銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

泉湯(横浜・桜木町)

2024-07-27 08:13:00 | 銭湯
#泉湯




JR京浜東北線
#桜木町駅
▲桜木町駅。夏になると決まってポケモン関係のイベントをやってる


▲改札口

▲右に向くと西口で、案の定ポケモンのスタンプラリーをやってた

▲川村屋を通って

▲プロントの前に来ると左側の路上に

▲バス停がある

▲101系統のバスに乗って、11番目の本郷町というところまで行く

▲本郷町に到着

▲そのまま本牧方面へと歩き

▲ここで立ち止まり

▲左折する

▲そのまま直進




▲ここで立ち止まり右に渡る

▲右に渡って

▲そのまま右にすすむ


▲すると泉湯がみえてくる

▲到着。民家風の建物だ

▲入り口は先細る台形。横須賀で見かける銭湯とおなじ作り

▲左は女湯で右が男湯




入り口の扉をあけると、玄関の中をしばらく眺めていたら、左の扉があいて店主が顔をのぞかせ、「なに?」という感じで聞いてきた。
扉をあけたのにすぐに入ってこないものだから不審者に思われたのだろう(数秒程度だったけど)。
「こんにちは」と挨拶して、客であることをアピール。
靴箱にサンダルを入れると、先ほどの左の扉をあければ脱衣場の中へと入る。ここの銭湯はちょっと変わった作りで、脱衣場の真ん中の間仕切り側に受付の番台がある。番台にしては低く、こうした受付は他で見たことがない。
座る店主は60代ぐらいの少し痩せ気味な男性。髭をはやしているが無精ひげといった感じ。この日の自分も髭を生やしたままで無精ひげであった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ


脱衣場の全体を見渡すと、真ん中に横長のテーブルと長いすが置かれ、右の壁にはロッカーが並ぶ。
ロッカーはかなり数が少なく、はじめから大勢の客を想定していないようだ。
全体的に雑然としていて、ポスターがところ狭しと貼られ、物もかなり散らばっている。タオルも客のものなのか店のものなのか分からないが適当に積み重なっていた。
張り紙にはタオルは置き去らないでください。カビが生えますと書かれてあるが、この状況は皮肉としか思えない。
浴室を見渡すと備え付けがなかったので、「使い切りの石鹸は売ってますか?」と尋ねると、「ボディーシャンプー貸してるよ」と入り口のそばに置いてあるボディーシャンプーに近寄って丁寧に教えてくれた。
貸しタオルをお願いすると無料で貸し出してくれていい匂いがした。帰りのときは受付のそばにある黄色いバケツに入れて返す。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ


浴室の扉をあけると、シンプルな浴室になっており、一般的な銭湯と比べると少し狭いところだ。
真ん中に島カランがあるが、右側面は手すりがついているだけ。左右の壁にもカランが並ぶ。
手前左に立ちシャワーがひとつ。
シャワーの出は全体的に悪くないものの、右壁のところはちょっと拡散気味だったので真ん中か左がお勧め。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ


浴槽は奥にあって2つに分かれる。
右が2人が入れるぐらいのスペースで、バイブラ仕様になっていた。
温度は43℃ほどで、最初は少し熱く感じるものの慣れれば問題なし。
左が主浴槽で、主浴槽のみぎ側がなにもない深浴槽だが、座われる段差があるのでほぼ浅浴槽のような感じか。
ひだりが、寝湯になっていてジェットが噴出していた。
温度はかなり熱くて、47℃前後ぐらいだろうか。老舗らしく昔ながらのスタイルを貫いている。


壁絵はペンキ絵であるが、めずらしく富士山が描かれていない。連なる山と湖畔が広がっていた。
下には2018年6月と書かれ、「み」に丸○が描かれていた。ということは田中みずきさんの仕事だろう。
田中さんの絵は旧来のしがらみにとらわれない遊び心ある絵が多いが、こちらは伝統をしっかりと踏襲している。


客層は、初老の男性が二組。先客として入っており、順次抜けて最後は自分ひとりとなった。
気が付くと店主は脱衣場から浴室が見える位置のソファーに座って横向きでテレビを見ていた。
はじめて見る客が一人だけになったので勝手な振る舞いをしないか、こちらの様子を伺っていたのかもしれない。


浴室全体をみると縁の金属部分がだいぶ腐食し、ペンキがごっそり落ちていた。ペンキ絵も全体的に剥離した部分が目立つ。
床や浴槽の中は塩素の残り跡がそのままだったりお世辞にも綺麗とは言えず、散乱した脱衣場を眺めながら色々と思うことはあったものの、この自然体な雰囲気は人によっては心地よい空間かもしれないと思った。
最寄り駅からは歩いていける距離でもないしこれといった強みも見あたらないが、長く経営が続けられたということは、目には見えない魅力を備えた銭湯なのかもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 桜木町
経路 桜木町からバス
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 雑然としてる
照明 明るい

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 雑然としてる
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 
サウナ なし
温度 ℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 自然体
清潔さ 雑然としてる
貸しタオル あり(円)
備え付け なし

◆人
受付 60代の男性
客層 初老の人たち


【案内】

住所
〒231-0865 
横浜市中区北方町1-37

電話
045-622-0586

営業時間
14:00〜22:00

定休日6日・16日・26日(日曜日の場合は翌日)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ転載

山田湯(熱海・熱海)

2024-07-20 06:30:00 | 銭湯 温泉
#山田湯




JR東海道本線
#熱海駅
▲熱海駅

▲いまは若者が多く訪れる観光地だ

▲改札口を出て右にすすみ

▲平和通り商店街の入り口

▲すごい人混み。原宿の竹下通りを彷彿させる熱気があった


▲食べ物屋さんが目白押しだ



▲かなり前になるが、とんびに菓子パンを取られたことがある

▲そのまま坂道をくだり


▲メディアに紹介された飲食店が軒を連ねる


▲道なりに左に進む

▲左に曲がったところ


▲ここも繁盛してる


▲大江戸温泉を横目に右に曲がり

▲お土産屋がならぶ



そのまま真っ直ぐ。とにかく坂道が多く地形が複雑だ


▲ヘアピンカーブ


▲下ると

▲左手には熱海銀座がある。どのお店も長い列ができていた

▲熱海銀座を横目に直進

▲御成橋。徳川家康が熱海を訪れたときに渡った橋だ

▲右の白い建物が熱海市役所

▲ずっと直進

▲ここらへんは昭和の面影をしっかり残している



▲少しのぼり坂になり








▲ようやくここで一度立ち止まる。左にみえるのは、伊藤園リゾート金城館

▲その右の裏手に進む


▲橋がみえるが渡らない

▲右の川沿いを歩き


▲この橋を渡る

▲橋を渡り


▲ここでストップ

▲右に向くと


▲山田湯がみえてくる


▲自宅のような建物なので、銭湯とは分かりづらい

▲小さなやしろまであった

▲駐車場も二台までなら停められる


▲到着


ここは人目を忍ぶ場所に建っており、知る人ぞ知る銭湯である。
入り口に到着すると、ちょうど店主の女性が近所の人と井戸端会議中だった。開店前になると「時間じゃないの?」と言われ、開店の準備をしてくれた。
明かりが灯り、ドアを開けてもらい、中へと入っていく。ちょうどこの時は男湯で一番乗りだった。
入り口の中へと入ると、右に受付の番台がある。番台と呼ぶべきなのか、若干通常とは異なる作り。
番台であれば脱衣場の中にあるが、こちらは入り口のところに設置され、無造作に物が置かれてある。




「いらっしゃいませ、300円です」と元気よく入浴料を教えてもらう。今のご時世で300円という安さに驚く。
1000円札を置くが、準備に忙しそうで気づかれず(勝手に300円を置いていってくれると思った様子)、見かねた女性客が店主に声を掛けてくれて、そこでお釣りの700円をもらった。
マイペースなところはあるが、感じが良くて常に笑顔で接してくれた。
ここはNHKの新日本風土記という番組で紹介されたところで、いつか行ってみたいなと思ってたところだ。
テレビ向けの顔を作る人もいるが、ここの店主は飾ることなくテレビの印象そのままだった。


受付の壁のところが靴入れの棚になってるので、そこに靴を入れる。
奥に進むと脱衣場になっており、とてもシンプルな作り。
縦長の空間で右にロッカーがあるが、扉のあるロッカーとなにもない棚が交互に配置され、幾何学模様にみえる。
左側には扇風機と長いすが置かれ、クーラーなどは勿論ない。なので、湯上がりは汗がなかなか止まらなかった。
ついでにいえばドライヤーもなかった。
窓の縁や壁全体が古い建物特有の雰囲気を醸しだし、なんともいえない侘び寂びのレトロ感が漂う。


扉を開けると、これまたシンプルな浴室で、右に浴槽がひとつのみ。
左の壁沿いにはシャワーのないカランがふたつと奥にひとつと合計で3つだけ。椅子もその数しかなかった。
そういえば受付のときに、「お湯を出してないので、ぬるかったら温めてくださいね」といったことを言われたことを思い出した。
お湯を出してないのはどういうことなのかと一瞬いぶかしがったが、おそらくお湯の蛇口をひねってもすぐにお湯がでないことなのだろうと思った。実際に最初は水しか出なかった。
左壁にあるカランは赤と青のハンドルになっており、混合栓である。
奥の壁にあるのはハンドルが一つだけでお湯しかでないが、ちょうどいい案配のお湯がでてくるので使いやすかった。
ちなみに後で気が付いたのだが、ここは入浴料のほかに洗髪代がある。追加料金は50円足らずだが、銭湯巡りをしていて初めて遭遇した。
ひと昔前の日本人は毎日髪を洗う習慣がなくて、戦後まもなくまで洗髪は月に1~2回程度だった。髪を洗うのは特別なイベントでほかの人より余計にお湯を使うので別途料金になっていた。
ところが都内の入浴料推移を見ると、昭和45年5月から洗髪代が撤廃されている。この頃から髪を洗うのは週2~3回まで増えて、みんなが毎日のように髪を洗うようになってから料金を差別化する意味がなくなったのだろう。
それから半世紀以上経ってもなお、山田湯は別料金制で変わってない。生きる伝説と呼べる銭湯である。


浴室に話を戻すと、湯船は深浴槽で三人入ればいっぱいになる広さ。熱さは42℃か43℃程度だった。
熱海にある銭湯ということで、熱海の共同源泉からお湯を引っ張ってきている。以前は自家源泉をそなえ、そこから供給していたようだ。
見た目は無色透明であるが、塩化物泉(カルシウム・ナトリウムー塩化物・硫酸塩温泉)。リウマチにも効果があるとされ、徳川家のお気に入りで代々熱海のお湯を江戸まで運ばせていた。


出典:熱海市公式ホームページ引用


客層は思いのほか若い人が多いことに驚いた。最初こそ地元の人であろう初老の男性が入ってきて、湯船に入ると湯船の蛇口をさして「熱かったら水で調節してね」と親切に声を掛けてくれた。銭湯の初心者にみえたのだろう。
そのあとは二十代か三十代ぐらいの男性が三人ほど入ってきて、こういうシャワーがないところでも若い人が訪れるんだと妙に感心した。


ところで冒頭でも紹介したようにNHKの新日本風土記では「お風呂の旅」と題して日本各地のお風呂にまつわる逸話を編集した番組があった。それをたまたま見る機会があり山田湯に興味を持ったのだが、そこで紹介されていたのは今の店主が山田家に嫁いでからお子さんを生み、その直後に旦那さんが早世。舅とともにやってきたが舅も亡くなったあとは一人で切り盛りしてきたというエピソードだった。女手ひとつで50年。ここまで長く続けられたことに脱帽である。


お湯は熱海特有の保温性が高い塩化物泉ということで、湯上がりはとにかく汗が止まらず、困惑した。
冬などは湯冷めせずに夜風に吹かれると気持ちいいだろうが、夏はよけいに汗をかくために注意である。
迷路のような道をたどらないと辿りつけない場所にあり、昔のままの姿を保つ山田湯。夢の世界に現れそうな不思議な感慨を与えてくれる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 熱海、来宮
経路 南下
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 家
壁画・眺望 チップタイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 シンプル
シャワーの出 カランのみ
浴槽の種類 温泉
サウナ なし
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 感じが良い
清潔さ ふつう
貸しタオル ?(円)
備え付け なし

◆人
受付 70代の女性
客層 幅広い年齢層

【案内】

電話

0557-81-9635

住所

静岡県熱海市和田町3-9

交通アクセス

東海道本線 熱海駅よりタクシー10分

※ニフティ温泉ホームページ転載

さつき湯(東京・お花茶屋)

2024-07-13 07:16:00 | 銭湯
#さつき湯





京成本線
#お花茶屋駅
▲お花茶屋駅


▲改札口

▲左が北口で右が南口


▲改札口を出て左手前の階段にまわる

▲出て振り返ったところ


▲出てすぐのところを右にまがる

▲このプロムナードお花茶屋に入っていく

▲とりあえずひたすら真っ直ぐ進む



▲中学校も通り過ぎて


▲突き当たりにきたら


▲左折する


▲左にファミリーマートがあるので、それを目印に立ち止まり

▲右折する



▲すると左にさつき湯がみえてくる






▲到着


中に入ると、通常とは少しばかり変わった作りで、狭い通路を右に進むと奥に下足箱がある。交互に通路がある作りなので、そこから左に進むと受付のフロントがあった。入り口から古めかしくも心地よい雰囲気が漂う建物だ。
受付に座るのは、80代かな?ぐらいの男性。この手の高齢男性になると基本的に愛想を求めてはいけないのであるが、やはり反応が薄く困惑することに。
「こんにちは」と挨拶しても返事がなく、千円札を出すと、「20円、ある?」と聞かれて「すみません、小銭をもちあわせてなくて」と言うと「50円でもいいんだけど…」と小さな声で話ながら、小銭がでるのを嫌がってる様子でいっこうにお釣りを渡そうとしてくれなかった。申し訳なく思いながら、こちらとしても無いものはないので、「すみません…」と謝り、なんとかお釣りをもらうことに。
貸しタオルをお願いすると、テーブルの下から取り出してくれた。どうやら無料だった様子。
ロッカーの鍵はそのテーブルの横に置いてあり、好きなものを持ち出すことができるが、何番がどこ配置か分からないので適当に取る。このロッカーの鍵を取るのは男湯の利用者だけだようだ。
女湯は奥(左側)で、男湯は手前(右側)。
のれんをくぐると、手前と右側にロッカーが並ぶ。
右端には、縁側があるが庭ではなくコンクリートの地面だけ。そこに無数の椅子が積み重なっていた。なにかイベントがあるときに使うものなのだろうか。
真ん中には座るテーブルがあり、左側には洗面台。シンプルで分かりやすい配置の脱衣場だった。


浴室の扉をあけると、浴室もまたそんなに複雑な作りではないが、ミストサウナの設備がある。
手前側の真ん中には、洗い場の島カランがあり、右の壁にも並ぶ。珍しいのは、すべてのカランに椅子とケロリン桶が並べてあることだ。古い銭湯で始めから並べられてあるのは珍しい。シャワーの出はまずまずで問題なかった。
左の壁には、立ちシャワーがなんと5つも並んでいる。黄色い仕切りで区切られていて、なぜこんなに沢山必要なんだろうと思った。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は奥にあって、一つのみ。
その中に、ひだりから座湯、寝湯、バイブラと並んでいる。みぎ端には、高い位置からお湯が流れていた。
温度は42℃ぐらいと普通。古い銭湯の中では、ぬるい方だろう。この日は緑色のお湯で、薬湯でもあった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲ここは薪で沸かしているようだ


その浴槽の右に先述したミストサウナがあった。
扉をあけると、ミストを噴出する音が鳴り響き、先客が2人。そこに自分が加わると満員になった。
ミストの濃度や温度もそんなに高くなくて、昔ながらのミストサウナといった感じだった。
そこから出て、再びお湯に浸かろうとしたら、浴槽のお客さんから「流さないとダメだよ」と優しく注意された。うっかりシャワーで流すのを忘れていた。
「あ、はい」と従い、シャワーで汗を流しながら、なるほどミストサウナがあるからこれだけ数多く揃えたのかと合点した。と同時にミストサウナから出たあとのルールとしてシャワーを浴びるのは当然で、まったく自分の失念と過失であったが、心の中でこうも思った。
お湯に入ってるときも中で汗をかいているわけで、ミストサウナでも逐次シャワーを浴びなければならないルールは理屈上はどうなんだろうと。
結局のところ、ルールというのは合理的な理由というよりも、可視化されてるかどうかの問題なのかなとも感じた。


壁絵は富士山のペンキ絵であるが、富士山自体はかなり小さく描かれ、絵自体は細長い。緩やかな川の流れと草原が全体に描かれている。歌川広重の四ツ木通引舟道を題材としているようだ。


出典:東京銭湯ホームページ引用


客層は高齢者ばかりで、若い人は誰もいなかった。人数もそんなに混んではおらず、静かで終始平穏な銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 お花茶屋
経路 プロムナードを北に進む
周辺の環境 住宅街、ゲートボール場

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 きれい
脱衣所 広め
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 座湯、寝湯、バイブラ
サウナ ミストサウナ
温度 42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 元気がない
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 80代の男性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
〒124-0004
葛飾区東堀切3−27−9

電話番号
03-3602-1447

アクセス
京成線「お花茶屋」駅下車、徒歩10分

休日
月曜

営業時間
15:15−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

阿佐ヶ谷温泉 天徳湯(東京・阿佐ヶ谷)

2024-07-06 06:00:00 | 銭湯 温泉
#阿佐ヶ谷温泉
天徳湯




JR中央線
#阿佐ヶ谷駅
▲阿佐ヶ谷駅

▲阿佐ヶ谷のシンボルであるメタセコイアの木。これをみると阿佐ヶ谷に来たと感じる


▲改札口

▲改札口を抜けると北口にむいて

▲左に進む

▲スターロードと呼ばれる道だ


▲まっすぐ進み


▲突き当たりにきたら

▲右折する

▲ゆるやかな坂道をあがり

▲再び突き当たり

▲左に進む

▲あとは真っ直ぐ行くだけ

▲とうふ屋さんがあったり

▲カレー屋さんがあったり

▲ここでようやくみえてくる




▲円安で行くHawaii気分。こちらはハワイをコンセプトにした銭湯だ


▲到着


扉を抜けると、ほかの銭湯と違う作りで一瞬戸惑う。一般的には玄関先に下駄箱があるが、こちらは上がり框(かまち)の右側に設置されていた。
最初に靴を脱ぐと右の下駄箱に靴を入れ、真ん中の受付で対応してもらう。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


受付の横には感じの良い女性がいて、一人ひとりに挨拶を交わしていた。
受付に座るのは、60代ぐらいの女性。
ボーイッシュな髪型で勝手に気さくな感じの人かと思ったが、ことば使いがとても丁寧な方だった。
小さなレンタルタオルをお願いすると、「入浴券とはなくて、入浴料とのセットですね」と確認されて、下駄箱の鍵と交換。「番号を覚えておいてください」と言われ、番号を頭にたたき込む。ただ、帰りの時は顔を覚えてくれていて、番号を伝える前に下駄箱の鍵を手渡してくれた。入浴料520円と貸しタオル50円で、合わせて570円。
周囲を見渡すと、受付スペースの左側には給水機があり、壁には無数のポスターが張ってあった。あとはオリジナルTシャツなども販売している。
男湯は左側で、女湯は右側。のれんには柴犬の絵柄が描いてあったワン。


のれんをくぐると、コンセプト通りと言うべきなのか、ハワイにありそうな観葉植物が所々置かれ、寝転がれる簡易ベットなども置いてある。
展示付近の壁には、この木なんの木のモンキーポッドと虹の写真。頭の中で、「世界ふしぎ発見」のオープニングテーマ曲と日立グループのCM曲が突如として鳴りはじめた。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


ロッカーは二種類あり、左の島ロッカーは通常の使用者向けで、手前右にあるのがサウナ客専用のロッカー。縦長で、新しく設置したことがわかる。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲写真の時と比べて若干変わってる


ほかには小さな洗面台と、間仕切り壁には大きな一面鏡。こうした鏡は新しい銭湯でも採用してほしい。
創業80年ということで、1944年頃といえば戦時中の真っ只中。東京大空襲が本格的にはじまった年だ。さすがに一度作り直してるだろうが、それでも古い建物であることは一目瞭然だ。


浴室に入ると、さっそくハワイの曲が流れ、ハワイに来た気分!
とはいかず、なんとも中途半端な手作り感は否めず。
基本的にむかしながらの銭湯をベースとしているので、壁絵にしても和風で、さしずめ和布哇(ハワイ)折衷といったところか。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


ただ、ハワイ気分を盛り上げるための工夫は随所にみることができる。
ここでもハイビスカスやヤシの木が置かれ、蛍光灯や窓には造花ならぬ造草がぶら下がっていた。なによりも気分を盛り上げてくれるのはスチールギターの音楽だろう。ハワイの音楽が浴室に響いて、リゾート気分を堪能できる。


カランは島カランが二列並ぶが、左すみのカランはつぶされており、代わりに休憩用の椅子や寝椅子が並んでいた。
この寝椅子の横にはハンドシャワーが取り付けられており、寝ながらシャワーを浴びることができる。なんとも横着な人向けの設備だが、使用したあとに水を流すのにちょうど良くて、たしかに重宝する。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用
▲寝椅子の角度が正直微妙で、もう少しフラットだと良かった


この椅子の手前には水風呂があり、これはもともとあったものなのか分からないが、縁の木材は新しいものだった。
その隅っこのところにビニール配管が取り付けられ水が流れている。
チラーまで使用しているのか分からなかったが、それなりに冷たいと感じた。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


水風呂があるということは、もちろんサウナもある。自分は利用しなかったが、入り口のすぐ右手にあって、入り口はかなり小さく、4人までとあった。
ここまで小さいサウナはちょっと記憶にないかもしれない。銭湯用というよりも家庭用サイズである。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


ちなみに、ここは店名が阿佐ヶ谷温泉とあるように泉質が温泉と認められている。療養泉ではないが、メタケイ酸が含まれているので保湿効果や新陳代謝を促進する効果があって、この手の温泉は昔から美肌の湯と呼ばれている。
pH(水素イオン指数)がアルカリ性のために石鹸いらずで、シャワーを浴びてるだけで頭皮や顔の油分が落ちるのを実感できる。
さすがにすっかり落ちるわけではないのだが、適度に油を落としてくれるので冬など乾燥する時期は湯洗いだけでちょうどいいのではないかと思う。


浴槽は奥にあって、おおよそ3つに分かれているが、お湯自体はすべて共有しているのですべて白湯(温泉)で、温度もおなじ43℃ぐらいだった。
左が浅浴槽の寝湯でジェットが噴出しているもの。真ん中はなにもないが、後ろのほうに水枕が左右に伸びている。そしてちゃんと冷たい。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


右が深浴槽で、一部バイブラらしきものがでていたが、たぶん壊れたままではないかと思う。
ここは立ちシャワーもあるが、立ちシャワーも一部壊れていたりと、全体的な経年劣化は否めず。
ハワイの音楽を流すスピーカーもDIYの手作りで設置されてるため、かなり安っぽい部分も各所にみられた。
しかし、いかにお金を掛けずに効果を発揮するのかという点では、投資対効果のお手本のような場所だろう。


壁絵は解釈に戸惑うタイル絵で、和風の絵なのだが具体的にどんな情景なのか言葉にできない抽象性をそなえている。植物をあらわしているのは分かるが、その背景がよく分からない。


出典:すぎなみ銭湯ホームページ引用


間仕切り壁には、豆タイルで牧歌的な田舎を表現している。
湯船に浸かっていると、入り口の上にはハワイの写真が見える。白くて大きな波頭が浜辺に打ち付け、真っ青な青空が梅雨の鬱屈した気分を癒してくれた。


客層は、開店当初こそ高齢者ばかりであったしそんなに客も入ってないなと思ったのだが、段々と混雑してきてその中には若い人も幾分かいて、それなりに年齢層のバランスが取れたところと感じた。
ここの銭湯はNHKのひるまえほっとという番組に紹介されたようで、深浴槽のところにはNHKのホームページを印刷してラミネートされたものが掛けてあった。
今の経営者は元々銀行に勤めていた三代目で、企業分析や融資などに携わっていたようだ。50代で銀行を早期退職して、実家の傾きかけた銭湯の再建に乗り出した。今までの経験がここでしっかりと発揮されているようだった。


阿佐ヶ谷といえば、荻窪や高円寺、中野などに隣接し、独自の文化圏やサブカルチャーを形成した地域である。
文化的感度の高い人たちが津々浦々から集まる場所なので、商店街を歩いてみても独自の個性を追求したり専門性を好み、ありきたりを良しとしない空気感がある。ここの銭湯もハワイという新しい地平を切り開いたことで、地域にとって親和性ある方向性が打ち出せたのではないかと感じている。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 阿佐ヶ谷
経路 線路沿いをひだり
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 住居兼のビル型
壁画・眺望 ハワイの写真
統一感 あり
置物 ハイビスカス
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場の中
脱衣所 古いが清潔感がある
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 寝湯のジェットバス、バイブラ、水風呂
サウナ あり
温度 44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者メインも幅広い年齢層


【案内】

住所
阿佐谷北2-22-1

電話番号
03-3338-6018
※お電話は午後以降にお願いします

営業時間
15:00〜25:00

定休日
水曜

最寄り駅
中央線阿佐ヶ谷駅 徒歩4分

設備
ジェットバス、バイブラ、水風呂、立ちシャワー、サウナ、コインランドリー

※すぎなみ銭湯ホームページ転載