銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

江古田湯(東京・江古田)

2020-03-31 07:08:00 | 銭湯

#江古田湯


✔植木がたくさん
✔レトロ感満載
✔静かな浴室











#江古田駅


▲西武池袋線の江古田駅


▲エスカレーターであがると、


▲若い人がピアノを演奏していた


▲どうやらストリートピアノと呼ばれるものらしく、駅近くにある日本大学や武蔵大学、武蔵野音楽大学の学生達が利用してるようだ


▲ストリート聴衆も少なからずいた


▲駅を振り返る


▲進むのは改札口左側




▲エスカレーターを降りたところ


▲そのまままっすぐ歩く


▲突き当たり


▲少し右斜めにすすみ


▲道沿いをそのまま歩く


▲しばらくまっすぐ




▲右には変わった建物


▲芸術作品だろうか…


▲まだまっすぐ進む


▲ここにも変わった看板






▲奥にある駐車場を右折する


▲曲がったところ


▲大通りまで行き




▲左斜めに進む


▲横断歩道を渡り




▲ここで左にむく


▲この先に進む


















▲到着


ここは番台形式のため、入り口は男女に分かれている。男湯は左側で、扉をあけると受付からまったく反応なし。
こうしたケースは気難しい店主が多いので恐る恐る覗くと、80代ぐらいの男性がグッスリ寝ていた。どうりで反応がないわけである。


起こしては悪いと思いつつ、無銭で入るわけにはいかないので「すみません…」と声を掛けると、ハッとした表情で目を覚まし、一瞬目を見開いたあと、笑顔を見せてくれた。照れ笑いというよりも純粋におかしくて笑ってるみたいで、こちらも笑顔になる。
貸しタオルをお願いすると、貸しタオルはなくて買うやつをお願いしますと言われたので、アメニティグッズの並ぶガラス戸を開けて一番安そうなタオルセット(ミニシャンプー付き)をチョイスして頂くことに。
他にも生地がしっかりしてそうなタオルなどが置かれてあったが、たぶん高いやつだろう。
入浴料金は、自分が選んだタオルとあわせて610円。


脱衣場に入ると、最初に目につくのが、すごく古そうなゲーム機だ。ずいぶん昔にインベーダーゲームというのがあったが、そのような筐体である。ここにあったのはテトリスだった。ただし電気はついておらず、完全にテーブル代わりになっていた。


真ん中には島ロッカーと手前の壁にもロッカーが並び、左側には坪庭。
池があって大きな鯉が泳いでいた。その周りを植樹された植木のほか立錐の余地なく鉢植えが並べられており、特に巨大なサボテンが目を引く。


観葉植物は脱衣場の中にも無数あって、さながら植物園の中に脱衣場があるような感じである。
ほかにマッサージチェアが窓際に並び、間仕切りには大きな鏡と洗面台。
体重計ももちろんアンティーク色の強い古色蒼然としたものだった。


扉を開けるとこれまた古い扉で、半自動ではないので、しっかり閉まってるか確認する必要がある。
島カランは2つあって、どちらともシャワーなし。左右の壁にはシャワーが付いていた。
左手前に立ちシャワーが2つ。
カランはシャワーの出がやや弱いせいか、熱い。しかも安定しないで正直使い勝手は悪かった。


浴槽は奥にあって、2つに分かれている。
左が浅浴槽で全体の7割ほどを占め、ジェットバスつき。右が深浴槽で、こちらもジェットバス。超音波と書かれてあったが、おそらく普通のジェットバスだろう。


壁絵はかなり特徴的で、意味不明の現代美術をモザイクタイル絵で表現したものだ。これをアナロジーとして解釈するのは不可能だろう。


客層は先ほども書いたように、高齢者ばかり。
街全体がどことなく古びた印象を与えるが、江古田湯もまた街の雰囲気にとけ込んだレトロ感あふれる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 江古田
経路 住宅街に向かう
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 現代美術
統一感 あり
置物 鉢植え
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 観葉植物がいっぱい
シャワーの出 やや悪い
浴槽の種類 ジェットバス
サウナ なし
温度 44℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 優しそう
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(円)
備え付け なし

◆人
受付 80代ぐらいの男性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所 〒176-0005
練馬区旭丘1−17−3

電話番号
03-3953-9275

アクセス
西武池袋線「江古田」駅下車、徒歩8分
大江戸線「新江古田」駅下車、徒歩8分

休日
第2、4水曜

営業時間 15:00−24:30

※東京銭湯ホームページ転載

常盤湯(東京・清澄白河)

2020-03-28 06:15:00 | 銭湯



#常盤湯







✔古くも綺麗な室内
✔坪庭が立派
✔微妙な温度













#清澄白河駅


▲東京メトロ半蔵門線の清澄白河駅




▲地上にのぼる






▲地図をみると、ここが現在地


▲めざすは、小名木川を渡った左側だ




▲A1をめざし




▲地上に出たところ


▲左側に向かう


▲高橋。名字ではなく橋のなまえ




▲左をみると水門。桜が咲く頃は壮観だろう(訪れたのは2月中旬)


▲ボートが信号待ち?




▲右側の風景




▲たかばしと読むらしい








▲このやきとり屋さんのところで止まり


▲左折










▲常盤湯がみえてくる



















▲庭がある側面


▲そして夜に再びやってきた


▲てっきりこちらが扉だと思ったら…


入り口に立つと扉を開けようとするも開かない。明かりは点いているが、あれ?休みかなぁと思っていると、左のほうから人が。なるほど。左が入り口だったのか…。紛らわしい!(というか自分が間抜けなだけだが)



▲こっちが入り口だった


中に入ると下足箱のところがスロープになっていて、自動扉をあけると左右が男女に分かれている。つまり番台。
男湯は左側で再び扉を開けると、目の前に男性客が立っていた。
ふと左側をみると、ちょんまげをした相撲取りの男性が。銭湯でお相撲さんをみたのは初めて。
ちなみに小名木川の付近には相撲部屋が3つもあるので、たしかにこのあたりなら居てもおかしくないかも?
わざわざここに来るということはこちらの方が快適なのだろうか。


番台に座るのは見た感じ80代近くの男性(「ことみせ」という江東区のホームページによると99歳とあった。すでに100歳を迎えられていたかもしれない)。
愛想がいいというわけではないが、とても感じのいい人だ。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「貸しタオルはないです」とキッパリ言い、「そこの緑のタオルならあります」ということでガラスケースにあるタオルを購入することに。200円。
シャンプーとボディシャンプーの使い切りタイプが無料でくれるらしく、遠慮なく頂いた。


出典:ことみせホームページ引用
▲番台も味わい深い


脱衣場を見渡すとそこそこ広めで、島ロッカーが2つ並ぶ。
外観同様に脱衣場もとても古い造りで、照明も昔のまんま。なので少し暗いが、そうしたところがいかにも昭和らしい雰囲気である。


出典:ことみせホームページ引用


ここは坪庭もあって、扉をあけると、縁側があり、池が広がっている。もちろん鯉も泳いでいた。
そばにはベンチがあり、大抵は入浴客がタバコを吸っている。
トイレはその左端。


出典:ことみせホームページ引用


出典:ことみせホームページ引用


浴室の扉をあけて中に入ると横幅があって、ほかの銭湯と比べて広めに感じる。
島カランが2つと右手前には立ちシャワーが1つ。そして奥は浴槽。
浴槽はすべて白湯であるが、左が低温で真ん中が中温。そして右が高温と温度別に分かれている。


出典:ことみせホームページ引用


出典:ことみせホームページ引用
▲こちらは女湯


実はここに来る前に、かなり熱い銭湯という触れ込みを目にしたので、それなりに覚悟してやってきた。
その覚悟を試すかのようにシャワーの温度がめちゃくちゃ熱い。スーパー銭湯の温度調節を最大にして、さらに気持ちあげたような熱さだ。
かつて熱湯のレジェンド達もシャワーから苦しめられた記憶が鮮やかによみがえる。
ここも相当厳しいだろうなと不安と期待を胸に、とりあえずは低温の方から。


低温浴槽はせいぜい2人が入れるぐらいのスペースで、入ってみるとたしかに熱くはない。温度計をみると42℃ジャスト。
つぎに中温の浴槽に入る。
こちらが一番広くて、浅浴槽。半分がバイブラ仕様である。
温度は意外とそんなに変わらず、43℃ほどだろうか。これには拍子抜けした。
では、熱いと有名な熱湯はどうなのか。先に手を突っ込んでみたところ。
あれ…?
まったく変わらない。
とりあえず中に入ってみると、たしかに温度は一番熱いようだけど、44℃もいくかな?といった感じである。
これが熱湯と言われても…。
少し安堵とともに、正直ガッカリした気持ちに襲われた。
熱湯に入るときは盛んに話していた常連客も急に押し黙り、(コイツ熱湯に入ってるよ…)と内心思ったのだろうが、そんなに珍事になるほど熱くないぞ!
はたしてこれが標準的な温度なのだろうか。
そういえば、こちらの思いを見越したかのように、突然常連客ぽい人があらわれて「ぬるいぬるい」と独り言を言い始めた。
本来ならこんなぬるいところじゃないからなと言いたげだった。
とすれば、いつもよりぬるい時に来てしまったのだろうか?


客層はほぼ高齢者で、先述した通り世間話で盛り上がってる姿が何人かみられた。
「最近はいろんな銭湯を巡る人間もいるみたいだな」との会話も聞こえてくる。
ドキッ。
見た感じ古い銭湯であるが、とても清潔感があって、ちょっぴり熱いぐらいの銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 清澄白河
経路 北に進む
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 特になし
照明 普通

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 広くて綺麗
シャワーの出 若干まとまりが悪い
浴槽の種類 低温、中温、熱湯
サウナ なし
温度 42、43、44℃
棚 あり(机)
男女入れ替え なし

■サービス
接客 感じがよい
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入200円)
備え付け 使い切りタイプをくれる

◆人
受付 80代ぐらいの男性
客層 高齢者や相撲取り


【案内】

住所
〒135-0006
江東区常盤2−3−8

電話番号
03-3631-9649

アクセス
都営大江戸線「森下」駅下車、徒歩3分

休日
木曜

営業時間
15:30−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

変わりゆく渋谷と連続写真を撮る意味

2020-03-26 08:19:00 | 銭湯考

いつもブログを読んでいただいてありがとうございます!

今回は銭湯にちなんだ話。。。

ではなく、いつも東京の起点にしている渋谷の写真と、それにちなんで連続写真を撮る理由を書きたいと思います。


まずは、さいきん変化が著しい渋谷。
100年に一度の大改造と呼ばれる渋谷ですが、2020年を予定していたオリンピックに合わせて大工事を敢行しており、その変化はまさしく日進月歩。



新しくリニューアルした東急プラザの屋上から渋谷を俯瞰したいと思います。



▲東急プラザを渋谷駅の汚い窓から撮影


▲右の円形に見えるところが東急プラザの屋上になっています


▲左奥が渋谷駅。手前に案内板です


▲入り口。ここからエスカレーターであがり、右にあるエレベーターに乗ると屋上に行くことができます



▲屋上に到着


▲女性たちの黄色い声が響きます


▲目の前にみえるのが渋谷の新しいランドマーク「渋谷スクランブルスクエア」


▲下を覗くと、渋谷駅。先ほどの汚い窓の建物です


▲右を向けば恵比寿方面。目の前ののっぽビルがGoogle日本法人が入るビルです


▲再開発中の宮下公園。6月にミヤシタパークへと改名されます


▲原宿や新宿方面を眺めます


▲路線も絶賛工事中


▲光と影に分かれたスクランブル交差点



そのスクランブル交差点に降りてみましょう





▲左に見切れているのが渋谷スクランブルスクエア。真ん中が東急百貨店東横店(3月閉店)。右に東急プラザがみえます


▲相変わらず大混雑です


▲この奥にみえるのが青ガエル(東急5000系車両)と呼ばれる電車で、6月上旬には秋田県に移管される予定です


▲青ガエルの中に入ってみましょう


▲ここも、めちゃくちゃ混雑してます


▲脱出



▲そして渋谷といえば、ハチ公ですよね。青ガエルが秋田に譲渡されるのもハチ公との縁が理由だそうです



▲ラグビーワールドカップの時は桜のジャージを着せてもらってました


▲外国人にも人気のHachi


▲ハチ公も将来的には移転することになってるそうです


▲朝は閑散としている渋谷駅前






▲この景色もしばらくすれば大きく変わるでしょう







そして渋谷の新名所となっているのが渋谷スクランブルスクエアです



▲渋谷駅からすぐそばです




▲ここは展望台のルーフトップもあるのですが、イベントスペースでも渋谷を一望することができます


▲最初のイベントは、半田也寸志さんの写真展『キリンのような街』でした


▲祭りの写真



ン?…祭りといえば…














ワッショイワッショイ


自分も撮ってました





▲足元に渋谷駅


そしてもう一つ、昔からの渋谷の顔といえば、こちら





▲ネオPARCO



▲いまやこんなのがあったり


▲こんなのがあったりしますが



▲ここも屋上にあがります。天の邪鬼の性格ゆえ、あえて正面から入らず、側面からのぼります


▲周回する階段を使ってのぼり








▲ドット絵を3D化したマリオが出迎えてくれます








▲のぼりきると




▲真ん中にみえるのが渋谷スクランブルスクエア。左にあるのが渋谷ヒカリエ




▲反対方向に歩くと




▲富士山をみることができました


さて、PARCOの階段を上がったときのような連続写真を撮ることについて話したいのですが…、


当ブログは銭湯の紹介を目的としたブログですが、そうしたブログの中で他のブログと異なるのは、駅から始まる連続写真ではないかと思うのです。
手間暇を考えたら、銭湯の建物からはじめたほうが楽だし合理的なのですが、あえてこだわる理由があります。

その一つが、銭湯巡りをはじめたときの違和感です。

巡っていくうちに建物の周辺や歩く道によって、その銭湯にたどり着いたときの印象が大きく異なってることに気がつきました。

建物だけを切り抜いた写真を撮っても、本来の姿を紹介してないのではないか?と感じるようになったのです。
銭湯は単独で存在してるのではなく、街とともに生きる存在です。やはり街と銭湯は一緒に語るべきだと思うのです。


もう一つ、連続写真にこだわる理由は、その街の記録をとどめたいと思うからです。街もまた生き物と同じで、変わり続けています。
その瞬間を残すことは後で振り返ったときに、街の足跡を知ることにつながるのではないかと思うのです。



たとえば渋谷スクランブルスクエア



いまはこんな感じですが…





ちょっと前はこんな姿でした
















このような変化は、二度と見られません


最後に、連続性のこだわり。
その存在を知るということは、連続性で捉えることだと思うのです。


わかりやすい例として紹介したいのが、1977年に発表された「Powers of Ten」という映画です。
この映画は、10の冪乗(べきじょう=power)により拡大ー宇宙から縮小ークォークまでの世界を巡る解像度の冒険です。




10分ほどの短編映画ですので、是非見てみてください


この映画が教えてくれるのは、私たちはミクロとマクロの狭間に生きているということです。

幼い子どもは、「なぜ?」を繰り返し尋ねますが、理解とは連続性の認識で成り立っていることを本能的に知ってるからではないかと思うのです。

時間、空間、サイズ…。
この世界あらゆる連続性を知ることが、世界を理解するための基本であると考えます。


最後に渋谷スクランブルスクエアのサイズを拡大していくと…







女の子の笑顔にたどり着くことができました。


利世館(横浜・黄金町)

2020-03-24 06:55:00 | 銭湯



#利世館







✔風俗街にあるお風呂屋さん
✔浴室はレンガ
✔客層が多彩











#黄金町駅

▲京急本線の黄金町駅




▲今日はこっち方面


▲階段を降りて改札口をでたところ


▲こっちにむかう





▲でたところ


▲右にむかう


▲大岡川を渡る。桜の名所でもある




▲カモメ?




▲まっすぐすすみ






▲この横断歩道を渡ると左に向き


▲この横断歩道もわたる


▲そのまま進んで






▲ここらへんから世界最古の職業のお店がみえはじめる




▲ここでストップ


▲右に進む


▲左にあるのは、ミニシアターのジャック&ベティ




▲商店街の大通りにでる


▲関内方面に左折


▲しばらく歩くと…






▲右側に花屋さんがみえてくる


▲その隙間を通る


▲抜ければ目の前に利世館


▲到着




▲通ってきた隙間




なぜわざわざ狭い路地を通ったかというと、ここは風俗街のド真ん中だからだ。
さすがに風俗街のメインストリートを写真におさめるほど度胸はなかった。
今回はGoogleマップの最短ルートを無視して、ギリギリ風俗店を避けて通った道である。


▲奥に進むと風俗店が軒を連ねる




▲テナントビルに風俗店が入ってる。同じお風呂屋さんといえばそうなるが…


▲階段をのぼり


▲寄席もやってるようだ






自動扉を開けて中に入ると左側に下足箱。真ん中右手にフロントがあり、一番奥が小さいながらロビーである。


受付に座るのは50代後半ぐらいの品がある女性。対応が丁寧で、しっかりした印象である。
貸しタオルをお願いすると10円で(ほぼ無料みたいなもの)、一緒にロッカーの鍵も手渡される。
のれんをくぐろうとすると「シャンプーとか中にありませんが大丈夫ですか?」と聞かれ、「はい、大丈夫です」と答えると、あとはなにも言われなかった。
心配して聞いてくれたようだ。


脱衣場に入ると、かなり古くてくすんだ印象。ビル銭にしてはまあまあの広さで、真ん中のロッカーが常連客用。
左側に一般用のロッカーが並ぶ。
右手前にはマッサージチェアなどがあり、奥側には洗面台があった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯の脱衣場。堂々と灰皿があるからだいぶ昔に撮った写真だろう


服を脱いで浴室の扉を開けると、まず扉の立て付けがかなり悪い。これだけで、相当古い銭湯なんだなと分かる。
入ると天井や壁の黒ずみが目に付き、照明も若干暗め。周囲をレンガが取り囲み、ちょっとおどろおどろしい雰囲気
床は色使いが多彩で昔はもうすこし華やかな銭湯だったかもしれない。


カランもちょっと変わっていて、横列に並ぶのと右壁にカランがあり、蛇行してるような形。なかなか他の銭湯では見かけない配置である。
立ちシャワーは左手前に並び、その奥側に浴槽。
浴槽は3つに分かれている。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ引用
▲左側が浴槽で、右側がカラン。右奥にサウナの扉がみえる


手前が白湯で主浴槽。温度は41℃ほどだが、こんな温度でも熱がってる人がいることに驚く。大きさは5~6人が入れそうなスペース。
その隣が黒湯。よくある関東の黒湯(塩化物泉)で、かなり濃厚。温度は43℃ほどで、そこそこの熱さである。
一番奥が水風呂。2人だと窮屈なぐらいで、自分の肌感覚になるが14℃ぐらいとかなり冷たい。


右奥にはサウナがある。
こういう昔ながらのビル銭湯で設備が網羅してるのは中々ないだろう。


客層は入れ墨やタトゥーを入れた人が目につき、場所柄からして風俗関係者なのか、それとも単に地域性なのか。高齢者たちは浴槽の縁で楽しそうに会話をしていた。
親子連れを見かけたり、風俗街にある銭湯ながら客層は多彩である。


伊勢佐木町はかつて全国に名を馳せた繁華街だったが、いまや関東最大を誇るのはファッションヘルスの風俗街である。
なぜこのような特殊な場所で営業するのか謎ではあるが(昔はカフェや飲み屋が多かったらしいので、取り残されたか…)、中に入ってみるといたって健全なお風呂屋さんだった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 黄金町
経路 風俗街をめざす
周辺の環境 ファッションヘルス

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明

★設備
休憩所 奥ロビー
脱衣所 ふつう
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 黒湯、ジェットバス、水風呂
サウナ あり
温度 41~43℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(10円)
備え付け なし

◆人
受付 50代ぐらいの女性
客層 高齢者や中高年


【案内】
住所
〒231-0045 
横浜市中区伊勢佐木町5-127

電話
045-251-1017

営業時間
14:00〜23:15

定休日
7日・17日・18日.・27日


神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯銭湯ホームページ転載

帝国湯(東京・三ノ輪)

2020-03-21 06:43:00 | 銭湯



#帝国湯






✔懐古趣味の極地
✔お湯が熱すぎる
✔機能面で課題も











#三ノ輪駅

▲東京メトロ日比谷線の三ノ輪駅


▲今回は出口2にでる




▲地上にでたところ


▲地図でみるとここ


▲右に進む


▲図書館が見えるが、そこを右折


▲曲がったところ


▲進んで突き当たりを左折


▲まがって


▲すぐ右








▲公園では子どもたちが元気いっぱいに遊んでいた




▲左折する


▲またすぐ右








▲ここで立ち止まり


▲左にある中華料理屋さんを目印に左折


▲あとはほぼ真っ直ぐだ




▲工場が立ち並ぶ地域である










▲左に見えるのは韓国系のキリスト教会




▲奥には韓国系の中学校


▲どうやらここらへん一帯は韓国人コミュニティーが形成された場所のようだ






▲ここを右折


▲曲がるとすぐ左側にみえてくる








▲右にコインランドリー










出典:東京銭湯ホームページ引用
▲到着


のれんをくぐると、下足箱のところからして只ならぬ雰囲気。
ここは建物博物館だろうか?と思うぐらい古風な作りである。
下足箱も年季が入っており、かなりくたびれた感じだ。
男湯は左側で、靴を預けて扉を開けると、すぐ右手に番台。座るのは80代後半ぐらいの女性。
入るとすぐに「いらっしゃいませ」と言葉を掛けてくれる。


脱衣場を見渡すと、やはり脱衣場もレトロ感に包まれており、なんともいえない情景である。
ここほど歴史を感じさせる銭湯はみたことがない。
脱衣場からのぞく浴室も懐古趣味の極地と呼べるほど古びており、セピア色に染まる空間は驚くばかりだ。


出典:東京銭湯ホームページ引用


脱衣場の真ん中には島ロッカーがあり、その上に観葉植物が飾られてある。
左へと延びた空間には、ベッドマッサージ機、テーブル、椅子が並び、まわりを低い本棚が囲む。
天井はかなり高く、薄暗い照明が昭和の情景をあぶり出している


縁側に続く扉を開ければ、庭と池が取り囲み、鯉が泳いでいた。
その片隅には小さなトイレがある。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴室の扉を開けると、脱衣場からみえた通り、昭和の原形を今に残す空間である。
それを強く感じさせるのが左手にあるガラス戸で、枠の色合いと風格が博物館に飾られてあるものとそっくり。
カランもまた鏡がやや小さめで斜めに差し掛かっていたりと、昔の銭湯はこんな感じだったんだろうなと思いを馳せる。


出典:東京銭湯ホームページ引用


カランは島カランと左右のカランがあるが、シャワーは右側のみ。そのシャワーも明らかに後付けされたもので、こちらもだいぶ経年を感じさせた。
さっそくハンドルを曲げたところ、いつまで経っても水のまま。
アレ?と思っていると、一向にあたたかいお湯がでず、試しに浴びてみたら、やはり冷たくて無理だった。
これでは使い物にならず、蛇口のお湯を浴びるしかない。
さらに間仕切り壁はとにかく低く、ちょっと背伸びすれば女湯が覗けそうな感じである。昔はこんな感じで大丈夫だったのだろうか?


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は奥にあって、3つに分かれている。
左が深浴槽で、漢方系の薬湯。おそらくじっこうだろう。
真ん中が白湯で浅浴槽のジェットバス付き。
さらに右端も白湯でバイブラである。
真ん中と右側の湧出口は溶岩のイミテーションとなっている。
最初に足を入れたのは主浴槽と思われる真ん中。足首まで入れるとあまりの熱さに悶絶した。
我慢できず足を引っこ抜くと、今度はちょっとぬるそうな左の薬湯に入ってみた。
こちらはまあまあの温度で、おそらく42℃ほど。これなら熱湯が苦手な自分でも入っていられる。それから再び真ん中にチャレンジしてみたのだが、やはりキビシい。
肌感覚としては、48℃あたりか。
どうにかして肩まで浸かってみたものの数秒で出てしまった。
ということは右はもっと熱い??
慎重に足を入れてみると、やはりめちゃくちゃ熱くて、温度計を確認したところ52℃。この通りだったとしたら、もはや人間の入れる領域ではないだろう。


出典:東京銭湯ホームページ引用

こんな感じで、シャワーは使えず、お湯は熱すぎて、ゆったり過ごすには無理があった。
実際に自分が入店したときは脱衣場に数名いたものの、浴室は誰もおらず。実質、貸し切り状態。


雰囲気はとても素晴らしく、剥げ掛かったペンキもここでは味わい深く感じられるほどだ。
しかし機能面ではどうかというと、正直長居したいとは思えなかった。
感銘するほどの建物ではあるが、それを活かすための設備が不備なのはすごくもったいない気がした。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 三ノ輪
経路 西へ
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 富士山、鯉のタイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 少し暗い(それがいい)

★設備
休憩所 脱衣場に半分ロビー
脱衣所 恐ろしいほどレトロな雰囲気
シャワーの出 冷たくて悪い
浴槽の種類 薬湯、ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 42~52℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても良かった。帰りにあめ玉を頂いた
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 80代後半ぐらいの女性
客層 高齢者


【案内】

住所
〒116-0014
荒川区東日暮里3−22−3

電話番号
03-3891-4637

アクセス
常磐線「三河島」駅下車、徒歩7分

休日
月曜

営業時間
15:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載