銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

蛇骨湯(東京・田原町)(2019年5月31日廃業)

2019-03-30 07:32:09 | 銭湯 温泉


江戸時代から続く華の町浅草を代表する蛇骨湯。その蛇骨湯が惜しまれつつ2019年の5月いっぱいで閉店することになった。
銭湯巡りを始めた時期に訪れた銭湯とあって、それからどうのように変わったのか確かめる意味もかねて改めて訪ねてみることにした。


【蛇骨湯】をザックリ言うと
◎黒湯、サウナ、水風呂あり

・浅草のド真ん中にある銭湯
・大きさはふつうの規模
・リニューアルして間もないのでまだ新しい感じ
・湯船もシャワーもすべて源泉使用
・外国人がけっこういる
・設備やホスピタリティに不満も








▲田原町駅


▲その周辺




▲地下からあがって北側にまっすぐ進む




▲さりげなく右をみると


▲スカイツリーがみえる


▲ひたすら真っ直ぐ








▲横断歩道を渡ったら、右にいったん渡る




▲左折したところ




▲なにやらヤバいモニュメントも…




▲この路地を右に




▲すると蛇骨湯の看板がみえてくる




▲その狭い路地を進む








▲到着


元々、ここは江戸時代に蛇骨長屋と呼ばれる長屋があった場所らしく、そうした経緯からか狭い路地のところにある。初めて来る人にはわかりにくい場所だ。


入り口の中に入ると、右側にスロープがあり、そこに下足箱。スロープ部分から土足禁止の文字がみえる。
左手には自販機。日本語だけでなく、英語や中国語など多言語の表記が貼られてあった。それだけ色んな国のお客さんが多いのだろう。観光地の銭湯ならではである。


チケットを購入して自動扉をあけると、目の前にあるのがフロント。座るのは30代半ばぐらいの女性で、ややうつむき加減で終始不機嫌そうな様子だった。貸しタオルもつっけんどんに差し出すなど、正直感じがよくない。
毎回感じるのだが、有名どころの銭湯は大抵愛想が悪く(あくまでも個人的な感想です)、このあたりはメディアに持ち上げられてることと関係があるのだろうか?


最初からつまづいた印象なのだが、左側に目を転じると男湯の入り口があり、そのさらに奥の一画にロビーがもうけられている。
テーブルを囲むように椅子が並び、外国人女性の姿も。近くには水槽もあって、金魚が泳いでいた。


のれんをくぐると、目の前にはきれいな脱衣場が広がる。真新しくはないものの近年リニューアルしたとあって、まだ新しい感じだ。
一方で以前来たときと比べてお客さんが少ないという印象も受けた。


脱衣場はそこそこ広いスペースで、ロッカーの数も多い。壁際に並ぶのと奥の方にもL字型にロッカーが設置してある。その内側にはテレビや健康機器が置いてあった。
蛇骨湯はホームページに「健康増進型銭湯」と銘打っているので、そのように健康機器をそろえたのだろう。


浴室に入ると、出迎えてくれるのがスケールの大きな富士山の絵。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲おごそかな感じ。こちらはペンキ絵ではなくタイル絵


そして右手前に立ちシャワーが2つ。
真ん中と左右の壁にもカランが並ぶが、左側の方は露天風呂があるので短くなっている。


シャワーの角度調節はヘッド部分を変えるタイプで、古い型のもの。
使い勝手は別段悪くないのだが、問題はそのヘッドに「当たり外れ」があることだ。
ちゃんと放射(シャワー)状に出るものもあれば、ボタボタと塊になって出てくるものもあり、そのあたりは設備管理がけっこういい加減だなと感じた。
 

左奥に目を転じると、隅っこに湯船。ここは珍しいことに、左側に湯船が集中する。L字型で、複雑な段差となっている。
湯船の中の左側は浅浴槽となっており、スペースとしては2人が入れる程度。
その右側は深浴槽で、けっこう深めなので立って入るしかない。
その奥にジェットバスとボディージェットが並び、一番右奥は、一段上がった浅浴槽で電気風呂となっている。
昨今の銭湯と比べると、いかにも昭和的な作りといった感じだろう。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲右が電気風呂。左が浅浴槽。そして真ん中が深浴槽だ


その浴槽の手前側に露天風呂と水風呂のスペースがある入り口。



出典:東京銭湯ホームページ引用


扉をあけて中に入ると(正確には、外にでるのだが)、すぐ目の前に積み上げられた庭石が見える。
その手前側に木の手すりがついており、足下は簡易な椅子が並ぶ。商店街のど真ん中ながら、素晴らしい景観で目を楽しませてくれる。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲露天風呂から撮影された写真


くわえて右に目を転じれば、鯉の泳ぐ小さな池がある。
ただ、時折お湯を掛け流されていているので温泉の成分が鯉に影響しないのだろうか?と思うのだが、こうして元気に生きてるから問題ないのだろう。
ちなみにお湯の成分は、「メタけい酸」及び「重炭酸ソーダ」である。つまり、東京の銭湯によく見られる黒湯だ。
しかしほかの黒湯は本当の真っ黒なのに、ここはかなり薄め。黒というより緑といったほうが近いかもしれない。その理由はよく分からない。


そして手前左側には、露天風呂。もちろんこれも天然温泉である。温度はたしか41℃ほどで、ほかの銭湯だと露天風呂は室内より高めの傾向にあるが、ここは低い。
浴槽は絶妙な深さで、座るとちょうど首に浸かる感じだ。


さらに左はす向かいには水風呂。4人ほど入れるぐらいで、窓越しにはテレビをみることもできるし、頭上にはスピーカーも設置してあった。
ただし、趣のある雰囲気を演出しながらスピーカーから流れる競馬中継はせっかくの雰囲気を台無しにしてる気がする。
スーパー銭湯でも、いい雰囲気を作りながらテレビを設置して爆音を流してるところもあるのだが、銭湯の良さは「デジタルデトックス」ができることじゃないかと思う。
ちょっと気取ったカタカナ用語を使ってしまったが、要するにスマホとかから離れられることだ。
ずっと情報の荒波を受けてる日常から離れて心を洗濯をするうえで、情報機器(テレビ)なんか銭湯にいらない!というのが自分の考えである。


客層は、ほとんど日本人だったが、ちらほら外国人の姿も。
それと、ねじりタオルを頭に巻いた老齢の男性が放置されている桶などをテキパキと回収して片づけていたのだが、店員さんだったのだろうか?
なんとなく常連客が自主的に環境整備につとめてるという感じだった。
年齢層は、老齢のお客さんも多いが、若者も同じぐらい多くいた。


常連客と観光客と自分みたいな風任せでフラッとやってくる一見さん(今回は二回目だったが)が見事入り交じる感じで、ほかにない雰囲気ではある。それとガッツリ温泉三昧境を味わいたい人には良いところだろう。
とはいえ、設備管理が甘く、一度目のような感動は正直なかった。
ほかにいい銭湯を沢山見てきたせいなのか粗さが目立ち、とくにホスピタリティに不満があったので5月いっぱいで無くなるというのに玄関を出たときに名残惜しさはなかった。


「名物に旨いものなし」(世の中の有名なものはたいてい評判倒れだ)という言葉があるが、どんなに評判がいい所も実際に来てみないと分からないというのがすべてに言えることなのかもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 田原町
経路 北にまっすぐ
周辺の環境 商店や古い家

●空間演出
建物外観 昭和の建物
壁画・眺望 タイル絵の富士山
統一感 あり
置物 ふつう
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場とフロント近くの小さなスペース
脱衣所 そこそこ広くて綺麗
シャワーの出 当たり外れがある
浴槽の種類 全部温泉で、電気風呂、ボディジェット、ジェットバス、露天風呂、水風呂
サウナ あり
温度 41℃、42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 良くなかった
清潔さ きれい
貸しタオル あり(30円)
備え付け あり

◆人
受付 30代後半ぐらいの女性、20代後半ぐらいの男性
客層 高齢者、若年層、外国人


【案内】

住所
〒111-0032
台東区浅草1−11−11

電話番号
03-3841-8645

アクセス
東京メトロ銀座線「田原町」駅下車、徒歩5分

休日
火曜 祝日は営業

営業時間
13:00−24:00
(23:40浴室退室)

※東京銭湯ホームページ転載


クラブ湯(東京・中野坂上)

2019-03-23 06:17:04 | 銭湯


地下鉄丸ノ内線の中野坂上を降りて徒歩1分圏内の住宅街にクラブ湯がある。
看板こそ変わったネーミングではあるが、見た目も中身もふつうの古い銭湯だった。

【クラブ湯】をザックリ言うと
・攻めた名前の割には建物が保守的
・店主がフレンドリー
・浴槽の作りは少し変わっている
・温度の違う浴槽がある
・設備の一部は新しい








▲中野坂上駅


▲そのすぐ右にある大通りを進む










▲歩いている途中でもう一つの出口を発見。こちらならより近いだろう




▲ここの居酒屋さんとファミマの間を左折する






▲先ほどまで商業ビルが立ち並んでいたのに、裏手に入るといきなり住宅地というギャップが面白い


▲もう見えてきた




▲隙間からは、高層ビル群がみえる。このへんの風景は新宿ならではだ


▲到着


▲下足箱はこんな感じ


扉をあけると、下足箱が男女に分かれている。ということで受付は間違いなく番台なのだが、中に入ると露出した番台タイプではなく、囲いのあるもの。なのでのぞき込むように受付に回る必要がある。
座るのは、60代半ばぐらいの男性。
いつものように「こんにちは」と挨拶すると、「おっ、どうも」と手をあげて返してくれた。
あくまでも推測だが、(見覚えない人間だけど、たまに来る客か?)と思われたのかもしれない。おちゃめで人柄の良さを伺わせる店主である。


脱衣場は、古典的なもので古くて小さなロッカーが右壁と左の間仕切りに並ぶ。その真ん中には、プラスチックのベンチと、その手前にテーブルと椅子。右側奥には、アナログの古い金属製の体重計がある。ノスタルジックなのはいいが、針が小刻みに揺れるので正確にははかれない。



出典:ベビーキッズTVホームページ引用

トイレは手前右側にあって、もちろん和式。このあたりは創業時からずっと変わってないのだろう。脱ぎ終えると入浴前に入ったのだが、窓が全開だったので寒くて仕方なかった(2月上旬に訪れた)。


浴室の扉を開けると、真ん中に島カラン。右手前には、立ちシャワーが2つ並んでいる。設備は結構新しいという印象。
左右の壁にもカランがあるが、奥行きはなく、少し狭い。それと意外なのは備え付けがあったことだ。石鹸とリンスインシャンプーがあった。
ただ期間限定で置いてありますという表示があったので、実験的に置いてあるだけなのかもしれない。


浴槽は、奥にあっておおざっぱには、ぬるゆとあつゆがある。
全体的にL字型になっていて、左が深浴槽のあつゆ。ちょっとしたバイブラになっているが、威力は弱い。
それと右が主浴槽で、ジェットバスと、手すりのついたスイッチのあるエステジェット。エステジェットと言っても、普通のハイパージェットだ。
その横の端っこに備長炭の文字。備長炭でお湯を濾過しているらしい。


そのエステジェットの前に囲いがあって、その中がぬるゆとなっている。
あつゆは、44℃ほど。主浴槽は43℃で、ぬるゆが39℃ぐらいか。
こういう古い銭湯で温度の違う湯船を用意するのは珍しい。


浴室全体は、天井部分が水色で、横の壁やカラン、浴槽の側面は茶色で統一されている。
浴槽の中は、群青色。それと奥の壁面が一部白という構成。 


壁画は、ペンキ絵でおきまりの富士山。ぬゆるに入ると女湯の壁画もかすかにみえるのだが、おなじように富士山が描かれていた。
あと真ん中には岩山がある。
そこに和風の建物があって、一方で女湯は洋風の建物。洋風というより現代建築物なのかもしれない。
隅っこには西伊豆とサインがあった。


客層は、ほぼ高齢者で自分が入浴した16時頃はだいぶ混雑してたものの、だんだんと人がいなくなって、その30分後にはほぼいなくなった。


建物は古いけども、浴室内はかなり磨かれており、とても清潔感がある。シャワーも勢いがあるので、使い勝手が素晴らしい。
サウナや水風呂はないので古典的な銭湯ではあるが、お風呂を中心に楽しみたい人にとっては快適な銭湯だろう。



【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 中野坂上
経路 出口からすぐ細い道に入る
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 あり
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 狭くて古い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 ぬるゆ、あつゆ、エステジェット
サウナ なし
温度 40℃、43℃、44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 感じが良い
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入150円)
備え付け あり

◆人
受付 60代ぐらいの男性
客層 高齢者や中年


【案内】

住所
〒164-0012
中野区本町2−47−5

電話番号
03-3373-0570

アクセス
東京メトロ丸ノ内線「中野坂上」駅下車、徒歩1分

休日
土曜

営業時間
15:00−24:30

※東京銭湯ホームページ転載


COCOFURO(ココフロ)ますの湯(東京・久が原)(旧益の湯リニューアル)

2019-03-16 07:02:25 | 銭湯 温泉

東急池上線の久が原駅から目と鼻の先にあるのが、旧益の湯をリニューアルオープンした「COCOFURO(ココフロ)ますの湯」である。
テナントビルの一階ということで、独特な構造の作りになっているが、細部まで拘った質の高い銭湯だった。

【COCOFURO(ココフロ)ますの湯】をザックリ言うと
・過去と決別した大幅リニューアル
・店員さんまで変わっていた
・黒湯も炭酸泉も木の匂いも濃厚な湯船
・細心の配慮が行き届いている
・スーパー銭湯を凌ぐ質の高さとコストパフォーマンス







▲久が原駅構内


▲立っているのは、旗の台から蒲田方面へと向かう側のホーム


▲改札口にむかう


▲窓に近づくと


▲益の湯がみえる。まさに駅前。これ以外の表現がみつからない


▲改札口をでる。右窓にサミットの文字が見えると思うのだが


▲出たところ


▲そのサミットの右側をみると茶色い外壁のビルが見える


▲それがますの湯の入り口だ。さすがにこれだけ近いと、どんな方向オンチも迷うことはないだろう


▲階段か横にあるスロープでのぼると


▲奥まったところに入り口。到着


▲靴を脱いでくださいの注意書き


▲左に下足箱があって、右の入り口手前に自販機がある


中に入ると右にフロントがあり、受付に立つのは、初老の男性と20代前半ぐらいの女性。女性はアルバイトだろう。それと、店主とおぼしき30代半ばぐらいの男性がいる。
対応してくれたのは、女性の方だった。少し不慣れな雰囲気があったが、それもそのはずで、ますの湯は2019年3月1日にリニューアルオープンしたばかり。
自分が訪れたのは3月9日だった。


入り口から見て左側に入ると、ロビーになっており、一人用のソファが所狭しとギッシリ並んでいた。右側にはおつまみとカップラーメンも売られている。お湯のポットもあり、小腹が空いた人には便利だろう。
漫画本も置いてあるので、つい長居してしまうかもしれない。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


男湯は右側にあって、のれんをくぐると入り口は引き戸。開けると脱衣場が目の前に広がる。
縦長の空間になっており、右側壁にロッカーが並ぶ。ロッカーの大きさはそれぞれ違っていて、手前は通常タイプ。奥側は縦長である。縦長タイプはハンガーもあるので、使うなら奥がオススメ。


トイレは右手前の突き当たりにあって、中に入ると、いわゆる多目的トイレである。赤ちゃんのおむつ交換の台などもあり(ここは赤ちゃんも入れるのだろうか?)、広々としている。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


脱衣場に戻ると、左側はドレッサー。リニューアルした銭湯は、みんな鏡台が凄くてビックリする。
大きくて明るくて洗練されており、ドライヤーは美容室にあるようなものだし、ティッシュ、綿棒などのアメニティも用意されている。


浴室の中に入ると、まず最初に目につくのが右側にある立ちシャワーで、半透明のアクリル板で覆われている。
その奥隣に壺湯。壺湯であるが、中身はお湯ではなく、冷鉱泉。つまり一人用の水風呂である。加温も加水もしていない掛け流しの純源泉だった。
最初は外国人が中に入っていたので、(ハハハ。掛け湯をお風呂と勘違いしてるよ!)と思ったのだが、勘違いしてるのは自分の方だった。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


浴室真ん中は左右を分断するように壁が設置してあり、左がすべてカラン。そして、右は先述したように立ちシャワーと水風呂があって、その奥は椅子が並んでいる。
外気浴はないものの休憩スペースをしっかり確保してあるのはありがたい。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲拾えたのは、この絵のみ。女湯の作りなので、男湯はこの逆になっている


そして、奥にあるのが浴槽とサウナ。
サウナは左奥にあり、入り口手前には尻敷きマットが沢山置いてあった。
マットは使用前に水で流せるように手前に蛇口がついている。
そしてなんといっても特筆すべきは、無料であることだろう。これは旧益の湯から受け継いだレガシー(遺産)である。

出典:大田浴場連合会ホームページ引用


ただ中に入ると想像通り狭く、せいぜい入れて5人くらいかな?といった感じだった(マットがそれ以上にあったので、もっと入れる想定なのだろうけど…)。
それとスーパー銭湯のようなテレビは勿論なく、あるのはビールの広告だけ。「生ビール300円!!」の文字がイヤでも目に入ってくる。


浴槽はサウナの右隣にあって、2つに分かれている。
左が大田区恒例の黒湯。解説をみると成分は「重炭酸そうだ」だそうだ。太古の海草が溶け込んだもので、ここでは濃厚さが売りである。
足を入れると、案外熱い。温度計をみると44℃を示していた。
まえに来たときはぬる湯の印象だったので、温度を少し上げたのかもしれない。


それと右側は、言うまでもなく高濃度炭酸泉。もはやリニューアルした銭湯のお約束である。人気が高く、長湯してる人が多かった。
濃度は、看板に偽りなしの高め。一般の銭湯でこの濃度は別格だと感じた。


あとカランは、よく行くスーパー銭湯とまったくおなじものだった。ヘッドが大きくて、温度調節ができ、ハンドルプッシュ式。
しかしスーパー銭湯と唯一ちがうのは、お湯を出している時間がかなり長いことである。
スーパー銭湯でヒドいところだと、5秒で止まるところがあるのだが(そんなんで髪が洗えるか!)、ここは驚くほど長く使えた。
あとは、ありそうでなかったのが子ども用の椅子と桶である。家族連れが多いためか、棚下に用意されていた。
こういう細かい配慮はほかの銭湯では見られない部分なので、すごく考えられているなあと感心した。


建物はビル銭ということで天井は低く、けっして広くないのだが、細心の配慮が行き届いており、とても快適。
それとシンプルでシックな装いは現代の流れを汲むものであるが、ほかのリニューアルした銭湯にみられがちな金太郎飴のようなところはない。
個性もしっかり発揮しており、このへんも流石である。
規模に関してはスーパー銭湯に負けるものの、質の面に関してはスーパー銭湯を凌ぐ完成度の高い銭湯だった。



【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 久が原
経路 サミット横
周辺の環境 商店街やビル

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 特になし
統一感 あり
置物 あり
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 縦長できれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 黒湯、炭酸泉、水風呂
サウナ あり(100℃前後)
温度 38℃、44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(バスタオルセット)。購入はフェイスタオルで120円
備え付け あり

◆人
受付 20代前半の女性
客層 老若男女


【案内】

住所
〒146-0084
大田区南久が原2−1−23

電話番号
03-6410-4797

アクセス
東急池上線「久が原」駅下車、徒歩1分

休日
3・6・9・12月の第2木曜

営業時間
6:00−24:00

最終入館
23:30

※東京銭湯ホームページ転載


港北天然温泉ゆったりCOco(横浜・センター北)

2019-03-09 07:03:03 | スーパー銭湯


センター南から歩いて10分ほどのところに港北天然温泉ゆったりCOcoがある。
元々あったスーパー銭湯を2018年12月に改装したもので、近年のスーパー銭湯の潮流を取り込んだコストパフォーマンスの優れた入浴施設だった。

【港北天然温泉ゆったりCOco】をザックリ言うと
・去年12月にファミリー層向けにリニューアルオープン
・設備は充実している
・料金はフルタイムを選ぶべき
・子どもたちが騒がしく、レビューでは賛否両論が渦巻く
・隣がフィットネスクラブなので体格自慢が大勢入ってくる
・スタッフも含め、高齢化社会とは真逆の若い人ばかり
・寝てると隣に小さな女の子がやってくる癒し空間
・ライバルの出現が方向性に大きく影響したのかもしれない








▲横浜市営地下鉄のセンター南駅



▲その周辺









▲センター北に向かってあるく









▲エスカレーターを降りて












▲駅から出たところ



▲そのまま真っ直ぐ





















▲ちょっとまわってみる






▲テナントビルがもうみえてくる






▲ビルに沿ってあるく


















▲左にまがったところ






▲到着。テナントビル(港北みなも)の入り口



▲中の様子



▲エスカレーターであがる



▲TSUTAYAがある二階



▲さらにあがると



▲三階



▲振り向けば



▲港北天然温泉ゆったりCOcoの入り口



▲ちなみに、お隣はフィットネスクラブのOASYSだ



入り口に入ると、右手側に靴箱がある。靴を預けると、入り口左手の方にフロント。
この時は、30代ぐらいの女性が対応してくれた。
「初めてですか?」と聞かれたので、リニューアル前のときも含めて「初めてです」と伝えると丁寧に説明してくれた。
大まかにコースが2つあって、90分コースとフルタイムコースに分かれている。90分は900円に対して、フルタイムは1490円。
日ごろ銭湯に行く身としては、1490円は高いなあと思うのだが、考えによっては東京まで行く電車賃が往復1000円であることを考えるとほぼ同じ値段じゃん?と自分を無理やり納得させて、フルタイムを選択。
フルタイムははじめから終業まで好きにいていいコースだ。
さらにフェイスタオルとバスタオル、部屋着までレンタルすることができる。なので明らかにフルタイムの方がコストパフォーマンスが高い。
結果として、こちらを選んで正解だった。
90分コースは、タオルを持参してて、サッと入ってパッと出て行く人向けだろう。それ以外にメリットはない。


受付では、まずはタグ付きの鍵を渡され、各種サービスはそのタグのバーコード(あるいはロッカーナンバー)で読みとられて最後に精算する仕組みだ。


フロントのある3階は、食事処とマッサージ施設、それと休憩所(リクライニングルーム)である。
そのため入浴するには階段かエレベーターであがる必要がある。
曲がって右側のところに階段があり、のぼるとまず目に飛び込んでくるのが、ココランド。



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用


このココランドは、大人にとってかなりの危険地帯である。
最初はなにも知らずに休んでいたのだが、とにかく子どもたちが駆け回って騒がしい。
店側もいちおう対策として「はしらないで、しずかにしてね」という啓蒙ポスターを用意しているのだが、子どもたちの前では無力だ。
ここは穴ぼこもあって、もぐりながらマンガを読めるのだが、子どもたちが終始絶叫しながら駆け回っているので、正直怖い。
横にある椅子に座ってても目線のところで急カーブを切りながら走ってくるため、いつかスライディングタックルをかましてくるんじゃないかとヒヤヒヤしていた。
なので、後述するが大人の休憩は階下の3階がベストだろう。


さて、階段をのぼった右が男湯の入り口になる。女湯は左側だ。
のれんをくぐると、茶色の縦長タイプのロッカーがズラッと並んでいる。
左側は横に配列されていて、真ん中は逆に縦に配列されたものが奥へと続く。
あてがわれたのは真ん中のロッカー。中は普通の作りで、ハンガーなどはあるがちょっと狭い。
荷物が多い人だと少しスペースが足りないかもしれない。


脱ぎ終えると浴室へと向かうのだが、ここは出入り口が2つある。ロッカー側が直接露天風呂へと出入りできる扉で、右側がアメニティの充実した洗面台や、内風呂、カランなどがある方面である。
そのため、ほとんどの人は右から入っていく。
扉を開けて中に入ると、スーパー銭湯によくある緩衝スペースとなっていて、右に冷水機と脱水機がある。
さらにもう一つ扉もあるが、そちらはフィットネスクラブ(OASYS)の会員専用である。
OASYSに通う人たちも入浴できるらしく、屈強な男たちが出入りしていた。


その緩衝スペースを左に抜けると浴室になっている。すぐ左側に立ちシャワーがあり、数は8つほど。
そのため混雑してても並ぶことは皆無だ。それと備え付けがすべて置いてあるので、洗髪することもできる。


その立ちシャワーの奥側に隣接してあるのが、ぬる湯のバイブラである。温度は38℃ほどなので、ほぼ不感の湯と言っていいだろう。
こういうヌルいお湯ではあるが、常に人で埋まっていた。


さらにその奥にあるのがマッサージバス。強さはハイパージェット未満、通常ジェットバス以上といったところか。
深浴槽になっていて、そこそこ広い。



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用


そして右手前に目を転じるとカランが扇状に広がっている。数もとても多く、ここも人で埋まることはない。
ただ、突き出た部分に膝が当たったり、シャワーの角度が微妙なので洗いにくい。


そのカランの目の前にあるのが、看板設備である天然温泉である。



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用


広さは、10人ほどが入れそうなスペースで、お湯は茶褐色の色をしている。
成分は食塩泉で、独特の臭いをしているものの微かに臭う程度。
温度は41℃ほどで温泉効果のためか暖まるのが早い。


右側奥には通路があって、その先にフィンランド式サウナがある。そのサウナの手前側が水風呂だ。
サウナは一応、二重扉になっているが手前の扉は上が空いているので、ほとんど二重扉の意味をなしていない。
混雑時は出入りが激しく、その都度冷気が入ってくる。
サウナの中はコの字型になっていて、左側にはテレビがあるが、右側はなにもなし。
そのため自然と左側に集中する。


その室内風呂を抜けると、屋上に設置された露天風呂に出る。
露天風呂は、まず真ん中手前側にシルク(微細泡)風呂がある。
こちらも室内の天然温泉と同じぐらいの広さで、一般の銭湯なら間違いなく主浴槽級の広さだろう。
さらに通路を隔てた左側には日替わりの薬湯。この日は、ローズマリーとあったが、見た目は普通の白湯だ。


そして、ここ最大の売りであるのが、真ん中奥にある「天然温泉+炭酸泉+ナノ湯」である。
天然温泉に炭酸泉を加え、さらに振動させることでナノ湯を実現。
色は茶褐色ではなく薄緑色である。
その理由は塩素を加え、炭酸泉であることらしい。そうすることで脱色されるのだという。
温度は、41℃ほどで、炭酸泉としてはかなり高めだ。そのため高濃度をうたいながら、実感としては低濃度である。
炭酸は、温度が低いほど水中に含まれるため、それを犠牲にしてでも高い温度にこだわりがあったのだろうか?
それとナノ水ということで時々、切り絵のような泡が水面に漂っていた。
感触としては少しヌルヌルした感じである。


さらに露天風呂の左側をみると、かなり充実した外気浴スペースが広がる。寝椅子が3つ。
間隔をあけて置いてあり、あとはその前方に寝湯があった。
寝湯は緩い傾斜になっていて、お湯が背中から流れる。
ほかのスーパー銭湯で見かけるものではあるが、ここはお湯の温度が絶妙で気持ちいい。


最後はミストサウナで、一番左奥の地味な場所にひっそりとあった。
扉は一見するとスタッフの出入り口のようにもみえるが、開けてみるとものすごい白煙が吹き出してくる。
中に入ると案の定、あまりの濃霧状態で中がまったくみえない。
狭い空間ではあるが、目の前に座る人の顔が判別できないぐらいである。
足下にはお湯が張ってあり、そのお湯は定間隔で背中を伝って流れてくる。
ミストサウナ自体はそれほど熱くないのだが、足下のお湯がかなり熱いためすぐ暖かくなる。


そんな感じで、一般の銭湯はもちろんのこと、中規模のスーパー銭湯さえもしのぐ充実ぶりで、当初は大したことないかな?と舐めてたのだが、驚きの連続だった。


しかしこれでは終わらないのが、近年のスーパー銭湯。そしてもう一つの目玉であるのが、リクライニングルーム(ゆったりスペース)だ。
一度ロッカーに戻ると、部屋着に着替えて階下(3階)の休憩室へとむかう。
ここは漫画が3万冊もあるらしく



▲ドーン


若い人向けにアピールしている。
階段を降りると右側(フロントからだと左側)にあり、その通路の途中にはマッサージスペースが軒を連ねている。
その先にリクライニングルームがあった。



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用
▲漫画本がこんな感じでオシャレに置いてあり



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用
▲その先にこうしたスペースがある



出典:港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ引用
▲お気に入りは、このベッド。たぶん、子ども用なのだろうけど大人でも入れるし、実際に入ってみた。
絶妙なプライベート感もあり、童心に戻れる


ハンモックは数がそもそも少ないのと人気なので空くことはほとんどない。
Googleのレビューをみると、以前はリクライニングベットがあったらしいのだが、それが完全撤去されてファミリー層向けへと衣替えされたそうである。
たしかに、客層をみるとかなりの家族連れが目立つ。
そのため、小さな子どもが多く、親の世代も比較的若い。
ついでに受付も10代後半あたりが中心なので高齢化社会とか少子化とか、日本の趨勢がここでは感じられない。
そしてなによりも嬉しいのが、階下はけっこう静かなことだ。
上のココランドは子どもたちの絶叫が響いているが、防音がしっかりしてるせいか下だとほぼ聞こえてこないし、若い人たちも漫画を読んでる限り静か。
たまに子どもが乱入してくることもあるが、ここに関しては親たちも気を使って素早く回収に来る。
これがおじさんたちのたまり場になると、いびきをかく人やずっと咳込む人がいるので、そっちの方が正直イライラする。
人によっては子どもたちの声を極度に嫌う人もいるが、個人的にはいびきよりも子どもたちの声の方がマシなので、ここの方が快適だった。
ゴロ寝してると、小さな女の子が隣にやってきて無邪気に本を読んでたりと、視覚的にも癒し空間である。
賛否両論のあるファミリー層向けのリニューアルであるが、理由としては近くで新規オープンした「センター南 湯もみの里」に対抗したせいかもしれない。
あちらは、中学生以下は入れないという大人に特化したスーパー銭湯で、そうした対抗措置を考えればファミリー層向けに舵を切ったのも当然だろう。
実際に港北ニュータウンは若い家族が多く、こうした方向転換は経営的には正解だったと思われる。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 センター南
経路 北方面に歩く
周辺の環境 商業施設

●空間演出
建物外観 商業ビル
壁画・眺望 水の流れる壁
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 色々充実
脱衣所 綺麗で広くて使い勝手がよい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 
サウナ あり
温度 38℃、41℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても良い
清潔さ 美しい
貸しタオル あり(料金に含まれる)
備え付け あり

◆人
受付 基本的に若い男女か中年の女性
客層 あらゆる年齢層だが、ファミリー層がメイン


【案内】

入館料(1回)

大人(中学生以上)
平日/90分プラン料金(税込)860円備考タオル、館内着セットなし
利用時間90分を超えるとフルタイム料金に自動的に切り替わります。大人(中学生以上)
土日祝日/90分プラン料金(税込)1,040円備考タオル、館内着セットなし
利用時間90分を超えるとフルタイム料金に自動的に切り替わります。大人(中学生以上)
平日/フルタイム料金(税込)1,280円備考タオル、館内着セット付大人(中学生以上)
土日祝日/フルタイム料金(税込)1,460円備考タオル、館内着セット付小人
(3歳以上小学生まで)
全日料金(税込)640円備考館内着セットなし

※大人(中学生以上)/子供(3歳以上小学生まで)

※料金はいずれも税込価格です。

※お支払には各種クレジットカードもご利用頂けます。(但しお支払方法は翌月一括払いのみとなります。)

月会費プラン

平日いつでもお風呂会員月会費4,320円利用可能日時月~金
平日全営業時間(60分/1日1回)備考平日のみ「60分/1日1回」お風呂利用が可能です。【※1】館内着・タオルセット別途料金(館内着:308円 タオルセット:206円)【※2】時間超過の場合「515円/1時間」いただきます。【※3】駐車場は当店利用時のみ「3時間まで無料」サービスとなります。 ※超過した場合は「150円/30分」


ご利用料金

利用に合わせて選べるプラン

手軽にお風呂だけを利用できる90分プランと館内着タオル付で利用時間制限の無いフルタイムプランをご用意しております。
※お子様はタオルセットのみとなります。館内着のご用意はありません。

入館料だけで施設を堪能できます。

男女合わせて20種類以上のスパ施設、公園をイメージした人工芝があり、ハンモックやベンチでリラックス出来るゆったりパーク、ゆっくりマンガを読めるゆったりベース、掘り込みソファーやボールプールで遊べるココランドなどお一人様でもご家族連れでもお楽しみ頂けるエリアが満載です。 
※ストーンスパ、貸切風呂、リフレッシュサロン・エステ、レストランは利用料が別途必要です。

ポイントカードでお得に利用!

≪お得なポイントその1≫
入館料は勿論、レストラン・リフレッシュサロンご利用でポイントが貯まる!
100円以上のご利用につき ご利用料から入館料・チケット購入は1%、レストラン・リフレッシュサロンなどのご利用で3%ポイントをGETできます!

≪お得なポイントその2≫
貯まったポイントで館内でご利用いただけるお得なチケットをGET!
貯まったポイントはレストランのドリンク券やストーンスパ無料券に交換できます!

≪申し込み方法≫
ご入館の際に受付のスタッフまでお申し付けください。
登録料として100円が必要となります。

ご入館に際してのご注意事項

・館内への飲食物の持ち込みはお断りしております。
・16歳未満の方のみでのご入館はできません。
 また、高校生のみの22時以降のご入館はお断りしております。(22時までに退館をお願いします) 
・3歳未満のお子様の大浴場のご利用はご遠慮いただきます。
 別料金になりますが、貸切の家族風呂をご用意しておりますので、こちらがご利用いただけます。
・年齢に関わらずオムツをされている方は大浴場をご利用いただけません。

当施設では、以下の方のご入館をお断りしております。

・暴力団員、その他反社会的団体構成員・関係者と認められる方。
・入れ墨・ボディーアート(タトゥー・ペイント・シール等)のある方。
・皮膚疾患その他伝染病の恐れのある方。
・泥酔された方。
・他のお客様のご迷惑となる行為、危険な行為をされた方。
・その他、当施設をご利用いただくのに相応しくないと認められた方。
※万一ご入館された場合は、直ちに退館していただきます。

※港北天然温泉ゆったりCOcoホームページ転載

広尾湯(東京・広尾)

2019-03-02 06:27:16 | 銭湯

東京メトロの広尾駅から歩いて10秒ぐらいのところに広尾湯がある。
賑やかな商店街の中にあって利便性が高く、人気のある銭湯だった。

【広尾湯】をザックリ言うと
・昨年、新しく改装
・駅前でめちゃくちゃ近い
・庶民的な雰囲気
・泡尽くしで足下が危険
・ビル銭で狭いが清潔感はある










▲東京メトロ日比谷線の広尾駅



▲改札口を出て右を向いたところ



▲そこを右に曲がる









▲到着



▲訪れたときは、ビルの外装工事中だった



▲それと後ろを振り向くと



▲微かに東京タワーの先端がみえる



▲到着したのが早かったので、目の前のスタバで時間をつぶすことに。
二階の一部にテラス席があり、寒いとあって誰も座っていなかった



▲スタバから格子越しに広尾湯が見える



▲開店前をかなりの人が待っていた



開店前に並ぼうか迷ったのだが、混雑する脱衣場で脱ぐのも嫌なので、少し待ったあとで入ることに。
玄関口はかなり狭く、ビル銭ならではといった感じである。
扉をあけて中に入ると、目の前はちょっとした休憩スペースになっており、右側には3人ほど座れるカウンターがある。
そのカウンターには漫画も置いてあり、ロビーの真ん中には椅子も。その奥に受付のフロントがある。
座るのは、60代ぐらいの女性。本当に普通の対応といった感じである。



※出典:東京銭湯ホームページ引用


下足箱の鍵を渡すと、かわりにロッカーの鍵を受け取る。
左側にある男湯ののれんをくぐって中に入ると、かなり新しい感じだ。
それもそのはずで、リニューアルしたのが2018年の1月(訪れたのは、12月上旬)。
まだ一年も経っていない。
床はスーパー銭湯に見られる水はけのよいもので、ロッカーは手前L字に並び、真ん中にも島ロッカーがある。
右側には手前壁際に常連用のロッカー。その奥に洗面台が設置してあった。



※出典:東京銭湯ホームページ引用


浴室に入ると、まず驚かされたのが人の多さだ。開店前はこんなに人がいたっけ?と思うぐらい混雑している。
元々、ビルの銭湯なので広さはなく、その中に自分も含め15人ほど。
カランはほぼ埋まり、湯船もだいぶ人が入っていた。


浴室の作りは、典型的な作りで、真ん中と左右の壁にカランがあり、手前右側に立ちシャワーが2つ。
奥に浴槽である。
それと脱衣場が綺麗だったので、浴室もリニューアルしたのかと思いきや、ほとんど古いまんま。
どうやらリニューアルは脱衣場限定もしくは部分的だったようだ。



※出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯の方だろう。大抵、撮影されるのは女湯である


浴槽は、L字型で、左の方が手前にせり出している。
右側が深浴槽で、バイブラ。
左側が一応浅浴槽なのだが、複雑な段差がつけられていて、左奥は中ぐらいの深さになる。
その浅浴槽の右側が同じくバイブラで壁奥に向かってなぜか段差があり、どうしてこんな作りにしたのか理解に苦しむ。
そして、左側は少し深めになっていて、浅浴槽と深浴槽のちょうど中間ぐらいの深さになっている。
壁のところにはわざわざ深さがcm単位で表示されており、浅浴槽のところが65cm。
左側の中浴槽の深さは95cmと表記してあった。
その中浴槽は座湯であるが、水まくらは残念ながら機能していなかった。
そして左側の手前にせり出したところがボディージェット。
ボディージェットは(立)とあったので、立って使えということなのだろう。
しかしそのまま正直に立つと足の部分しかジェットバスが当たらないので、膝で立つのが正解だ。
しかし、ずいぶん中途半端な位置に作ったボディージェットである。
それと広くない湯船に複雑な段差があって、あらゆる方面から泡を発生させるものだから、足元が見えなくて危なっかしい。
初めてくる人は要注意である。



※出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらも女湯。男湯はこの反対の作りになっている



※出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こんな感じで、超アワアワになる


壁画は、ペンキ絵ではなくモザイクのタイル絵。よくある湖畔の近くに西洋風のお城が建てっており、背景には山が連なっている。


客層は、ほぼ高齢者で人数は多いものの、客同士の会話はなかった。それと一見さんが珍しいのか、久しぶりにジロジロ見られた。
あとは、カランに私物の置きっぱなしが目立つ。ただでさえ狭くて人数が多いのに私物を置かれるとたまったものではない。


広尾というと代官山や白金に挟まれた高級住宅街ということで、さぞかし意識の高い銭湯なんだろうなと思っていたが、実際に来てみると庶民的で古くて、自分みたいな人間でも気軽に入れる銭湯だった。
街自体も駅前にお寺や墓があったりと、およそ一般的な高級住宅地のイメージとはかけ離れた風変わりな街だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 広尾駅
経路 商店街側に進む
周辺の環境 商店街

●空間演出
建物外観 古いビル
壁画・眺望 タイル絵
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 フロント前ロビー
脱衣所 リニューアルして綺麗
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、座湯、ボディージェット
サウナ なし
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所
〒150-0012
渋谷区広尾5−4−16

電話番号
03-3473-0624

アクセス
東京メトロ日比谷線「広尾」駅下車、徒歩1分

休日
水曜

営業時間
15:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載