春風の短歌三首、出詠いたします
☆振り向けば 君 春風の 恋のなか 吾(あ)を呼ぶ声のほはり優しき
☆春風に白スカートのすそひらり 君待つ店へ歩の速まりぬ
☆春風の丘に登れば 一枚の 綺羅とも見ゆる須磨のさざなみ
                         みっちっちさん
【解説】
 一首目の歌は、春の訪れと恋の甘美さを巧みに結びつけて表現されて
 いますね。「振り向けば 君 春風の 恋のなか」という一節は、春風が
 吹く中で振り返るとそこには愛する人の姿がある、という情景を
 爽やかに浮かび上がらせています。
 また、下の句では、「吾を呼ぶ声」がどれほど優しく感じられるかを
 表現しており、この歌を読む私達の心に温かな感情を呼び起こして
 くれます。
 全体として、浮き立つ春の美しさと恋愛感情が見事に謳いあげられ、
 繊細さと情緒とがハーモニーとなって感じられる素敵な歌と考えます。
 三首目の「綺羅とも見ゆる須磨のさざなみ」の下の句の表現が見事です。
 須磨の海を見つめる源氏物語「明石の君」を髣髴とさせます。

     「陽だまりに咲く スズラン」

【詞書】早くも5月に入りました。季節の歌3首です。
☆鉢植えのゆれるスズラン胸に抱く まるであなたは少女のように
☆筆と紙もちて美男の家持像 堅香子のうた今に伝えて
☆新聞を兜に折りて着せやれば 園児は直に武者の面持ち
                         夕庵さん
【解説】
 一首目の歌は、優しさと静けさを感じさせる美しいイメージを描いて
 います。スズランの花が微かな風に揺れる繊細な動きを思い起こさせ、
 それを抱く仕草に愛情や慈しみを連想させます。
 「まるであなたは少女のように」の下の句は、鉢を抱く方の純粋で無垢な
 少女のようなイメージを呼び起こし、穏やかな感情を呼び覚ませてくれます。
 また、スズランは春の訪れを告げる花ですが、新しい始まりや希望の象徴
 ともされています。スズランの花言葉を踏まえると、何か新しいスタートを
 切ろうとする作者の心情を、暗に表示しているとも感じます。

 二首目の歌、筆と紙を持った家持像を詠っていますが、堅香子を詠んだ歌は
 万葉集にはたった一首しか登場しませんね。大伴家持が詠んだ歌
  もののふの八十娘子らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花
 は、堅香子の花の比喩としても見事です。なお、もののふは八十(やそ)を
 導く枕詞です。
 三首目は、新聞で折った兜を着ける園児の表情が、キリリと変わる一瞬を
 見事にとらえています。

【詞書】YouTube短歌:暑い日の夜 ノクターン
☆寝苦しい夏の日は君のことばかり。。。
       とりあえず眠ろう明日も早い
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 連日の夏日どころか真夏日が続いています。連休中に、外に出た方々、
 お疲れ様でした。Gさんには、何処にも行く用がないので、職場と家に
 いました。こたつはまだ片付けていない。
 ショパンの夜想曲第1番 変ロ長調 Op.9-1は、1832年に作曲した初期の
 作品で、ベルリオーズの元婚約者の妻マリーに献呈されたので、恋心の
 不安定さを感じて、そのイメージから作りました。変ロ短調、ラルゲット、
 4分の6拍子、複合三部形式とあるが、意味不明です。ラルゲットは、
 ゆったりとのラルゴより早くとか。
 新古今和歌集の恋歌を勉強しながらなので、恋歌風に。
 下記URLにノクターンを貼り付けておりますので、お聴き戴ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/56a3aa637f58a8236f830bf31d13a75e
                         自閑さん
【解説】
 ショパンの「夜想曲第1番 変ロ短調 作品9-1」は、優雅な曲想で彼の出世作
 となりましたね。また、ノクターンの語源はラテン語で夜をさすNoxから
 派生し、修道院などで行われる晩祷のことを示すようですが、夜の黙想、
 瞑想などの意味に転化したと言われています。
 ご案内頂きましたユーチューブの曲を視聴させて頂きましたが、夜想曲に
 ふさわしい美しい旋律と、曲の持つ深淵さを改めて感じ聞き惚れました。
 ありがとうございました。
 詠歌は、五月の真夏日の日々と、「ノクターン」の曲想を踏まえ、
 「寝苦しい夏の日」を詠っていますが、君への深い感情とリアルな日常生活の
 描写が見事に組み合わさっています。寝苦しいという身体的な不快さと心理的
 な憧れが同時に存在する状況を巧みに表現しています。
 また、「とりあえず眠ろう明日も早い」という部分では、現実の生活の要求
 (早起き)と向き合う必要性が示されて、理想と現実の間で揺れ動く心情を
 リアルに描き出しています。
 さらに、自由律短歌としての形式を活かし、自由な表現とリズムで感情を
 巧みに表現している点も学びたいところです。

     「薔薇 ザ・プリンス」

【詞書】私は、1足早くでしたが4月、松山の道後へ行ってきました。
  12月以来でしたが、桜が満開❗そして道後の花?でしょうか
  『椿の花』
がビックリする程ビッシリ咲き、散り始めていました〜。
  正岡子規の句も至る所で読む事が出来ました🎵
☆愛犬と 椿花散る 道後路を
       ゆるり散策 湯の香も匂う
☆俳句読む 人も集まる 道後の湯
         椿の花に 心かよわす
                         クロママさん
【解説】
 4月に松山の道後温泉に入って来られたとのこと。季節も良く満開の椿と、
 その落花の様をご覧頂いたことと思います。
 一首目の歌、愛犬クロちゃんと椿の花の散る道を、楽しそうに散策する
 作者の幸せそうな姿が歌からも浮かんできます。「湯の香も匂う」の
 結句は「香」と「匂う」の意味の重なりが気になりますので、下の句を
 「湯の香つつまれ ゆるりと散歩」ではいかがでしょう。
 二首目の歌を少し添削させて頂きましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★俳人のあまた集える道後湯に 笑むがに椿 咲き満ちて散る
 なお、おっしゃる様に、正岡子規は愛媛県松山市の出身で、松山の
 道後温泉や松山城などと深い関わりがあり松山城で多くの名句を
 残していますね。御存知と思いますが、その中でも代表句と称される
 作品に「松山や 秋より高き 天主閣」があります。


     「薔薇 エレンウィルモット」

【詞書】'94年5月1日にF1のレース中の事故で、アイルトン・セナ選手が
  亡くなって今年で30年になりました。今でも、「さあF1見よっ」と
  点けたテレビの画面で悲痛な表情のアナウンサーと、その感情を
  押し殺したような…でも沈んだ声と、後に中継を交えたテレビ
  画面に流れた「セナ選手が死亡」のテロップを見た瞬間の
  「うわあ、嘘やろ…!」という思いは忘れられません。あれから30年、
  5/2(木)の朝日新聞夕刊1面に、セナ氏の死後に彼のお姉さんが
  立ち上げた、ブラジルの貧しい子供達に、教育や食糧の支援を
  与えるための財団が今も活動を継続しているという事と、
  セナ氏の墓前には30年間、墓参の人が来ない日は無いという話が
  載っていました。母国での子供達の教育や貧困の問題を憂いていた
  セナ氏はきっとその事は喜んでいるだろうけど、環境の悪化
  (今現在でもブラジルでは大規模な洪水が…)や世界的な紛争や
  分断などにより、多くの子供達が危機的状況にあることを憂いて
  いるかも知れない…。ふと、そんな気がしました…。
☆音速の彼方で世界を見守りて
   混沌の“現在(いま)”を彼(セナ)は憂うか
【詞書】朝日新聞阪神支局襲撃事件から今年で37年…。「言論の自由」
  を掲げた憲法21条が、非道な暴力によって侵された日です。ペンを
  持つ記者達を銃によって無言で命を奪い、深く傷つけた暴力を
  絶対に許してはいけない。毎年この日が来るたびに、記者さんでも
  作家さんでもない、超一般人、超一庶民ではありますが、そう思う
  私です。(少し後にやはり朝日新聞のどこかの局だったと思いますが、
  「何か」があった時にそれを伝えた際の「ニュースステーション」の
  朝日新聞の解説員の小林氏の怖い表情が忘れられません。
  「ああ、この人は仲間を殺されているからな…」とその心情を思うと、
  その気持ちを受け止めるかのように小林氏の顔を食い入るように
  見た記憶があります)…30数年後の日本の“報道の自由度”の
  低さを憂う…。
☆忘れるな21条侵された
    ’87・5・3(ハチナナ・ゴ・サン)憲法記念日
【詞書】GW(ゴールデンウィーク)も終わり京都は6日の晩から雨でした。
  30度になろうかという暑い日もあったのに6、7日と随分涼しく
  「“5月”らしいっちゃらしいけど…」みたいに何か調子が狂う
  感有りです。明日はもっと下がるとか…。「まだ夏やないで~。
  油断したらあかんで~、気ぃつけや~」みたいな事を言われている
  感じです。(誰に?)
☆青葉雨
  連休の熱冷ましをり 明けて7日は気温も下がりて
                         ちがやねこさん
【解説】
 今回も、「アイルトン・セナ選手」「朝日新聞阪神支局襲撃事件」「青葉雨」
 と、未だ社会的関心の高いホットなテーマについて
詠って頂きました。
 一首目、「音速の貴公子」と称されたアイルトン・セナは、1988年から
 3度にわたってF1世界選手権のドライバーズチャンピオンに
輝いた
 名ドライバーでしたね。しかし、1994年5月1日、イタリアの
イモラ・
 サーキットで行われた1994年サンマリノグランプリに出場
した際、
 決勝レースで首位を走行中にコンクリートバリアに高速で
衝突する事故を
 起こし、残念ながら亡くなりました。その後彼の
遺志を継ぎ、姉上が
 立ち上げた財団が今も活動を継続している
という事に頭が下がります。
 この作者の歌も彼の墓前へ捧げたいと思います。

 二首目の歌、おっしゃる様に「超一般人、超一庶民」の私達が詠い、
 声をあげることに意味があるのだと思います。改めて「’87・5・3」を
 心に刻み、暴力によって言論を封殺するいかなる試みにも私達一人一人が
 自らの問題として、対峙していくことが必要と感じます。

 ちなみに、2023年の報道の自由度ランキングでは、日本は68位(180中)に
 ランクされ、これは前年から3つ順位を上げた結果です。
 三首目、「青葉雨 連休の熱冷ましをり」の表現は、調べも整い良い歌
 ですね。5月4日は、5月にして全国23の地点で真夏日となったとの
こと
 ですが、異常気象も「ここに極まる」感が致します。

 お互いに体調管理には気を付けて日々を凌いで参りましょう。

☆果ても無く桐の花散る夕闇に 遠海鳴りの ひびきかそけく
                         ポエット・M
【解説】
 三浦半島の里山の一角に小さな農園があり、その片隅に桐の群生が
 あります。大半の桐の花は既に散ってしまいましたが、遅咲きの木が
 丁度散り時を迎えていました。濃い紫の花はその存在感を示しつつ
 ゆったりと散っていました。夕闇が迫る中、それを眺める方もいない中で
 静かに散るその花。海が比較的近い故でしょうか、海鳴りが静寂の底に
 響いていました。
 そんな情景を何とか詠んでみましたが、十分に表現できないもどかしさを
 感じています。薄闇という微妙な光の中に散る濃い紫の花の雅さを、
 ひと際感じました。しかし、その情景を詠いきる技を、未だ持ちえて
 いない己の力量の限界を、今さらに感じてしまいました。


     「薔薇 ハイネス雅」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(38)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
19.「短歌の章」 桜島山(2)

   山鳴りを心静かに聴きにけり  
           今日のひと日をつつしまむとす
            
   桜島静かに燃えて山ひびく
           心洗われて降り来にけり

   暮れなずむ桜島山煙たち
           人住む街に灯はともりたり
 
【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
 今回は文字数制限との兼ね合いで、割愛させて頂きます。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますのでご容赦願います。詞書は一首200文字程度にまとめて
    頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (18)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その131)ネット歌会

2024年05月08日 05時33分21秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その131)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「薔薇 はまみらい」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆病院へ 行く車にて山藤の 群がる花が 左右前後に
                         西BOOさん
★待合に藤の匂いの流れきて 病の不安もすこしやわらぐ
                         夕庵さん
★病院の待合室の窓開き 春となりて風心地良き
                         西BOOさん
★病院の予約取るのもnetのみ 秒針睨みenterを押す
                         夕庵さん
★毎月のかかりつけ医の受付は 一番なれど一時間待ち
                         西BOOさん
★今日の日は病院行きと決めたなら 予定は入れず覚悟して待つ 
                         夕庵さん

☆図書館へ 本を返しに 大通り 街路を飾る 白花水木
                         西BOOさん 
★山道を曲がり曲がりて花ミズキ ぽっかり浮かび道案内す
                         夕庵さん
★船山を登ると思い進めるも 道が途切れ はや引き返す
                         西BOOさん
★意の途中 思い叶わず限界と 決断すれば道は拓ける
                         夕庵さん
★ご近所で山で遭難若くして 以来山は恐怖の対象
                         西BOOさん
★荘厳な山には神の御座(おわ)します空気は澄みて瀧の音する
                         夕庵さん

☆振り向けば 君 春風の 恋のなか 吾(あ)を呼ぶ声の ほはり優しき
                         みっちっちさん
★振り向けばいつも君のいた教室の 小さな恋のチョークの匂い
                         夕庵さん
★教室の斜め前なる君の背を 見つめるのみの初恋なりき
                         みっちっちさん
★人生の悲哀を語る人の背に やしく触やる春の日差しは 
                         夕庵さん
★闘病の妣(はは)の背撫でて 今何を すべきか涙で 自問せし夜
                         みっちっちさん
★闘病の辛さを口に出さぬ人 家族の支えが生きる目標
                         夕庵さん
★懸命に生きたる考妣(ふぼ)へ なほ深く 涙で枕濡らす夜もあり
                         みっちっちさん 
★安眠の枕は座布団二つ折り 高からずして固すぎもなく
                         夕庵さん
★バス停に座布団ふたつ 新しき手作りカバー掛けらるる春
                         みっちっちさん
★高齢者の足なるバス代値上げされ 外出さえもままならぬかや
                         夕庵さん
★宇治市への観光バスの 楽しみは 大河ドラマの紫式部
                         みっちっちさん
★宇治の街 平等院の参道は お茶煎る店に茶団子並ぶ 
                         夕庵さん

     「薔薇 ラブミーテンダー」

☆春風に白スカートのすそひらり 君待つ店へ歩の速まりぬ
                         みっちっちさん
★女児服も大人のファッションそのままに 
            チュールのスカートつまんでおすまし
                         夕庵さん
★スカートをゆうらり君と 手を取りて マイムマイムを躍りしときめき
                         みっちっちさん
★能登の街いまだに水が出ぬと聞く マイムマイムで応援しよう
                         夕庵さん
★水源を掘りし歌なり 能登の地に豊かなる水望む歌とも
                         みっちっちさん
★再開と聞く能登の塩田に 海水撒きて 塩味まろし
                         夕庵さん
★復興の教訓を得て 日本の 次はいづこや 地震(なゐ)に備へむ
                         みっちっちさん
★日本は海の恩恵受けつつも 受難に耐えて海に感謝す 
                         夕庵さん
★京都にて出逢ひ生き抜く 喜びを 二倍にしたる君に感謝す
                         みっちっちさん
★黄昏に恋しくなりぬ大阪も 兄妹元気を頼もしく思(も)う 
                         夕庵さん
★弟は元気に登山楽しみて 髭面の写メ ラインで送り来(く)
                         みっちっちさん
★御朱印帳 並べ健脚自慢する 八十路を越えし弟なれば
                         夕庵さん

☆春風の丘に登れば 一枚の 綺羅とも見ゆる須磨のさざなみ
                         みっちっちさん
★打ち寄せる波は岩をも貫きて 丸い洞穴いくつも作る 
                         夕庵さん
★打ち寄せる波に歓声あげながら 裸足で賭けしあの夏の恋
                         みっちっちさん
★城崎の 足湯に浸り外国の 人に自慢の日本の文化
                         夕庵さん

☆久方に晴れたる丘に罌粟の花 ほろほろ揺れて空かけのぼる
                         ポエット・M
★道端に白い綿毛のタンポポが 年をとっても「フーッ」と吹きたる
                         西BOOさん
★タンポポの 白い綿毛は風にのり いのち新たに 彼の地でも萌え
                         ポエット・M

☆道端に白い綿毛のタンポポが 年をとっても「フーッ」と吹きたる
                         西BOOさん
★タンポポは綿毛となりても寄り添いて 共に散らしぬ 風の意のまま
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「薔薇 チャールストン」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

コメント (26)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする