一関市藤沢町、沢沿いの集落道をゆるやかに下って行くと、道路脇の草地にキノコらしき
ものが見えます。草地は刈り払いで維持されているようですが、何かを栽培しているわけ
ではないので、立ち入っても叱られることは無いでしょう。
キノコの傘を観察するとナラタケかその仲間のようで、6~7箇所に数本ずつ束生して島
状になっています。近くに立ち枯れたコナラの木が二本あるので、キノコの地下までその
根が伸びているものと思われます。
二枚とも2021.9.29撮影
キノコを一本抜き取って観察すると、柄上部のツバのある位置に、白い綿毛の様なものが
付いているのでワタゲナラタケと思われます。
秋の早い時季に発生する食べられるキノコです。よく似たナラタケは柄上部に膜質のつば
があり、発生時季がこれよりも遅くなります。
二枚とも2021.9.29撮影
キシメジ科ナラタケ属の中型キノコで、晩夏~秋に雑木林の切株や林床、林道脇の草地な
どに単生~束生する。深山よりも、里山や低地に発生する傾向がある。
傘は直径3.5~7cmで、半球形~丸山形~扁平となる。表面は淡橙褐色~茶褐色で、暗褐
色のやわらかい綿毛状~繊維状の鱗片を散生するが、脱落しやすい。
傘の周辺には明瞭な縦の条線がある。
ひだは白色~淡茶褐色で垂生し、やや粗い。肉は帯白色。
柄は長さ5~10cm、中実で太さは5~10mm、基部ほど太くなる。柄上部に白い綿毛状の
つばがあるが消失しやすい。つばより下は条線が密にあり、下部ほど帯黒色になる。
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