大和町吉田地区の、吉田川支流に沿った林道を上り詰め、終点からは沢に降りて、
沢筋を遡ります。この沢は軟らかい凝灰岩や、火山噴出物の岩礫が堆積した地層
沿いに流れているため、滝や岩壁が無く安全に遡行できます。
沢沿いの地形も穏やかで、山裾と沢の間に小平坦地が続いています。
そんな平坦地には多くの山野草が自生していて、今はニリンソウが群生していたり、
シラネアオイやイカリソウなどが点々と咲いています。
二枚とも2016.4.26撮影
沢沿いには雑木林が広がっているのですが、幹の直径20cm前後の中径木が多くを
占める、若い森です。それが影響しているのでしょうか、シラネアオイが点在していま
すが、1本2本のみで、群生していないのです。
何しろ種子から発芽した後、開花までに少なくても4年~5年かかる植物ですから、
若い森で花が見られただけでも幸運なのかも知れません。
株が若いうちは根茎の広がりが小さく、生じる茎の本数が少ないためでしょう。
4~5本が株立になったシラネアオイが見られるのは、3~4年後かも知れませんね。
2016.4.26撮影
シラネアオイ科シラネアオイ属の多年草で、北海道~本州の中部地方に分布する。
多雪地の山地~亜高山帯の北斜面や、沢沿いのやや湿り気のある林床に自生し、
草丈は30~40cm 。
地下の根茎は太く横に這い、茎を直立させ、茎の上部に掌状の2枚の葉が互生し、
花の直下に丸くて葉柄のない葉(苞葉)が1枚付く。
掌状の葉は直径10~30cm、5~11裂して裂片の先端は鋭く尖る。縁には鋸歯がある。
葉面は葉脈が窪んでシワになり、表裏とも葉脈沿いに毛を生じる。
花期は5月~7月で、茎頂に直径5~8cmの花を1個付ける。花色は淡紫色~淡紅色、
花びらのように見えるのは萼片で、4深裂し裂片は広卵形。稀に白花も見られる。
雄しべは多数、雌しべは普通2個だが時には1個、3個のこともある。
果実は袋果で2個付き、互いに下部で合着している。種子は長さ1cmほどで翼がある。
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