こんなこと考えました

ニュース・映画・本・電車の中の風景などなどで、感じたり思いついた事を不定期に書き込んでいきます。

神様ってどう考えている?

2011-02-27 07:35:28 | Weblog
アニメ・漫画のバトル物の半数以上は、悪役が「神」を名乗ろうとしている場合が多い。
その悪役がなろうとしている「神」とは、大抵が「圧倒的な力を持って、全ての人間(妖怪や異星人も含める)をひれ伏せさせたい。
ってのがほとんど。
たまに、初めは、愛情で満たそうとして、神のような力を持とうとするが、何度も裏切られて変節する。パターンもある。
どちらにしても、「神様」の本質には触れていない。ただ、目に見える影響力にだけ焦点が絞られている。

悪役の台詞で「力の差を思い知らせてやる」「ひざまずけ」「無駄なんだよ」なんて定番のようになっている。
それらの台詞を吐くってことは、それまでどんな環境にいたんだ?
どれだけ劣等感を溜め込んだんだろう?

ヒーローが、「そんな事をしてどうなる」「済んだ事は元に戻らない」的な事で悪役を説得させようとするわけだけど、誰が見ても説得になっていないんだから最後は、ヒーローが悪役を殺して終わるんだけどね。
そんな説得をするのなら、悪役のやった事を全て許すヒーローって存在出来るのか?
最後で、悪役の力を全て上回る存在になって倒すのが、ほとんどの作品なんだけど、全ての面で上回った事を悪役に納得させて、「今までの事は許してやるから、おとなしくしろ」と言って悪役が受け入れたら、読者は納得するだろうか?
悪役のやった事には、ヒーローの愛する人を殺したり散々な目に遭わせているのを含めて、ヒーローの近しい者も悪役を生きたまま許す事を納得させなければならない。無理だろうね。

読者や視聴者に正義を訴えるのなら、悪役を倒した後に体制を改善する努力を描くのが本筋だと思うんだけどね。
既得権益に固執した為政者達は、改心する事無く今まで通りの圧政をおこなう。ヒーローは悪役と違う事を見せる為に、力に頼らずに改心させていく。
どんな挫折があろうと陰謀に嵌められ、民衆に罵声を浴びせられようと、言葉だけで説得していく姿を見せる。
我慢の足りない人には全く受け入れられない作品になるけどね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする