今日の予定は、下関から一旦小倉に戻り、新幹線で岡山へ。倉敷を観光ののち、高松へと渡ります。北九州からの新幹線往復+岡山都市圏の電車・バスのフリーパス+観光施設入場券が付いて22,040円の「岡山・倉敷ぐるりんパス」を手に、元気に一日をスタート!
しかし昨夜のひれ酒攻めが効いて、二日酔いで目覚めた我ら夫婦。フラフラになりながら下関駅に向かい、予定から2本遅れの新幹線に変更しました。
九州新幹線から直通の「さくら」新大阪行き。連休中日とあって、直前で取れた並びの座席は、喫煙ルーム横でした。「喫煙車」というわけではなく、よほど敏感でなければ喫煙ルームから流れてくる匂いには気付かないので、問題なしです。
いつもなら、トンネルの合間に広がる瀬戸内の車窓が楽しみな山陽新幹線ですが、今日は痛い頭と緩いお腹を抱え、じっと岡山到着を待つばかりでした。
岡山からは下りの山陽線に乗り換え、倉敷へ。岡山市は北長瀬駅、倉敷市は倉敷駅周辺で成人式が行われるらしく、電車内は騒がしくも華やかでした。
倉敷駅で下車。「美観地区」方面のバスは、下電バスに限りぐるりんパスが使えます。大原美術館前バス停から、ゆっくり歩いてたどり着いた美観地区。夏の盛りに一人で来た時は、またいい季節に来たいと思ったものですが、今日は寒すぎです。でも木々が葉を落とした掘割の風情も、別の良さがありました。
大原美術館。私設美術館なので入館料は千円を超えますが、ぐるりんパスでは1回だけ入場できます。入館券売り場でポストカードを2枚ずつ貰えて嬉しかったけど、パスの特典かな?
絵画にはとんと明るくない僕ですら分かる、美術の教科書で見た作品の数々。風雪を耐えてきた本館も、美術作品のひとつです。夫婦で、いい時間を過ごせました。
掘割の側をそぞろ歩き、アイビースクエアへ。倉敷紡績の工場跡を再生した、複合観光施設です。アイビーは、建物を覆うツタのこと。こここそ、夏と冬では印象がまったく変わってしまう建築物のひとつでしょう。
白壁の街並みとは時代を異にするけど、近代も倉敷の歴史の一部です。
夏場はビアガーデンになっていて、デパートの屋上のような空気になっていた中庭も、本来の落ち着きを取り戻していました。
アイビースクエア向かいの市民会館前バス停から、下電バスで児島へ抜けます。倉敷駅~児島は50分と、三角の2辺を回る電車より早く、美観地区方面からだとさらに便利です。
「下電」とは、瀬戸大橋開業後もしばらくは走っていたナローゲージの電車、下津井電鉄のこと。廃線の危機を脱すべく、大橋景気に乗って観光電車を導入しラストチャンスに賭けた夢の跡は、バスの車窓からサイクリングロードとして見えます。
児島で循環バス「とこはい号」に乗り継ぎ、パス特典で鷲羽山ホテルの日帰り入浴を楽しむ計画でしたが、倉敷市内の渋滞でバスが遅れて乗り継げませんでした。ただ観光案内所に聞いてみれば、日帰り入浴は3時までだったのだとか。どちみち、バスに間に合っても入れなかったわけです。
代わりに、4時20分発の「夕景鑑賞バス」に乗ることに。瀬戸内海のビュースポットを巡る、路線バス車両を使った周遊バスです。定価は510円ですが、これもパスが適用になります。
児島の市街地を抜けると、さっそく夕焼け色に染まり始めた瀬戸内海が。中国語を話すグループの面々も、盛んにシャッターを切っていました。
コース中は進行方向左側に海が来ることが多く、席を選べる余裕があるのならば、左に座ることをおすすめします。
バスは途中、3つのホテルを経由していきます。その度に運転士さんは席を離れてロビーまで迎えに行くのだから、大変な重労働。キーを挿しっ放しの状態でバスを離れるのも、物騒な昨今にあってはちょっと不安な気も…
ホテルから乗客の有無の連絡を入れてもらうなり、なにかいい方法はないものでしょうか。3つのホテルからの乗客がゼロだっただけに、なおさらそう思います。
気を取り直して、夕景鑑賞スポットその1の三百山へ。展望台にでも行くのかと思ったら、ホテル前の公道に一旦停止して降ろされ、道端からの夕景鑑賞です。今日は晴天。オレンジに染まる空と海に、点々と浮かぶ漁船のシルエットがいいアクセントになっていました。
道から1段高い位置にあるホテルの敷地からは、もっと景色が広がりそうだけど、関係者以外立ち入り禁止の看板が。残念。
再びバスは走り始め、下津井の集落へ。下津井電車の保存公園が車窓をよぎり、ここで降ろせと叫びたくなりました。廃止から25年経つ今も、保存会の方が大切に保存されているのだそうです。いつか再訪せねば。
下津井の集落は、離島のようなたたずまい。大きな瀬戸大橋は目の前にあるのに、なんだか別世界のようです。こののどかな街まで通じていたナローのローカル電車、改めて乗ってみたかった!
半島をグルグル回っている間に陽は落ち、メインの眺望ポイントである鷲羽山展望台に着くころは、すっかり日没後でした。
瀬戸内海を渡る瀬戸大橋の威容はたしかに絶景だけど、日没に間に合うように、もう少し早く着て欲しかったな。と思っていましたが…
30分間の鑑賞タイム中にも刻々と色合いは変化し…
バスの出発時間には、夜景といえる風景へと変わっていました。橋そのもののライトアップはないけど、流れる列車や車のライトと、背景の四国側のコンビナートが躍動感ある夜景です。1箇所で2つの風景を見ることができて、なんだか得した気分でした。
帰りもまた3つのホテルを巡っていくのか、面倒だなと思っていたら、「みなさま児島駅までですね」と確認され駅に直行。時刻表より30分早く戻れたのは、ありがたかったです。もっとも中国からの皆さんが「児島駅までですね」を理解されていたのか、定かではありませんが…
倉敷・児島はジーンズの生産量日本一の街。児島駅には、ジーンズの意匠があちこちに散りばめられています。
階段の巨大ジーンズは、ひとり旅のおばさんも嬉々とシャッターを向けていました。
自販機もジーンズ柄ですが、出てくるのは清涼飲料水です。
児島駅はJR西日本と四国の境界駅だから、駅名版はどちらのコーポレートカラーではないグレーにしたんだろうなと思ったら、児島の上にはJEANS STATIONの文字が。しかるにグレーも、ジーンズの色を表しているんでしょう。
岡山・倉敷ぐるりんパスの旅ですが、宿は高松に取ったので、SUGOCAで運賃を別払いして瀬戸大橋を渡ります。
2階建車両を先頭にした快速・マリンライナーは、夕刻とあって予想道り満席。ほとんどの乗客にとって海を渡るのは日常のことで、漆黒の瀬戸内海に目をこらしていたのは、僕らくらいでした。橋上から広がる瀬戸内海の眺めは、明日の楽しみにしておきましょう。
「うどん県へようこそ」のノボリが揺れる、高松駅到着。まずは街の夜景を見ようと、駅前のその名も「高松シンボルタワー」の最上階を目指しました。
以前は展望フロアとして全方位の景色を楽しめたはずですが、片面がレストランフロアになって、西側の風景しか見えなくなったのは残念。レストランも簡単に手が届く値段のものではなく、庶民にとってはちょっと残念な改装でした。
今夜の泊まりは瓦町駅前なので、ことでんの高松築港駅へ。駅にはおそらく本邦唯一、改札内ホーム上のパブ「Beer Pub Station(Irish Pub THE CRAIC)」があり、立ち寄りました。というか倉敷・岡山が中心の今回の旅で、わざわざ瀬戸大橋を渡って高松にやってきた目的の半分以上は、このパブに寄りたかったがためであります。
ギネスビールやオリジナルの「ことちゃんエール」など、数種類の生を飲める本格的なビアパブです。
本店は築港駅と高松駅の間にあり、いつもは「サラリーマンが来るように」築港駅店には女性の店員さんがいるそうなんですが、今日はたまたまオーナーさんがいらっしゃいました。もともと高松の人ではなく、香川のギネスビール消費量が少ないと聞き、市場開拓すべく乗り込んできたのだとか。
うどん用小麦で作った「ことちゃんエール」は、イベントで作ったビールの中でも一番人気だったものを商品化したもの。
電車を見ながら、ビールで乾杯!高松築港~瓦町間は、琴平線と長尾線の2線が乗り入れていて、地方私鉄の駅としてはひっきりなしに電車が出入りします。ご当地キャラ「ことちゃん」や、駅ビル「瓦町FLAG」などラッピング電車も多く、見ていて飽きません。
こんなパブが久留米駅にでもあったら、毎日でも立ち寄っちゃうだろうな。
ギネスビールも頼んでみると、ふわっと泡立つ、甘めの味わい。ギネスビールの出し方にも資格があるらしく、プロ級の味わいが楽しめる店は、日本国内でもそう多くはないのだとか。
この時期、ホームの上でビールは寒いのでは?という心配後無用。靴のまま入れる「こたつ」が置かれています。電車を見ながら、こたつに入ってビールを飲める。違和感が楽しすぎます。
オーナーもことでんの社長も同じ39歳で、信頼関係もあるからこそできるホームのユニークな活用法。ことでんのこと、商店街のこと、ビールのことなどなど、ずいぶん話し込んでしまい、気付けばホーム上で1時間半も過ごしてしまいました。今度はお店に遊びに行きます!
長尾線のアニメのタイアップ電車に乗り2駅、夜8時半にようやく瓦町駅着。
コトデン瓦町駅ビルは、地上11階建。松山のいよてつ高島屋と並んで、地方私鉄としては破格の規模のターミナルです。ヨメさんは、目を丸くしていました。
ただ立派な駅ビルは、2001年に当時の「琴電」を経営破たんに追いやった一因でもあります。後継テナントの天満屋も撤退。どうなるかと思っていましたが、昨年10月にテナントビル「瓦町FLAG」として再スタートを切ったばかりです。
社長の顔写真がアレなチェーンのビジネスホテルに投宿し、休む間もなく9時過ぎに夜の街へ。高松市内では幹線道路であろうと、ことでんの複線の線路が堂々と横切っています。
かつて市内では高架化の計画もあり、瓦町駅ビルも3階に電車を通せる構造になっているらしいですが、いつしか構想も立ち消えに。でも地上を走る電車の存在感、風景としてはけっして悪いものではありません。
飲食店が軒を連ねるライオン通の居酒屋で、まずは地酒を一杯。常温の枡は、正真正銘の常温でした。
高松名物、骨付鳥を食らう!讃岐コーチンなる香川ブランドの鳥で、臭みもなくておいしかったです。
じっくり腰を落ち着けたくなりましたが、10時にはオーダーストップで、周りのお客さんも早々にいなくなり始めました。高松の地元の飲み屋さんは、たいてい看板が早いのだとか。郷に入れば郷に従え、大人しく退散です。
ほろ酔いのカラ元気で、丸亀町のアーケードへぶらぶら散歩。大学時代に来たことがある商店街ですが、再開発に合わせて、大きな全天候型広場ができていたのには驚きました。丸亀町グリーンなるビルで、テナントにはLOFTやタワレコも入り、大型ショッピングモールのセンターコートのようです。
2002年に来た時は元気だった高松の商店街。その数年後に来た時は人通りが減ったような印象を受けていましたが、なんのなんの。活発な動きがあることが頼もしい、歩いて楽しい街になっていました。
しかし昨夜のひれ酒攻めが効いて、二日酔いで目覚めた我ら夫婦。フラフラになりながら下関駅に向かい、予定から2本遅れの新幹線に変更しました。
九州新幹線から直通の「さくら」新大阪行き。連休中日とあって、直前で取れた並びの座席は、喫煙ルーム横でした。「喫煙車」というわけではなく、よほど敏感でなければ喫煙ルームから流れてくる匂いには気付かないので、問題なしです。
いつもなら、トンネルの合間に広がる瀬戸内の車窓が楽しみな山陽新幹線ですが、今日は痛い頭と緩いお腹を抱え、じっと岡山到着を待つばかりでした。
岡山からは下りの山陽線に乗り換え、倉敷へ。岡山市は北長瀬駅、倉敷市は倉敷駅周辺で成人式が行われるらしく、電車内は騒がしくも華やかでした。
倉敷駅で下車。「美観地区」方面のバスは、下電バスに限りぐるりんパスが使えます。大原美術館前バス停から、ゆっくり歩いてたどり着いた美観地区。夏の盛りに一人で来た時は、またいい季節に来たいと思ったものですが、今日は寒すぎです。でも木々が葉を落とした掘割の風情も、別の良さがありました。
大原美術館。私設美術館なので入館料は千円を超えますが、ぐるりんパスでは1回だけ入場できます。入館券売り場でポストカードを2枚ずつ貰えて嬉しかったけど、パスの特典かな?
絵画にはとんと明るくない僕ですら分かる、美術の教科書で見た作品の数々。風雪を耐えてきた本館も、美術作品のひとつです。夫婦で、いい時間を過ごせました。
掘割の側をそぞろ歩き、アイビースクエアへ。倉敷紡績の工場跡を再生した、複合観光施設です。アイビーは、建物を覆うツタのこと。こここそ、夏と冬では印象がまったく変わってしまう建築物のひとつでしょう。
白壁の街並みとは時代を異にするけど、近代も倉敷の歴史の一部です。
夏場はビアガーデンになっていて、デパートの屋上のような空気になっていた中庭も、本来の落ち着きを取り戻していました。
アイビースクエア向かいの市民会館前バス停から、下電バスで児島へ抜けます。倉敷駅~児島は50分と、三角の2辺を回る電車より早く、美観地区方面からだとさらに便利です。
「下電」とは、瀬戸大橋開業後もしばらくは走っていたナローゲージの電車、下津井電鉄のこと。廃線の危機を脱すべく、大橋景気に乗って観光電車を導入しラストチャンスに賭けた夢の跡は、バスの車窓からサイクリングロードとして見えます。
児島で循環バス「とこはい号」に乗り継ぎ、パス特典で鷲羽山ホテルの日帰り入浴を楽しむ計画でしたが、倉敷市内の渋滞でバスが遅れて乗り継げませんでした。ただ観光案内所に聞いてみれば、日帰り入浴は3時までだったのだとか。どちみち、バスに間に合っても入れなかったわけです。
代わりに、4時20分発の「夕景鑑賞バス」に乗ることに。瀬戸内海のビュースポットを巡る、路線バス車両を使った周遊バスです。定価は510円ですが、これもパスが適用になります。
児島の市街地を抜けると、さっそく夕焼け色に染まり始めた瀬戸内海が。中国語を話すグループの面々も、盛んにシャッターを切っていました。
コース中は進行方向左側に海が来ることが多く、席を選べる余裕があるのならば、左に座ることをおすすめします。
バスは途中、3つのホテルを経由していきます。その度に運転士さんは席を離れてロビーまで迎えに行くのだから、大変な重労働。キーを挿しっ放しの状態でバスを離れるのも、物騒な昨今にあってはちょっと不安な気も…
ホテルから乗客の有無の連絡を入れてもらうなり、なにかいい方法はないものでしょうか。3つのホテルからの乗客がゼロだっただけに、なおさらそう思います。
気を取り直して、夕景鑑賞スポットその1の三百山へ。展望台にでも行くのかと思ったら、ホテル前の公道に一旦停止して降ろされ、道端からの夕景鑑賞です。今日は晴天。オレンジに染まる空と海に、点々と浮かぶ漁船のシルエットがいいアクセントになっていました。
道から1段高い位置にあるホテルの敷地からは、もっと景色が広がりそうだけど、関係者以外立ち入り禁止の看板が。残念。
再びバスは走り始め、下津井の集落へ。下津井電車の保存公園が車窓をよぎり、ここで降ろせと叫びたくなりました。廃止から25年経つ今も、保存会の方が大切に保存されているのだそうです。いつか再訪せねば。
下津井の集落は、離島のようなたたずまい。大きな瀬戸大橋は目の前にあるのに、なんだか別世界のようです。こののどかな街まで通じていたナローのローカル電車、改めて乗ってみたかった!
半島をグルグル回っている間に陽は落ち、メインの眺望ポイントである鷲羽山展望台に着くころは、すっかり日没後でした。
瀬戸内海を渡る瀬戸大橋の威容はたしかに絶景だけど、日没に間に合うように、もう少し早く着て欲しかったな。と思っていましたが…
30分間の鑑賞タイム中にも刻々と色合いは変化し…
バスの出発時間には、夜景といえる風景へと変わっていました。橋そのもののライトアップはないけど、流れる列車や車のライトと、背景の四国側のコンビナートが躍動感ある夜景です。1箇所で2つの風景を見ることができて、なんだか得した気分でした。
帰りもまた3つのホテルを巡っていくのか、面倒だなと思っていたら、「みなさま児島駅までですね」と確認され駅に直行。時刻表より30分早く戻れたのは、ありがたかったです。もっとも中国からの皆さんが「児島駅までですね」を理解されていたのか、定かではありませんが…
倉敷・児島はジーンズの生産量日本一の街。児島駅には、ジーンズの意匠があちこちに散りばめられています。
階段の巨大ジーンズは、ひとり旅のおばさんも嬉々とシャッターを向けていました。
自販機もジーンズ柄ですが、出てくるのは清涼飲料水です。
児島駅はJR西日本と四国の境界駅だから、駅名版はどちらのコーポレートカラーではないグレーにしたんだろうなと思ったら、児島の上にはJEANS STATIONの文字が。しかるにグレーも、ジーンズの色を表しているんでしょう。
岡山・倉敷ぐるりんパスの旅ですが、宿は高松に取ったので、SUGOCAで運賃を別払いして瀬戸大橋を渡ります。
2階建車両を先頭にした快速・マリンライナーは、夕刻とあって予想道り満席。ほとんどの乗客にとって海を渡るのは日常のことで、漆黒の瀬戸内海に目をこらしていたのは、僕らくらいでした。橋上から広がる瀬戸内海の眺めは、明日の楽しみにしておきましょう。
「うどん県へようこそ」のノボリが揺れる、高松駅到着。まずは街の夜景を見ようと、駅前のその名も「高松シンボルタワー」の最上階を目指しました。
以前は展望フロアとして全方位の景色を楽しめたはずですが、片面がレストランフロアになって、西側の風景しか見えなくなったのは残念。レストランも簡単に手が届く値段のものではなく、庶民にとってはちょっと残念な改装でした。
今夜の泊まりは瓦町駅前なので、ことでんの高松築港駅へ。駅にはおそらく本邦唯一、改札内ホーム上のパブ「Beer Pub Station(Irish Pub THE CRAIC)」があり、立ち寄りました。というか倉敷・岡山が中心の今回の旅で、わざわざ瀬戸大橋を渡って高松にやってきた目的の半分以上は、このパブに寄りたかったがためであります。
ギネスビールやオリジナルの「ことちゃんエール」など、数種類の生を飲める本格的なビアパブです。
本店は築港駅と高松駅の間にあり、いつもは「サラリーマンが来るように」築港駅店には女性の店員さんがいるそうなんですが、今日はたまたまオーナーさんがいらっしゃいました。もともと高松の人ではなく、香川のギネスビール消費量が少ないと聞き、市場開拓すべく乗り込んできたのだとか。
うどん用小麦で作った「ことちゃんエール」は、イベントで作ったビールの中でも一番人気だったものを商品化したもの。
電車を見ながら、ビールで乾杯!高松築港~瓦町間は、琴平線と長尾線の2線が乗り入れていて、地方私鉄の駅としてはひっきりなしに電車が出入りします。ご当地キャラ「ことちゃん」や、駅ビル「瓦町FLAG」などラッピング電車も多く、見ていて飽きません。
こんなパブが久留米駅にでもあったら、毎日でも立ち寄っちゃうだろうな。
ギネスビールも頼んでみると、ふわっと泡立つ、甘めの味わい。ギネスビールの出し方にも資格があるらしく、プロ級の味わいが楽しめる店は、日本国内でもそう多くはないのだとか。
この時期、ホームの上でビールは寒いのでは?という心配後無用。靴のまま入れる「こたつ」が置かれています。電車を見ながら、こたつに入ってビールを飲める。違和感が楽しすぎます。
オーナーもことでんの社長も同じ39歳で、信頼関係もあるからこそできるホームのユニークな活用法。ことでんのこと、商店街のこと、ビールのことなどなど、ずいぶん話し込んでしまい、気付けばホーム上で1時間半も過ごしてしまいました。今度はお店に遊びに行きます!
長尾線のアニメのタイアップ電車に乗り2駅、夜8時半にようやく瓦町駅着。
コトデン瓦町駅ビルは、地上11階建。松山のいよてつ高島屋と並んで、地方私鉄としては破格の規模のターミナルです。ヨメさんは、目を丸くしていました。
ただ立派な駅ビルは、2001年に当時の「琴電」を経営破たんに追いやった一因でもあります。後継テナントの天満屋も撤退。どうなるかと思っていましたが、昨年10月にテナントビル「瓦町FLAG」として再スタートを切ったばかりです。
社長の顔写真がアレなチェーンのビジネスホテルに投宿し、休む間もなく9時過ぎに夜の街へ。高松市内では幹線道路であろうと、ことでんの複線の線路が堂々と横切っています。
かつて市内では高架化の計画もあり、瓦町駅ビルも3階に電車を通せる構造になっているらしいですが、いつしか構想も立ち消えに。でも地上を走る電車の存在感、風景としてはけっして悪いものではありません。
飲食店が軒を連ねるライオン通の居酒屋で、まずは地酒を一杯。常温の枡は、正真正銘の常温でした。
高松名物、骨付鳥を食らう!讃岐コーチンなる香川ブランドの鳥で、臭みもなくておいしかったです。
じっくり腰を落ち着けたくなりましたが、10時にはオーダーストップで、周りのお客さんも早々にいなくなり始めました。高松の地元の飲み屋さんは、たいてい看板が早いのだとか。郷に入れば郷に従え、大人しく退散です。
ほろ酔いのカラ元気で、丸亀町のアーケードへぶらぶら散歩。大学時代に来たことがある商店街ですが、再開発に合わせて、大きな全天候型広場ができていたのには驚きました。丸亀町グリーンなるビルで、テナントにはLOFTやタワレコも入り、大型ショッピングモールのセンターコートのようです。
2002年に来た時は元気だった高松の商店街。その数年後に来た時は人通りが減ったような印象を受けていましたが、なんのなんの。活発な動きがあることが頼もしい、歩いて楽しい街になっていました。