素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

3冊の本が届く

2013年07月17日 | 日記
 本との出会いにはいろいろあるが、今回の3冊は新聞の書評やコラムで紹介されていたもの。

1冊目モハメド・オマル・アブディン著 「わが盲想」 (ポプラ社)

 著者略歴はこうなっている。 『1978年、スーダンの首都ハルツームに生まれる。生まれた時から弱視で、12歳のときに視力を失う。19歳のとき来日、福井県立盲学校で点字や鍼灸を学ぶ。その後、母国スーダンの紛争問題と平和について学びたいとという思いから、東京外国語大学に入学。現在同大学院で研究を行っている。この世で最もうまいと思っている食べものは寿司。広島カープの大ファンで、好きな作家は夏目漱石と三浦綾子。ブラインドサッカー(視覚障害者サッカー)の選手としても活躍しており、「たまハッサーズ」のストライカーとして日本選手権で優勝を3回経験している。』

 紹介していた人によれば、単なる苦労話でも冷ややかな日本人論でもなく、ありのままの自分をさらけ出していて痛快な本であった。ということだ。裸一貫の状態で異郷で暮らすことになった人の視点には関心がある。脱北して日本で学び働き始めたリ・ハナさんの話に寄せる思いと同じである。

2冊目 和田誠/糸井重里・編 『土屋耕一のことばの遊び場。』 (ほぼ日ブックス)

 土屋耕一さんという人については知らなかった。1930年東京に生まれ、コピーライターとして活躍され、2009年3月に78歳で亡くなられた。その土屋さんの残されたものを和田誠さんと糸井重里さんがまとめられた本である。両氏は土屋さんのことを「名コピーライター」「ことばの名人」と言って思慕、尊敬されていたという。

和田誠さんが編集した本が『回文の楽しみ』。糸井重里さんが編集した本が『ことばの遊びと考え』。この2冊が分売不可のセットになっている。

「ことば」に関する本への関心は非常に強い。本棚を見渡せば大派閥を形成している。ここにまた藤浪か大谷のような強力な新人が加入したことになる。

3冊目 阿部筲人著 『俳句~四合目からの出発』 (文一出版)
 阿部さんは明治33年(1900)生まれの俳人で、昭和43年8月9日に亡くなられている。この本の初版は昭和42年11月20日である。俳句をたしなむ人のための本であるから私には無用なのだが、この本を座右に置かれている俳人の方のコラムを読んで気骨ある明治人阿部さんの書かれたものを読んでみたいと衝動買いした。俳句を超えた何かがあるのではという直感が働いた。

 さてどうだろうかと楽しみにしている。
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