Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

九州オルレ久留米・高良山コースを歩く

2016年02月06日 | □久留米なう
 「オルレ」は韓国・済州島発祥のトレッキング文化。本場済州島には20を超えるコースがあり、四季折々の自然を楽しみながら歩くとことができます。その姉妹版として注目を浴びているのが「九州オルレ」です。現在、九州各地に17コースが認定されてます。
 中でも最も新しいのが、昨年11月に認定された久留米・高良山コース。韓国の方々にもおすすめできるコースなのか、自分の目と足で確かめてみたい!というわけで1月の最終日曜日、旅仲間8人とともにそぞろ歩いてみました。


 まずは、JRの快速電車で久留米へ。久大本線の赤い気動車に乗り換え、始発駅の久留米大学駅を目指しました。
 平日の久大本線は学生で混んでいて、「のんびりローカル線」の風情とはほど遠いものがありますが、今日は休日。2両編成だったこともあり、ゆったり全員座ることができました。


 始発駅、久留米大学駅にはオルレ観光の歓迎横断幕が。日本語版、韓国語版のコース案内は、駅の窓口に置いてあります。
 ハイカースタイルの韓国人夫婦も待合室で一休みしており、さっそく「オルレ」の誘客効果が感じられました。


 まずお昼ご飯を買い出すため、さっそくコースアウトしてローソン久留米大学前店へ寄り道。コース上に店はしばらくないので、食料と飲料の調達はここで行っておくのが必須です。


 上津バイパスから御井小学校までは市街地のアスファルト道ですが、鳥居と高速の高架をくぐると、参道といった風情が感じられるようになってきます。
 昔は麓から参拝するのが当たり前で、参道には門前町の名残もあるのですが、店はほとんどなくなってしまいました。かくゆう僕も、高良大社には何度も行ったことがあるのに、麓からの参道を歩いたのは初めてです。


 多くの参拝者を渡したであろう石橋も、少し寂しげ。
 参拝者に代わって目立つのはランナーの姿で、勾配の激しい参道は、格好のトレーニングコースになっているようでした。


 オルレコースの目印は、リボンと矢印。赤と青の組み合わせは目立つし、他の色とまぎれる事もなく分かりやすいです。
 リボンは、フェンスだったり木の枝だったり、いろんな場所にぶら下げてありました。


 矢印は、「人」の漢字がモチーフ。赤は標準コースと逆方向、青は順方向を差しています。これは事前に知識として知っておかないと、戸惑ってしまうかもしれません。
 「Aコース」「Bコース」などの看板もあちこちに立っていますが、オルレとは違うハイキングコースの案内なので、間違わないよう要注意です。


 高良大社への石段へ。ランナーや参拝者など、行き交う人は思ったよりも多くて驚きます。駅やバス停から歩く人は少なくとも、麓の駐車場から参拝する人は多いようです。
 「若い人たちは珍しいわね」といいながら、軽やかに追い抜き登っていく老夫婦。30代後半が「若い」と言うのかは分からないけど、体力的に負けていることは確かです。


 オルレコース中の見所には、馬のオブジェ「カンセ」が置いてあります。


 カンセスポットの「夫婦榊」は、2つの木の枝が手を取り合ったような不思議な木。あまり大きくはないのでちょっと拍子抜けだったけど、今風に「パワースポット」と銘打ち、大アピールされていました。


 あじさい園、見ごろに来ればきれいなんだろうな。


 3つめの「カンセポイント」である、孟宗金明竹(もうそうきんめいちく)。光を通すと金色に輝いて見える、不思議な竹です。
 竹林をぐるりと取り巻くフェンスがあるのは、天然記念物であるが故。


 石段の参道を上がれば高良大社ですが、オルレのコースは参道を外れ、山道へと分け入っていきます。
 オルレコースの選定にあたっては、舗装されていない道が一定割合以上あることという基準があるとかで、いよいよオルレらしい道になったと言えるかも。


 参道を外れた途端、すれちがう人も少なくなりました。木々は深く、久留米市内にいることを忘れそうになります。木々の切れ間からは、こんな眺望も。成田山の観音像の、後姿を拝めました。
 登り勾配はややきつく、このコースの難易度が中上級とされる所以でもあります。とはいえ登山というほどハードではなく、老若男女楽しめるコースです。


 高良大社の奥院へ出てきました。参拝者も多い高良大社にあって、ひっそりと静かな場所です。


 側に立つトタンぶきの廃屋はただの小屋ではなく、泊り込みで祈祷する人のための施設だったとか。
 中は荒れ放題でしたが、外に掲げられた木札には「利用の方は社務所へ」という文字が、うっすらと残っていました。


 奥院の裏手に回ると下り坂に。ひさびさに舗装路の林道に出たと思えば、再び山道を登ります。標高300mから200mまで一旦下り、また300mまで登るというアップダウンぶりです。
 しょうぶ池、ここも見ごろの時期ならばきれいなんでしょう…。


 登ったところにトイレと一休みできる広場があり、時間も1時に近いということで昼食タイムに。コンロで湯を沸かし、カップ麺とコーヒーで温まりました。
 同じメニューを家で食べてもわびしいだけだろうけど、体を動かすと何でもうまくなります。


 ひとやすみして元気になったところで、オルレ再開。高良山上のつつじ公園にやってきました。きれいなトイレや、売店も整備されています。
 つつじ満開の季節はきれいなはずで、このコースはやはり春がベストシーズンです。


 うどんや猪汁などの軽食も置いてあり、手ぶらで来ても暖かい昼食にありつけるのはありがたいことです。月曜日は定休日なので、気をつけて。


 駐車場へ下れば、久留米から朝倉・浮羽方面を一望できます。
 今回は列車で来たので、売店で買った「銀色の缶」も味わえました。下りとはいえ、まだコースは2/3を余しているので、飲みすぎ注意!


 つつじ公園から高良大社までは車道が通じていますが、オルレコースでは尾根伝いの林道を歩きます。鳳山山頂からは、青峰団地方面が眼下に望めました。


 高良大社の境内へ、裏手から出てきました。重要文化財にもなっているお社は、平成の大修理中。1年半後の完成までしばし見られません。


 展望所からは、九州自動車道と久留米市内が迫るように見えてきます。コース中の「展望スポット」は3箇所。いずれも方角が違うので、まったく違う風景です。


 まだまだオルレコースは続きます。ストレートに下れる参道の石段には入らず、茶店の脇の山道へ。
 妙見神社は、苔むした階段の先にあります。鳥居は落ちてしまっていて、荒れているといえば荒れているのですが、自然に溶け込んでいるようにも見えました。




 さらに下ると、薬師堂が。無数のお地蔵様と、水神様が祭られています。
 陽もあたらぬ谷間へとそそぐ、山の水。コンクリートブロックも苔むし、しっとりとした空気が包んでいました。


 竹に結ばれたオルレリボン、風流です。


 王子池のほとりでは毎年9月15日、花火動乱蜂なる奇祭が行われるのだとか。花火という言葉ではくくれないような派手さがあるらしく、一同、行ってみようかと盛り上がりました。
 遊歩道から古宝殿城跡までは、400段の階段が続いています。地元のおじちゃんは、毎日上り下りしているのだとか。元気なわけだ。


 住宅街を歩けば、ゴールの御井駅。コース踏破のめやすは3~4時間とされていますが、お昼休憩を取ったこともあり、5時間かかりました。お疲れ様でした!
 御井駅は久留米方面ホームに直接上がれるのですが、SUGOCAのリーダーは田主丸方面ホームにしかないので、線路を渡ってタッチしに行かねばなりません。お帰りの際は、ご注意を!


 僕らは列車を待たず、国道を走るバスに乗りました。久大本線だと1時間待つ時間帯がある一方、バスは昼でも10分間隔で走っているので、タイミングによってはバスもおすすめ。また久留米の市街地に出るなら、バスの方が便利です。
 文化センター前で下車。文化センターの中を通り、文化ホール、勤労青少年ホームの前を経由して抜けた先にあるのが…


 久留米温泉!3時間コースなら730円です。街中の温泉ではあるけど、源泉かけ流しのトロトロ湯が楽しめます。サウナや露天風呂もあり。
 気軽なハイキングコースとはいえ、それなりに酷使した体をゆったりと休めました。


 さらに歩いて10分の大砲ラーメン本店で、「おやつ」の時間。郊外の店だと夕方は込み合いますが、本店だと他店より待たなくていい印象があります。
 ズルズルっとラーメンをすすれば久留米満喫コースも終了!だったはずなのですが…


 やはり下山後の1杯は欠かせず、さらに歩いて10分の激安居酒屋・松竹本館へ。生380円、焼酎も200円台から揃えている、久留米の「神居酒屋」です。
 運動後の体に嬉しかったのが、生レモンサワー。氷の代わりに、凍らせたレモンを浮かべたサワーです。メガジョッキ580円をグビリ。クエン酸で体をいたわったのか、アルコールでさらに酷使したのか分からなくなりました。

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