気仙沼市本吉町、山中の踏査を終えて牧草地化した休耕田の中を下って行くと、道脇の草
地の中にアサツキらしき根生葉が生えています。歩み寄って確認すると、アサツキよりも
葉の色が濃いような ? それに葉がアサツキのような円筒形ではなく、断面が浅いU字形の
ように見えます。何の根生葉でしょうね ?
さらに下って行くと、道脇の他に牧草地の法面にも生えていますね。
私が見つけただけでも、合わせると20株くらいはありそうです。
二枚とも2024.3.28撮影
葉の様子からネギの仲間のような印象で、そうだとするとまだ観察したことはありません
が、ツルボという植物ではないかと予想してネット記事で調べてみました。
ツルボは春に5~10枚の根生葉を出しますが、夏草が生えるころには枯れて休眠期に入り、
晩夏の頃に2~3枚の葉を出し、その間から花茎を出して花を咲かすとあります。
春の根生葉は線形で幅4~6mm、長さ10~25cm、葉質は厚みがあるものの柔らかいと説
明されているので、ツルボでほぼ間違いないでしょう。
念のため根生葉の写真を探すと「関西の花・西宮 ツルボ」という記事があって、そこに
載っている根生葉の写真が私の写真の根生葉とよく似ているので、下に記事のURLを貼り
付けます。
http://plants.minibird.jp/kansai/kansai50/kansai_ta/con_tsu/tsurubo/tsurubo.html
二枚とも2024.3.28撮影
キジカクシ科(ユリ科)ツルボ属の多年草で、里山の日当たりの良い草地や土手に自生する。
鱗茎は卵球形で長さ2~3mm、黒褐色の外皮に包まれる。
春に生える根生葉は線形で長さ10~25cm、幅4~6mm、表面は浅くくぼみ、厚めで柔ら
かい。梅雨時には休眠期に入り、根生葉は見られなくなる。
花期は8~9月、高さ20~40cmの花茎を直立、淡紫色の花を密に付けた総状花序を出す。
花被片は6個、淡紅色で平開し、長楕円状倒披針形で長さ3~4mm、花後も宿存する。
雄しべは6個で、花被片とほぼ同長、花糸は下部がやや広がり、縁に短毛がある。
子房は上位で、縦に3列に並ぶ短毛がある。
果実は倒卵形の蒴果で長さ4~5mm。種子は長楕円形で長さ4mmほど。
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