第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その149)ネット歌会
短歌の返歌を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「ネット歌会」について
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
「未だ咲く むくげ 八重」
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆夜 冷房つけることは絶えねども 虫の音の中眠り誘われ
西BOOさん
★鳴き出した虫の音色は子守歌 秋もそぞろに月も出で来ぬ
夕庵さん
★中秋の名月を待つ半月は 西の空のみ雲を浮かべる
西BOOさん
★盃に月を映して名月を 愛でつつ1首 君に贈らむ
夕庵さん
☆跨線橋のぼれば夕焼け広がりて 思わずたじろぐ天体ショーに
夕庵さん
★架橋より君乗る列車見つめたり 秋夕焼けに点となるまで
みっちっちさん
★帰京する孫を見送る空港に 言葉にならぬ涙の笑顔
夕庵さん
★言葉なく涙で笑ふ人のゐて こころ複雑 人間だもの
みっちっちさん
☆愛らしき小鳥の切手 久々に故郷の友へ手紙を書かむ
みっちっちさん
★膨らんだ想いの手紙海越えて 羽あるように離島への旅
夕庵さん
★海と山超へ困難な旅終へし 小鳥へ託す友への想ひ
みっちっちさん
★友よ友 如何に居ますやひとり居の日々思いやる足も萎えしと
夕庵さん
★ひとり居の花を愛する友垣へ 花に囲まれ御身(おんみ)豊かに
みっちっちさん
★小袋を百個縫うのが目標と友は励みぬミシンにむかい
夕庵さん
★妣(はは)作のワンピース着て澄まし顔 我十歳のセピアの写真
みっちっちさん
★洋裁を習い始めて縫う服は 母へレースの白いブラウス
夕庵さん
★洋裁が好きなりし妣(はは)の作品は あまた箪笥に遺されてゐる
みっちっちさん
★リメイクの得意なりしも寄る年に 紙と鉛筆あれば満足
夕庵さん
☆朝なさな 色鳥戯(ざ)れる山門の 仁王の貌のゆるびゆくかな
みっちっちさん
★網越しの阿・吽の像に許し乞い 東大寺の門をくぐりぬ
夕庵さん
★朝夕の気に大仏の頬やはに 秋澄みゆける奈良東大寺
みっちっちさん
★秋天に奈良東大寺の黄金(きん)の鴟尾 世界遺産を鹿と見上ぐる
夕庵さん
★金の鴟尾 緑の海を泳ぎたや 奈良公園を鹿と戯(ざ)れをり
みっちっちさん
★鹿とても酷暑を避けて昼寝する 風はやさしく睫毛くすぐり
夕庵さん
★昼寝より覚めて遊べる子鹿へと 深きまなざし向ける母鹿
みっちっちさん
★お辞儀して餌をおねだりする鹿に かこまれ悲鳴の観光客は
夕庵さん
★バス乗れば異邦の少女にかこまれて 異邦の言葉に浸る楽しさ
みっちっちさん
★バスは我が足ともなれば時刻表 頭に入れて待ち時間なし
夕庵さん
★好きなのはマイカーなれど バスの旅ぼうと景色を眺めるもよし
みっちっちさん
★車窓より見渡す田んぼにひこばえは 元気に芽吹き風にそよぎぬ
夕庵さん
★車窓より風にたなびくうす雲の 刻々変はりゆく空ながむ
みっちっちさん
★さらさらと砂の雲かや秋の空 指より落ちて彼岸花さく
夕庵さん
「未だ咲き継ぐ ききょう」
☆空蝉に命もあるや夕映えに つかむ爪さえ放つ輝き
ポエット・M
★君はもう長いトンネル抜けたろうか 羽化した蝶はいま飛び立ちぬ
夕庵さん
★今まさに朝日を浴びて羽ばたきぬ 羽化する蝶は 煌めきまとい
ポエット・M
★蝶の旅 羽をたたみて安寝せよ 愛しきものへ語りかけむと
夕庵さん
★海峡を たえだえ越える蝶の旅 愛しき吾子の食草求め
ポエット・M
★親と子の情愛かくも尊きに 人道背くは恥とこそ知れ
夕庵さん
★子に注ぐ親の情愛深きゆえ 親にならねば分からぬものも
ポエット・M
★故郷を捨てし男(ひと)ゆくふる里へ 雪に埋もれて老母(はは)ひとり住む
夕庵さん
★捨てがたき ふる里今も胸裡に 母につらなる優しき山河
ポエット・M
★あの男(ひと)は母に甘えにふる里へ 山も木立も影絵のなかを
夕庵さん
★影絵なす けむる山河に抱かれし 母なる里の緩やかなとき
ポエット・M
★ふる里の入り口すでに無人駅 夢か現のなかをさ迷う
夕庵さん
【詞書】かつて通学に使っていたふる里の駅は、今は無人ですが存在しています。
新幹線の駅がすぐ近くにでき、路線が異なるため二つ並んで使われており、
近代的な駅舎と、古き時代の趣を残す駅舎の新旧の対比が微笑ましいです。
★ふる里の無人の駅は凛と立つ 新幹線の駅にならんで
ポエット・M
【詞書】ふる里への返歌は浅田次郎の小説「母の待つ里」を読んでの発想です。
☆ふる里の沢の流れに蛍とぶ 提灯かざして母の呼ぶ声
夕庵さん
【詞書】現代人の「ふるさと喪失」の深さを描き、心の原風景を思い起こさせる
小説「母の待つ里」の主人公、松永徹ら三人の想いを詠ってみました。
★ふる里をもたぬ人らの胸裡に 静かにしみる「母」の言の葉
ポエット・M
★なつかしきお国なまりの囲炉裏端 乾きし心を満たすおふくろ
夕庵さん
★おふくろの なまりなつかし囲炉裏端 思えばここで命養う
ポエット・M
★偽りの子の名刺胸に旅立ちぬ 母も寂しき一世であったか
夕庵さん
★血縁を越える愛情育みて 「母」子の絆 深まりゆくや
ポエット・M
★読み終えてふる里恋し我もまた 尋ねてもみむ 兄住む町へ
夕庵さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
「咲き初める コスモス」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
☆中秋の名月の中 餅つきをする兎さん確かに見たり 西BOOさん
★遙けくは 物干し台に 仰ぎ見た 月の兎の夢物語 夕庵
よろしくお願いします。
☆秋天を今 高飛びの人とバー スローモーションのごとく降り来る みっちっちさん
★裏庭を腰低くして横切りぬ 猫も老いたり スローモーション 夕庵
☆秋空をゆるゆる回る観覧車 いくつの恋の想ひを乗せて みっちっちさん
★二人して夜の観覧車エンドレス 月に託してシナリオを書く 夕庵
よろしくお願いします。
夕庵さんへの返歌です
⭐️裏庭を腰低くして横切りぬ 猫も老いたりスローモーション
夕庵さん
★哲学者めくまなざしでハシビロコウ ただ瞬きのスローモーション
みっちっち
⭐️二人して夜の観覧車エンドレス月に託してシナリオを書く
夕庵さん
★高原の夜空に君のプロポーズ ふたりのシナリオ星に託して
みっちっち
よろしくお願いいたします
☆高原の夜空に君のプロポーズ ふたりのシナリオ星に託して みっちっちさん
★期は満ちて大きな決意のプロポーズ ゆるがぬ君の愛に懸けむと 夕庵
よろしくお願いします。
☆哲学者めくまなざしでハシビロコウ ただ瞬きのスローモーション みっちっちさん
★これからはスローに生きむと思う朝 見過ごすことも許してよしと 夕庵
よろしくお願いします。
早々に、素晴らしい返歌を頂戴し、誠に有難う御座います。返歌を詠ませて頂きたいと思います。
☆遙けくは 物干し台に 仰ぎ見た 月の兎の夢物語 夕庵さん
★猛暑日の続く9月に 月の中 兎も汗をかいてる様な 西BOO
よろしくお願い致します。
夕庵さんへの返歌です
⭐️これからはスローに生きむと思う朝 見過ごすことも許してよしと
夕庵さん
★あれこれとせはしく生きる我なれど たまにスローの朝もよきかな
みっちっち
よろしくお願いいたします
☆猛暑日の続く9月に 月の中 兎も汗をかいてる様な 西BOOさん
★月の夜は兎が餅をつくという 思い遙々 ひ孫と見あぐ 夕庵
よろしくお願いします。
⭐️機は満ちて大きな決意のプロポーズ ゆるがぬ君の愛に賭けむと
夕庵さん
★君を待つ出町柳の駅前に 駆け来る君に決意せしこと
みっちっち
よろしくお願いいたします
☆あれこれとせはしく生きる我なれど たまにスローの朝もよきかな みっちっちさん
★穏やかにシンプルに生く心がけ 「無念無想」の境地を学ぶ 夕庵
よろしくお願いします。