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山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

個人講習 アルパインクライミング講習(姫路 雪彦山)

2020-09-24 21:44:11 | 講習
9月16日~18日は、個人ご依頼でアルパインクライミングの講習を行ってきました。

山岳会に入られていて普段から熱心にクライミングに取り組まれていらっしゃるMさん。
3日間という近場の山にしては長い日程をしっかり使ってアルパインクライミングに必要な技術を中心に訓練していただきました。


雪彦山の岩場全景を望みます。


初日は到着して早々に先ずは地蔵岳東稜を登りました。




下部をグングン登ります。


所々でリードもしていただきながら上を目指して登っていきます。


頂上直下の急なフェースは爽快そのもの!


地蔵岳山頂に立った後は通常は登山道を辿って下山するのですが今回は取付きまで全て懸垂下降で下りました。
アルパインの場合、途中で撤退しなければならない場合や登り切っても登山道が無いルートもあってそういう場合はやはり同ルート下降が必然なのです。
そういう事態を想定して訓練しながら下降していただきました。
16時頃に下降し終えて初日の講習修了~。初日から充実の一日でした。


翌日は三峰東稜を登りました。




昼頃から雨予報したが「まあ降ったら降ったでそれなりの登り方や行動をしましょう~」ということで予定どおり決行。
晴れの空の下で快適に登攀を楽しめるに越したことはないのですが、山岳地での登攀というアルパインクライミングにおいて、どんなに天気を読んでいても途中で天気が急変してコンディションが悪化することも大いに有り得ます。特に大きな山のルートの場合は尚更です。
案の定途中から雨が降り出しもはや訓練というより完全に本番さながらの本気度満点の登攀になりました。


三峰頂上からは隣の地蔵岳の岩峰が水墨画のように雨景色の中に浮かび上がっています。


三峰山頂からは歩いて下山できる道は無いので激しさを増す雨の中を懸垂下降とクライムダウンを交えながら下りました。


途中から地蔵岳東稜の下部に移って引き続き懸垂下降~
岩壁は水が流れてビショビショです。体もビショビショになりながらの下降です。
ほんの一寸のミスも許されませんがこういう緊張感は本来登山にとってとても大切なことなのだと思います。


下山してきて雪彦山の岩場全景を望みます。昨日の乾いて明るい綺麗な姿の雪彦山とは打って変わって陰惨で恐ろしいさまでも感じさせる姿で聳えていました。


最終日は、朝からしっかり雨だったので雪彦山に向かうのは止めて宿舎裏でロープワークの訓練を反復練習していただきました。

かなり密度の濃い講習が行えたことと思います。
3日間お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。








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