旧ソ連で生まれた格闘技『サンボ』の研究所

サンボの技術・トレーニング法を徹底的に研究します。

首投げ

2005-07-04 17:46:03 | サンボの技術

 日本ではあまり見かけませんが、相手の頸を抱え込むような形での投げ(首投げ・払い腰・内股・大外刈りなど)は、相手のバランスを崩す為の腕が自分の軸から離れていない為、効率よく力を伝える事が出来ますし、投げた後のフォローもしやすい点から、ロシアでは非常に良く使われます。

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 柔道の古賀稔彦選手が首投げの様な形で(腰車)きれいな投げを使われていましたが、あそこまで瞬発力がなければ、技に入れないかと言うと、そうではありません。ロシア人が良く使う組み手(例えば左手で相手の左袖を掴み、右手は相手の後ろ帯、或いは背中を掴む)から、首投げのチャンスはいくらでもあります。この組み手では相手の片方の腕は完全に殺されていますので(片腕の殺し方は基本的に2種類)、相手が自由に使えるのはもう片方の腕のみです。当然相手としては、残っている方の手で、こちらの組み手を解こうとして、自分の頸もしくは左肘を押さえにくる訳です。相手もそのままでは技も出せず、投げられるのを待つばかりなので、そのようにするのは正しい反応だと思います。ここで自分の左足を回り込むように引いてやれば、相手もそれに伴い右足を出してきますので、後ろ帯・背中を掴んでいた右手で相手の頸を抱え込んでやれば良いのです。左手を離して相手の右袖を掴むか、そのままで投げるかは状況次第です。

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