各務原の航空機産業の始まりとなったのはこの複葉機です。1916(大正7)年、川崎造船所(現川崎重工業)がフランスから製造権を取得して国産化に取り組みました。この地で300機が造られ陸軍の偵察機として使われました。展示機は現存する資料を基に復元されたものです。
入館料500円を払い、館内に入りました。飛行機の歴史がわかる展示が始まります。アメリカのライト兄弟が製作し、世界で最初に人が乗って動力飛行に成功した飛行機のライトフライヤーが天井から吊り下げられていました。
名前を見て懐かしいと思うと同時に、こんなに小さかったの?とびっくりしたのがこのYS-11型機です。福岡から鹿児島間搭乗の時ブルブル振動が伝わってきたのを思い出しました。戦後国産初の、量産され輸出もされた旅客機です。今は退役し1955年、岐阜へ飛来したのちここに駐機しています。
世界でポピュラーな飛行艇は、日本機(新明和工業)以外ではカナダのボンバルディア機とロシアのべリエフ機が競っていますがいずれの機に対しても主要性能が勝っていて、世界最高水準の機能を後継機に引き継いでいるとのことです。
世界最高水準の飛行艇でしたが、後継のさらに優れたUS-2ができたので役目を終えたとのことです。短い距離で離着陸でき、翼下のフロートや胴体そしてプロペラの高い位置により波高3mの荒波の海でも着水できるようになっています。
双発のターボプロップエンジンを翼の上に取り付けた太めの飛行機が目につきました。新明和工業製(国産)の水陸両用艇US-1A型機です。救難飛行機として岩国基地で働いていました。1995年(平成7年)12月に最終飛行として岐阜に飛来し、以後この場所に駐機しています。
この街各務原の川崎重工で量産された多用途ヘリコプターVー107A型です。米ボーイング社開発の機体をライセンス契約で国産化し、国内だけでなく輸出もされました。この機体は沖縄で救援機として使用されていました。展示物はそれぞれ詳しい説明パネルで来歴わかるようになっています。