2018年01月21日プレイリスト
「戌年(いぬどし)で棚からひとつかみ」
1. カムフラージュ / 竹内まりや "ボナペティ" "エクスプレッションズ" '98
2. HOUND DOG / ELVIS PRESLEY '56
3. THE SWINGIN' SHEPHERD BLUES / MOE KOFFMAN '58
4. BABY, DO THE PHILLY DOG / THE OLYMPICS '66
5. I LOVE MY DOG / CAT STEVENS "MATTHEW & SON" '66
6. LET ME PLAY WITH YOUR POODLE / LIGHTNIN' HOPKINS '47
7. IF DOGS RUN FREE / BOB DYLAN "NEW MORNING" '70
8. POLICE DOG BLUES / AUTHUR "BLIND" BLAKE '29
9. NO / BULLDOG '72
10. BIRD DOG / EVERLY BROTHERS '58
11. THE PUPPY SONG / MARY HOPKIN "POST CARD" '70
12. ONE / THREE DOG NIGHT '69
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■内容の一部を抜粋
・近況
1月19日(金)、20日(土)、目黒のブルース・アレイ・ジャパンで達郎さんと伊藤広規さんと難波弘之さんの三人編成でアコースティック・ライヴを行った。そのため番組は前倒しで収録しているという。並行してレコーディングもやってるので忙しいそうだ。アコースティック・ライヴはまた3月ぐらいに東京以外で予定しているとか。
・戌年(いぬどし)で棚からひとつかみ
今週は半ば恒例となった干支の特集で「戌年(いぬどし)で棚からひとつかみ」。2015年に「猫」の特集と「犬」の特集をやって、そのときにめぼしいものはかけてしまったらしく、「だいぶ屈折したものになって(笑)」と達郎さん。今回はブルース関係、ジャズ関係のルーツ・ミュージックが多いとか。
・カムフラージュ
最初は「犬」とは全く関係ないリクエストで竹内まりやさんの1998年の「カムフラージュ」。
・HOUND DOG
3年前の「犬」特集ではビッグママ・ソートンの1953年の「HOUND DOG」をオンエアしたがエルヴィスもかけなければいけないということで。エルヴィス・プレスリーの「HOUND DOG」は1956年に全米NO.1を11週間続けた大ヒット。
・THE SWINGIN' SHEPHERD BLUES
ジャズ系から。カナダはトロント出身のサックスとフルート奏者のモー・コフマン。1958年にビルボード23位の「THE SWINGIN' SHEPHERD BLUES」。
・BABY, DO THE PHILLY DOG
'60年代中期のリズム&ブルース。ジ・オリンピックスはカリフォルニアのリズム&ブルース・ヴォーカル・グループ。ラスカルズの「GOOD LOVIN'」のオリジナル・ヴァージョンを歌っていたことで知られている。1966年の「BABY, DO THE PHILLY DOG」。この場合のドッグはダンスの名前だと思われる。R&Bチャート20位、全米では63位。
・イントロの時間
仙台市の超常連のリスナーから「12月27日付、朝日新聞の天声人語から、過去30年のヒット曲を分析した米国の研究によると、イントロの平均時間が1986年に20秒あったのに2015年には5秒まで縮まっており、興味を早めに惹こうとすぐ歌いはじめる傾向にある」というお便り。
「そうかなぁ(笑)。ふふ。必ずエンディングが付くというのは21世紀はじまりから感じましたけれどね。昔ほどラジオでながして聴くというか、そういうんでないのかな。理由つければいろいろありますがね。まぁ、全部あとづけですから。いいや(笑)。ふふ」と達郎さん。
・I LOVE MY DOG
イギリスのシンガー・ソングライター、キャット・スティーヴンスの1966年のファースト・ヒット「I LOVE MY DOG」。キャット・スティーヴンスが捨てられてた犬を拾ってきて飼ったことから作られた歌と言われている。全英28位。
・LET ME PLAY WITH YOUR POODLE
次はブルース。ライトニン・ホプキンスの1947年の「LET ME PLAY WITH YOUR POODLE」。「君のプードルと遊ばさせくれ」というのはダブル・ミーニング。もともとはブルース・シンガー、タンパ・レッドの1942年の作品。たくさんの人がカヴァーしているが達郎さんが持ってるのはライトニン・ホプキンスのみだとか。
・IF DOGS RUN FREE
ボブ・ディランの1970年のアルバム『NEW MORNING』に入ってる「IF DOGS RUN FREE」。ボブ・ディランらしい難解な歌詞、と達郎さん。ピアノはアル・クーパー。
・POLICE DOG BLUES
またブルース。今日かかるいちばん古いやつ。アーサー "ブラインド" ブレイクはフロリダ出身。いわゆるラグタイム・ブルース。「POLICE DOG BLUES」はライ・クーダーのデビュー・アルバムに入ってることで知られている。そのオリジナルで1929年のレコーディング。
曲をかけおえて。「きれいな声ととても上手なギター。これ聴いてライ・クーダー聴くと、あっライ・クーダー上手いんだなと思いますね」と達郎さん。
・NO
今度はパワー・ポップ系。曲のタイトルではなくグループ名がブルドッグ。ラスカルズのドラマーのディノ・ダネリとギタリストのジーン・コニッシュが作ったグループで、いわゆるワンヒットワンダー。唯一曲のヒット曲で1972年、全米チャート44位の「NO」。
・BIRD DOG
エヴァリー・ブラザーズの1958年の全米NO.1のミリオンセラー「BIRD DOG」。バード・ドッグは鳥の狩猟のときの猟犬のことだそうだ。
・THE PUPPY SONG
「戌年(いぬどし)で棚からひとつかみ」を予想した鳥取県のリスナーからのリクエスト。メリー・ホプキンの1969年のアルバム『POST CARD』からのシングル・カット「THE PUPPY SONG」。全英3位、全米28位。ポール・マッカトニーからの依頼でハリー・ニルソンが書いた曲だという。ニルソン自身も1969年のアルバム『HARRY』に収録している。達郎さんはニルソンのヴァージョンを選曲していたがリクエストをもらったので今回はメリー・ホプキンのヴァージョンで。
ほかにもピンク・フロイドの「DOGS」にリクエストがあり、達郎さんも好きな曲で選曲していたが、曲が7分と長いので次の機会にとのこと。12年後の2030年、「戌年(いぬどし)で棚からひとつかみ」のとき達郎さんは77歳になるそうだ。
・お蔵入り
リスナーから「達郎さんは現在お蔵入りの曲は何曲ありますか? またお蔵入りの曲が復活する条件はなんですか?」という質問。
「いや〜、たくさんありますけれども、もうそれはお蔵ですわ(笑)。いろんな、人はいろんな作り方してますけれども、僕はモチーフというのがたくさんありまして、そのモチーフを、例えばタイアップが来たとき、どういうモチーフが自分に合うかとか、そういうモチーフはたくさんありますので、それをフルサイズに上げてレコーディングしたけどあまり気に入らない。そういうのはもう何十年も、そういうのはありますので。それを今になって引っ張り出してやるとかほとんどありません。ときどきそこの部分的な断片を、あっ、あれよかったなと持ってくることはありますけれど。かたちとしてのトラックを再利用するってことはありません。あまり答えになっておりませんが。すいません」と達郎さん。
・ONE
山口市の超常連のリスナーからのリクエスト。スリー・ドッグ・ナイトの「ONE」。戌年なので「ワン」というのが気に入ったと達郎さん。この曲もニルソンの作曲。1969年、全米5位。ハリー・ニルソンの名曲。
「来年はイノシシですのでこれはちょっと難しいですね」と達郎さん。そのときになって考えますとのこと。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2018年01月28日は、レギュラー・プログラム「棚からひとつかみ(予定)」
http://www.tatsuro.co.jp