江戸時代の町家としての様式を随所に留めているお屋敷の中に明治時代に造られたという大きな金庫がありました。普段は閉じている扉を特別あけていただくと桐の板でできた引き出しが見えました。
寛政８年創業、和菓子の松浦軒の店の奥にも雛段がありました。南蛮渡来の製法を210年守っているカステーラは評判通りの美味しさでした。
通りに面した町家では、通行人にも見えるようにお雛様が飾られています。特にお家を背景にした雛飾りを何軒か見ました。
女城主の城下町なので、女性とゆかりの深い町ならではの「ひなの宴」で町を彩っています。春の遅い地方なので４月３日にひなまつりを祝う風習が古くから伝わっています。
電線を地中化してすっきりとした街並みを、折からの通り雨がいっそうしっとりと落ち着いた佇まいにして見せてくれていました。
通りに面して杉玉を掲げたお店は「女城主」というお酒の酒蔵です。吟醸生・新米一番搾りを一本買い求めました。これがまた結構なお味なのです。
「トコトコ恵ちゃん」と銘打ったツアーバスが岩村町にはいりました。女城主で知られた岩村城の城下町です。城跡につながる緩い坂道の両側に「重要伝統的建造物群保存地区」なる厳めしい名の岩村本通りがありました。
明治天皇が使われた座敷がそのままの姿で保存されています。そのほか邸内には明治時代の風呂場、トイレも見ることができます。
