#大黒湯
2021年6月30日閉店

・キングオブ銭湯
・ガチャポンのモデル
・東京の銭湯を代表する建物


東京メトロ日比谷線
#北千住駅

▲北千住駅。ここはJRや東京メトロ、東武などいくつもの路線が入り交じるハブ駅。そのためいつも賑やかだ

▲こっち方面にある

▲地図をみると日光街道そばの温泉マークのところに大黒湯がある

▲べつの地図でみると

▲病院の近く

▲商店街に進み

▲進んだ途中の右側に宿場町通りというのがあるので、ここを進む

▲するとミニストップがみえたら左折

▲サンロードというところ

▲日光街道にぶちあたる

▲日光街道をわたると

▲大黒湯がみえてくる

▲立派な建物。キングオブ銭湯の異名を持ち、東京を代表する銭湯だ。まさかここが閉店するとは思ってもみなかった

▲改めて見ると、生きた国宝と呼べそうな銭湯である


▲入り口

▲下足箱
靴をあずけて中に入ると、こちらは家庭的な雰囲気のあるロビーになっていて、右手に受付のフロントがあった。
座るのは80代ぐらいの女性。ご高齢で体調不良から銭湯を閉じられるらしいが、実際にそんな様子が伺える。

出典:東京銭湯ホームページ引用
貸しタオルがないか訊ねるとないということだったが、「販売ならありますよ」ということで20円のタオルを頂く。
前は50円だったが、閉店間近ということで20円まで値下げしたのだろうか?
男湯は右側で、女湯は左側。

出典:東京銭湯ホームページ引用

▲ロビーはこんな感じ。外観とは違って、やや今風でもある

▲ゆっポくんの人形

▲お別れの花束もあった

出典:東京銭湯ホームページ引用
のれんをくぐれば、広い脱衣場で古いけれども清潔感がある。木の椅子が背中あわせにあって、左側には座るテーブル。
身長計や古いマッサージチェアなども置いてあり、歴史を感じさせる。
なによりも圧巻なのは、やはり天井。
浴室の湯気抜きと同じ高さにあって開放感があり、その造りと年季を感じさせる色合いがなんとも貫禄と重厚感を訴える。
この日は閉店に近いということで、多数の客が足を運び、古い銭湯にありがちな高齢者ばかりではなく、若い人が沢山詰めかけていた。

出典:東京銭湯ホームページ引用

出典:東京銭湯ホームページ引用
浴室の扉をあけて中に入れば、浴室は脱衣場以上に人であふれかえり、湯船と人の熱気に包まれていた。
島カランは2つあるが、右壁にはなくて、その右側の島カランも左側面にしかカランがないので、実質ひとつの島カランと同じ構造である。
右手前にはサウナがあり、その横には立ちシャワーが2つ。外観の古さとはうってかわり、そんなに古くなかったので、どこかで中普請したのだろう。

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯
こういう古い銭湯だとたいていは水回りになにかしらの不具合が生じているものだが、ここはカランにしても立ちシャワーにしても湯量が豊富で使いやすかった。これには感心した。
湯船は奥にあって、L字型をしている。
左奥が深浴槽で、座湯。温度は45℃ほどで、けっこう熱めだ。
その右が主浴槽と呼べる広い湯船で浅浴槽。真ん中にバイブラがあり、その左すみっこに1つだけ寝湯があった。水枕もついていて、冷たい。こちらも45℃ほどと最初に入ったときはかなりキツく感じた。
最後は右手前に突き出た浴槽で、水風呂。2人入ればいっぱいで、常に満員だった。水温は16~18℃ぐらいと、けっこう冷たいと感じた。

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲左が座湯で、その右隣に寝湯がある

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲主浴槽
そこから右側には扉があり、露天風呂と書いてある。扉には、相変わらず「お子さんの用便はトイレで!」の張り紙。
よっぽど腹に据えかねたのだろう。
露天風呂は、ちゃんと露天風呂をしていて、小さいながらも日本庭園が整備されている。
露天風呂自体はけっこう広めで、4~5人は入る広さ。温度は43℃と中と較べると若干低くなる。
外気浴できるスペースもあるが、人で溢れてて座ることは不可能だった。

出典:東京銭湯ホームページ引用
壁絵は典型的な富士山の絵で、比較的新しく塗り直した印象を受ける。それだけにこれで閉店してしまうのは勿体ない気がした。間仕切り壁は、遠近法を誇張した絵で珍しいものだ。

出典:東京銭湯ホームページ引用

出典:東京銭湯ホームページ引用
ただ全体的に老朽化が目立ち、どのみち大掛かりな改修工事をしないといけないとなると後継者がいないならば閉店してしまうのは仕方ないのだろう。
それにしても二度とこれほど立派な建物は再建できないだろうから、潰すにはあまりに惜しい建物だ。
来たときも帰りのときも別れを惜しんで多くの人たちが建物にカメラを向けていた。寂しいけれども、こうして惜しまれながら去っていくのはある意味で有終の美なのかもしれない。
建物はなくなっても、しばらくは人々の記憶の中で生き続けるだろう。

出典:東京銭湯ホームページ引用
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 北千住
経路 日光街道のそば
周辺の環境 住宅
●空間演出
建物外観 立派な宮造りの銭湯
壁画・眺望 富士山のペンキ絵
統一感 あり
置物 ゆっポくん
照明 ふつう
★設備
休憩所 家庭的なロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 座湯、寝湯、バイブラ、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 43~45℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 親切
清潔さ きれい
貸しタオル なし(円)
備え付け あり
◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者や若者
【案内】
住所
〒120-0033
足立区千住寿町32−6
電話番号
03-3881-3001
アクセス
東京メトロ日比谷線「北千住」駅よりバス。「千住4丁目」下車、徒歩2分
休日
月に1回連休
営業時間
15:00−24:00
※東京銭湯ホームページ転載