Sunday Song Book #1525

2022年01月02日 | Sunday Song Book

2022年01月02日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. FAIS ATTENTION (明日の青空) / MARJORIE NOEL '66
2. BE MINE / THE TREMELOES '67
3. MI SEGUIRAI / GLI SCOOTERS '67
4. DYNAMITE / THE CLEE SHAYS '66
5. BIG MR.C / THE LINK EDDY COMBO '61
6. DAKOTA / THE JUMPING JEWELS '63
7. BIG MAN / BARBARA JACKSON '66
8. GOING DOWN THE STONEY END / MILT OKUN'S NEW FRIENDS '67
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■内容の一部を抜粋
・近況
「今年はサンデー・ソングブック、30周年を迎えますので、今年は益々がんばってみたいと思っております」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
お正月は毎年恒例「新春放談」。かつては大瀧詠一さんを迎えてやっていたが、宮治淳一さんが新たなパートナーになり今年で3年目。宮治淳一さんはレコード・コレクターの日本の代表選手なので、「新春放談はめちゃくちゃカルトな番組になります」と達郎さん。

・FAIS ATTENTION (明日の青空)
宮治淳一さんの選曲。伊豆の温泉宿で男4人くらい集まって、それぞれシングル盤を50枚くらい持ち寄って、朝までかけまくるという「シングル合宿」をやったそうだ。メンバーの中でいちばん若い三十代前半の人がマージョリー・ノエルの4曲入りのフランス盤を持ってきていた。アンダース&ポンシアが好きな宮治さんは「こんな曲やってたの」と驚き、日本盤も出ていることを聞いて、家に帰って自宅のライブラリーを調べたら持っていたという。A面の「あなたでいっぱい」のB面で「FAIS ATTENTION (明日の青空)」。

・BE MINE
達郎さんの選曲。達郎さんはアルバムのレコーディングをはじめたので、買ったレコードを半分も聴けてないそうだ。収録日の前日に、向こうのディーラーの短いコメントを読んでリストを見てきたという。達郎さんはトレメローズが好きで、アマチュア・バンドでトレメローズをずいぶんやっていた。1967年のトレメローズの「BE MINE」、邦題は「君だけの世界」はイタリアのバンドのカヴァーで、この曲のオリジナルをずっと探していたとか。そのオリジナルのスクーターズをついに手に入れたそうだ。ただトレメローズの「BE MINE」は、たぶん達郎さんの番組でしかオンエアされてないはずなので、まずはトレメローズのヴァージョンをかけてから。
曲をかけ終えて。
この曲のリード・ヴォーカルを達郎さんは高校生の頃にやっていた。

・MI SEGUIRAI
トレメローズの「BE MINE」のオリジナル「MI SEGUIRAI」。
曲をかけ終えて。
ジャケットの写真だけ見ると5人組でドゥー・ワップのグループのよう。サウンドは一瞬イタリアン・プログレみたいなテイストがある変な曲。達郎さんの高校時代のバンド仲間で50年以上付き合ってる親友が二人いて、その二人が「これか!」と言って狂喜乱舞したそうだ。

達郎さんが19歳の1972年に、日本のポリドールがスタックスのゴールデン・ヒットというコンピレーションを出していて、当時は毎日のようにそのレコードを聴いていた。25年ほど前の引っ越しのときにどっかにいってしまったが、でも日本盤だし、日本のポリドールから出てるので、どこかにあるだろうと、いろいろなところに問い合わせたりして探していたけれど、見つけられなかった。それがこの間、全然違う場所で自分のレコードを見つけたそうだ。あまりのうれしさに今年のレコード・コレクターズ誌の「私の収穫この一枚」はそれにしたとか。

・DYNAMITE
宮治さんの選曲。今年の宮地さんの選曲はよくて、特にエレキ・インストが素晴らしいと達郎さん。クリー・シェイズはチャレンジャーズの別働隊。1966年のシングルで、クリフ・リチャードの「DYNAMITE」のインスト・ヴァージョン。

・BIG MR.C
達郎さんの選曲。クリー・シェイズの「DYNAMITE」を聴いて選んだとか。リンク・エディ・コンボの1961年の「BIG MR.C」。ミスターCはレイ・チャールズを指していて、「WHAT'D I SAY」のインスト・ヴァージョン。途中から弦が入ってきたりして、とんでもなくサイケな、パンクな一曲。

・DAKOTA
宮治さんの選曲。ジャンピング・ジュエルズは4人組のオランダのグループ。宮地さんは80年代にエレキ・インストがちょっと流行ったときに、当時のベスト盤を買って聴いたという。「DAKOTA」という曲が好きで、いつかはオリジナル・シングルを買うつもりだったが、当時はヨーロッパのシングルで、しかもヒットしてないシングルを買う術がなかった。それが最近になってネットの通販で買えるようになり、検索したら見つかったとか。1963年のシングル。

・BIG MAN
達郎さんの選曲で歌もの。ワーナーのマスタリング・エンジニアの菊池功さんから聞いた話で、80年代から90年代のデジタル・リマスターはスペックが低く、アナログで切ると不足していた倍音がちゃんと出るので、現代のスペックでCD化したら音の艶が全然違うそうだ。ルーターズのマイケル・Z・ゴードンが書いた曲で、バーバラ・ジャクソンの「BIG MAN」。
曲をかけ終えて。
「大瀧さんの新春放談でもかかりそうな曲ですが」と達郎さん。

今回は宮治さんの選曲リストを見ながら連想ゲームのようにして達郎さんは選曲したとか。

・GOING DOWN THE STONEY END
昨年、1966年にローラ・ニーロがミルトン・オクンのオーディションを受けた際のセッション音源が8曲発掘されてレコードとCDになった。それを聴いてミルトン・オクンが1967年に出したシングル「GOING DOWN THE STONEY END」で、ローラ・ニーロの「STONEY END」を取り上げていたことを思い出したそうだ。
曲をかけ終えて。
宮治さんはバーブラ・ストライサンドの名前をこのシングルで初めて知ったという。達郎さんはこの曲を聴いて、逆にローラ・ニーロの曲はバーブラ・ストライサンドには合わないと思ったとか。ローラ・ニーロの弾き語りを知っていたので違和感があったそうだ。宮治さんは当時、ローラ・ニーロも知らなかったので、ローラ・ニーロが書いた曲だと知ってからは「STONEY END」巡礼をして、何十年して「GOING DOWN THE STONEY END」にたどり着いたという。宮治さんはアーティストよりも曲で、アーティストの全作品を聴くよりも、いい曲と出会うと全てのヴァージョンを聴いてみたいとなるんだとか。

「いつも新春放談のときはですね、お誕生日の代読メッセージをご容赦いただいております。何卒ご了承くださいませ」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2022年01月09日は、引き続き「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
http://www.tatsuro.co.jp
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