(上野公園散歩(前編)の続き)
この後、以前利用したことのあるぐるっとパスを再度購入し、公園内の美術館・博物館巡りをした。
最初に訪れたのは、旧東京音楽学校奏楽堂。明治23年(1890)に東京芸術大学音楽部の前身、東京音楽学校の施設として建てられ、昭和62年(1987)に現在の地に移築・一般公開された。日本最古の木造の洋式音楽ホールとして国の重要文化財に指定されている。
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奏楽堂の外観。
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ホール。舞台では芸大生が練習をしていた。舞台奥にあるパイプオルガンは、大正9年(1920)に侯爵・徳川頼貞がイギリスから購入し、昭和3年(1928)に東京音楽学校に寄贈したもの。ホールは、現在もコンサート会場として使用されている。
次に国立西洋美術館で常設展を観覧。国立西洋美術館の所蔵品は、(株)川崎造船所社長であった故松方幸次郎氏(1865-1950)が、1916~1923年にかけて収集した中世から20世紀半ばまでの西洋美術作品が核となっている。絵画ではモネ、彫刻ではロダンの作品数が多い。常設展では、混雑せずにゆっくりと作品を鑑賞できるのがよい。以下印象に残った作品を一部掲載。
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コロー「ナポリの浜の思い出」(1870~72年)。コローらしい、銀灰色を帯びた、詩情あふれる風景画に仕上がっている。彼の風景画を見ると心が和む。
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ルノワール「アルジェリア風のパリの女たち(またはハーレム)」(1872年)。ドラクロワの「アルジェの女達」から着想を得て描かれた初期の作品。ルノワールが明るい色彩に満ち溢れた印象派の作風に達するまでの作風の変化が興味深い。
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モネ「睡蓮」(1916年)。ずっと見ていても飽きない。
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ロセッティ「愛の杯」(1867年)。女性の訴えるような目つきとドレスの赤色が印象的。
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ミロ「絵画」(1953年)。ミロが何を表現したいのか正直分からないが、なぜか画面に引き付けられる。
最後は、国立科学博物館で常設展を観覧。館内には夏休みの子供達が多かった。常設展は、じっくり観覧すれば半日はかかるほどの規模。時間があまりなかったので、2階の江戸時代以降の科学技術の展示室以外はじっくりと見る余裕がなかった。2階には、江戸時代の時計や地球儀、明治時代以降の機械、自動車等の実物や模型が展示され、視覚的に科学技術の歴史を知ることができた。日頃科学から縁遠い生活を送っているが、たまには科学系の博物館に行くのも楽しいと感じた。
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特別展の内容を説明するロボット。ロボットの割には動作が滑らか。
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万年時計。(株)東芝の創業者で通称「からくり儀衛右門」の田中久重が嘉永4年(1851)年に製作。和時計の最高傑作で、和式時刻の他、洋式時刻や月齢、日付などを表示。美術工芸品としても優れた作品。重要文化財。
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平賀源内製作のエレキテルの複製。エレキテルは静電気の発生装置のことで、18世紀半ばにオランダから伝わり、医療器具や見世物として使用された。
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日本の航空技術を代表する飛行機、零式艦上戦闘機。通称「零戦」。昭和47年(1972)にパプアニューギニアの海底から引き上げられた。エンジンが見えるようにエンジンカバーをはずして展示。
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日本で最初に稼動した電子計算機、FUJIC。昭和31年(1956)完成。計算速度は人手の約2000倍。
暑くて野外の散歩がつらいこの時期には、美術館・博物館で過ごすのが最良だ。ぐるっとパスの有効期限は9月末。この夏の週末は美術館・博物館巡りに専念しようと思う。
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この後、以前利用したことのあるぐるっとパスを再度購入し、公園内の美術館・博物館巡りをした。
最初に訪れたのは、旧東京音楽学校奏楽堂。明治23年(1890)に東京芸術大学音楽部の前身、東京音楽学校の施設として建てられ、昭和62年(1987)に現在の地に移築・一般公開された。日本最古の木造の洋式音楽ホールとして国の重要文化財に指定されている。
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奏楽堂の外観。
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ホール。舞台では芸大生が練習をしていた。舞台奥にあるパイプオルガンは、大正9年(1920)に侯爵・徳川頼貞がイギリスから購入し、昭和3年(1928)に東京音楽学校に寄贈したもの。ホールは、現在もコンサート会場として使用されている。
次に国立西洋美術館で常設展を観覧。国立西洋美術館の所蔵品は、(株)川崎造船所社長であった故松方幸次郎氏(1865-1950)が、1916~1923年にかけて収集した中世から20世紀半ばまでの西洋美術作品が核となっている。絵画ではモネ、彫刻ではロダンの作品数が多い。常設展では、混雑せずにゆっくりと作品を鑑賞できるのがよい。以下印象に残った作品を一部掲載。
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コロー「ナポリの浜の思い出」(1870~72年)。コローらしい、銀灰色を帯びた、詩情あふれる風景画に仕上がっている。彼の風景画を見ると心が和む。
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ルノワール「アルジェリア風のパリの女たち(またはハーレム)」(1872年)。ドラクロワの「アルジェの女達」から着想を得て描かれた初期の作品。ルノワールが明るい色彩に満ち溢れた印象派の作風に達するまでの作風の変化が興味深い。
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モネ「睡蓮」(1916年)。ずっと見ていても飽きない。
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ロセッティ「愛の杯」(1867年)。女性の訴えるような目つきとドレスの赤色が印象的。
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ミロ「絵画」(1953年)。ミロが何を表現したいのか正直分からないが、なぜか画面に引き付けられる。
最後は、国立科学博物館で常設展を観覧。館内には夏休みの子供達が多かった。常設展は、じっくり観覧すれば半日はかかるほどの規模。時間があまりなかったので、2階の江戸時代以降の科学技術の展示室以外はじっくりと見る余裕がなかった。2階には、江戸時代の時計や地球儀、明治時代以降の機械、自動車等の実物や模型が展示され、視覚的に科学技術の歴史を知ることができた。日頃科学から縁遠い生活を送っているが、たまには科学系の博物館に行くのも楽しいと感じた。
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特別展の内容を説明するロボット。ロボットの割には動作が滑らか。
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万年時計。(株)東芝の創業者で通称「からくり儀衛右門」の田中久重が嘉永4年(1851)年に製作。和時計の最高傑作で、和式時刻の他、洋式時刻や月齢、日付などを表示。美術工芸品としても優れた作品。重要文化財。
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平賀源内製作のエレキテルの複製。エレキテルは静電気の発生装置のことで、18世紀半ばにオランダから伝わり、医療器具や見世物として使用された。
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日本の航空技術を代表する飛行機、零式艦上戦闘機。通称「零戦」。昭和47年(1972)にパプアニューギニアの海底から引き上げられた。エンジンが見えるようにエンジンカバーをはずして展示。
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日本で最初に稼動した電子計算機、FUJIC。昭和31年(1956)完成。計算速度は人手の約2000倍。
暑くて野外の散歩がつらいこの時期には、美術館・博物館で過ごすのが最良だ。ぐるっとパスの有効期限は9月末。この夏の週末は美術館・博物館巡りに専念しようと思う。
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