里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

マルバハギ 道路法面

2018-09-01 | 日記
一関市藤沢町藤沢地区西部、丘陵上の集落道をゆるやかに上っていくと、西側が
開削された法面になっていて、そこにハギの花が咲いています。
よく見ると花穂が長く伸びていますから、ヤマハギの花ですね。点在する耕作放棄畑
や、道路法面に生えている殆どのハギがヤマハギです。見た目が美しいので、それは
それで良いのですが、今回の踏査の目的の1つが、マルバハギやキハギを探すことに
ありますから、少々残念でもあります。




                             二枚とも2018.8.27撮影

集落道で山裾を横切り、別の道で出発点方向へ下っていくと、浅い切り通しがあって、
その法面に今までのヤマハギとは枝振りの違うハギが生えています。
花も花穂を伸ばすような咲き方ではなく、枝に小さくまとまるような咲き方です。
急な法面を上がって観察すると、葉が丸いですし、花が葉よりも外に伸びだしていない
ので、マルバハギで間違いないでしょう。2本だけ生えていました。

日当たりの良い南東向きの法面で、土質はやや乾き気味の赤土ですね。
法面の上には雑木林が広がっています。


                                 2018.8.27撮影

マメ科ハギ属の落葉広葉樹で、樹高1~2mの低木。本州~九州に分布する。
山裾や原野、道路沿いや耕作地周りなど、日当たりのよいところに自生する。
幹の表面は縦に裂け目が多数見られる。枝は細く、10本以上分枝するが、殆ど枝垂れない。
葉は3出複葉。小葉は円形~楕円形で長さ3cmほど、普通、先端がやや凹む。葉質はやや厚く、
葉表は無毛、葉裏には圧毛がある。
花期7~9月、枝上部の葉腋に短い総状花序をつけ、花序は葉より短いのが特徴である。
花は紅紫色の蝶形花で、旗弁は幅が広く、長さは翼弁や竜骨弁より長い。竜骨弁が短く、翼弁の
中に竜骨弁がほとんど包まれ、あまり見えないのも特徴である。萼は5裂し、萼歯は萼筒より
長く、萼歯の先が針状に尖る。萼歯には濃色の3脈がある。
果実は豆果。扁平な楕円形で先端は尖り、種子は1個だけ入る。種子の長さは3mmほど。


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