タイリンヤマハッカと仮定

大和町吉田地区の、大畑山北麓の林際にヤマハッカの大株と思しき野草が何株か
茂っていました。葉を見るとヤマハッカのようですが、花は何となくカメバヒキオコシ
に似ています。いや、花はもっと大きいですね。草丈は１m以上ありますし・・・
山では種を同定できないので、写真を持ち帰って調べるしかないでしょう。




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　二枚とも2016.9.25撮影

私の植物図鑑で見比べると、関東～中部地方に分布するセキヤノアキチョウジに
最も似ていますが、分布域を外れていますから別物でしょう。
こうなるとネット記事で調べるしかありません。
これらが属するヤマハッカ属まで遡り、これに含まれる種の名前をリストアップしてから、
一点一点見比べていくしかないでしょう。

見比べた結果「タイリンヤマハッカ」によく似ていて、これの分布域は東北の日本海側
から北陸地方となっています。いわゆる多雪地域で、大畑山北麓もこれに該当します
から分布域での矛盾はありません。現時点ではタイリンヤマハッカと仮定します。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2016.9.25撮影

シソ科ヤマハッカ属の多年草で、東北地方の日本海側～北陸に分布する。
低山から亜高山下部の、やや湿り気のある場所に自生し、草丈は１～1.5m。
カメバヒキオコシの変種で、これよりは目立って大型。
茎は直立し、断面は四角、多くの枝を分けてこんもりと茂る。
葉は対生し、葉身は卵形で長さ５～10cm、先端は３裂し、中央の裂片は亀の尾状に尖り、
縁には鋸歯がある。これが葉の基本形だが、３つに裂けないものも多い。
花期は８～10月で、枝の先端に総状花序を出し、青紫色の唇形花を多数咲かせる。
カメバヒキオコシより花が大きく、花数も多い。
花冠はやや長く12～13mm、花序も長くて花数が多い。ガクは上唇が３裂、下唇は２裂し、
果実期には伸びて長さ７mmほどになり、脈が目立つ。雄しべは４本で２本は長い。