東松島市の宮戸島、里浜貝塚近くの小丘上に遊歩道があって、これを海側へ行くと木々が
伐採されていて、見晴らしの良い小広場のようになっています。
そこで見つけたのがノシバ似の植物で、ノシバより少し葉が長く、鮮やかに紅葉している
株もあります。やや乾燥気味の場所を好むようで、周囲より少し高い場所や、落葉樹の根
方などに多く見られます。
二枚とも2021.1.15撮影
「野草のロゼット ハンドブック」をめくっていると、私の写真によく似た植物が載って
いて「スズメノヤリ」と種名が入っています。解説文には、線形の葉の縁に長白毛が生え
ていて、冬季には赤紫色~赤褐色に色付くことが多いとあります。
スズメノヤリ(雀の槍)で間違いないでしょう。
植物の名前で「スズメ~」が付くのは、小さいという意味があるのだそうです。また、花
期に長さ20cmほどの花茎を伸ばし、先端に小さなネギ坊主状の花序を付けますが、その形
が大名行列の先頭で振り歩く毛槍に似ていることから「スズメノヤリ」となったようです。
2021.1.15撮影
イグサ科スズメノヤリ属の多年草で、北海道~沖縄に分布。草丈は10~30cm。
低地~山地の草地や土手、道端などに自生し、日当りを好む。
根生葉は線形〜広線形で長さ7〜15cm、幅2〜6mm、縁には白色の長い毛がある。
葉表にはつやがあり、冬は赤みを帯びる。
茎は高さ10~30cm、茎葉は短く2〜3個付く。
花期は4〜5月、茎頂に赤褐色の花が多数集まった卵球形の頭花をふつう1個、稀に2〜3
個付ける。花被片は広披針形で長さ2.5〜3mm。雄しべは6個あり、花被片より短い。
花糸はごく短く葯が目立つ。雌しべ先熟で、3個の柱頭が受粉したあと花被片が開き、雄性
期に移る。果実は褐色の蒴果で、長さ2.5〜3mm。3個の種子が入り、熟後3裂する。
種子は球形~広卵形で長さ1mmほど、基部にその半分ほどの種枕がある。
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