Sunday Song Book #1176

2015年04月26日 | Sunday Song Book

2015年04月26日プレイリスト
「山下達郎デビュー40周年突入で棚からひとつかみ」
1. DOWNTOWN / SUGAR BABE '75
2. RIDE ON TIME / 山下達郎 '80
3. 風の回廊 / 山下達郎 '85
4. ENDLESS GAME / 山下達郎 '90
5. 世界の果てまで / 山下達郎 '95
6. JUVENILEのテーマ / 山下達郎 "レアリティーズ" '00
7. FOREVER MINE / 山下達郎 '05
8. 希望という名の光 / 山下達郎 '10
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■内容の一部を抜粋
・近況
今週は番組の収録をリアルタイムで行う予定だったが、スタジオの仕事が入ってきて、前倒しで収録しているとか。
「わたくし、山下達郎。音楽家、ミュージシャンとしてスタートしましたのが、シュガーベイブというバンドではじめまして。1973年に結成いたしまして、その後、2年の活動を経まして、1975年の4月25日、アルバム『SONGS』、そしてシングル「DOWNTOWN」、これでデビューをいたします。1975年の4月25日ですので、昨日、2015年の4月25日でめでたくですね、デビュ-40周年を迎えることになりました。デビューしたのが22歳、40年経って(笑)、62歳。おかげさまで(笑)、40年経ちました。いや~長くやってきたものでございますけれども。ですので、いよいよ40周年突入でございます。まぁ、今年デビュー40周年で。ですが、まぁ弱小オフィスと弱小レコード会社ですのでですね。そんなにこうドーンとですね。やるわけにもいきませんで。全然、まぁ別に建国100年じゃありませんので、個人の40周年なんて何ほどのものかという。あとはあんまり初めから飛ばすとですね、あとは息切れる。一応、昨日で40周年突入でございます。これから1年ちまちまと(笑)、ふふふふ。少しずつ小出しにと言いましょうかですね(笑)。おかげさまでまだ現役でございましてですね。今年も秋からツアーがスタートしまして。40周年ですので、今年は割と大規模な、たくさん本数切ってツアーがスタートする予定でございますので。今日はそのひとつ、デビュー40周年突入で棚からひとつかみ。何をやろうかと思いましたが。じゃあ、ひとつですね、40年前から遡って、5年区切りくらいの代表曲、そういうようなのをお聴きいただこうかと。題して山下達郎デビュー40周年突入で棚からひとつかみ。長くてすみません。デビュー40周年の皮切りでございます。めずらしく全曲山下達郎でお聴きをいただきます。今日はものすごく、何の資料も見なくて、じぶんの話ですからね(笑)。手ぶらで来まして、こんな何にも持ってこないスタジオは久しぶりでございます。前倒しといっても一週間程度ございますので、アイドルの映画みたいにですね、8ヶ月前に撮って出演者の舞台挨拶の時にはストーリー忘れてるみたいな世界がありますが。それほどひどくはありません(笑)。でも40年前の記憶なのでちょっと朧げになってるところもありますが。40年前から5年区切りくらいで遡って私の曲を今日は聴いていただきたいと思います。イントロが長くなってすいません」と達郎さん。

・DOWNTOWN
達郎さんが所属していたバンド、シュガーベイブのデビュー・シングルで1975年4月25日リリースの「DOWNTOWN」。
「あれから40年経ちまして。なんかあっという間という感じもいたしますし、もうそんなに経ったかという気もしますが。精神的には(笑)、我々モラトリアムという世代なので、今でもとっちゃん坊やみたいな還暦過ぎてもこども心が抜けきれないというものでございますけれども」と達郎さん。

・RIDE ON TIME
それまでの昭和歌謡とは違う洋楽テイストが基盤となった音楽が出てきた頃なので、演奏する場もなく、レコードもほとんど売れなかったという。1976年にソロ・デビュー。あたまはなかなか大変でアルバム5枚目でようやくヒットが出た。1980年に「RIDE ON TIME」でブレイク。1975年から数えてちょうど5年目のことだった。1980年5月1日にリリースなので今からちょうど35年前。「RIDE ON TIME」から35年。

・風の回廊
1985年はデビュー10周年。当時はそれどころではなかったそうだ。1985年3月25日にリリースされたのが「風の回廊」。はじめてのデジタル・レコーディング。その後数年間はデジタル・レコーディングになり、とっても苦労したとか。しばらくライヴではやってないので、今年のツアーではやってみたいと達郎さん。今のヒット曲と比べると圧倒的に言葉数が少なく、ひじょうに抽象的な歌詞。東京は坂の街なので、坂の上に女の子がいて、その子が坂の向こうに消えてゆくという恋の終わりのイメージ。しかしてその実態があまりはっきりしないという。達郎さんの歌の女性は本当にいるのかいないのかよくわからないイリュージョンに近い。そういうような歌のいつもの感じ。1985年には「土曜日の恋人」というシングルもリリース。この頃は年に一枚アルバムを作って、まりやさんの『VARIETY』とか村田和人さんなどの他の人のアルバムもやって、じぶんのツアーもやってるという働き盛りの時代だった。32歳の働き盛りだったがデジタル・レコーディングになってアルバムが出なかった。1985年リリースの予定だった『POCKET MUSIC』は十月も遅れて1986年にずれ込んで、ここからデジタル・レコーディングとの格闘が数年間続く。

・ENDLESS GAME
1990年。デビュー15周年。1989年に出てから6年も経った「クリスマス・イブ」がいきなり大ヒットした。オリコン1位になった変な時代。バブル経済の絶世期。1990年4月25日、ちょうど四半世紀前に発売されたのが「ENDLESS GAME」。バラードで連城三紀彦さんの小説のドラマ化で「誘惑」というドラマ、篠ひろ子さん、林隆三さん、紺野美沙子さん主演のドロドロの愛憎劇の主題歌だったのでいつもと違うテイストになった。この曲もしばらくライヴではやってないので次のツアーでやってみたいとか。アルバム『ARTISAN』収録。この曲のレコーディングはツアー終了の翌日から徹夜して4日で作ったとか。スタッフが持ってきた鹿の角を飲んだらいきなり元気になったという。37歳だったからあんな真似ができたが今だったら全く無理。まるで「ドリフの大爆笑」のネタのような世界。マニアック・ツアーではアルバムが出た頃のツアーでしかやってない曲がセットリストの中心だったが、この曲もアルバムが出た時のツアーでしかやってないので22年演奏してない。間奏はトロンボーンだが、日本でシングルの間奏にトロンボーンを使うのはあんまりいないと言われてからもう25年経つ。

・世界の果てまで
1995年はデビュー20周年。特に何のセレモニーもなかった。1995年11月1日リリースのシングル「世界の果てまで」。昨年のマニアック・ツアーではじめてやったが、そのときのMCでも話したが達郎さんのシングルの中でとりわけ売れなかったシングル。でも評判がよくてツアー終了後にたくさんのお便りが届いたという。自分で歌っていても気持ち良かったそうだ。ムーン・レーベル移籍後の集大成となるベスト・アルバム『TREASURES』に収録したシングル・オンリーの曲。松雪泰子さん主演のドラマ「ベスト・フレンド」の主題歌。この歌は"冬の気配が近づいてくる"というように11月の終わり、東京・外苑の絵画館前のイチョウ並木の紅葉も散って、そこに雨が降ってというイメージ。間奏はオートハープ。

・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので7月8日に『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。最新リマスター盤。1994年にCD化して、その後2005年に30th Anniversary Editionが発売。通常盤と初回盤があり、初回盤は1994年盤と2005年盤の2枚を統合するかたちでそれぞれのボーナス・トラックをすべて収録して、さらにボーナス・トラックを加えられたらと計画中。ブックレットも充実したものにし、大滝さんに喜んでもらえるかたちにしたいそうだ。詳しい情報はワーナーの山下達郎のサイトで。
http://wmg.jp/tatsuro/

・京都人情捜査ファイル
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』の主題歌を達郎さんが書き下ろした。タイトルは「マイ・ガーディアン・エンジェル」。高橋克典さん主演で、京都を舞台に実際に実在する警察組織で犯罪被害者支援室、被害者のメンタリティをフォロー・アップする組織で奮闘する警察官の職員の姿を描いたドラマ。4月30日のよる8時よりスタート。
「マイ・ガーディアン・エンジェル」の詳しい情報はワーナーの山下達郎のサイトで。
http://wmg.jp/tatsuro/

・JUVENILEのテーマ
2000年7月12日リリースのシングル「JUVENILEのテーマ」は山崎貴監督のデビュー作『ジュブナイル』のテーマ・ソング。この曲だけオールタイム・ベスト・アルバム『OPUS』に入らなかった。達郎さんお気に入りのメロディだが何曲か入れたくても入れられなかった曲のひとつ。海の歌で日本の海水浴場は砂浜に降りてゆく道があって、この歌のイメージは千葉の岩井とか富浦の海水浴場だとか。ライヴでは一度もやってない。ヒット曲じゃないシングルだと知らないと言われてしまうが、マニアック・ツアーをやって感じたのは、アルバムの中の知られてない曲でも喜んでもらえて、ファンの質が変わってきたというか、ヒット曲だけ聴きたいお客さんと、もっと違う曲が聴きたいというお客さんに二極化、はっきりと別れてきたので、そのへんの兼ね合いがすごく難しくなってきたとか。達郎さんはホール・ツアーなので、そういうのでもいいのかなというのがマニアック・ツアーで得た大きな成果なんだそうだ。この「JUVENILEのテーマ」も一度やってみようかなと考えてるという。

・FOREVER MINE
2005年1月19日リリースのシングル「FOREVER MINE」。江國香織さんの小説が原作の映画『東京タワー』のテーマ・ソング。岡田准一さん、黒木瞳さん、松本潤さん、寺島しのぶさんという錚々たる配役だった。2005年は30周年だったが何もやらなかった。プロツールスという新しいメディアに七転八倒してなかなかそういう余裕がなかったとか。ずらりと曲を並べるとシンガー・ソングライターというより作家的だと達郎さん。

・希望という名の光
2010年4月14日リリースのシングル「希望という名の光」。岡村隆史さん、松雪泰子さん主演の映画『てぃだかんかん』のテーマ・ソングだったが、翌年の(東日本)大震災により全然違う役割を担って今日まで来ている。今日のプレイリストは全曲何らかのタイアップでシングルになっている。達郎さんはテレビ・メディアを使わない人間なので、タイアップの助けを借りてやっている。そういうこともあって作家的なにおいになっている。
「もうちょっと年を取ったら、もう全くタイアップなしのアルバムなんていうのを作ってみたいとも思いますけれども。そうするとメディアの方はタイアップなしですから当然売り上げも落ちますし、そうすると売れなくなったとかそういうことを、たぶん言うんだと思いますが。まぁ近い将来何にもタイアップのないアルバムみたいなものを作ってみようかななんて思っております」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2015年05月03日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

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