銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

大塚湯(東京・祐天寺)

2018-04-28 20:55:02 | 銭湯
東急東横線の祐天寺駅に降りると、東口を出てそのまま住宅街の中へ入っていったところに大塚湯がある。
この日は日曜日とあって朝風呂があるので午前中から訪ねた。
外観は大きな建物であるが、浴室自体はとても小さく、シンプルさにこだわった玄人好みの銭湯だった。


▲祐天寺駅 


▲横浜方面へ線路沿いを歩く


▲駐車場のところを左折して


▲左折したところ


▲突き当たりを右


▲さらに左折


▲曲がったところ


▲また右折




▲左折


▲しばらくまっすぐ歩く






▲大通りに出る


▲その奥のところに細い道の入り口がある


▲ひたすら真っ直ぐ












▲途切れたところを一度右折


▲またすぐ左折


▲真っ直ぐ進む






▲左折


▲また右折


▲坂道をのぼる








▲突き当たり


▲左折したところ




▲ここらあたりで大塚湯の建物がみえてくる




▲到着 


▲けっこう歩いた


入り口に入って目の前の下足箱に靴を預けると、左側にフロント。ほとんど装飾らしいものはなく事務的でガランとした印象だ。
受付に座るのは40代後半か50代前半ぐらいの女性だろうか。とても感じの良い女性でお金を支払うといきなり「走ってきたのですか?」と聞かれた。「歩いてきました」と答えたのだが、どうやら化繊パーカーを着ていたのでランナーと勘違いしたらしい。


男湯のある右側ののれんをくぐると、脱衣場もまたこじんまりとした空間になっていて、かなり狭い。
ロッカーは手前と左右、さらに真ん中にもあって青色で統一されている(下足箱も青色)。真ん中の島ロッカーは背が低く、物が置けるようになっていた。
左側奥に洗面台と体重計。右側奥にトイレとかなり簡潔。


浴室に入ると、浴室もまた小さい。それと珍しい形状をしている。
浴室全体は楕円形の真ん中を切り取ったような奥行きのある丸みを帯びており、真ん中にあるカランは点対象のような(ざっくり言えば埴輪の腕のような形の)石作りだ。そのため上部が平面になっている。ただ狭い浴室だけに、これだけで無駄にスペースを取ってないだろうかという気がした。
天井は低く、一階分ぐらいの高さしかない。いちおう真ん中がくり抜かれているが、ほとんど変わらない感じだ。
それと左右の壁にも湾曲に沿ってカランが並ぶ。手前左右には立ちシャワー。右の立ちシャワー横にはサウナがあるが、朝風呂の時間帯では稼働していなかった。
あと桶はケロヨンではなく、特製の物を用意されている。このあたりに、店のこだわりを伺わせた。


浴槽は最近の銭湯にしてはめずらしく、奥に一つあるのみ。銭湯における浴槽とはいわばメインディッシュ。
これだけで勝負しようとするわけだから、よほどの自信があるのだろう。形も浴室に併せて丸みを帯びており、空豆を横にしたような形状をしている。
ジェットは3つほど真ん中にあって、あとは白湯なのでまったくシンプルである。壁絵などの装飾も一切排除している。
お湯の温度は温度計が43℃を示していたが、おそらく45℃ぐらいだろう。


客層はほとんど高齢者であるが、若い人もいた。常時2~3人で、朝風呂は11時に閉店するのだが、10時半過ぎになると自分1人だけとなった。
時間も迫ってひとりぼっちだと出なくちゃといけないかなぁという気分になって体を拭き始めると、ちょうど店主らしき男性(おそらく旦那さんだろう)が姿を現し「ありがとうございました」と言って浴室に入ってきた。それから口笛を吹いたり鼻歌を歌いながら浴槽のお湯を撒き始めた。
そんな店主の姿を見ながら脱衣場で着替えていると、受付の女性がもうお客さんがいないと勘違いしたらしく電気を消されてしまい、中は真っ暗に。
ほとんど着替え終わっていたので問題はなかったのだが、出ると驚いた様子で「ごめんなさい。いないと思って電気消しちゃった」と言われた。
最初から最後まで天然ぽいところのある女性だったが愛想が良く、また来たいと思える銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 祐天寺(公式はJR目黒駅)
経路 住宅街に入る
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 マンション銭湯
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 薄暗い
★設備
休憩所 ほぼなし
脱衣所 狭いが清潔感がある
シャワーの出 普通
浴槽の種類 ジェットバス
サウナ あり
温度 45℃近く
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 感じがとても良い
清潔さ きれい
貸しタオル なし(タオルセット150円)
備え付け なし
◆人
受付 40代後半ぐらいの女性
客層 高齢者や若い人も


【案内】

住所
〒153-0063
目黒区目黒4−21−19

電話番号
03-3719-0451

アクセス
山手線「目黒」駅よりバス。「自然園下」下車、徒歩5分

休日
土曜

営業時間
15:00−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

反町浴場(横浜・反町)(1階浴室)

2018-04-21 08:24:56 | 銭湯
東急東横線の反町駅を下車して改札口を出ると、振り返った先に反町浴場がある。徒歩なら1分ぐらい。
前回は2階浴室だったが、今回は1階浴室。
設備の充実した銭湯でいつ行っても賑わっている銭湯だ。



▲反町駅




▲改札口をでて左に曲がって




▲まっすぐ進む












▲到着


入り口は広く間取りが取られており、靴を脱ぐと右側に靴箱。通路に沿った途中に券売機がある。左にはフロント。いちばん奥は休憩室だ。
今回フロントに立っていたのは60代ぐらいの女性。チケットを渡して貸しタオルを受け取り、この日は1階の浴室へと向かう。
のれんをくぐると、右側にロッカーが並び、左壁の裏にもロッカーがある。その奥がトイレ。
脱衣場は規模にしてはそんなに広くもなく、人が多いのでいつも窮屈。
それと厳密に真四角ではなく少し歪んだ形をしており、ロッカーがくの字になっている。
洗面台は左奥にあって、体重計はロッカー横。表示が見やすい。


浴室に入ると凝った造りをしていて、説明するのにかなり面倒だ。全体をざっくり言えば、凹の文字をひっくり返したような動線の形をしていて、そこにカランやサウナ、浴槽が並び、真ん中には露天風呂がある。


細かく見ていくと、入り口の目の前に掛け湯があって、その奥に桧風呂。桧風呂は小さいけれども、無理すれば3人ぐらいは入れそうなスペースである。
その奥に水風呂。その水風呂に隣接する形でサウナがある。
さらに両脇にカランが並ぶ。
と、このラインだけでも十分に一つの銭湯として成立しそうなのだが、ここまでは反町浴場にとってプロローグに過ぎない。なぜなら主浴槽と露天風呂が控えているからだ。


主浴槽はすべて白湯であるが、左手前に浅いスペースがあって、その中から湧出口がある。炭の入った袋が置かれてあるので、炭の効果でお湯が濾過される。さらに奥にも浴槽が続いていて、穴蔵風呂と命名されている。
穴蔵といっても単に屋根が突き出ただけの暗い場所に過ぎないのだが、なんとなく喧騒から逃れるような場所になっており非常に落ち着く。


それと浅浴槽の右側にはボディージェット、パワージェット、目立たない隅っこに電気風呂がある。あまりの目立たなさに、うっかり足を入れて感電してしまうことが何回かあった。
ここまでが44℃ほどの温度でけっこう熱い。こうした規模の銭湯にしては心意気を感じる熱さだ。


さらに仕切られた隣は狭いけれども低温風呂。浅浴槽部分と寝湯が続いていて温度は39℃と長湯にはもってこいである。
後ろを振り向けば壁際にカランが続く。
くわえて屋全体の真ん中に位置するのが露天風呂。扉を開けて中に入ると(というか外に出ると言うべきか)、目の前に石造りの浴槽があって、ちゃんと外気浴のできるスペースが確保してある。建物の底と真ん中に位置するので、仰げば建物の壁と四角に切り取られた空が見えるのみ。
左側に打たせ湯があるが、あとは普通の露天風呂だろう。温度は41℃とやや控えめな温度であるが、無難な温度ともいえる。


客層は高齢者もいるが、むしろ中年あたりがボリュームゾーンかもしれない。若い人もけっこう目立っていて、親子連れも少なくない。いつも賑やかな場所だ。
壁絵は、なぜか皇居の二重橋の写真が飾ってある。
全体的に色んな設備と温度のバリエーションが豊富なので、退屈しないし、熱いお湯が好きな人も苦手な人も子どもも楽しめる銭湯ではないかと思う。
雰囲気的にはちょっと暗めなところもあるが、それが自分にとってはお気に入りのところでもある。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 反町(たんまち)
経路 すぐそば
周辺の環境 飲食店
●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 皇居の二十橋
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう
★設備
休憩所 一階奥
脱衣所 いつも混雑している。
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 桧風呂、水風呂、穴蔵風呂、ボディージェット、ハイパワージェット、電気風呂、寝湯、低温風呂、露天風呂、打たせ湯
サウナ あり
温度 39℃、41℃、44℃
棚 なし
男女入れ替え あり
■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(洗剤の匂いがしっかりする)
備え付け なし
◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 幅広い年齢層


【案内】

住所
〒221-0831 
横浜市神奈川区上反町1-5-2

電話
045-321-2816

営業時間
12:00〜24:00

定休日
毎週水曜日

東急東横線反町駅徒歩3分

※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

大黒湯(東京・祐天寺)

2018-04-14 07:11:03 | 銭湯
東急東横線の祐天寺駅を降りて線路沿いを少し歩くと、住宅街の奥まったところに大黒湯がある。
建物や浴室はいかにも古典的な作りではあるが、とてもきれいで手入れの行き届いた正統派の銭湯だった。



▲祐天寺駅


▲まずは線路沿いを渋谷方面に歩く




▲線路の下を潜り




▲左側に出る


▲道の両脇には石が整然と置かれてあった






▲突き当たったところ


▲左折する


▲まっすぐ歩いて


▲坂道を降り始めたところを右折


▲右に曲がったところ


▲すぐに分かれ道が出てきて左




▲細い道が見えてくるので、その駐車場裏の細い道を通る












▲突き当たって


▲左折する


▲すると大黒湯がみえてくる




▲大黒湯に到着



着いたのはちょうど開店前の時間帯で、高齢者の男性がポツンと一人座っていた。ほかの銭湯だとだいたい最低でも2~3人はいるので一見さんの自分も含めて2人は寂しいなと思っていた矢先にガラガラとシャッターがあがって背の高い男性が顔を覗かせる。見た目30代後半ぐらいだろうか。
話し方や表情がいかにも穏和そうで、印象がとても良い。
入り口の目の前にある小さな下足箱に靴を預け左側に進むと、受付のフロントがあり、奥にはテレビ。家庭的な感じの椅子がフロント前に並んでいる。
お金を支払って貸しタオルをかりると、かりる際に「使い終わったらこちらに戻してください」と説明を受ける。


右側の男湯のれんをくぐると、すぐ目の前に冷蔵庫。右側にロッカーが並び観葉植物がその上に並んでいる。手前の壁一画には常連客用のロッカー。近くにカゴが置かれてあった。
広さはそんなに広くもないけど、小さいながらもムダが一切ないので実際より広く感じる。
左側奥すみっこには、洗面台や体重計、ラックなどがコンパクトにまとめられており、右側には洗濯機。動線がしっかり確保されているのでスッキリした印象だ。


つづいて脱衣場の真ん中には丸テーブルと数脚の椅子。その前にテレビが置かれてある。
坪庭もみえて、奥まで観葉植物が並び、真ん中にはパイプで支えられた腰の曲がった老木が家主のように鎮座している。
磨かれた床は経年とともに味わい深い色をたたえていて独特の古い雰囲気を醸し出していた。天井は格天井。古い銭湯の特徴をすべて網羅している。


浴室に入ると、第一印象はすごく綺麗だと感じた。古い建物なのでその老朽化は隠せないはずなのだが、しっかり清掃がされているとそうした古さを感じさせない。
入って目の前に島カランが中央を貫き、左右の壁にもカランが並ぶ。ただ、右側のみ温度調節できるカランになっており、加えて手前側は操作ハンドルと鏡が下に取り付けられているが立ちシャワーとしても使えるように頭上高くにヘッドが設置してある。


そして奥にある浴槽もまたシンプルで、右側が主浴槽で全体の8割ほど。浅浴槽でジェットが2つついている。左の深浴槽はバイブラ仕様だ。
温度は43℃とちょっと熱い程度。
底は青いタイルだが側面はワインレッド色に縁(ふち)をピンクであしらわれている。


そしてなんといってもここで言及しなければならないのが、木の桶と腰掛けが用意されてあることだろう。
久しぶりに目にした木桶だったが、床に置くと「カコーン」と音が鳴り響いて、なんともいえないいい音色がこだまする。天井が高いのでいっそう響き、それが更なる風情を醸し出すのだ。
ただ意外だったのは木の桶を使っているのは自分ひとりだけで、ほとんどの人は見向きもしない。
たしかに使ってみると分かるのだが、木製はけっこう重い。ずっしりくる重さだ。それに比べてプラスチック製は軽く滑りもよいので使いやすい。
こうして使ってみると、改めて木の桶がプラスチック(あるいはケロリン)桶に駆逐されたのも分かる気がする。
風情の点では木の桶のほうがいいのだが、やはり機能面ではプラスチックに負けるだろう。


それと壁画はこれまた期待を裏切らない古典的な富士山。男湯側に富士山が配置されがちだが、ここは真ん中。男女平等である。左の隅っこにひらがなでなかじまとサイン。平成27年に描かれたペンキ絵だ。
そしてその下の九谷焼のタイル絵は鯉。お客さんコイコイである。
天井は白を基調として、窓などを青色で縁取られている。
客層は高齢者と中年あたりの半々ぐらいだろうか。


最初に入ったときは、その清潔さに驚くほどだったが、よくよく見るとタイルの目地などは一部黒ずんでいたりペンキも剥がれ掛かったところもある。しかし逆にそうした年月を経ていながらここまで清潔さを維持できるところに驚いた。
真面目にコツコツと丁寧な仕事を積み重ねさなければ維持できない美しさだろう。
奇抜さなどは一切ないが、当たり前のことを当たり前に徹底してやりぬく大切さを教えられた気がする。
接客もとても丁寧で家庭的な温もりと古き良き時代の雰囲気をきちんと残している。ここがまさに銭湯の王道ではないかという気がした。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 祐天寺
経路 線路沿いを歩き住宅街の中へ
周辺の環境 住宅街
●空間演出 
建物外観 昔ながらの銭湯
壁画・眺望 富士山、鯉
統一感 あり(完璧)
置物 特になし
照明 やや薄暗いがいい雰囲気
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 ムダが一切なく清潔
シャワーの出 普通
浴槽の種類 浅浴槽(ジェット)と深浴槽(バイブラ)
サウナ なし
温度 43℃
棚 浴室外にラック
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧で素晴らしい
清潔さ 理想的
貸しタオル あり
備え付け なし
◆人
受付 30代後半ぐらいの男性
客層 高齢者や中高年


【案内】

住所
〒153-0051
目黒区上目黒4−25−10

電話番号
03-3712-2641

アクセス
東急東横線「祐天寺」駅下車、徒歩7分 
東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒」駅下車、徒歩13分

休日
月曜

営業時間
15:00−24:00


※東京銭湯ホームページ転載

亀の湯(東京・都立大学)

2018-04-07 07:31:54 | 銭湯

東急東横線の都立大学駅を降りると、そこから歩いて10分ほどで瀟洒な住宅街の中に亀の湯を見つけることができる。
外観からして古い建物であるが、中はさらに経年劣化の激しい建物だった。





▲都立大学駅。


▲改札口を出て右側。人通りが多い割には狭い道だ。


▲少し進むと、この道を左折する。


▲桜の回廊だ。






▲奥にみえる十字路を左折。


▲左折したところ。


▲今度はここを右折。


▲右折したところ。


▲またすぐに左折。


▲左に曲がってすぐのところで道が分かれてて右側を進む。ここらへんは迷路のような道になっている。


▲あとはまっすぐ。


▲なだらかな坂道が続く。


▲また分かれ道。右側をチョイス。


▲上り続けて、




▲奥の十字路を左折。


▲左に曲がったところ。


▲その道の突き当たり。


▲ちょっと奥に入ったところ。ここを右折する。


▲すると細い道に出て、


▲その先に亀の湯が見える。到着。


▲歩いた距離は10分とそんなに長くはなかったが、曲がり角が多いのではるばる来た気分だ。
建物は大きいが、奥はアパートのようである。


入り口に入ると、下足箱が男女で分かれている。くたびれた感じの下足箱に靴を預けて中に入ると、受付は側面の覆われた番台だ。
座るのは50代ぐらいの男性だろうか。対応は丁寧で非常に良かった。貸しタオルはないので購入することに(240円)。


脱衣場は建物の大きさにしてはそんなに広くなく、むしろ小さめだろう。手前壁際にロッカーが並び、その対面左側(ちょうどサウナがあるところ)に常連客用のロッカーがある。
真ん中には座るためのテーブル。そのそばに扇風機。あとは左奥のテラス近くにかなり古風なマッサージチェア(使えるのか不明)と埃の被ったぶら下がり棒。
番台近くには置物のガラスケースがあるが、中はスカスカ。
総じて汚くて雑然としていて、かなり印象が悪い。
和式のトイレも使ったが、トイレペーパーが切れたままだった(大じゃなくて良かった)。


浴室に入るため立て付けの悪い扉を開けると、浴室はそこそこ広い。島カランも二つあって、左右の壁にもカランが並ぶ。右手前側には立ちシャワー。
ただ脱衣場が汚かったこともあって浴室もあまり期待してなかったのだが、ご多分に漏れず酷い有様。
まずカランが歯抜け状態でシャワーのヘッドがいくつももげている。サウナも開店休業状態。
一番酷かったのは、立ちシャワーだろうか。ヘッドをひっかける部分が2つとも壊れているのでぶら下がったまま。左側はカビのようなものが生えてる紙がなぜか付いている。それとハンドルも通常だとお湯と水が出る両方があるのだが、お湯のハンドルは壊れたのか外されている。もう、経営者のやる気がまったく感じられない!


湯船は3つあって、右が深浴槽。真ん中が座湯(ジェットバス)、そして左が若干広めの浅浴槽で帝大の石和田先生(本当に存在したのか怪しい人)監修のガリウム(ラジウム)鉱石が設置してある。全部白湯だ。
右側の深浴槽から足を入れると、久しぶりに「アツいじゃん!」と心の中で叫ぶ熱さだった。まったく健康によくない温度である。とはいっても、ガマンしなければ入れないほどでもなかった。温度計を見ると50℃だったが、おそらく実際は47℃ぐらいだろうか。3つの浴槽ともだいたいそんな感じである。
そのため熱くて水を入れる人もいると思うのだが、帰り際に扉に張られた掲示物を見ると「自宅の風呂ではないので熱いのが当たり前です。水を入れないでください」と客を客と思わぬ強気の注意書きが張ってあった。熱さに関しては銭湯屋としての矜持があるようである。


壁画はタイル絵で、西洋の風景。湖畔か湿地帯ようなところに水車があって、雲に少しオレンジ色が掛かっている。
客層は中高年や高齢者。入浴客が入れ替わっても、だいたい常時2~3人しかいない。
訪れたのが夕方頃だったが、薄暗い浴室内といい、なんだか寂しくも怪しげな雰囲気の銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 都立大学
経路 桜並木を通って住宅街の中へ
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 古いビル銭
壁画・眺望 西洋の田園風景
統一感 あり
置物 汚いガラスケース
照明 やや暗い
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 汚く雑然としている
シャワーの出 悪い
浴槽の種類 座湯、バイブラ、ガリウム鉱石
サウナ 設備はあるけど稼働していない
温度 47℃前後
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 丁寧
清潔さ 屈指の汚さ
貸しタオル なし
備え付け なし
◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 中高年


【案内】

住所
〒152-0033
目黒区大岡山1−13−15

電話番号
03-3717-1123

アクセス
東急目黒線「大岡山」駅下車、徒歩10分
東急東横線「都立大学」駅下車、徒歩10分

休日
金曜

営業時間
15:00−22:30


※東京銭湯ホームページ転載

第二栗の湯(川崎・鵜の木)

2018-04-01 07:06:29 | 銭湯
東急多摩川線の鵜の木駅に降りると、住宅街の中へ入って5分ほど歩けば第二栗の湯に到着する。
休憩所がコンパクトながら充実しており、地元客で賑わう下町の銭湯だった。



▲鵜の木駅


▲多摩川駅から着たので、踏み切りをわたる


▲商店街のようなところをまっすぐ進む








▲すぐに住宅街の雰囲気へと変わる



▲幼稚園。このころは桜が咲き始めた頃で、ちょうど五分咲きまでいっていなかったかもしれない


▲少し進み


▲ここを左折


▲そして、まっすぐ歩いて




▲第二栗の湯に到着。ちょっと古い建物の印象だ


下足箱のある玄関に入ると、やや広めの空間になっており、右には大きな水槽。数匹の金魚が泳いでいたが、手入れが行き届いていないのか水が濁っていた。
右側の扉を抜けると休憩所兼受付。手前左側にはアイスケースがあり、その横にはシャンプーや歯ブラシなどのアメニティ商品が置かれてある。商品の間には可愛い縫いぐるみが隙間を埋めていた。右手には椅子や血圧計。奥側カウンター。その左奥にはコーラやビールの入った小型の冷蔵庫。さらに右側にも冷蔵庫があり、色々と詰め込んだ賑やかな休憩所である。
70代半ばぐらいの店主に貸しタオルをお願いすると、なんとなく面倒くさいような様子だったが、嫌みには感じなかった。それと「使い終わったら、こっちに返してね。置きっぱなしはダメだよ」と言われる。


左の男湯側ののれんをくぐると、左奥までロッカーが並ぶ。脱衣場の真ん中には座るテーブル。右は洗面台。左は脱衣場の中にせり出したサウナ。瓦の屋根で装飾している。それとガラス越しからは中の様子を見ることができる。あとはマッサージチェアが横に置いてあった。


浴室に入ると、真ん中には島カランが二つ。意外にも広い。あと左右の壁にもカランがある。
左手前側にはサウナの入り口と、そのすぐそばに立ちシャワー。さらに右手前側にも立ちシャワーが二つある。そのうちの一つは、椅子を持ち込んだ入浴客がシャワーを浴びていた。わざわざ立ちシャワーで椅子に座るなら、普通にカランを使った方が使い勝手がいいと思うのだが、カーテンを閉めて個室みたく使いたかったのだろうか?


奥には浴槽があって、三つに分かれている。右側が3人ほどが入れる座湯。ジェットが出ているが、最初に足を入れたところ段差の下に金具のようなものが置いてあって、それを思いっきり踏んでしまった。かなり痛い。ここを初めて訪れる人は要注意である。


真ん中にはバイブラと端っこの一角に電気湯。それと赤外線まである。加えてラジウム温泉の素とされるガリウム石が配置されてあった。くだんのごとく石和田先生の名前と下には三協鉄工所の名前。浴槽設備の会社で、ここが石和田先生の名前を使っている大元だ。帝大の先生とあるが(旧帝大のことか?)、具体的にどこの大学かは明記されていない。正直、なんとなく胡散臭い印象をもっている。
左側すみっこの浴槽は白濁の湯に赤外線があって、バイブラ。白濁であるのはミクロバイブラなのか薬湯なのか不明だった。


浴槽後ろの壁は絵がなく、代わりに緑石のタイルで菱形が作られている。
浴室出入りの頭上には、ステンドグラスと現代風の絵。あと浴室左右のカランの上にもタイル絵が飾られている。絵は強いて言うとミュシャ風だろうか。


客層はほぼご老人ばかり。シャンプーの備え付けがあって、銭湯が用意したものなのか手に取って確認していると、お湯に浸かってる入浴客から「使って大丈夫だぞ!」と教えてくれた。
立地場所から考えても、ここの入浴客はほほとんど地元客だろう。そのためか自分のような一見さんは目立つのかジロジロみる人もいる。


お湯の温度はメインの白湯が42℃ほどで、左端の白濁湯がおそらく43℃ほど。屋根は二階ぐらいで低くもないが高くもない。
入浴を終えて休憩所に戻ると、店主と客が話し込んでいた。ビールもあればアイスもあるし、話し相手もいる。地元の人たちにとっては楽しい憩いの場ではないか感じた。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 鵜の木
経路 幼稚園を左折
周辺の環境 住宅街
●空間演出
建物外観 昔の銭湯
壁画・眺望 ミュシャ風のタイル絵
統一感 あり
置物 金魚の水槽
照明 普通
★設備
休憩所 コンパクトながら充実してる。こじんまりした銭湯でアイスケースがあるのはかなり珍しい
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェット、バイブラ赤外線、電気風呂、ガリウム(ラジウム)鉱石、ミクロバイブラ
サウナ あり
温度 42℃、43℃
棚 あり
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ざっくばらんな感じ
清潔さ ふつう
貸しタオル あり
備え付け あり
◆人
受付 70代半ばぐらいの男性
客層 ほぼ年配者


【案内】

住所
〒146-0091
大田区鵜の木2−46−1

電話番号
03-3757-1450

アクセス
東急多摩川線「鵜の木」駅下車、徒歩4分

休日
金曜

営業時間
15:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載