里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クララの豆果 溜池の土手

2018-08-31 | 日記
一関市藤沢町藤沢地区西部、標高150mほどの丘陵地に溜池があって、その土手に
アズキの莢状のものがたくさん生っているのが見えます。
立ち寄って観察すると、クララの豆果ですね。花は何度も見ていますが、豆果を見る
のは初めてです。クララは湿り気を好むので、河川の土手や棚田の法面などに自生して
いることが多く、だいたいは夏場に1~2度刈り払われる運命にあるのです。
幸い、ここはまだ刈り払われていませんが、稲刈り前には刈られてしまうのでしょうね。




                             二枚とも2018.8.27撮影

クララは毒草です。全草に有毒のマトリン、オキシマトリンなどのアルカロイドを含みます。
マトリンは大脳を麻痺させて痙攣を起こし、摂取量が多いと呼吸運動神経麻痺で呼吸が止まり、
死に至ります。これは人間だけではなく、家畜にも同様の害を及ぼします。
大正時代と少し古い話ですが、馬での中毒事例が報告されているそうです。

藤沢地区や西隣の黄海地区には、牛舎が多く、丘陵地の平坦部には牧草地が広がっています。
家畜は利口で、生えている毒草は食べないとされますが、刈りとって乾燥させた牧草の中に
混入していたらどうなのでしょうね。
それと、豆果が熟して散布されないか、ちょっと心配になります。


                                 2018.8.27撮影

クララは2016年の6月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴などは、下の青字をクリックして参照願います。
クララ 土手に自生



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