松島町北部、丘陵下の農道を巡っていると、篠竹の藪の中に葉の大きな小木が2本生えて
いるのが見えます。ビワの葉のように見えますが、篠竹が邪魔してしっかりとは観察でき
ません。リュックの中から剪定ハサミを取り出して、周りの篠竹を除いてから確認すると、
ビワの木に違いはないのですが、小ぶりなので実生から4~5年でしょうか。
二枚とも2024.1.28撮影
さらに農道を10mほど行くと、藪から常緑広葉樹の枝が伸び出ていて、葉を見ると先ほど
と同じビワの葉です。木は大き目で樹高2mくらいはありそうです。
周辺の藪中には他にも3~4本の若木が生えているので、この場所の上の平らに畑か民家
があって、そこに植えられたビワの親木から実が転がり落ちてきたのかも知れません。
2024.1.28撮影
バラ科ビワ属の常緑広葉樹で、樹高6〜10mの高木。中国南西部原産説が有力。
古い時代に渡来し、暖地で果樹として栽培される。関東南部以西の沿岸部や石灰岩地帯な
どでは山野に逸出している。名の由来は、実の形が楽器の琵琶に似ていることから。
樹皮は灰褐色で、細かい縦の皺がある。老木になると剥げて、斑紋ができる。
主幹は直立し、枝が開張することから大きな樹冠を形成する。
葉は互生し、葉身は広倒披針形〜狭倒卵形で長さ15〜20cm、先端は尖り、基部はしだいに
狭くなって葉柄に続く。表面は無毛で光沢があり、ふつう縁の上半部に粗い鋸歯がある。
裏面には褐色の綿毛が密生する。
花期は11〜1月、長さ10〜20cmの円錐花序を出し、小さな花を100個ほど付ける。
花は白色の5弁花で直径1cmほど、花弁の内側下部、萼、花序には褐色の綿毛が密生する。
果実はナシ状果。直径3〜4cmの広楕円体で、5〜6月頃に黄橙色に熟す。
果実ははじめ綿毛があるが、のちに無毛。果実の頂部には内側に曲がった萼片が残る。
種子は長さ2〜3cm。なかには白い肉質の子葉が入っている。
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