以前の記事で、在福3社のICカード乗車券相互利用開始後も「これまで通り3社のカードで、それぞれの会社を利用するのがお得」と記した。しかし、そうはいかない事例が一つある。
それは地下鉄~筑肥線を直通利用するとき。姪浜を越えて福岡市営地下鉄とJR筑肥線の電車が直通するため、どうしても一部区間は相手会社のカードを使わなければならない。少しでもお得に利用するには、どちらのカードを選べばよいのか。具体例を挙げて、分析してみよう。
姪浜で一旦下車すれば両方のポイントゲットですが
まずは、ICカード乗車券相互利用のルールのおさらい。今回無関係の「nimoca」は除外してまとめてみます。
①3月13日から、「はやかけん」でもJRを、「SUGOCA」でも地下鉄を利用できるようになる
②ただし、ポイントは相互利用相手先では付かない
つまり、ICカードを利用して地下鉄~筑肥線を直通利用した場合、「SUGOCA」ならJR区間、「はやかけん」ならば地下鉄区間でしかポイントが付かないということになる。
もし両社のポイントが欲しければ、境界駅の姪浜で一旦下車して、それぞれの会社のカードで改札を入りなおすことになる。だが、わずか数円程度のポイントのために電車を一旦降りるのも、非現実的。素直に、どちらかのカードを使うと仮定してのお話しです。
「はやかけん」はポイントが倍
では、「SUGOCA」と「はやかけん」のどちらを使えば、よりお得になるだろうか?
地下鉄とJRの運賃を比較して、高い方のカードを使えば多くのポイントが得られそうなもの。しかし「はやかけん」のポイントは2%なのに対し、「SUGOCA」は1%。単純に考えると、地下鉄区間の運賃に対し、JR区間の運賃が2倍以内なら「はやかけん」、2倍以上なら「SUGOCA」がお得ということになる。
例えば天神を起点とすれば、姪浜までの地下鉄運賃は290円で、「はやかけん」なら5ポイント。姪浜からのJR運賃450円(SUGOCAで4ポイント)の大入までなら「はやかけん」、540円(同5ポイント)の福吉までならどちらも同じ。630円(同6ポイント)以上の鹿家以遠ならば、「はやかけん」より「SUGOCA」がお得という計算だ。
「はやかけん」は端数が出ない
ただし「どちらも同じ」とした福吉でも、実は「はやかけん」がお得になることが多い。
というのも、「SUGOCA」のポイントは、1ポイントに達しない端数が、1乗車ごとに切り捨てになるからだ。540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイントという計算になる。
一方で「はやかけん」は、1ヶ月ごとに利用額を累計し、合計金額に対して出た端数を切り捨てるため、ポイントのロスがあまり発生しない。
このため上記の例で、天神~福吉間を往復利用した場合、
①「はやかけん」:
290円×2(往復)=580円
580円×2%=11.6ポイント⇒11ポイント
②「SUGOCA」
540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイント
5ポイント×2(往復)=10ポイント
と、「はやかけん」が1ポイントリードする。細かい話ではあるが、2往復なら2ポイント、10往復なら10ポイントの差になっていくだけに、気にする人には見逃せないはず。
「はやかけん」にはボーナスポイントも
さらに「はやかけん」には、1ヶ月に1000円以上利用すれば50ポイント、3000円以上なら150ポイント、5000円以上なら300ポイント、1万円以上なら500ポイントのボーナスポイントがつく。
上記で「SUGOCA」がお得と記した鹿家でも、月に10往復(20回)利用したとすれば、
①「はやかけん」:
290円×20(回)=5800円
5800円×2%=116ポイント
+ボーナス300ポイント=416ポイント
②「SUGOCA」
630円×1%=6.3ポイント⇒6ポイント
6ポイント×20(回)=120ポイント
と、大差を付けて「はやかけん」が得となる。月に何度も利用するのであれば、遠方でも「はやかけん」を検討した方がいいだろう。
ただしにただしだが、5月5日までは「SUGOCA」のポイントは3%になる。期間限定ではあるが、すでに「SUGOCA」をお持ちであれば、5月までは「SUGOCA」がお得になる場合も多いことは付け加えておきたい。
伏兵「Waiwaiカード」
従来の磁気式カード、Waiwaiカードではどうなるか? 地下鉄1乗車で20円割引になるだけに、お得に利用できるシーンは多い。SUGOCAと異なり筑前深江までに限られるが、ICカードの利便性を求めないのであれば、Waiwaiカードも比較対象になりうる。
利用スタイルをよくよく考えて、賢く選んでいきたい。
それは地下鉄~筑肥線を直通利用するとき。姪浜を越えて福岡市営地下鉄とJR筑肥線の電車が直通するため、どうしても一部区間は相手会社のカードを使わなければならない。少しでもお得に利用するには、どちらのカードを選べばよいのか。具体例を挙げて、分析してみよう。
姪浜で一旦下車すれば両方のポイントゲットですが
まずは、ICカード乗車券相互利用のルールのおさらい。今回無関係の「nimoca」は除外してまとめてみます。
①3月13日から、「はやかけん」でもJRを、「SUGOCA」でも地下鉄を利用できるようになる
②ただし、ポイントは相互利用相手先では付かない
つまり、ICカードを利用して地下鉄~筑肥線を直通利用した場合、「SUGOCA」ならJR区間、「はやかけん」ならば地下鉄区間でしかポイントが付かないということになる。
もし両社のポイントが欲しければ、境界駅の姪浜で一旦下車して、それぞれの会社のカードで改札を入りなおすことになる。だが、わずか数円程度のポイントのために電車を一旦降りるのも、非現実的。素直に、どちらかのカードを使うと仮定してのお話しです。
「はやかけん」はポイントが倍
では、「SUGOCA」と「はやかけん」のどちらを使えば、よりお得になるだろうか?
地下鉄とJRの運賃を比較して、高い方のカードを使えば多くのポイントが得られそうなもの。しかし「はやかけん」のポイントは2%なのに対し、「SUGOCA」は1%。単純に考えると、地下鉄区間の運賃に対し、JR区間の運賃が2倍以内なら「はやかけん」、2倍以上なら「SUGOCA」がお得ということになる。
例えば天神を起点とすれば、姪浜までの地下鉄運賃は290円で、「はやかけん」なら5ポイント。姪浜からのJR運賃450円(SUGOCAで4ポイント)の大入までなら「はやかけん」、540円(同5ポイント)の福吉までならどちらも同じ。630円(同6ポイント)以上の鹿家以遠ならば、「はやかけん」より「SUGOCA」がお得という計算だ。
「はやかけん」は端数が出ない
ただし「どちらも同じ」とした福吉でも、実は「はやかけん」がお得になることが多い。
というのも、「SUGOCA」のポイントは、1ポイントに達しない端数が、1乗車ごとに切り捨てになるからだ。540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイントという計算になる。
一方で「はやかけん」は、1ヶ月ごとに利用額を累計し、合計金額に対して出た端数を切り捨てるため、ポイントのロスがあまり発生しない。
このため上記の例で、天神~福吉間を往復利用した場合、
①「はやかけん」:
290円×2(往復)=580円
580円×2%=11.6ポイント⇒11ポイント
②「SUGOCA」
540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイント
5ポイント×2(往復)=10ポイント
と、「はやかけん」が1ポイントリードする。細かい話ではあるが、2往復なら2ポイント、10往復なら10ポイントの差になっていくだけに、気にする人には見逃せないはず。
「はやかけん」にはボーナスポイントも
さらに「はやかけん」には、1ヶ月に1000円以上利用すれば50ポイント、3000円以上なら150ポイント、5000円以上なら300ポイント、1万円以上なら500ポイントのボーナスポイントがつく。
上記で「SUGOCA」がお得と記した鹿家でも、月に10往復(20回)利用したとすれば、
①「はやかけん」:
290円×20(回)=5800円
5800円×2%=116ポイント
+ボーナス300ポイント=416ポイント
②「SUGOCA」
630円×1%=6.3ポイント⇒6ポイント
6ポイント×20(回)=120ポイント
と、大差を付けて「はやかけん」が得となる。月に何度も利用するのであれば、遠方でも「はやかけん」を検討した方がいいだろう。
ただしにただしだが、5月5日までは「SUGOCA」のポイントは3%になる。期間限定ではあるが、すでに「SUGOCA」をお持ちであれば、5月までは「SUGOCA」がお得になる場合も多いことは付け加えておきたい。
伏兵「Waiwaiカード」
従来の磁気式カード、Waiwaiカードではどうなるか? 地下鉄1乗車で20円割引になるだけに、お得に利用できるシーンは多い。SUGOCAと異なり筑前深江までに限られるが、ICカードの利便性を求めないのであれば、Waiwaiカードも比較対象になりうる。
利用スタイルをよくよく考えて、賢く選んでいきたい。
SUGOCAで相互利用先である福岡市地下鉄、西鉄、JR東日本などをご利用の場合はポイントの対象にならないと
書いてあります。
また、自動改札機を入出場し、カード内のSFから引き去られた運賃がポイントの対象となります。
とも書いてあります。
さて、この場合、天神~福吉間540円は
SUGOCAのポイントはプログ通り付くのでしょうか?
天神~福吉間の運賃は830円で、うち地下鉄区間は290円、JR区間は540円です。
はやかけんなら290円に対してはやかけんポイントが、SUGOCAなら540円に対してSUGOCAポイント付与があるはず…と解釈しています。
姪浜を解して相互直通利用した場合、どのカードでもポイントは付かない…ということはないはずだと思っているのですが、本文のようなポイントが実際に付与されるのか、まだ確認したわけではありません。
初日に利用した博多~九大間の「はやかけん」ポイントは来月に付与されるはずなので、確認してみたいと思います。