エサ撒きが済んで一時間ほどたちました。白鳥たちはすっかりくつろいで、羽づくろいをしたり、中には一本足で寝ています。飛翔を見たいので、時折羽ばたくと、その都度飛び立つのかと思いましたが、なかなか飛んでくれません。仕方なくこの日は撤収し、後日に期待することとしました。
白鳥たちが頭を水面に頭を入れて食べ始めました。しばらく見ていて、様子が安曇野で見た風景と違うことがわかりました。安曇野ではカモなどの野鳥が多く餌撒きと同時に先を争って餌を捜していました。この時、黒い色のオオバンが数羽と2羽のセキレイぐらいしかいません。
「コーイコイコイ」みたいな掛け声とともに、バケツを下げたおじさんが、無造作に白鳥の群れの近くに歩いて行きました。白鳥たちは別にザワザワすることなくその場で首を伸ばして見ていました。争って近くに寄るようなそぶりはありません。
子供たちが別の場所で遊んでいる時、多分つがいと思われる親鳥の二羽がくつろいでいます。コハクチョウは首が短いので二羽が正面を向き合って並んでもハートマークにはなりにくいものです。それに近いポーズを取ってくれたらいいなと思いながら待ちましたが、チョッと残念でした。
水面は少しですが深浅の差があり、白鳥たちはそれぞれ立ったり浮かんだりしています。目とくちばしの間が黄色ではなくシロで、首から頭にかけてグレイががった羽根の色をしているのが幼鳥です。昨年夏に北極圏(ツンドラ地帯)でふ化した子たちです。
水ぎわに出ました。木曽川本流の向こう岸に立つのは岐阜県の松波総合病院、少し上流の橋は県道14号(旧国道22号)線の木曽川橋です。白鳥さんたちはこんなところに来ていたのですね。100羽以上のコハクチョウが浅瀬の水面で泳いだり、水の中に首を突っ込んで餌を捜しています。