Motoharu Radio Show #120

2012年07月11日 | Motoharu Radio Show

2012/07/10 OnAir - 2nd. Week - ブリティッシュロック特集 / 第四回目:UKハードロック・プログレッシブロック・グラムロック 岩本晃市郎氏を迎えて 2
01.Led Zeppelin:Good Times Bad Times
02.John Mayer:Queen of California
03.John Mayer:Something Like Olivia
04.Cream:Crossroads (Live)
05.Deep Purple:Hush
06.Pink Floyd:Fearless
07.Yes:Roundabout
08.T. Rex:Telegram Sam
09.David Bowie:Lady Stardust
10.Mott the Hoople:All the Young Dudes
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■内容の一部を抜粋
・ブリティッシュロック特集 / 第四回目:UKハードロック・プログレッシブロック・グラムロック 岩本晃市郎氏を迎えて 2
7月に開催されるロンドン・オリンピックにちなんでブリティッシュロックの特集。
第四回目は音楽評論家の岩本晃市郎さんをお迎えして「UKハードロック・プログレッシブロック・グラムロック」。

・Good Times Bad Times
レッド・ツェッペリンの1969年のレコード。

・3PICKS!
「Motoharu Radio Show」では毎月番組推薦盤3枚のCDをピックアップしている。今月7月の「3PICKS!」はビーチボーイズ『That's Why God Made The Radio』、ジョン・メイヤー『Born & Raised』、そしてニール・ヤング『Americana』。どのレコードも心に響くよいソングライティングと素晴らしいサウンドがあると元春。この中から今週はジョン・メイヤー『Born & Raised』。

・ジョン・メイヤー
米国コネチカット州出身のソングライター。現在34歳。ギタリストとしても高く評価されている。今回のアルバムのプロデューサーはドン・ワズ。ローリング・ストーンズ、ディラン、ウィリー・ネルソンなどアメリカン・ルーツなサウンドのプロデュースでとってもいい仕事をしているレコーディング・プロデューサー。そのドン・ワズが手掛けたこともあり、今回のジョン・メイヤーの音楽はこれまで以上にブルース、フォーク、そしてカントリーをベースにしたサウンドになっている。オリジナル・スタジオ・アルバムとしては5作目にあたるということ。発売後、早速全米アルバム・チャートでNO.1になっている。今回のレコーディングでは彼自身あまり体調も良くなかったということで、きっといろいろな困難を乗り越えてのレコーディングだったと思われる。そんな中での一位獲得はきっとうれしかったはず。余談になるがジョン・メイヤーは以前日本に留学生として滞在したことがあるそうだ。日本の文化が好きで来日した際はあちこちに旅行へ行くという。ジョン・メイヤーの新しいアルバム『Born & Raised』から「Queen of California」は1971年の『After The Gold Rush』でニール・ヤングがこだわった太陽を探すんだと歌っている。そしてもう1曲は「Something Like Olivia」。

・UKハードロック・プログレッシブロック・グラムロック
'60年代後半のイギリスではハードにロックを奏でるバンドが出てきた。今夜1曲目のレッド・ツェッペリンはとにかく音が大きかった。それは衝撃的だったが、一説にはライヴハウスではなくスタジアムでライヴを行うので音が大きくなったとか。ブルースをベースにしたハードなロックだがツェッペリンの前にはクリームがいた。

・Crossroads (Live)
クリームはギター、エリック・クラプトン、ドラムスにジンジャー・ベイカー、ベースにジャック・ブルースというトリオ。

ハード・ロックの火付け役となったのはクリーム、ヤードバーズ。ギタリストでいうとジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、エリック・クラプトンの存在が大きい。ジェフ・ベック、ジミー・ペイジはブリティッシュ・ビートの時代からスタジオ・ミュージシャンとして大活躍していた。ハード・ロックというとフェスティバルでソロの長い演奏を披露した。もともとブルースに憧れていたミュージシャンたち。彼らがイギリス独自の音楽を作っていった。ハード・ロックの代表的なバンドにはほかにディープ・パープルがいる。

・Hush
「Hush」はアメリカで先に売れた。ディープ・パープルはアメリカで成功した後、イギリスに逆輸入されたバンド。

アメリカでハード・ロックが受けたのはサイケデリック・ムーブメントのあと、バンドの演奏する音が大きくなったことと関係がある。ジミ・ヘンドリックス、ジェファーソン・エアプレインなどがその代表。ウッドストック・ロック・フェスティバルなどもあった。しかしアメリカのメインストリームの音楽はディランやフォーク・ロック、カントリーが主流だった。同時代でいえばアメリカではイギリスほどハード・ロックは台頭していない。ほぼ同時期イギリスではプログレッシブ・ロックが出てくる。キング・クリムゾン、ピンク・フロイドがその代表的なバンド。

・Fearless
ピンク・フロイドの1971年のレコード。

プログレッシブ・ロックはただのポップ・ミュージックだけではなく、ほかの表現方法を取り入れて行こうとする。とりわけアート志向を感じる。これはビートルズの『SGT. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の影響で、1969年頃までこの『SGT. Pepper's Lonely Hearts Club Band』シンドロームというべき、コンセプト・アルバムがたくさん出た。1969年はイギリス音楽にとってターニング・ポイントになった年。9月にビートルズが『Abbey Road』をリリース。10月にキング・クリムゾンが『クリムソン・キングの宮殿』をリリース。11月にはデヴィッド・ボウイが『Space Oddity』をリリース。ハード・ロック、プログレッシブ・ロック、グラム・ロックのレコードが揃っている。

・Roundabout
プログレッシブ・ロックの代表的なバンド、イエス。

'60年代中盤に比べてバンドの中でキーボードが多用されるようになった。メロトロン、シンセサイザーが出てきた時代。イエスのリック・ウェイクマン、ELPのキース・エマーソンのふたりがシーンを引っ張った。プログレの時代は1976年のパンクの台頭まで続く。そのパンクの前にグラム・ロックがイギリスのシーンを席巻した。

・Telegram Sam
マーク・ボラン率いるT.レックスの1972年のレコード。当時リンゴ・スターはT.レックスを見て「新しい時代のビートルズだ」と言った。彼らのプロデュースをしたのはトニー・ヴィスコンティー。もともとはムーブにいて弦のアレンジを行なっていた。その後、デヴィッド・ボウイ、T.レックスを手掛けた。

・Lady Stardust
デヴィッド・ボウイの1972年のレコード。グラム・ロックというとデヴィッド・ボウイの存在も大きい。反キリスト教、自然主義への反抗という態度。特にアメリカ文化に対する対抗意識は強かった。それ故、グラム・ロックのミュージシャンはアメリカで受けなかった。

・All the Young Dudes
イアン・ハンターが率いたモット・ザ・フープルもグラム・ロックの代表的なバンド。その後のパンクにも影響を与えた。当時のイギリスの若者のアンセムとなった「All the Young Dudes」はデヴィッド・ボウイがモット・ザ・フープルのために書いた。

・番組ウェブサイト
「番組ではウェブサイトを用意しています。是非ご覧になって曲のリクエスト、番組へのメッセージを送ってください。待ってます」と元春。
http://www.moto.co.jp/MRS/
コメント
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