里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

トキワアワダチソウ 北アメリカ原産

2024-10-17 | 日記

石巻市大川地区、河口近くの嵩上げ地の中の農道をしばらく行くと、昨年の12月にウラギ
クらしき根生葉を観察した草地に着きます。ウラギクは淡紫色の花を咲かせますから、草
地の中を歩き回ってその花を探しますが、全く咲いていません。

代わりに咲いていたのはセイタカアワダチソウの黄色い花で、あちこちに群れ咲いていま
すが、よく見ると同じ黄色い花でも草丈が40~80cmと低い株が点在しています。
葉を見ると昨年の12月に観察したウラギクらしき根生葉によく似ているような ? 
一つ一つの花はセイタカアワダチソウよりも大きいが、花の付き方はよくにていますね。
これはウラギクではなく、セイタカアワダチソウの仲間ですね。

                              三枚とも2024.10.14撮影

セイタカアワダチソウが属するアキノキリンソウ属の植物を調べていると、トキワアワダ
チソウという植物が載っていて「根生葉および下部の茎葉は基部が先細りになり、長い翼
のある葉柄は茎を鞘状に覆う。葉身は倒披針形で長さ100~400mm、無毛で厚く全縁。」
とあり写真の植物の根生葉の特徴と合致します。花の写真を見比べると、私の写真の黄花
とそっくりですから、トキワアワダチソウで間違いないでしょう。
この仲間の中では花が大きく、花序のまとまりも良いので観賞価値がありますね。

トキワアワダチソウは北アメリカ原産のキク科の多年草で、1960年代に園芸植物として導
入され、それが逸出して港湾周辺や沿岸部の土手、石積の間、砂地~泥地などに生えると
あります。我国での分布の中心は関東で、北海道や宮城県にも生えているようです。

                              三枚とも2024.10.14撮影

キク科アキノキリンソウ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物。草丈は40~200cm。
沿岸部、特に汽水域の砂地や泥土を好んで生える。
性質は強健だが、地下茎を伸ばさないので大きな群落を形成することはない。
晩秋に生じた根生葉で越冬し、花期もそのまま根生葉が残る。
茎は1~10本が直立または斜上して束生、ふつう全体緑白色で無毛。
根生葉および下部の茎葉は基部が先細りになり、長い翼のある葉柄は茎を鞘状に覆う。
葉身は狭卵形~倒披針形で長さ100~400mm 先端は尖り、質厚く葉表は半光沢で全縁。
中部~上部の茎葉は多数付き、上部ほど小さくなる。
花期は10~11月、茎の上部に弓なりの花序を出し、花の付き方は偏側生。
花は鮮黄色の頭状花で直径6~7mm、1本の茎に20~500個付ける。舌状花は10~15個、
筒状花は30個ほど。総苞は円筒形で、総苞片は披針形~線状披針形で鈍頭。
果実は倒円錐形で長さ1.1~1.5mm、冠毛は長さ4mm。



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