標高1500m以上の山奥と聞くと、「山紫水明」という言葉が浮かびますが、こちらは緑が濃いものの川は小川にいたるまで赤い泥の色、池に溜まっても粒子が細かい土は沈まず水は濁ったままです。棚田と泥水の世界、たっぷり見せていただきました。
農耕家畜の水牛は、田おこしなど田植えの準備の重労働が済むと一休みとなります。水牛の面倒を見るのは子供の役目です。水牛用の飼料は買えないのでエサはもっぱら野草です。道路沿いの草地で草を食べさせている様子をよく見ました。
棚田の一番の問題は水の確保です。日本の田園にあるような灌漑用水路や導水管は見当たりません。山の上まで作った棚田は雨期のスコールが頼りです。田には水の入り口と出口があり水道ができています。雨水が溜まった下手の田から田植えが始まります。