銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

千代の湯(東京・荒川遊園地前)

2021-12-04 07:56:00 | 銭湯
#千代の湯






都電荒川線
#荒川遊園地前

▲駅名とおり、近くには荒川遊園地がある。現在は休園中で、22年春にはリニューアルオープンするらしい


▲いまここで、南下する






▲出口をでたら左に曲がる


▲左に向いたところ


▲横断歩道を渡ってそのまま真っ直ぐ






▲すると左にスーパーバリューがみえてくる。なんと一軒家の真後ろにあり、駐車場はその一軒家を挟んでいる。なんでこうなった?


▲そのスーパーの端まで来たら左折


▲左に向いたところ


▲直進して






▲途中で右に煙突がみえる(入り口はこちらではない)


▲まだ真っ直ぐ歩いて


▲突き当たりに来る


▲そうしたら右折する


▲ちょっと歩けば


▲右に見えてくる


▲こんな立て看板が


▲かなり気合いの入った手作り看板だ




▲到着


▲男湯は右側


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらの写真はリニューアル前の写真


入り口から男女に分かれており、左が女湯で右が男湯。
自分が訪れたときは、看板を眺めていると、後ろから「こんにちは」と声をかける二十代ぐらいの女性がいた。そのあとで表の花を飾っていたので、従業員の女性だったようだ。
入るときは笑顔で「いらっしゃいませ」と言ってくれた。


右の方に入ると、下足箱のスペースになっていて入り口前にはアルコールスプレーがあった。
扉をあけて中に入ると番台であるが、横が見えないようになっている。プライバシーを心配する人も安心だろう。
受付に座るのは、20代ぐらいの男性。
入るとすぐに「こんにちは」と挨拶をしてくれる。丁寧で誠実な感じ。銭湯の若い人はみんな対応がいい。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、小さい(フェイスタオル)のが20円で、バスタオルとのセットだと100円になります」と言われる。
バスタオルは必要ないので、小さいのでお願いした。入浴料あわせて500円。
タオルはちゃんと洗って乾燥してあるので、とてもいい匂いがした。


脱衣場はきわめて綺麗で、隅々までしっかりと清掃していることが分かる。
入り口右には物販品が並び、お菓子やアイスのほかに小説などの本(店長の趣味が読書らしい)まで売っていた。
脱衣場の全体をみると右側にロッカーが並び、左側は休憩場所として椅子が並べられてある。
間仕切りにはテレビ。
壁にはスナップ写真が貼られてあったりと、いかにもイマドキらしい雰囲気を漂わせている。
面白いのはトイレで、和式の土台に洋式のトイレを埋め込まれている。こんな奇抜なトイレは初めだ。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲かつての脱衣場。今も悪くないが、こういうアットホームな感じもいい


浴室の扉を開けると、浴室もすごく綺麗だった。相当頑張って清掃していることが伺われる。
ここは元々高齢の店主が経営していたのだが、閉店するという話を聞いた今の店長が思い切って千代の湯を引き継ぐことにしたようである。
作りは従来と変わらないと思うが、とにかく徹底して綺麗なのがここの特徴だ。


浴室の作りは昔ながらというか、とてもシンプルで、真ん中に島カラン、座湯の壁にもカランが並び、左手前には立ちシャワーが2つ並ぶ。
ところでシャワーのハンドルをひねってみると、なんとお湯ではなくぬるい水がでてきた。
えぇ!?と思いながら、とりあえず出し続けるとなんとか温かいお湯になった(それでも若干ぬるかった)が、こんなのは初めてだった。
入ったときは脱衣場から浴室まで誰もいなかったので、最初の客は自分だったのかもしれないが、それにしてもいきなり水がでてくるのは信じられない。


浴槽は奥にあって、大まかに2つに分かれている。
左が主浴槽の白湯で、主浴槽の中をみると右側が浅浴槽。左が深浴槽のジェット関連になる。
ジェットバスは、ハイパージェットと座湯が一つずつある。
温度はかなり熱めで45℃かそれ以上だった。ここは経営者が若いからそんなに熱くないだろうと勝手に思いこんで足を突っ込むと、その熱さに面食らった。


右端にあるのが、トゴールの湯。
トゴールとは、トゴール鉱石というのがあるらしくて、それをお湯に溶かした人工温泉である。
新潟あたりで採掘されるようで、それがここの目玉なんだとか。
週替わりで薬湯を変えていて、この日は草津湯ということで白濁の湯だった。
トゴール湯は横並びで座れるように水まくらが右壁についている。
お湯の表面には、紅葉の葉っぱ(フェイク)が浮かんでいた。
こちらの温度は42℃ほどと、まあまあの温度だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯


壁奥に飾られてあるのはチップタイル絵で、紅葉をモチーフにしている。
その下には溶岩が複数あり、小さなアヒルちゃんたちが飾られてあった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯


こんな感じで全体的にとても綺麗で、古き良き風景をそのまま残しつつセンスも今っぽくて、受付の対応も素晴らしい。こうして賞賛すべき点が多いのだが、問題点もいくつかあった。
あくまでも個人的な考えになってしまうが、熱いお湯は主浴槽ではなく小さい方が良かったのではないか。
かなり高温だからこなれてない人にはキツいし、ほかの入浴客もほぼトゴール湯にしか入ってなかった。
元々あつ湯は長湯しないし、入る人も少ない。小さくするのは問題ないはずだ。
さらに希望をいえば、温度が分かるようにラミネートを貼ってほしかった。些細だけど温度が分かるのと分からないのでは感じ方が違ってくる。
棚がなかったのも残念。
客数が少なかったから問題はなかったけど、やはり人数が多くなるとカランに場所取り(私物の置きっぱなし)が起きたときに、ほかに使いたい入浴客が迷惑になる。マナーを守らせるためにも棚は最低でも一つはほしいところ。
さらに細かいことを言えば、時計がなかったのも不便だった。そのあとの予定を組んでたので、時計がないと出るタイミングが計れなかった。
このように細かく言えばキリがないのだが、色々と目につく点が多かった。


店の雰囲気や飾り付け、清潔さなどはとても良かったので、些細な不備がとても勿体なかった。
経営者の努力はすごく感じたので、今は荒削りでも問題点をどんどん洗い直して、是非とも更なる発展を期待したい。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 荒川遊園地前
経路 南下
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 タイルチップ絵
統一感 あり
置物 スナップ写真
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 きれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 トゴール湯、ハイパージェット、座湯
サウナ なし
温度 45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とてもいい
清潔さ きれい
貸しタオル あり(20円。バスタオルセットは100円)
備え付け あり

◆人
受付 20代の男性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒116-0011
荒川区西尾久5−22−14

電話番号
03-3893-5439

アクセス
都電荒川線「荒川遊園地前」駅下車、徒歩5分

休日
木曜

営業時間
14:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載


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