里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

タネツケバナのロゼット葉

2017-02-27 | 日記
2月初旬にミチタネツケバナという帰化植物の記事を投稿しましたが、今回はその
仲間で在来種の、タネツケバナのロゼット葉を見つけました。
町の南郊、農道沿いの干上がった水路内や、田んぼの縁にたくさん生えていました。
ミチタネツケバナは道路沿いや畑など、やや乾燥気味の場所を好みますから、田んぼ
周りに多いタネツケバナと上手く棲み分けていることになります。




                              二点とも2017.2.22撮影

ロゼット葉で両者を区別するには、頂小葉の形に注目して観察するのが良いでしょう。
タネツケバナの頂小葉には二箇所に切れ込みがあり、ミチタネツケバナの頂小葉は大き
めで、切れ込みが入らずに丸いですね。

名の由来は稲の種籾を水に浸けるころに、白花を一面に咲かせることから。
なお、種籾を水に浸けるのは、発芽率を上げるためです。


                     ミチタネツケバナの頂小葉 2017.2.5撮影


                                  2017.2.22撮影

田のあぜや水辺に生える越年草で、10月頃に発芽し、ロゼット葉で越冬する。
ロゼット葉は奇数羽状複葉で長さ4~14cm。葉柄は長さ0.7~5cm。頂小葉は側小葉よりやや大きく、
側小葉は長楕円形で2~7対付く。小葉柄は長さ0.5~2cm。葉柄や葉縁などに毛がある。
ロゼットは花期には無くなり、茎葉だけになる。
茎は下部で分枝し高さ10cm~30cm、下部は通常暗紫色を帯びて短毛がある。
花期は3~5月で、枝先に総状花序を出し、下方から順次開花しつつ上方へと伸びる。
花は四弁の白十字花で、直径3mm~4mm。雄しべ6個まれに4個。雌しべ1個。
果実は細長い円柱形の長角果で、長さ2cmほど。
熟すと裂開し、果皮が反り返って種子を飛ばす。
種子は扁平で長さ1~1.5mm。熟すと淡褐色~褐色になる。


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