銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

東京都のコロナ感染者モニタリングテストを受けてきました

2021-11-30 06:39:00 | 日記


先日の11月下旬に、東京都がおこなっているコロナ感染者のモニタリングテストを受けてきました。川崎重工業に委託したもので、大学生のアルバイトらしき人たちが運営する会場でした

場所は、若者の街渋谷です





渋谷駅はいつも工事中です



そんな渋谷駅から原宿方面へ歩いた途中にあるのが、お値段以上ニトリです



その隣にあるテナント



朝早く来てしまったのでまだ始まる前でしたが、こんなところでやってました




先週に、たまたまニトリを覗きに行ったときに若い女性が声を掛けていたので、好奇心から受けてみることにしました

皆さんはすでにご存知と思いますが、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)はDNAサンプルを増幅させる機械であり、ウイルス検査を目的に開発されたものではりません。
アメリカ人のサーファーが愛車のホンダシビックで彼女とデートしてる最中に原理を閃いたという伝説をもつ機械です。
その原理とは、電子レンジでチンして温めるだけというものです。
言うまでもなくコロナウイルスはRNAウイルスです。
RNA(一本鎖のリボ核酸)をDNA(二本鎖のディオキシリボ核酸)に変換して増幅させるので、その精度に関しては若干低いものがあります。
仮に検査結果が陰性だったとしても、本当に陰性かどうかは分かりません。
精度に疑問符がつくものですが、今回はどんなことをしてるのかを知りたかったので、その点に関しては特に気にしていませんでした

最初はお決まりのルーティンで、検温とアルコール消毒をします。体調が悪くないかも聞かれます。
この時点で、今回のモニタリングテストは無症状の感染者しか対象でないことが分かりました

最初に伝えられる注意事項は、

・スマホやタブレットを使って自分でメール登録ができる人
・食事から10分以上経過した人(うがいや歯磨きもその後じゃないとダメです)

他にも細々したのがありましたが、だいたいそんな感じでした

案内されて中に入ると、モニター(検査希望者)は自分ひとりだけでした。
QRコードを使ってサイトにアクセスすると、名前、住所、電話、ワクチン接種の有無等を登録し、その後で検査方法が説明されます








簡単に言うと、スターターキットみたいなのを最初に渡されます。中身は、綿棒、チューブ(小さな容器)、使い捨てウェットティッシュです。
その綿棒を舌の奥に浸して、3分経過したら、キャップ付きのチューブの中に入れます。そのままだと手で掴む棒のところがチューブから飛び出たままなので、棒を真ん中からポキッと折って(目印があり、折れるようになっている)蓋を閉めます。軽く2.3回振ったら、アルコールでチューブの周りを拭きます。以上の手続きになります




奥のテーブルに案内されると、先ほどの手順通りに綿棒を口の中に突っ込んで、机にあるタイマーのスタートボタンを押します。
目の前には、梅干しやレモンの写真が貼ってありました。これで唾を出せということなのでしょう。
3分経過すると、タイマーのストップボタンを押します。
後ろでは完全防備のスタッフが立っており、拭き終わったチューブを手に取ると、それを登録するためにしばらくお待ちくださいと言われます。無事に登録し終わったあとに残りのゴミを専用の箱に捨てるように指示されて、一連の検査は終了です。呆気ないものでした




実施してるのは川崎重工業なので、陽性だった場合は、川崎重工業から電話連絡がくるようです。その時は対応してくださいと言われました。
陽性が発覚したら病院に行くことに同意が求められており、そうした一連の相談もしてくれるようです


再度PCR検査の話になりますが、従来のPCR検査は検査員の技術や練度によって精度が変わってくると言われておりました。今回のPCR検査は機械による自動検査で行っているらしく、現在の陽性率もさることながら、今後の大量検査を見据えてのテストも兼ねているのかもしれません

結果は、11月28日時点で12月1日をめどに報告されるとありましたが、検査数が少ないのか翌日の夜(ちょうど24時間後)にメールで陰性と報告されました




あくまでも目安とはいえ、とりあえず陰性だったので安心したのも率直な気持ちです










ニュー恵美須(東京・赤土小学校前)

2021-11-27 07:21:00 | 銭湯
#ニュー恵美須








日暮里舎人ライナー
#赤土小学校前駅

▲日暮里舎人ライナーの赤土小学校前。西日暮里から一駅のところだ






▲日暮里舎人ライナーをあまりご存知ない方もいると思うので簡単に説明すると、モノレールじゃないけどモノレールみたいな乗り物である


出典:Wikipedia引用
▲これのこと。ゴムタイヤなので連結バスみたいな作りになっており、自動運転で走行する


▲日暮里から見沼代親水公園までの間を走る。終点駅は見沼代親水公園であるが、それを路線名にしてしまうと「日暮里見沼代親水公園ライナー」と長くなってしまうので、日暮里舎人(とねり)ライナーにしたのだろう。そもそも最初は舎人をなんて読むのか分からなかった


▲こんな感じで景色はいいけど


▲足下が怖い。地震があっても大丈夫なのか心配してしまう(実際に最近あった震度5の地震で脱輪している)


▲階段を降りて




▲降りた先に改札口


▲改札口の先に地図がある。むかうのは右の西口だ


▲西口にむかい




▲再び階段を降りる


▲降りたところ。左にスギ薬局がみえる


▲右に赤土小学校前駅


▲まっすぐ進んで


▲左折


▲スギ薬局の裏側に進む


▲そのまま歩けば




▲ニュー恵美須がみえる。歩いて2分ほどだ。体感的には1分




▲この奥は駐車場になっている


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲東京の銭湯でこれほど広々とした駐車場があるところは滅多にない


▲設備の名前がズラリと並べられてある。とくに流れ風呂はここの特徴だろう






▲到着


中に入ると、下足箱のスペースはけっこう広め。下足箱が黄色くて鮮やかだ。
左の中へと入ると、古い銭湯にしてはかなり広めのロビーで驚いた。贅沢に空間を使っており、奥に掛けて緩やかなカーブを描いている。左壁にはテレビがあり、右壁に椅子が並ぶ。
さらに奥に目をやると、マッサージチェアと自販機、漫画本の本棚などがあった。ちょっとしたスーパー銭湯のハシりみたいなところか。
手前の右側にフロントがあって、座るのは80ぐらいの女性。
接客対応が素晴らしく、常に満面の笑顔で癒される。
「貸しタオル、ありますでしょうか?」と訊ねると、後ろから桶を取り出してくれて、「石鹸とかついて(入浴料あわせて)500円だけど大丈夫?」と聞いてくれた。
中身は、シャンプーに固形せっけん、ナイロンタオル、フェイスタオルだ。
入浴料480円に+20円だけでこれだけサービスが厚いのはめちゃくちゃコストパフォーマンスが高い。
喜んでお借りすることに。
女湯は右側で、男湯が左側だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


のれんをくぐると、脱衣場もやはり広め。建物自体はけっこう古めであるが、ロッカーだけはかなり綺麗で新しい。おそらく古くない時期に中普請したのだろう。
真ん中には座るテーブがあり、右端に洗面台が並ぶ。もともと広めであるが、無駄がなくて余計に広く感じる。そのため着替えるのも快適だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


扉を開けて中に入ると、こちらはかなり変わった作りをしている。
というのも、カランは右の間仕切り側と島カラン、それに左の壁にもあるのだが、浴槽が奥から真ん中に掛けて手前まで伸びており、それが間仕切りと島カランの間を通っている。
こうした作りは東京では初めてみるものだった。それもそのはずで、ここの浴室は大阪の業者に頼んで作ってもらったもののようだ。


立ちシャワーは右手前にあって、隣接する形で水のボディシャワーがある。
これは壁一面にジェットのノズルが取り付けられているもので、奥壁にあるチャイムボタンを押すと30℃の水が全身に降りかかる(最初に出てくる水はかなり冷たかった)。
水風呂がないので、その代替設備なのだろう。
作りが古いために一部機能していなかったが、ほかは勢いがあるのでノープロブレムだ。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽をみると、先述した通り奥からL字の形で手前まで伸びている。奥のお湯が流れてくる仕掛けで、流れ風呂と呼ばれる。関東では滅多にみないが、関西ではポピュラーなものらしい。
左奥からみていくと、最初は座湯。深めで温度は43℃ほどか。その隣は寝湯になっていた。
水枕があったが、やはり機能していなかった。そもそもお湯が多すぎるので水枕まで浸かっており、仮に水枕が冷たかったとしても意味が無かっただろう。
さらに右に目を転じると、真ん中にある湯船が電気風呂。奥の壁から滝のようにお湯が流れていた。温度は45℃ぐらいと、入ると結構熱いと感じた。ここから浴室の入り口手前までお湯が流れている。
電気風呂の隣は超音波と解説があったが、なにも機能していなかった。以前はジェットバスかなにかが出ていたのかもしれない。
そして手前にステンレスの仕切がある。
ここも下から湧出口があった。
最後は少し一段下がった深浴槽があり、10人ほどが入れるぐらいの湯船である。
入ってみると、めちゃくちゃ熱い。
温度はおそらく48℃ぐらいか。通常だと流れるお湯の川下は温度が下がるはずだが、ここでは逆だった。
しばらく入ってたら体が真っピンクになってしまった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらの写真は女湯


しかしこれで終わりではなく、左側には露天風呂がある。露天風呂といっても実質室内なので半露天。
浴室と露天風呂の仕切には扉があったと思うが、それが外されていた。
露天風呂は岩で周りを囲み、中は鮮やかな青色のタイルが張られてある。
温度は43℃ぐらいと、一般的な露天風呂にしては少し熱めかも。
露天風呂の右側に外気浴のできる空間があり、ガラスの引き戸を開けると、ちょっとした中庭のような作りになっている。灯籠があり、それを大きな石で囲まれている。
カランも2つだけあって一応使えるのかもしれないが、誰も使っていない。
ちょうど寒くなり始めた頃なので、外気にあたっていると気持ち良かった。
残念なのは、外気浴用の椅子がなかったこと(中から持ってくる手もあったけど)。これで座る場所があれば言うことなしだった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲露天風呂。右に扉があり、


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲その扉を開けると、こんな感じの外気浴できるスペースがある


露天風呂に戻ると、その露天風呂の左側にはサウナがあった。ただ、サウナといってもフィンランド式サウナ(乾式)ではなく、ミストサウナ。なので追加料金なしのサウナだ。
コロナを警戒して注意書きには2人までと書いてあった。
扉をあけて中に入ると、思った以上に本格的で熱い。温度計は45℃を示していた。広さは詰めれば5人ぐらいは入れるスペースだった。


こんな感じでやや設備の老朽化は感じるが、充実しててサービスも素晴らしく、すごく人気がある。カランは常に半分以上が埋まっている状態だった。


客層はほとんど高齢者だが、一部で若い人や中年がチラホラ。
客同士が顔見知りらしく、色んなところで話し込んでる姿がみられた。
ここは関東では珍しい作りなので新鮮だったのと、とにかく接客が素晴らしく、また来たいと思える楽しい銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 赤土小学校前
経路 徒歩2分
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 昭和後期あたりの建物
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 色々
照明 ふつう

★設備
休憩所 とても広いロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 座湯、寝湯、電気風呂、露天風呂
サウナ あり(ミスト)
温度 43~48℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 明るい
清潔さ きれい
貸しタオル あり(20円)
備え付け なし

◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者


【案内】

住所

〒116-0012 荒川区東尾久4-17-9

休業日

第1,3月曜日

営業時間

15:00~24:00

電話番号

03-3894-7602


※東京銭湯ホームページ転載

墓場をお散歩ー雑司が谷霊園

2021-11-25 06:13:00 | 日記



東京の散策スポットといえば、皆さんどこを思い浮かべるでしょうか。
新宿御苑や上野公園?
たしかに素晴らしいところです。しかし穴場としてオススメなのが雑司が谷霊園です!
墓場でしょ?と思われるかもしれませんが、草花に囲まれた明るい公園のような場所になっています
数多くの著名人たちが埋葬されている霊園でもあり、お墓を巡りながらこの国に影響を与えてきた故人を偲ぶことができます。



最寄り駅は、都電雑司が谷駅です。
東京メトロの雑司が谷駅や東池袋駅、JRの池袋駅からも歩ける距離にあります。



そのすぐ裏手を振り向くと



雑司が谷霊園の入り口があります





案内図をみるとけっこう広いことがわかります





アジサイが咲いていました



改めて案内図をみると



著名人のお墓が案内されています。
夏目漱石、サトウハチロー、竹久夢二、東條英機、ジョン万次郎etc …。
教科書に出てくる人たちばかりです。
ちなみに有名人と著名人の違いは、

有名人=単に広く知られた人
著名人=良い人として知られた人

になります。
賛否両論のある人もいますが、今回は等しく敬意を表して著名人といたしました



かつて鷹狩りの場所だったようです



入り口の近くには花屋さんがあります



その奥をみると…



犬のハナちゃんがいました。花屋さんだけにハナと名付けられたのでしょう。看板犬のようですワン



その花屋さんの目の前にあるのが1種1号。これはお墓の番地です。町でいえば、一丁目一番地。最初の起点です



すぐ近くにあるのは…



永井荷風です



自由奔放で女たらしの人生でしたが、慎ましくも草木に覆われ品の良さを感じさせるお墓です。



こちらは竹久夢二のお墓



大正ロマンの美人画で知られた人です



素朴で小さく立てられた墓石が哀愁を誘います。時折、花を手向ける人がいるのか、少し枯れた花が置かれてありました



小泉八雲ことラフカディオハーン。雪女など、日本に語り継がれる伝承を再編しました。日本人の精神文化を今に伝える大きな仕事をした人物です。東大でも英語の講師をしていて、その後任に就いたのが夏目漱石でした。しかし夏目漱石の授業は大変お堅くて学生から不評だったと言います



中央通り沿いには





この立派な墓石



夏目漱石です。永井荷風とも交流がありましたが、お互いの墓は少し離れています。
小説を書いたのは38歳からで、亡くなったのが49歳。実際に小説を書いたのは10年足らずでした。この短い期間に大きな足跡を残したのは偉大なことです。
胃が弱いのに食べ物にこだわりがあって超のつく甘党で、夫人が隠すお菓子を娘とよく探していたそうです。若い頃は留学先でうつ病になり、晩年は統合失調症の傾向もあったらしく、心身ともに衰弱が激しい人生だったのですが、それでも胃さえ治るのであればもう一度同じ人生を生きてもいいと本人は生前語っていたといいます。
最後は胃潰瘍で死亡しました。




裏側にも大きな文字が掘られています



次のこちらは



ジョン万次郎です。
14歳の時に漁師仲間たちと無人島に漂流して、143日間生き延び、アメリカの捕鯨船に救出されるという奇跡の生還を成し遂げた人物です。
のちに1人だけ捕鯨船に乗り続けアメリカ本土を目指します。
頭の良さが気に入られて船長と暮らすようになり、多くの教育機会が与えられました。期待に応えるように勉学に励み、学校の成績は首席だったようです。
のちに命がけで帰国して、紆余曲折を経ながら幕府に登用されると日米修好通商条約の締結などにも関わり、日本の歴史に大きな役割を果たしました。



お墓が少し傷ついているのは、東京大空襲によるものだそうです



サトウハチロー。ちいさい秋みつけたで有名な作詞家です。
母を想う作詞が多いのですが、異母妹である佐藤愛子いわく、母に情愛を示した姿はいちども見たことがなかったとか。
才能ある人のありがちな放蕩癖、奇行も数多く目立ち、少年の頃は山手線内の留置所に全部入ったという武勇伝を持つ人物です。




ここは日本のお墓ですが、宗教的な縛りはなく、外国人やキリスト教のお墓も目にすることができます。





聖心会ミッショナリーの墓。
聖心会とは、1800年にフランス人のマグダレナ=ソフィア・バラによって創設されたキリスト教を世界に布教するための組織です。





アレクサンダー・ジョセフ・ヘアー先生のお墓。一橋大学の前身である商法講習所で商業英語を教えていました。40年間も日本で教えていたということで、相当な日本贔屓だったようです。





ラファエル・ケーベル。哲学と音楽を同時に教えたという超人です。ピアニストとしても活躍していました。

このようにお雇い外国人として来日して、日本の土に還った人たちが多く居たようでした。



そして、ヒノキの奥にあるのが



東條英機の墓



東條英機は、第40代内閣総理大臣を勤めた人物です。
太平洋戦争を起こした立場として、またA級戦犯で処刑されたことから戦争推進派として知られていますが、当初は戦争回避に動いており、部下思いの人物としても知られています。
ただし、戦争が始まると最後まで徹底抗戦を唱え、結果として戦争を泥沼渦へと突き進めました。
東京裁判では自己弁護することはなく、一方で政治的な報復としての裁判そのものを批判していました。
死刑が執行されると遺体は横浜の西区久保山町で焼かれ、遺灰は飛行機で太平洋に撒かれました。
いま雑司が谷にあるのはお墓のみです。



休憩所では



綺麗な花を咲かせていました







睦湯(川崎・矢向)

2021-11-23 08:29:00 | 銭湯
#睦湯







JR南武線
#矢向駅

JR南武線の矢向駅


▲のどかな風景の駅だ






▲改札口に向かって


▲改札口


▲改札口をでるとちょっとしたターミナルになっている。素朴で昭和らしい雰囲気が漂う場所だ


▲今回むかうのは、踏切がある方面


▲近くの地図を見ると今ここで


▲地図下の幼稚園近くにある




▲ひだりの踏切まですすみ


▲踏切


▲踏切を渡ったらすぐひだり


▲養老乃瀧がみえるが、この道を右折する


▲まがったところ


▲そのまま真っ直ぐ進む








▲クリニック関係がまとめて入ったテナントビルがみえてくる


▲そこを横切ってまだ真っ直ぐ進む




▲ここで立ち止まると


▲左折する


▲曲がったところ






▲すると右手に睦湯がみえてくる








▲マンション銭湯だ






▲裏側にまわってみると


▲立派な煙突がみえる


▲到着


中に入ると、いかにも昔ながらの銭湯ということで、足下をみるとすっかり固くなった絨毯が敷かれてある。
最初は左に進むと小さなロビーになっていて、その左手に受付のフロントがあった。座るのは70代半ばぐらいの女性。
なにやら台紙にシールを貼っている最中で、こちらには目もくれず話し掛けていいのか少し戸惑う。
「こんにちは、貸しタオルありますか?」と訊ねると、「どんなタオル?」と聞かれてたので「フェイスタオルでお願いします」と言うと、女性店主は手探りでタオルを探しながら、「あれ、さっき貸したのに戻ってこない」とひとりごちながら、「下駄箱の鍵出してくれる?」と言われた。どうやら先客に貸したタオルがそのまま行方不明らしい。
「もう、どんどんなくなって困るのよねぇ」と不満そうだった。
タオルはたぶん有料だったと思うが、お釣りがいくらだったか確認し忘れたので、料金は分からなかった。


女湯は左側で、男湯が右側。
のれんをくぐって中に入ると、脱衣場は少しばかり広めに感じられるスペースで、無駄をそぎ落とした空間だ
手前にマッサージチェアと間仕切り壁に鏡台がある。真ん中に小さな長いすが並び、右壁のところにロッカー。
ロッカーは比較的新しい印象だったが鍵が古かったので、こちらも昔ながらのロッカーかもしれない。
トイレは今では珍しい和式。ここにも歴史を感じさせる。


扉を開けて中に入ると、最初に目に入るのは湯船で、関東ではめずらしく真ん中に鎮座してある。左右の壁には奥までカランが並ぶ。
真ん中にもカランがあるが、こちらは3つほどしかない。
手前には立ちシャワーがあり、ハンドシャワー仕様。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


カランのシャワーは使ってみると、古い割にはかなりしっかりしてて、勢いがあって使いやすい。ただし、温度がやたらと高く、そのうちにシャワーだけでのぼせ気味になってしまった。


湯船に入ってみると、シャワーが熱かった割にはふつうの温度で、42℃ほど。
広さはそんなにないが、いろんな設備をコンパクトに納めている。
手前左側に電気風呂があり、右奥にはミクロンバイブラ。すごく泡立っていて、いわゆる赤外線があるが、色が赤ではなくピンクや黄色。はじめてみる色だ。
湯船の左側は深浴槽となって、ボディジェットとハイパージェットがある。どちらも機能はしっかりしている。


天井を仰ぎ見るとブドウの房のような形をした大きな照明が吊されていたが、光は灯っていなかった。
ここはマンション銭湯でありながら、露天風呂もそろえている。
入り口から右に進むと、その手前(右側)にはサウナがある。ただ、入場料が300円と書いてあり、この手の銭湯にしてはちょっと高いと感じた。


その左(奥側)には露天風呂の入り口。
中に入ると、2つの浴槽があり、手前が水風呂で手を入れてみると20℃前後ぐらいだろうか。ややぬるめだから初心者でも頑張れば入れるぐらいの水温だろう。


奥にあるのが岩風呂の薬湯で、この日は濃い色のバスクリン風薬湯だった。
温度は41℃ぐらいと、室内よりかは若干ぬるめ。夏の時期には最適だった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


客層は全員高齢者で、高齢者以外は見かけなかった。
それと人数も少なくて、常時3~4程度とかなり空いている。
設備はしっかりしてて人数も少ないから快適だ。


全体を見渡すと室内には飾りたてたものが一切なく白と灰色を基調とした派手さはないが、設備に関してはきちんと管理されてる印象をもった。
部分的には古さはあるが、安穏とした空気感と客数が少ないこととあいまって、心地よい銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 矢向
経路 西南
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがあるが熱い
浴槽の種類 電気風呂、ミクロンバイブラ、ボディジェット、ハイパージェット、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 マイペース
清潔さ きれい
貸しタオル あり(値段は確認するのを忘れてしまった)
備え付け なし

◆人
受付 70代の女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
212-0023 
川崎市幸区戸手本町2-206

電話
044-511-8412

営業時間
13:45〜23:00

定休日
不定休

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ転載

重の湯(東京・穴守稲荷)

2021-11-20 06:28:00 | 銭湯
#重の湯








京急本線
#穴守稲荷駅

▲穴守稲荷駅。羽田空港に近い駅である






▲隣にある天空橋駅は、桑田佳祐と綾瀬はるかがユニクロのCMでジーンズを履いて歌っていた駅だ






▲左に改札口


▲改札口をでたところ


▲鳥居を抜けたら


▲右に進む


▲踏切がある


▲右を向いたら駅


▲左を向いたら、羽田空港(天空橋)への地下入口


▲踏切をわたって


▲しばらくまっすぐ進む








▲突き当たりにきたら


▲右に曲がる




▲奥に高速道路がみえてくる




▲高速道路に沿って歩くために左折する


▲ひだりに曲がったところ


▲あとはそのまま真っ直ぐ進むだけ










▲しばらく歩くと重の湯がみえてくる




▲立派な宮造りである




▲右にコインランドリーがあるが、おなじ関係者の施設なのか分からない




▲到着


中に入ると、下駄箱が左右にわかれ、昔の銭湯らしくどうぞご自由という感じで真ん中に灰皿がある。
右が男湯で、左が女湯だった。


靴を預けて手動扉を開けると、左に番台。番台の側面は格子状になっていて、正面にぐるっと回る。
受付に座るのは、80代ぐらいの女性だ。
話し方はとても落ち着いていて、丁寧な語り口だった。
貸しタオルをお願いすると、手前の棚から出してくれた。使った時はとてもいい匂いがして嬉しかった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


脱衣場は少し広めで、手前側には一部せり出した空間がある。脱衣場とは異なる休憩所として作ったのだろう。頭上には学校でよく見かけるスピーカーが取り付けられ、壁沿いには黒いソファーが並ぶ。なんだか昔の学園ドラマみたいな雰囲気で妙に懐かしい気分になった。


脱衣場の真ん中には島カランがあり、ロッカーは右壁にも並ぶ。間仕切りには大きな鏡があって、洗面台は右奥。左に見えるのは、ハイパーレトロな体重計だ。多くの体重計をみてきたけど、ここの体重計は別格の古さだった。
右に目を転じると中庭が広がっていて、外にでてみれば、これまた大きな池が目に飛び込む。立派な鯉が何匹も泳いでおり、その右端にトイレがあった。
脱衣場の島カランのところはカゴに入ったシャンプー類が複数置いてあって、自由に使っていい備え付けだろう。
脱衣場の中では懐かしい歌謡曲が終始流れていた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴室の扉をあけて中に入ると、浴室も広く確保された空間である。天井は高く伸びて開放感がある。屋根は一部ペンキが剥がれていたが、基本的にきれいだ。


島カランは真ん中にあり、左右の壁にもカランが続く。手前左には、立ちシャワーが向かい合わせで2つ。
右側をみると、ちいさなサウナがみえる。このサウナであるが、なんと無料だった。しかもフィンランドサウナである。なかなかすごい。
サウナの横には、立ちシャワーが二つ並び、このような古い銭湯がここまで設備を揃えていることに驚いた。動線もきちんと考えられている。
サウナの扉を開けると、かなり暗くて狭かった(無料なので文句は言わない)。
肩身を寄せ合って無理すれば6人ぐらい入れるかもしれないが、実際は3人ほど。上段にあがって横並びに座る。
熱さはそれなりにあって、ちゃんと普通のサウナである。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


入り口に視点を戻すと、浴槽は奥にあってL字型になっている。
おおまかに3つに分かれており、最初は一番広めの右側から入った。
壁にはラミネートが張られ、座湯と書かれてある。座湯のほかには右隅にバイブラ。右壁には水槽が埋め込まれていたが、いまは空っぽだった。
足を入れてみると、めちゃくちゃ熱い。銭湯慣れした人でもかなりキツいのではないかと思った。推測するに46~47℃だろうか。入っていると、体がみるみるタコみたく赤くなっていく。


次は真ん中の湯船で、ラミネートには「あつ湯」と書いてあった。
先ほどのお湯で十分熱かったのに、さらに上をいくとは一体?!
覚悟を決めて入ってみると、死ぬほど熱いわけではなかったが、人間がギリギリ入れるかなといった熱さだった。ここだとミルミルを通り越してすぐさま体が赤くなってしまう。
温度は48~49℃ぐらいだろうか。かつて経験した火傷レベルからすればまだマシだったが、自分以外は誰も入っておらず、やはり常連客でも忌避する熱さのようだ。


出典:大田浴場連合会ホームページ引用
▲真ん中があつ湯


最後の左側にある湯船は、ぬる湯。こちらは41℃ぐらい。
半分が深くなったバイブラで、奥に格子の湧出口がある。残り半分は寝湯で、水まくら付き。しかも水まくらはちゃんと冷たかった。建物は古いのに設備はみんなしっかりしてて素晴らしい。


壁絵はペンキ絵でとても綺麗だったので、最近塗り直しのだろう。誰が描いたか確認しわすれてしまった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


客層は全員高齢者。人気店らしく常に混雑していた。ほとんど地元の人たちだろうが、この設備の充実ぶりをみたら人気なのも納得である。


この羽田周辺には、下町らしい銭湯がかつて沢山あったのだが、近年は閉店が相次ぎ、今だと羽田にもっとも近い銭湯といえばこちらになる。
飛行機を使って東京に来られる機会があれば、是非とも立ち寄ってもらいたい銭湯である。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 穴守稲荷
経路 川に向かう
周辺の環境 高速道路、住宅

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 
サウナ あり(無料)
温度 41~49℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 落ち着いている
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒144-0043
大田区羽田3−16−10

電話番号
03-3743-3659

アクセス
京浜急行線「穴守稲荷」駅下車、徒歩10分

休日
土曜

営業時間
15:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載