銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

第四富士の湯(東京・お花茶屋)

2024-08-31 06:31:00 | 銭湯
#第四富士の湯




京成電鉄
#お花茶屋駅
▲お花茶屋駅。この駅の周辺には今でも複数の銭湯がある



▲改札口

▲地図をみると、第四富士の湯は上に向かってすこし左側のところにある


▲改札口を出たところ

▲右の東口に向かい

▲階段を降りたら

▲右に進む


▲大通りにでるので右に進む

▲右に向いたところ

▲ひたすら直進


▲ミニストップを通り過ぎて

▲交番も通り過ぎると

▲つぎの横断歩道で止まる

▲左折して横断歩道を渡ると

▲第四富士の湯がみえてくる

▲古風な佇まいの建物。第四とつくからには、かつて複数の銭湯を経営していたところだろう

▲駐輪場もちゃんとある


▲到着


▲中に入った玄関のところ


扉をあけると、濃厚な蚊取り線香の匂いに包まれた。夏にこの匂いをかぐと、母の田舎である新潟を思い出す。
ここは番台であるが、背の低いフロントタイプである。
座るのは、70代前半ぐらいのメガネをかけた白髪の女性。あまり感情を表に出さず淡々とした受付ではあるが、悪い感じはしない。貸しタオルをお願いすると、後ろからすぐに渡してくれた。無料で清潔感あるタオルだった。


脱衣場はかなり広めで、照明を極力落としているのか薄暗く、落ち着いた空間。外との明暗が印象的だった。
真ん中にテーブルと椅子が並び、右側の壁沿いにメインロッカーがある。左の奥に補助的な島ロッカーがあった。

出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


音響がするのでテレビかなと思い脱衣場の奥をみてみると、レトロなスピーカーが男湯と女湯をまたいで1つずつ置かれ、そこからラジオなのか分からないが人の声が流れていた。
手前には坪庭があり、自然に任せた風景が広がる。足下には金魚がおよぐ池。屋根が老朽化で落ちそうなのか、鉄パイプで支えていた。縁側の椅子に腰をおろすと、バシャバシャと突然音がして、みると金魚たちが餌をもらえると勘違いしたのか、一斉に口をパクパクさせていた。

出典:東京銭湯ホームページ引用




浴室の扉をあけると、浴室は古典的な作りで、真ん中に島カラン。左右にもカランがならび、手前の左側に立ちシャワーが2つ連なる。
その手前側のところに備え付けのシャンプーとボディシャンプーがまとめて置かれてあった。
カランは立ちシャワーにしても、出は可も不可もなく。不備は一切みつからなかった。古い銭湯だと拡散が悪かったりするが、ちゃんと整備してる証だ。清潔感もあって、ペンキも定期的に塗り直してるのか白く輝いていた。


浴槽は奥にあってほぼ真横に並ぶが、右側の一部が手前にせり出している。
左側からみていくと深浴槽で、「本日のお湯」の看板がみえるが、白湯だった。以前は薬湯をやっていたが、今はやめてしまったのだろうか。
足を突っ込むと、かなり熱く47~48℃ぐらい。足を入れ続けたら肌がうっすらと赤くなった。
右の主浴槽側も温度はおなじで、こちらは座湯が2つ並ぶのと、一番右がバイブラになっていた。
熱いお湯に積極的だった頃はこれぐらいでも大丈夫だったが、最近は体に悪そうなのは避けるようになって、ここまで熱いと体の負担を感じる。
とはいえ、足で慣れると意外といけるかも?と思い、肩まで漬かると想像より悪くない。やはり長年の銭湯通いでそれなりに鍛えられたか。


出典:東京銭湯ホームページ引用


壁絵は富士山のペンキ絵で、麓の構図が大胆で広く伸びているのと、山体を塗った青のグラデーションが美しい。
誰の絵だろうかとサインをみるが、2021年11月の文字はあっても、名前は書かれてなかった。まさか書き忘れたのだろうか?(ありえなくはないが、違う場所に書いていたのかもしれない)


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらの絵は実際にみた絵とはすこし異なる。3年前になると、剥離が目立ちはじめていた


客層は見事なまでに高齢者。若い人は誰一人としておらず。男湯では客同士のコミュニケーションはいっさいなかったが、女湯からはしばらく賑やかな声が聞こえていた。


全体的にひっそりとしていて、心落ち着く空間。昔の雰囲気を意図して出すわけでもなく、自然体の変わらない時間がゆっくりと流れる古き良き銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 お花茶屋
経路 南下
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 昔ながらの建物
壁画・眺望 富士山のペンキ絵
統一感 あり
置物 読売新聞のダイジェスト写真
照明 薄暗い

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 広い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 座湯、バイブラ
サウナ なし
温度 47℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 淡々としてる
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 70代の女性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒124-0005
葛飾区宝町2−11−8

電話番号
03-3697-1925

アクセス
京成線「お花茶屋」駅下車、徒歩7分

休日
金曜

営業時間
15:30−22:00

※東京銭湯ホームページ転載

あづま湯(逗子・東逗子)

2024-08-24 08:01:00 | 銭湯
#あづま湯




JR横須賀線
#東逗子駅
▲東逗子駅

▲遠い田舎に来たキブン

▲逗子は山に囲まれ、海にも近い。鎌倉と横須賀に挟まれた場所だ


▲駅前の空き地では夏祭りの準備中

▲改札口

▲案内板には、ウォーキングガイドがある。遭難多発の文字も。そんなに山深い場所とは思えないが…

▲改札口を抜けると

▲スリーエフのある左側に進む



▲おしゃれなパン屋さんなんかもある

▲わかりにくいがこの道路の下は川が横切り、目の前の通りは橋になってる

▲その橋を渡ってすぐ右の道に進む

▲右に向かったところ。目の前の横断歩道を渡ると

▲左の電柱に、あづま湯の案内がある

▲そのまま直進すれば

▲左手にあづま湯がみえてくる


▲狭いけど駐車場もある


▲到着

▲海からのお客様へと、山からのお客様への案内。土や砂を持ち込むので、それに対する注意書きだ


入り口は引き戸で、入ってすぐのところに下駄箱がある。左右に設置してあるが、手前右のところは棚になっており、こちらは長靴とかブーツを置く人向けである。
ここは下駄箱の札とロッカーの鍵を交換するので、棚に靴を置く人もどこかの下駄箱の札を取らないといけない。
奥の入り口は自動扉で、タッチしてあけると、すぐ目の前が受付のフロントになっている。座るのは、50代半ばぐらいの女性。落ち着いた佇まいで、信頼できる印象の人だ。
入浴チケットは、左に設置された自販機で購入する必要がある。わざわざ目の前に人がいるのに自販機で買う意味が分からないが、お金を管理をするうえでこっちのほうが楽なのだろう。
入浴料は530円でフェイスタオルのレンタルは50円。合計で580円だった。


休憩所は受付の左側にあり、思ったよりも狭いところだが、お洒落な喫茶店のような雰囲気。
脱衣場は右側で、右に向いて左が男湯で、右が女湯。


のれんをくぐると、脱衣場もやはり小さかったが、かなり洗練された空間で、テーマもしっかりしている。
ロッカーは左右の壁側に並び、右がAと表記され、左がBと表記されている。受付で渡されたのはBだったので左側のロッカーを使うことに。
ロッカー自体は金属であるが白く塗られ、金属にありがちな無機質な印象は与えない。
一つひとつがやや大きめで、上下に分かれていているので使いやすい。
手前にはトイレがあるが、使ってみると通常のトイレと立ちトイレがある。
ほかに目に付いたのは、「海からの人」への注意書き。
ここは立地上、山からの人と海からの人も訪れるので、海の人は立ちシャワーのところで水着の砂を落としてほしいと書かれてあった。浴室内では洗濯禁止とあり、その代わりなのか洗濯機が鏡台の横に置いてあった。


浴室の扉をあけると、浴室もまたそんなに広くはなく、幅が狭い縦長の空間になっている。
カランは、左手前が前後で4つ並び、あとは右手前に立ちシャワーが1つ。右壁沿いをずっとカランが奥まで並んでいる。
カランの作りはプッシュ式でハンドシャワー。温度調節もできて一般的なスーパー銭湯とほぼ変わらないが、このプッシュボタンがちょっと曲者で、軽く押すと一応ボタンは下がるのだがそれでは反応せず、どうやら強く押さないとダメなようだ。設備はかなり新しいので、故障ではなく仕様である。


浴槽は左側に並び、最初の浴槽が熱湯。2人が入れる程度で、足を突っ込むと44~45℃程度かなといった感じだった。それなりに熱いが、極端に高いわけではない。
お隣が主浴槽で、熱湯よりさすがに低いだろうと油断して入ったら、熱湯とまったく変わらず。これだと熱湯の存在意義はどこにあるのか。


主浴槽は向かって左(手前)側が気泡風呂(バイブラ)で、真ん中はボディジェットのような設備。ボタンを押すと噴出する。一番奥に電気風呂がある。
ここで感心したのは、タイルによって図柄が表現されてることだ。このセンスは冴えてると感じた。
たとえばテトリスのような形で雲が表現されている。タイルの半分は黄色に塗ることで三角に見えるが、その三角形を組み合わせることによってヨットを表現していた。緑の塊は、山だろうか? まさに逗子の風景だ。こうしたタイルを使った表現は今までなかったので斬新だった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ引用
▲写真は女湯。男湯と微妙に違う


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ引用


一番奥には、別の空間のように入り口がすこし囲い込むようになっていて、そこだけ外壁が黒く塗られている。左の壁沿いに炭酸泉がある。
3人ぐらいが入れるスペースで、温度は38℃ほど。炭酸の濃度は正直高いといえず、ほぼ炭酸の効能は感じなかった。
しかし面白い試みだと思ったのは、コピーされた絵本がラミネートで外壁に張られてあったことだ。
全部ではなく、数頁だけ週ごとに入れ替えてるようである。なので次回は次の日曜日と予告されてあった。
この時に張られてあったのは「かわいそうなぞう」(文つちや ゆきお 絵たけべ もといちろう)である。
内容は、戦時下において餌をもらえず苦しむ象と、その姿があまりに不憫で耐えきれず餌を運んでしまう飼育員を描写した場面である。読んでてうかつにも泣きそうになってしまった。
こども向けの言葉であるが、大人が読んでも感銘する文章だった。


この絵本が飾られてあったことで、先ほどの主浴槽のタイルの謎が解けた。ここは絵本の世界観をもちこんだ空間だったのだ。こういうテーマを取り込んだ感性の良さに脱帽した。
そういえば入り口の棚下には、子ども用の椅子や桶が用意されていたり、子どもを意識してることが随所に感じられた。


客層は脱衣場に入ると、若い人が「あちぃ」と言いつつドライヤーをかけながら鍛えられた体を披露しており、若い人にも支持された銭湯であることが分かる。浴室では高齢者が数人おり、中高年もチラホラと年齢層は幅広い。


東逗子は鎌倉の近くありながらほとんど地元民しかいないような田舎であるが、海の近くには日本有数の高級住宅街があったりと、知る人ぞ知る景勝地である。そうした周囲の環境と調和されたデザインは本当に見事だった。
絵本の世界が銭湯と親和性があるのも大きな発見だったし、なによりもその選択眼は最後まで感心しきりだった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 東逗子
経路 川をわたる
周辺の環境 山、住宅

●空間演出
建物外観 最新の建物
壁画・眺望 ドット絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 熱湯、バイブラ、ボディジェット、電気風呂、炭酸泉
サウナ なし
温度 44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 落ち着いている
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり

◆人
受付 50代の女性
客層 幅広い年齢層


【案内】

住所
〒249-0004 
逗子市沼間1-19-11

電話
046-871-3929

営業時間
土日祝13:00~22:30
平日15:00~22:30
定休日木曜日

神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ転載

東京豊洲 万葉倶楽部(東京・市場前)

2024-08-17 07:14:00 | スーパー銭湯
#東京豊洲
万葉倶楽部




ゆりかもめ
#市場前駅
▲市場前駅


▲改札口を抜けると

▲右に進めば千客万来にむかう

▲ここを左折


▲途中で右を見れば大きな建物があるが、それが万葉倶楽部だ


▲千客万来の入り口がみえてきて

▲中へ入っていく

▲あとは真っ直ぐ進むだけ






▲万葉倶楽部を見上げる

▲左をみると、入り口があり

▲案内に従う。万葉倶楽部は7階で、無料の足湯は8階にある


出典:ニフティ温泉ホームページ引用
▲8階の足湯

▲入り口に入る


▲カメラがずらり。万葉倶楽部はもともとカメラ屋さんで、昭和32年から平成8年までカメラ一筋だった。ところがなにを思ったのか平成9年から湯河原で万葉倶楽部を開業している。いまやお風呂屋さんが本業だろう


▲万葉倶楽部の入り口。案内係りの人が立っている。スーパー銭湯の入り口で案内係りがいるのはちょっと記憶にない。
入って右側にエレベーターがあり、そのエレベーターにもエレベーターガールならぬエレベーターおじさんが操作してくれる。
少ない人間で仕事を回すのが時代の流れであるが、ここはそれに反してずいぶんと人をかけたところだ

▲エレベーターであがっていくと千客万来が一望できる


7階に到着すると、帰りのお客さんと入れ違い、左の通路に進めば受付のフロントがある。



入り口のまえには20代ぐらいの女性がクーポンの案内などをしていた。「おひとり様ですか?」と聞かれて「一人です」と答えると、ちょっと微妙な沈黙が流れる。そのあとで都民だと受けられるクーポンものもあるのですが?と教えられたが、「都民ではないので大丈夫です」とお断りした。
受付には、20代の女性がふたりと40代ぐらいの男性がおり、自分が対応してくれたのは突如現れた40代ぐらいの女性。
常に笑顔をみせながら親切に対応してくれて、さすが大手のスーパー銭湯だと感心した。
まずはクーポンとか招待券とかありませんか?と聞かれて、値段が3パターンあることを伝えられる。通常の入浴と、岩盤浴セットと、長時間滞在セットだ。
通常の入浴でいいですと伝えると、
「はじめての利用ですか?」と聞かれたので「そうです」と答えると詳細を案内してくれた。会員登録をすすめられたが、何度も来るところではないだろうと判断してお断りした。
最近のスーパー銭湯は手続きが複雑化してるが、ここも例外に漏れず。
ICタグが渡されて、財布代わりになると言われるのは他のスーパー銭湯とおなじだが、靴は靴専用の袋に入れ、ロッカーは自分で選べない。傘があれば傘もそのロッカーで保管するのは後で判明した。
帰りの時は自動精算機が使えるが、支払いはクレジットと一部電子マネーのみ。
それ以外の人は受付で対応してもらわなければならない。
最後はQRコードが印刷された紙を渡されて、ゲートの端末(ガラス面)にタッチすると退場することができる。
と大ざっぱにではあるが受付でこれだけ言われるので、はじめての人は頭に入れるだけで一苦労である。
業界が集約してる途中(カーシニゼーション中)なのか分からないが、今は色々とありすぎて戸惑うことが多い。「便利は不便」とはまさにこのことで、いつか統一される日が来るのだろうか。


受付をすませて靴を袋に入れると、次は館内着の選択が待っている。
こちらもいろんな浴衣を選ぶことができ、長く滞在する人は着たほうがいいだろう。自分は長く居続けるつもりはなかったので手にすることはなかったが、ほぼ9割近くの人は館内着を着て過ごしていた。遠目でみるとみんな同じ服を着ていて異様な集団にみえる。


館内着のあるところから右側に向くと、お土産や雑貨を扱ったスペースがあり、その先に進むとエレベーターや階段がある。それで浴室の6階に向かう。先ほどの館内着があるところの左は、小さなクレームゲーム機と子ども遊び場があったが、ともに狭いスペースだった。


6階に到着すると左が男湯で、右が女湯。
女性のほうが多いのか、向かう途中では多くの女性とすれ違う。
のれんをくぐると、ここの脱衣場はかなり広い。
ロッカーが横列に並び、そのロッカーの列ごとにタオルが綺麗に積み重なっていた。それを自由に手にとって使う仕組みだ。こういうのは便利で良い。
ドレッサーは、フェイスケアやスカルプケア、それと綿棒やティッシュはお決まりであるが、ブラシに、爪切りまであった。爪切りは他人と共有するのは個人的にちょっと抵抗がある。


浴室は緩衝スペースを抜けて中に入ると、一目でシンプルな作りと分かる。
すぐ右側には立ちシャワーがふたつあり、左手には洗い場のカランがあった。
このカランは工夫が施されていて、シャワーのヘッドが4種類もある。
最初に使ったのは勢いはあるもののノズルの幅が広いので使ってて微妙な感じだったが、白い丸みのヘッドはすごく密度が高くて勢いがある。ほかには一般的な通常のシャワーと、ジェットとミストを切り替えることができるミラブルみたいなヘッドもあった。
個人的には、やはり密度の高いヘッドが一番使いやすかった。複数のシャワーヘッドがあると人それぞれの好みで使いわけられるので、ほかのスーパー銭湯も同じようにしてほしいと思った。
備え付けは無名のメーカーが作ったものもあれば、クラシエの備え付けがあったり、シェービングフォームやハンドソープも置いてある。
カランの付近には、ナイロンタオルや歯ブラシ、ひげそりも用意されていた。


浴槽は、横に並んでいて、右から見ていくと浅浴槽と寝湯が一体になっており、入っているお湯は、湯河原から運んできた温泉である。
見た目は無色透明で、匂いはほとんど感じられないので最初は普通の白湯かと思った。
寝湯のジェットは最近の泡立たないものなので当初こそなにも出てないのかと思い腰をおろすと勢いよく噴出していて、不思議な感覚である。
温度は41℃ぐらいだろうか。


出典:ニフティ温泉ホームページ引用


そこから左隣が高濃度炭酸泉で、そんなに濃度は高くなく、標準的な濃度かなという感覚。温度は38℃ぐらいだった。
通路を隔てて、一番ひだりにあるのが水風呂で、水温は18℃ぐらいと標準。とくにこだわったところは感じなかった。


サウナは二種類あって、塩サウナとドライサウナである。
塩サウナはカランに隣接していて、中に入るとあまり人気がないのか先客はひとりのみ。しかもちょうど出るところだった。
左右に長いすが並び、部屋の奥に大量の塩が盛られていた。
温度はミストサウナにしては熱めのほうかもしれない。


ドライサウナは塩サウナの横で、こちらも昨今のサウナブームにしては空いている状況だった。
入った瞬間はそんなに熱く感じず、スーパー銭湯なので無難な温度設定なのかと思っていたら、自動ロウリュをやっていたようで、一定間隔で水を落としてる音が聞こえてくると、その都度静かな熱波がジワジワと肌を覆い、かなり本格的なサウナであることがわかった。


露天風呂は、内風呂のちょうど裏側にあり、扉をあけて外に出ると露天風呂が横に並ぶ。とても開放感ある空間だ。
こちらも湯河原から運ばれた温泉で、浅浴槽とジェットの組み合わせになっている。ジェットのところは石が並び、それが仕切り代わりになっていた。
売り文句なのが、「東京湾を見渡せる露天風呂」「海を望む絶景」
ここもしっかりと白いドットの膜で目隠しされていて、ハッキリみえるのは高層マンション群(オリンピックのときの選手村だったところ)だけだ。
ただ、左の隅にはベッドチェアが複数並ぶのだが、そこで立つと下まで見下ろすことができる。


出典:ニフティ温泉ホームページ引用

▲こちらは7階のラウンジからの眺めだが、ほぼ同じ景色。東京湾というよりもまだ隅田川ではないかという気もしなくもないが、左手をみればウォーターフロントが広がっている


客層は友人同士やカップル、家族連れがメインかもしれない。外国人も何人か見かけたが、羽田空港にある泉天空の湯ほどではなかった。


値段はスーパー銭湯の中でもかなり高額な部類で、入浴だけで3850円+入湯税150円が掛かるので合計4000円。
岩盤浴は別途1500円なので、入浴だけでふらっと入ってサッと出て行く施設ではないだろう。ほとんどの客が長時間滞在を前提としている。
ということで入浴施設がメインではあるが、一般的なスーパー銭湯と比べても特段広いとか設備が多彩とかはなく、むしろ設備の数は絞られていた。
あくまでも他の設備を巡って1日ゆったりと過ごす場所である。その全体の利用を考えると、この値段はむしろコストパフォーマンスが高いと言えるかもしれない。一方で、お風呂の施設だけで考えたら、まったく値段に見合わない。
食事処は和食、中華、洋食と満遍なく用意され、ブュッフェ形式もあり(ソフトドリンク飲み放題で大人2300円。アルコール飲み放題で3900円)、誰もが楽しめる安定感抜群の総合複合施設だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 市場前
経路 千客万来を通る
周辺の環境 千客万来

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 めちゃくちゃ広い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 寝湯、水風呂、高濃度炭酸泉、露天風呂
サウナ あり
温度 41℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧、親切
清潔さ きれい
貸しタオル あり(入浴料込み)
備え付け あり

◆人
受付 幅広い年齢の男女
客層 幅広い年齢層


【案内】

住所

東京都江東区豊洲6丁目5番1号(豊洲市場に隣接)

電話

03-3532-4126

営業時間

24時間
<朝風呂>6:00 〜 9:00
<岩盤浴>11 : 00~深夜 3 : 00
<ボディケア・足つぼ>
 11:00~翌4:30(受付3:30まで)
<タイ古式・バリニーズオイル>
 11:00~23:00(受付22:00まで)
<中国式足底健康法・アモイ式リンパセラピー>
 11:00~翌4:30(受付3:30まで)
<あかすりエステ>
 11:00~翌2:00(受付1:30まで)
<骨盤ストレッチ>
 11:00~翌2:00(受付1:30まで)

定休日

無休
※施設メンテナンスによる臨時休館有り

アクセス

※2階にてゆりかもめ「市場前駅」とペデストリアンデッキで連結 ≪ゆりかもめ 「市場前駅」から徒歩4分≫
≪東京BRT 「豊洲市場前」から徒歩3分/「ミチノテラス豊洲(豊洲市場前)」から徒歩7分≫
≪都営バス 「市場前駅前」から徒歩5分/「新豊洲駅前」から徒歩9分≫

駐車場

入庫から7時間まで1,200円
客室利用のお客様・深夜料金をお支払いのお客様(上限20時間)1,800円

料金

<マル得入館セット>
大人:3,850 円
小学生:2,000 円
3歳~未就学児:1,400 円
未就学児:無料

<朝風呂>
大人:2,200 円
小学生:1,100 円
3歳~未就学児:800 円
未就学児:無料

<深夜追加料金(深夜3時以降)>
大人:別途3,000 円
小学生:別途1,500 円
3歳~未就学児:別途1,500 円
未就学児:無料

※マル得セット入館料は入浴料・浴衣・バスタオル・タオル・館内利用料金のセット割引料金です。
※入湯税別途150円かかります。(12歳未満非課税)

<館内延長料金>
大人:400 円 1名1時間当たり
小学生:200 円 1名1時間当たり
小学生未満:200 円 1名1時間当たり

<家族風呂>
1時間4,500円
※別途入館料が必要です。

<岩盤浴>
大人:1,500円
※小学生以下は岩盤浴をご利用できません。
※岩盤浴着がついております。
※定期的に清掃をしております。

※ニフティ温泉ホームページ転載

金星湯(東京・東十条)

2024-08-10 05:57:00 | 銭湯
#金星湯




JR京浜東北線
#東十条駅
▲東十条駅



▲南口の改札口

▲改札口を抜けて、このまま目の前の横断歩道を渡る

▲左に階段があり

▲降りて



▲右上に見える新幹線の高架線沿いをひたすら歩く





▲公園を通り過ぎて

▲この日はお祭りの日だったようだ

▲ここを左折する

▲すこし歩くと

▲4つもある分岐点にさしかかる

▲右から二番目のピザーラがある通りを進む。厄介なことにピザーラが2つ並ぶが、左のピザーラのところ

▲まいばすけっとを通り過ぎて

▲写真で左奥に工事中のブルーメッシュが張られてある建物があるが、その横に金星湯がある


▲なので一度左折して

▲右にすすみブルーメッシュを目指す

▲そのブルーメッシュの左横に進むと

▲金星湯がある




▲なんとも昭和チックな置物


▲ユニークなのれんだ


扉をあけると、ここはふつうの銭湯と比べちょっと変わったところである。
入ってすぐ右のところが受付で、対応してくれたのは50代ぐらいの男性。
のれんにはスキンヘッドの高齢男性が描かれているが、おそらくお父さんのほうか。息子さんはまだだいぶ髪があるほうだった。愛想こそそんなにないものの気さくで感じの良い人だった。
「貸しタオルありますか?」と訊ねるとすかさず手を伸ばして出してくれて、千円札を出すとお釣りは450円。
東京の銭湯が550円に値上げして初めての銭湯だった。それまで神奈川県が日本一高かったが、すかさず値上げして銭湯料金日本一に返り咲いた。


ここが面白いのは、フロントまわりがカウンター席に囲まれ、飲食することができることだ。
日曜日の午前中に限りモーニングをやっている。どんな味なのか気になる部分もあるが、そこまで期待する気持ちにもなれず(専門店じゃないので)今回は午後にたずねた。
幸いなことに(?)、この日は日曜日だったが急遽モーニングは出せないと張り紙があって、朝からこなくて正解だった。モーニング目当てに来てたらガッカリしただろう。




そのカウンター席を通り過ぎた奥に銭湯の入り口がある。
左が女湯で右が男湯。




のれんをくぐると、左側と手前に靴箱がある。
やや雑然とした印象を与える脱衣場で、縦長の空間になっていた。
真ん中には小さなテーブルが二つ重なって置かれ、白いベンチがある。


ロッカーは左右の壁際に並び、ロッカー自体はすこし小さいかなという印象。
奥の右にトイレ。その横に非常口と書かれた扉があるが、その目の前にマッサージチェアが置かれてあった。
ところで銭湯とは直接関係ないのだが、夏は来る途中で汗が止まらず、銭湯で汗を流しても着る時にTシャツが汗くさくていつも嫌な思いをしていたが、最近になってクエン酸のすずき洗い専用を使ったら汗を流しても汗くささが消え、これなら銭湯であがっても嫌な思いをしないで済むと意気揚々とやって来た。
そして金星湯でタオルを借りたら、かなり生臭く、汗を流したのに臭いがついてしまった。
無料だったので文句を言えた義理ではないが、夏はやはり臭いまま帰る宿命だったようだ。


服を脱いだあとに浴室の扉をあけると、思いの外そんなに広くはない印象の浴室になっている。
真ん中に島カランがあり、ほかには左の壁沿いにも並ぶが、右側は手前側に立ちシャワーが2つ、左の手前に立ちシャワーが1つ。ただし右側はお湯のシャワーのみで、水を出せるのは左手前の立ちシャワーのみだ。別々に2つのヘッドがついていた。

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲受付周りの派手なカウンター席と比べると、対照的に白を基調としたシックな装い


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらはおそらく女湯


浴槽はいちばん奥にあって、ほぼ真ん中だけど左寄りに設置してある。
浴槽の中は左右に分かれ、左側がジェットバスで浅浴槽。ただし、ひとつのジェットバスがほぼ壊れていた。
右側が深浴槽で、座湯が2つ並ぶ。奥行きがあるので座るタイプだけど寝湯みたく体を預けて寝てる人がいた。
温度は45℃ぐらいで、けっこう熱い。最初は躊躇しだが、死ぬ温度じゃないと覚悟して肩まで漬かるものの、やはり刺激の強さで一度出てしまった。


通路を隔てて右側に水風呂がある。こちらの水風呂は蛇口から水が出っぱなしで、チラーとかで冷やしてるタイプじゃないだろう。なので手をつっこんでもそんなに冷たくないと感じた。
通路の奥には扉があるが、おそらくサウナだったものが壊れてそのまま放置されてるのだろう。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲いまは亡きサウナ


壁絵は、絵というよりも飾りみたいな感じでささやかにヨットとカモメの絵がタイルに描かれている。
意識しないと見逃してしまう程度のものだ。


客層は最初こそ高齢者ばかりかと思ったが、ちらほら若手の人を見かけたのと、先ほどの途中で祭りをしていた人たちがドッと押し寄せてきて、若い人が一気に増えた。
見るからにヤンチャそうな人たちで、外に出たときは倉庫で使うフォークリフトに本来一人用のところを何人も乗って走っていた。


東十条というと土地勘はまったくないのだが、けっこう下町の雰囲気を残しており、ここは元々おおくの銭湯が密集していた地帯だった。今はいくつもの銭湯が廃業してしまったけれども、その生き乗りのひとつが金星湯である。

▲東十条の南口近くに地蔵湯というのがあったが、いまはマンションになってしまった


▲お地蔵さんは残ってた


客層は地域に根ざした人たちが多いのか、受付の近くではみんなで和気あいあいと話し合っててにぎやか。女湯からもたえず声が響き、銭湯の理想的な風景という感じである。
こうした老舗ながらも、半分は喫茶店のような作りで日曜日はモーニングをやってるなど、レトロとユニークさを掛け合わせた面白い銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 東十条
経路 線路沿い
周辺の環境 住宅や公園

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 ヨットやカモメのタイル絵
統一感 あり
置物 カウンター
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 ちょっと雑然としてる
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 薬湯、ジェットバス、座湯、水風呂
サウナ なし
温度 45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 親しげ
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 幅広い年齢層


【案内】

住所
〒114-0002
北区王子4−1−3

電話番号
03-3919-1637

アクセス
東京メトロ南北線「王子神谷」駅下車、徒歩5分

休日
金曜

営業時間
15:00−25:00、土曜15:00−22:00、日曜・祝日8:00−12:00、15:00−22:00

※東京銭湯ホームページ転載

あづま湯(朝霞・朝霞)

2024-08-03 08:27:00 | 銭湯
#あづま湯




東武東上線
#朝霞駅
▲朝霞駅

▲まごうなき埼玉。東京との境に位置しているので、東京のような雰囲気も

▲降りて改札口

▲改札口を出て右側の東口に進む


▲東口

▲階段を降りて

▲外に出たところ

▲そのまま迷わず直進する

▲横断歩道を渡り

▲右側に進む

▲まっすぐ歩き


▲突き当たりを左折

▲すると、もう目の前にみえているマンションがあづま湯だ


▲到着


▲入り口には、店主交代の張り紙がはってあった


開店時間の5分ぐらい前に行くと、余裕をもった開店をしてるのかちょうど開くタイミングだった。待っていた複数の客が我先へと入っていく。
それを見守りながら、さばけた頃合いを見計らって入店。




玄関のスペースはかなり広くて、スーパー銭湯と比肩するほどだ。
券売機はその下駄箱の端っこにあり、チケットを購入する。入浴料は500円と東京の銭湯が2024年8月1日から550円に値上げされたことを考えると、リーズナブルに感じる。
中へと入っていくと、最初はロビーであるが、こちらも想像以上に広い。なかなか一般の銭湯でここまで広いところはないだろう。
無駄がなくてすっきりしており、控えめな飾り付けが心地よい安らぎを与えてくれる。どことなく平成にありそうな雰囲気を感じると思ったら、リニューアルしたのが平成9年(1997年)。まさに平成レトロなところである。


▲青い椅子がいかにも平成の頃の公共施設っぽい


受付は入って右側にあり、高めのフロントになっている。座るのは30代半ばぐらいの女性。
丁寧に対応してくれるし笑顔も見せてくれるが、寂しげな雰囲気もあった。帰りのときは手持ち無沙汰な様子で目線を落として自分の指をいじっていた。
入浴料と貸しタオル(50円)のチケットを渡してタオルを受け取り、奥へと進む。左が男湯で右が女湯。
フロントの横には自販機が複数並び、飲み物やセブンティーンアイスまで置いてあった。


のれんをくぐると、これまた脱衣場の広さに感嘆。万葉倶楽部みたい大型複合施設と比べるとさすがに見劣りするが、一般的なスーパー銭湯とくらべても遜色なし。
ロッカーは手前と左壁沿いに並び、手前は縦長で、左壁が普通のサイズだった。
夏ということで、汗で濡れたTシャツを乾かすために裾を挟んで外に垂れ下げてる人がいた。
真手前に座るテーブルがあり、さらにその奥に普通のテーブルがある。一番奥は、小さなテーブルが並ぶ。休憩で居場所に困る人はいないだろう。
洗面台は奥の右側に三つ並び、右の手前にはトイレとトイレ用の洗面台まである。入り口付近にはあんま王(何代目かは確認しなかった)のマッサージチェアがあった。


浴室扉をあけると、やはり浴室も当然ながら広い。ホームページによるとカランの数は30もあるそうだ。
島カランが2つと右の間仕切り壁にもカランが並び、シャワーの勢いはきわめて良好。一方で、最初に出てきたのはかなりぬるく、しばらくするとかなり熱くなり、それから間もなくぬるくなり落ち着かなかった。
男性店員(新しい経営者だろうか?)がしきりに何度も行き来して、カランのお湯を出しては手のひらで温度を確かめていた。温度調節に不慣れで苦労してるのかもしれない。
シャワーを浴びながら気になっていたのが、スピーカーから音が鳴り響いていたこと。なんだろうと思ってたら、テレビが浴室内に設置されていた。


浴槽は奥にあって、大きく3つに分かれる。真ん中が主浴槽だ。
右から見ていくと、深浴槽になっておりハイパージェットが2つ。そこから左隣が電気風呂。主浴槽の左全体は浅浴槽で、寝湯やボディジェットなどが複数並んでいた。ジャグジーの種類がそれぞれ異なるのは贅沢な感じ。全体の温度は41~42℃ほどだった。
この主浴槽に隣接して左右に円形の浴槽がくっついている。
右側が薬湯で、温度は43℃ぐらいだろうか。4人ぐらいが入れる広さだ。
この日の薬湯はやや抹茶色をしていたが、なんの薬湯か分からなかった。ここの頭上にテレビが設置されてある。ちょうどパリオリンピックが開催された直後だったが、オリンピック関連ではなく野生動物の番組が流れていた。
左側の浴槽は水風呂で、水温は18℃ぐらい。こっちも広さは4人ほどが入れる大きさだった。
この水風呂に隣接してサウナがある。サウナも本格的で15人ぐらいが入れる規模。ポテンシャルは十分で、新しい仕掛けを用意すればサウナーたちが集う場所になるだろう。


さらに露天風呂も備えており、浴室の左側に出入り口があった。外に出ると青天井の露天風呂で、駅前にあるマンション銭湯なのに、まさか露天風呂まであるとは思いもよらなかった。


露天風呂自体はそんなに大きくないものの、外気浴ができるように壁沿いに沿ってベンチが並ぶ。
壁に沿った部分は天井がついているが、太陽の光が差し込む部分のベンチだけ白く吹いていた。紫外線による蓄積したダメージの恐ろしさを感じた。


露天風呂自体はほぼ三角形の形状で、5人ほどが入れる広さ。石作りで典型的な露天風呂と言える。温度はぬるめで40℃ぐらいだろうか。
秋から冬にかけての外気浴は気持ちいいが、盛夏の外気浴はよけいに汗をかくだけなので、はやく撤退して脱衣場で涼む形となった。


壁絵はチップタイル絵で、躍動感あるイルカが壁一面に大きく描かれている。
このような絵を選んだあたりに、前の経営者は伝統に縛られない新しい時代の銭湯を作ろうした野心を感じた。


客層は高齢者が中心だが、中年男性のグループが水風呂で水を掛け合いながらはしゃいでいた。大声で笑っていたり異様な雰囲気。銭湯巡りをしていて騒がしい客は希に遭遇するが、初老も混じったオジサンたちが中学生みたいに騒いでるのは初めて見た。従業員は横目でみていたが、とくに咎める様子もなかった。


ところで入り口の張り紙を紹介したとおり、あづま湯は8月から新しい経営者のもとで運営される。
今までの経営者は諸事情により経営を続けることが困難となったそうだ。これだけの銭湯を手放すことは苦渋の決断だったろう。駅前という好立地だけに非常にもったいない気がした。
新しい経営者は「銭湯の担い手養成講座」を受けた人から選ばれたと経緯が書かれてある。しっかり雑巾掛けを仕込んでおいたから、常連客のみなさんは安心してくださいということか。
山形県酒田市出身の38歳。家族は妻とふたり。東京大学出身で、これまでコンサルタント業につとめていたという。
こんごの変化としてはインターネットを通じた情報発信やキャッシュレス対応、サウナ機能の拡充など時代の流れに沿った改革がなされる予定だそうだ。
とはいえ軌道に乗るまでは既存の設備を使いながら、従来通りのやり方を踏襲するだろう。ただこうした異分野を経験した新しい血が入ることは、いずれ進化した銭湯をみせてくれるのではないかと期待している。それが銭湯業界全体まで波及するかどうか楽しみである。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 朝霞
経路 東口から徒歩2分
周辺の環境 商店街

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 飛び跳ねるイルカ
統一感 あり
置物 花
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 かなり広い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 各種ジャグジー、薬湯、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 40~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし

◆人
受付 30代の女性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所
 朝霞市根岸台6-2-35

電話
  048-461-4921

営業時間
 午後3時から午前0時

定休日
 毎週金曜日

主な設備
・気泡風呂、ヘルツバス、エステバス、薬湯風呂など12種類
・サウナ有り

最寄りの駅等
 東武東上線 朝霞駅東口(旧北口)徒歩1分

駐車場
 あり(19台)

※朝霞市ホームページ転載