#照の湯
・スーパーレトロ銭湯
・お湯は熱め
・高齢社会の縮図
JR総武線
#小岩駅
▲総武線の小岩駅。ここは東京の端っこで、お隣から千葉県になる
▲階段をおりて
▲改札口
▲南口方面にでる
▲バスロータリーがあり、本来はこのまま右に進むのだが
▲今回は分かりやすいように一端、目の前の横断歩道を渡る
▲右を向けばフラワーロードの入り口がみえてくる
▲フラワーロードという商店街
▲このまま真っ直ぐ進んで
▲ひたすら真っ直ぐ
▲ここでようやくストップ
▲みぎの横断歩道を渡る
▲レモンという喫茶店が目印
▲すると赤い看板がみえてくる
▲これは資生堂のお店とコインランドリーが合体したもの。なかなかレアな組み合わせだ
▲入り口
▲左の隣にあるのは自動車会社で、かなりいろんな建物が入り組んでる
▲木の後ろには煙突がそびえ立つ
▲開店前の様子
▲開店の3分前に再び訪れたが、すでに開いていた
▲車椅子のお客さんも来てるようだ
▲年季の入りっぷりがすごい。廃墟のようである
▲到着
扉をあけて中に入ると、左に番台があるが、誰もおらず。
「すみませーん!」と三回ほど脱衣場に響くボリュームで連呼したが、まったく反応なし。
そのうちに女湯に人影が見えて、女性客はそのままスルーして入っていった。
男湯も高齢の客が来たけど、「いないの?」と聞かれて「そうなんですよ」と言うと、そのままお金を払わずに中に入っていった。
なんなんだ、ここは一体!?
5分ぐらい待っていたら、「待たせちゃってすみません!」と背後から女性店主が箱を持って現れた。
見た感じは80代ぐらいの女性で、「先に入ってください」と言われて「お金は…」と聞くと後でいいですからと言われた。
「マスクもしてないので」と口に手を当てて気まずそうな様子でもあった。
その前に「貸しタオルがありますか?」尋ねると、受付の奥からタオルを取り出してくれた。
帰りのときはお金を払って「ありがとうございました」と言うと「ありがとうございます。ごめんくださいませ」と言ってもらえた。
出典:東京銭湯ホームページ引用
脱衣場は中を見渡すと、けっこう広めで、至るところに花(たぶん造花)や動物のぬいぐるみ、猫の写真や猫のカレンダー、猫のクッションなどが置いてある。
入り口から想像できたことだが、中もかなり古寂びた感じで、天井の一部が剥がれていたり、先ほどの入り口のところだと床がきしんで沈んだり、なんとか誤魔化しながらやってきたのだろう。
間仕切り側には大きな資生堂の看板が目立つが、隣で資生堂の販売店を経営しているためか。男湯の看板には男性用と書かれてあり、男性用化粧品は当時としてはかなり珍しかったのではないかと想像する。
▲女湯
▲男湯
扉をあけて浴室に入ると、珍しいことに入り口のすぐ横に立ちシャワーがある。
通常だと浴室の隅っこにあるが、こちらは入り口のすぐ真横だ。
シャワーのヘッドは低いところに設置してあり、身長が150センチ代の人を想定してるような低さだった。
頭上のスピーカーからは、誰もが知る有名な童謡がずっと繰り返し流れていた。
この童謡と古びた建物の組み合わせがなんともいえない哀愁を誘う。
島カランは2つあり、左右の壁にもカランが並ぶ。
この手の古い銭湯は原則的に設備が良くないが、ここも例に漏れずシャワーの拡散具合は良くないものの、勢いはハンパなく強い。むしろ強力すぎるぐらいだった。
浴槽は奥にあって、3つに分かれている。右が主浴槽で、一番広めに確保された湯船で、5人ぐらいは入れるだろうか。温度は45℃ほど。
底に張られてあったタイルがすっかり磨り減ってしまい、縁の部分は退色して地肌がむき出しになっていた。
真ん中は深浴槽で、足を突っ込んだところ最初は感覚が鈍くて大丈夫かな?と思ったが、すぐに足裏が痛くなってきたのでかなり危険であることに気がついた。推測になるが48℃以上はあったと思う。
自分が浴室にいる間は、真ん中の湯船に入る猛者は誰もいなかった。
最後の左は2人ぐらいしか入れないスペースで、ここが一番ぬるくて42、3℃あたりだろうか。
全部白湯で、ジェットなどは皆無。真ん中にバイブラらしきものがあったが、あくまでも「らしきもの」であって、ちゃんと機能してるものではなかった。
真ん中と右側の湯船の間には、瓶を傾ける女性の像があり、左側の浴槽には口を開けたライオンの像があった。どちらもお湯は出ていなかったが、創業当時はここからお湯が湧出していたのだろう。
出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯
出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯
壁絵は青く塗られているだけで、なにも描かれていなかった。女湯側は板が剥がれ、下地も痛んでる様子。こんな感じだからもう絵は描けないのだろう。
間仕切り側にだけ豆タイルで西洋の牧歌的な風景が広がっていた。
出典:東京銭湯ホームページ引用
客層は見事なまでに高齢者で、島カランのところでは高齢者が高齢者の世話をしていた。いわゆる老々介護というものであるが、そのお世話してる人がすでに80代半ばぐらい。通常ならお世話される側である。浴室から出る時は杖をついた男性を高齢者2人が前と後ろで支えていたが、その支えてる2人もかなり腰が曲がっており、超高齢化社会の縮図を見てる思いがした。
こうして建物も古ければ、お客さんもすべてが高齢者で、1人だけ60代ぐらいの男性がいたが、その人がすごく若く見えたのだからすごい世界だ。
至るところが激しく損傷しており、創業当時からまったく変えてこなかったのだろう。昭和のまま時間が閉じ込められた空間は、まさに生きた博物館だった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 小岩
経路 フラワーロードを歩く
周辺の環境 商店街
●空間演出
建物外観 超レトロ
壁画・眺望 花が飾られてある
統一感 あり
置物 ぬいぐるみとか花、猫関連
照明 薄暗い
★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 広い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 白湯
サウナ なし
温度 43~48℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり
◆人
受付 80代ぐらいの女性
客層 高齢者
【案内】
住所
〒133-0056
江戸川区南小岩6−26−19
電話番号
03-3658-4972
アクセス
総武線「小岩」駅下車、徒歩8分
休日
第2、4土曜
営業時間
15:00−24:00
※東京銭湯ホームページ転載